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2017年12月01日(金)

注目の記事 [改定速報] 遠隔再診・医学管理を評価、対面より低い報酬で 中医協・総会

中央社会保険医療協議会 総会(第375回 12/1)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 保険局 医療課   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬 医療制度改革
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今回のポイント

●厚生労働省は12月1日の中央社会保険医療協議会・総会に、遠隔診療(情報通信機器を用いた診療)を診療報酬で評価する際の要件や報酬設定の考え方を提案し、了承された
○医師と患者の間で合意し、事前に治療計画を策定しているなど一定の要件を満たすオンラインでの再診と医学管理(在宅および外来)を評価対象とし、1月当たりの算定上限を設定。診療報酬は対面診療よりも低い水準に設定する考え。オンラインでの再診の導入を受け、電話等再診は、「患家からの療養上の求めに応じて指示をした場合のみ算定できる」という取り扱いを明確化、報酬もオンラインの場合と区分する
○かかりつけ医機能を評価する目的で導入された【地域包括診療料】等は、24時間対応と在宅医療の提供を算定要件から外し、代わりに通院から在宅に移行した、かかりつけの患者に対して訪問診療を行っている実績を診療報酬で上乗せ評価する仕組みに見直すことを提案

 厚生労働省は12月1日の中央社会保険医療協議会・総会に、遠隔診療(情報通信機器を用いた診療)を診療報酬で評価する際の要件や報酬設定の考え方を提案し、了承された。医師と患者の間で合意し、事前に治療計画を策定しているなど一定の要件を満たすオンラインでの再診と医学管理を評価対象とし、1月当たりの算定上限を設定する方針を示した。
 遠隔診療は、直接の対面診療を補完するものと位置づけ、対面診療と適切に組み合わせて患者を継続的に医学管理する場合などを対象に評価する。具体的には外来と在宅医療において通常の診療と組み合わせ、オンラインで再診(オンライン診察)と医学管理(オンライン医学管理)を行った場合の報酬を新設する方向。いずれも算定にあたっては、(1)特定された疾患・患者、(2)一定期間継続的に対面診療を行っており、受診間隔が長すぎない、(3)急変時に円滑に対面診療ができる体制がある、(4)安全性や有効性のエビデンスが確認されている、(5)事前に治療計画を作成、(6)医師と患者の合意がある、(7)1~6の内容を含む一定のルールに沿った診療が行われている-を満たすことを要件とする(p54参照)
 
 オンライン医学管理はさらに、外来・在宅別で考え方を整理。外来は、一定期間以上継続的に診療している患者で、オンライン診察の併用が対面診療による医学管理の継続に有用と考えられる場合、在宅は、月1回以上定期的に訪問診療を行っている患者で、オンライン診察との併用が訪問診療による医学管理の継続や訪問する医師の負担軽減に有用と考えられるケースを評価の対象にする(p56参照)。診療報酬は、オンライン診察、医学管理とも対面診療との違いを考慮して、対面診療よりも低い水準とし、月1回などの算定上限を設けることを提案した(p55~p56参照)(p68参照)。処方せん料の取り扱いは現行の運用ルールをそのまま適用し、患者に処方せん原本を郵便などで送付した場合に算定を認める(p63参照)(p68参照)
 
 
◆オンライン診察と電話等再診との関係も整理、定義・報酬を明確に区分
 
 オンライン診察の導入を受けて、従来からある電話等再診は、「患家からの療養上の求めに応じて指示をした場合のみ算定できる」という取り扱いを明確化。報酬面でもオンライン診察と明確に区分する考えを示した。電話等再診は現在、対面診療と同じ【再診料】を算定するが、厚労省は「オンラインと対面の報酬が異なれば必然的に電話等再診との差がつく。電話のほうがオンラインよりも情報量が多いとはならない」などと説明しており、電話等再診の報酬の引き下げが見込まれる(p55参照)(p68参照)
 
 総会ではこのほか、【地域包括診療料】、【地域包括診療加算】、情報通信技術(ICT)を活用した連携、薬剤の適正使用推進-などを議論した。
 
◆【地域包括診療料】等の24時間要件を外し、在宅医療実績を上乗せ評価
 
 複数の慢性疾患を持つ患者を継続的に診療する、いわゆる「かかりつけ医機能」を評価する目的で導入された、【地域包括診療料(認知症地域包括診療料含む)】の2016年7月1日現在の届出数は171施設、【地域包括診療加算(認知症地域包括診療加算含む)】は5,238施設で、導入当初に期待したほど普及していない(p8参照)。厚労省は原因が▽在宅医療の提供や24時間対応の要件▽算定にあたり必要とされている同意取得について具体的定めがない▽患者の全受診先の把握や処方薬の一元的把握に伴う医師の負担-の3点にあると分析(p9~p17参照)。解決策として、在宅医療の提供と24時間対応を算定要件から外し、代わりに一定期間以上継続して外来通院していた患者(かかりつけの患者)に対して訪問診療を提供している実績を、診療報酬で上乗せ評価する仕組みを提案した。受診先や処方薬の一元的把握は医師以外の職種や連携する保険薬局が行っても差し支えないことを明確化することや、かかりつけの患者の場合の同意取得手続きを簡素化することも視野に見直すことも論点にあげた(p18参照)
 
 24時間対応を算定要件から外すとの提案については、【(認知症)地域包括診療料】の算定施設が在宅療養支援診療所・病院(在支診、在支病)に限られることなどから、支払側委員が、在宅医療の報酬設定のあり方そのものからの議論が必要になるのではないかと疑問の声をあげた。これに対して厚労省は、「在支診、在支病の要件を外すのではなく、体制として求めることと、実際に在宅医療を行っていることは、診療報酬上では分けて評価してはどうかという考え方。入り口の手続き(算定の届出)を工夫することで、かかりつけ医機能の充実・強化を図りたいというのが厚労省の基本的スタンスだ」と説明し、理解を求めた。
 
 
◆在宅の主治医に限り、ICTでの死亡診断時の【死亡診断加算】の算定容認
 
 一方、ICTを活用した連携で厚労省は、▽対面でのカンファレンスを求めている報酬についてICTを組み合わせる場合の会議の開催回数や対象者などに関する要件の弾力化▽「情報通信機器(ICT)を用いた死亡診断等ガイドライン」に基づいて行われるICTを利用した医師の死亡診断について、死亡日に往診・訪問診療を行わない場合でも、定期的に訪問診療などを行っている在宅の主治医に限り、【死亡診断加算】の算定を容認▽ICTを利用した医師の死亡診断において、法医学などの研修を受けた看護師が医師の判断に必要な情報を速やかに報告するなど、医師と連携した場合は、【訪問看護ターミナルケア療養費】の加算として評価-などを提案した。ただし、ICTを利用した死亡診断は、医療資源の少ない地域に対象を限定する考え。いずれの提案についても委員から大きな異論が出ることはなく、了承された(p83参照)
 
 薬剤の適正使用推進では、【薬剤総合評価調整加算】の評価対象に地域包括ケア病棟を新たに追加することや、かかりつけの医師が入院医療機関や薬局と連携して減薬に関する情報提供や減薬後のフォローアップを行った場合の評価などが論点として示された(p48参照)

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