[改定速報] 2018年度改定に向けた評価対象技術を提案 厚労省
今回のポイント
●厚生労働省は10月23日の診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会に、2018年度診療報酬改定での導入に向けた評価の対象とする医療技術を提案○学会などから提案書の提出があった技術966件のうち、808件(新規技術315件、既存技術493件)を評価対象に選定。このほか先進医療会議で科学的根拠に基づく評価を今後実施予定の技術33件も対象になる
○厚労省はまた、ロボット支援下内視鏡手術の保険導入についても、分科会に検討を求めた
厚生労働省は10月23日の診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会に、2018年度診療報酬改定での導入に向けた評価の対象とする医療技術を提案した。関係学会からの要望を一定の基準に沿って、評価対象にするものとしないものに選別した内容。分科会は今後、評価対象となった医療技術についてさらに検討を深め、2018年1月をめどに結果をまとめる。保険導入の可否の最終判断は、その後の中央社会保険医療協議会・総会での議論に引き継がれる予定だ(参照)。
学会などから提案書の提出があった技術966件のうち、今回、分科会の評価対象として選定されたのは808件(新規技術315件、既存技術493件)。このほか先進医療会議で科学的根拠に基づく評価を今後実施予定の技術33件も対象にする。これに対して評価対象にならないと判断された技術は158件で、内訳は有効性をデータで示すことができなかった技術127件、未承認の医薬品や医療機器を使用する技術31件だった(参照)(参照)。
また厚労省は、ロボット支援下内視鏡手術の保険導入についても、分科会に検討を求めた。ロボット支援下内視鏡手術では、腹腔鏡下腎悪性腫瘍手術と腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術がすでに保険適用になっている。分科会はこれまで、代替可能な既存技術と比較して有効性、安全性の面で優位性があるかどうかを保険導入可否の判断基準としてきたが、ほかにも先進医療で実施されている手術はあるものの、保険導入には至っていないのが現状。そのため厚労省は、既存技術と同等程度の有効性・安全性は認められるが、優越性を示す科学的根拠が確立していない技術の保険診療上の取り扱いを、分科会の検討課題に位置づけた。学会からは15件のロボット支援下内視鏡手術について提案が寄せられている(参照)。
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