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2017年11月22日(水)

[医療機器] 費用対効果評価の価格調整範囲など了承 中医協・材料部会

中央社会保険医療協議会 保険医療材料専門部会(第87回 11/22、第88回 11/24)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 保険局 医療課   カテゴリ: 医薬品・医療機器 30年度同時改定 医療制度改革
 厚生労働省は11月22日と24日に開催された、中央社会保険医療協議会・保険医療材料専門部会に、費用対効果評価結果の価格への反映方法や材料価格調査における透明性の確保などについて具体案を示し、概ね了承された。 費用対効果評価の試行的導入では、結果を受けての価格調整の対象を▽類似機能区分比較方式:補正加算に相当する部分▽原価計算方式:品目の価格全体(ただし、営業利益本体と製造総原価の合計額を下回らない)-と・・・

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2017年11月22日(水)

注目の記事 [改定速報] 介護医療院の基準・報酬の考え方を提示 介護給付費分科会

社会保障審議会 介護給付費分科会(第152回 11/22)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 老健局 老人保健課   カテゴリ: 30年度同時改定 介護保険 高齢者
 厚生労働省は11月22日の社会保障審議会・介護給付費分科会に、介護医療院の施設基準や基本報酬の案を提示した。医療ニーズが高い認知症高齢者が入所するI型の人員配置基準と基本報酬は療養機能強化型の介護療養病床、それよりも容態が安定した高齢者が入所するII型は介護老人保健施設を参考に設定。短期入所療養介護、通所リハビリテーションなどの提供を認めるほか、療養病床などからの転換に伴うサービスの変更内容を利用者や・・・

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2017年11月22日(水)

注目の記事 [改定速報] 薬価算定ルールの見直し案も提示 改革骨子案 薬価専門部会

中央社会保険医療協議会 薬価専門部会(第140回 11/22)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 保険局 医療課   カテゴリ: 30年度同時改定 医薬品・医療機器 医療制度改革
 厚生労働省が11月22日の中央社会医療保険協議会・薬価専門部会に提出した、薬価制度抜本改革の骨子案は、新薬の薬価算定ルールなどについても見直しの具体的方向性を示した。 類似薬効比較方式で薬価算定される新薬で、革新性や加算が認められた場合は、算定薬価全体に一定の加算率を乗じた価格が補正加算として上乗せされる。これに対して、製品製造原価に研究開発費や営業利益などを積み上げて薬価を算定する、原価計算方式で・・・

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2017年11月22日(水)

注目の記事 [改定速報] 新薬創出等加算に開発実績に応じたポイント制導入 改革骨子案

中央社会保険医療協議会 薬価専門部会(第140回 11/22)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 保険局 医療課   カテゴリ: 30年度同時改定 医薬品・医療機器 医療制度改革
 厚生労働省は11月22日の中央社会保険医療協議会・薬価専門部会に、薬価制度抜本改革の骨子案を示した。「新薬創出・適応外薬解消等促進加算(以下、新薬創出等加算)」に、企業の革新的新薬開発の取り組み実績などをポイント制で評価して加算率を調整する仕組みを導入することや、いわゆるZ2制度適用後の長期収載品(後発医薬品のある先発医薬品)について、後発品への置換え率でグループ分けし、6~10年かけて段階的に後発品の水準まで薬価を引き下げていくことなどを提案した。次回の部会は業界団体から骨子案に対する意見を聴取する予定。
 
 新薬創出等加算では、「乖離率(薬価と市場実勢価格の差)が全医薬品の平均以下」とされている現在の品目要件を撤廃。真に革新性・有用性の高い医薬品が評価されるように、対象を後発品が上市されていない新薬で、▽希少疾病用医薬品▽開発公募品▽加算適用品▽新規作用機序医薬品-のいずれかに該当する品目に限定する案を示した。新規作用機序医薬品に該当する場合はさらに、▽既存治療で効果不十分な疾患に有効性がある▽既存治療との比較試験で優越性が確認された▽同一効能・効果の医薬品がほかに存在しない-のいずれかを満たしていることを求める考え(p23~p24参照)
 企業に対しては引き続き、厚労省からの開発要請に対応していることを要件として求めることに加え、「革新的新薬創出」、「ドラッグ・ラグ対策」、「世界に先駆けた新薬開発」の取り組み実績に応じてポイントを付与する仕組みの導入を提案。獲得ポイントの順位に応じて企業を▽上位5%未満(区分I)▽区分I、III以外(区分II)▽最低点数(区分III)の3つに分類し、薬価改定時に引き下げ猶予分として実勢価格に上乗せする加算に乗じる「加算係数」に差をつける(I:1.0、II:0.9、III:0.8)(p25~p29参照)
 
 
◆Z2適用後の長期収載品、置換え率80%以上は6年後に市場撤退
 
 長期収載品では、後発品上市から5年経過しても後発品への置換えが進まない品目に適用される「Z2制度」の置換え基準と引き下げ幅の組み合わせを(1)80%未満60%以上▲1.5%、(2)60%未満40%以上▲1.75%、(3)40%未満▲2.0%-に厳格化(p42参照)。 
 さらにZ2適用後の長期収載品を後発品置換え率80%以上(G1)と80%未満(G2)の2グループに分け、段階的に薬価引き下げを進めていく方針を示した。どちらもグループ化当初の後発品との価格差は2.5倍とし、G1についてはその後の価格差を2年目2倍、4年目1.5倍に縮小し、6年目には後発品と同価格まで引き下げる。後発品と同価格になることで、先発企業は医薬品の情報提供に要するコストの回収が困難になることから、G1品目に関しては、企業自らの判断での市場からの撤退を認める。G2は何らかの理由で後発品への置換えが困難な品目が該当することから、G1よりも長い10年をかけて薬価引き下げを進めるほか、情報提供のコストを考慮し、後発品との価格差を残す(10年目の価格差1.5倍)。Z2適用終了時点ですでに後発品との価格差が2.5倍以下の品目(C)は、Z2の基準を準用して置換え率に応じた補完的引き下げを行う(p43~p48参照)
 
 
◆年4回の市場拡大再算定は年間販売額350億円超が基準に
 
 通常の薬価調査・薬価改定の間の中間年は、卸業者を対象にした抽出調査を行い(全品目対象)、その結果に基づいて薬価改定をすることを提案した。購入サイドの医療機関側の調査は行わない。ただし、2019年度は消費税引き上げに伴う臨時改定、2020年度は通常の薬価改定が予定されており、最初の中間年の薬価改定は2021年度となる見通し。そのため、対象品目の範囲は、2018年度から3年連続となる薬価改定で明らかになる市場実勢価格の推移や薬価差の状況などを踏まえて検討し、2020年度中に設定するとした(p20参照)(p84参照)
 
 新薬の薬価収載時に合わせて年4回行う市場拡大再算定は、▽効能追加があった医薬品▽薬価収載時に2年目の販売予想額が100億円(原価計算方式で薬価設定)または150億円(類似薬効比較方式で薬価設定)とされたもの-に該当する品目の2年間の市場規模をNDB(レセプト情報・特定健診等情報データベース)で把握し、このうち年間販売額が350億円を超える品目を再算定対象に選定することを提案した。例えば12月診療分のデータを使う場合は、翌年の3月中旬までにデータを抽出して対象品目を特定。その後、薬価算定組織(4月)、中医協(5月)での審議を経て薬価が決定し、2カ月の準備期間を経て、8月に再算定が実施されるスケジュールとなる(p15~p17参照)
 
 原案の提示を受けて支払側委員は、長期収載品の薬価を後発品の水準まで引き下げる期間の短縮化を主張。幸野庄司委員(健康保険組合連合会理事)は、「後発品の上市からZ2適用までの5年の期間が長すぎる。次の薬価改定までの2年間の乖離率を見て、2年でZ2に入ることがあってもいいのではないか」と提案した。上出厚志専門委員(アステラス製薬執行役員医療政策部長)は、新薬創出等加算の見直し案について、「品目要件に合致した医薬品があっても(企業要件の獲得ポイントが上位5%未満に入らない)95%の企業は加算の対象にはならないと理解した。こうした仕組みが企業の開発意欲を損なうことにならないような措置をお願いしたい」と要望した。

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2017年11月17日(金)

注目の記事 [介護] 介護従事者の処遇改善に向けた報酬改定求め、署名30万人分を提出

介護従事者の処遇改善につながる報酬改定を!厚生労働大臣宛に署名30万筆を提出(11/17)《日本介護クラフトユニオン》
発信元:日本介護クラフトユニオン   カテゴリ: 介護保険 30年度同時改定
 介護従事者約7万2,000人で組織する日本介護クラフトユニオン(NCCU)は11月13日、加藤勝信厚生労働大臣宛に署名30万1,213人分を提出し、2018年度介護報酬改定において介護従事者の処遇改善につながる措置を求めた。 NCCUの久保芳信会長、染川朗事務局長らは、蒲原基道厚生労働事務次官に加藤厚労相宛の署名を手渡し、「8月28日の『介護報酬改定に係る要請書』に続き、今回の署名についても重く受け止めていただきたい」と求めた・・・

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2017年11月17日(金)

注目の記事 [改定速報] 入院医療分科会のとりまとめを了承 中医協・総会2

中央社会保険医療協議会 総会(第371回 11/17)厚生労働省
発信元:厚生労働省 保険局 医療課   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬 医療制度改革
 中央社会保険医療協議会の診療報酬基本問題小委員会と総会は11月17日、相次いで開かれ、診療報酬調査専門組織の入院医療等の調査・評価分科会における検討結果のとりまとめを了承した。分科会での検討過程や委員から出た意見を整理した内容で、入院医療に関する総会の改定論議の素材として、今後活用される。
 
 急性期入院医療のうち、【7対1、10対1入院基本料】の施設基準になっている「重症度、医療・看護必要度」(以下、看護必要度)について、とりまとめは、A・C項目と、それに対応したDPCデータの診療報酬請求区分(EF統合ファイル)を組み合わせた分析モデル(DPC項目モデル)を用いて、両者の相関や該当患者割合を比較・検証した結果を別添資料で詳細に説明した(p30~p36参照)
 看護必要度、DPC項目モデルそれぞれで算出した該当患者割合の平均値は、看護必要度28.8%、DPC24.8%と、DPCモデルのほうが低く出ることが明らかになったが、対象を看護必要度と定義・規定がほぼ一致している項目に限定したり、該当患者割合の乖離(かいり)が小さい項目に限るなどの工夫をすれば、看護必要度での判定を補完する基準として、「一部の項目についてDPCデータを用いることも可能ではないか」と結論づけた(p32参照)(p35~p36参照)。将来的な方向性では、患者の状態像の変化を把握するのに適した看護必要度と、個々の診療内容の把握に適したDPCデータを適切に組み合わせることが、「診療報酬の評価への活用可能性を考える上で重要」と指摘。医療機関による選択制とすることや、試行的導入からスタートすることも視野に、今後も検証を続けていくべきとの考えを示した(p36参照)
 
 
◆病院の給食部門は軒並み赤字、入院時食事療養費の増額求める声も
 
 【救命救急入院料1、3】と【脳卒中ケアユニット入院医療管理料】では、看護必要度をすでに7割近くの病棟が測定していることから、算定要件化すべきとの意見と反対意見の双方があったことを紹介(p16参照)。【地域包括ケア病棟入院料】については、7対1、10対1病棟から転棟してきたポストアキュート患者と、自宅から入棟してきたサブアキュート患者とでは、患者の疾患や医学的な理由、検査の実施状況について一定程度の差があったことを示した(p19参照)。入院時食事療養費の関係では、2017年の一般病院・給食部門における患者1人1食当たりの平均収支が、全面委託、一部委託、完全直営のいずれの提供形態でも赤字であったことを記載した(p28参照)
 
 総会では、猪口雄二委員(全日本病院会会長)が入院時食事療養費について、「人件費の高騰で、外注業者も今の療養費では運営できず、委託を受けられない状況になっており、早急に増額が必要だ」と窮状を訴えた。

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2017年11月17日(金)

注目の記事 [改定速報] 療養病棟のデータ提出、一定規模以上で要件化 中医協・総会1

中央社会保険医療協議会 総会(第371回 11/17)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 保険局 医療課   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬 医療制度改革

 中央社会保険医療協議会・総会は11月17日、療養病棟と有床診療所をテーマに議論。【療養病棟入院基本料】では、一定規模以上の病院を対象にDPCデータの提出(【データ提出加算】)を算定要件化することが大筋で了承された。提出項目は、慢性期病棟の実態に合った内容に見直す。2018年3月末で看護配置の特例措置が終了する【療養病棟入院基本料2】(25対1、以下【療養2】)については、支払側が【療養病棟入院基本料1】(20対1、以下【療養1】)への一本化を提案したのに対して、診療側は【療養1】よりも看護配置と医療区分の基準が緩い類型の新設を求めた。
 【療養病棟入院基本料】は、現在も【データ提出加算】の算定対象病棟だが、要件化はされておらず、病床規模別の同加算の届出率は200床以上で40%、200床未満で24%(p341参照)にとどまる。急性期から回復期を経て慢性期に移行する間に患者がどのような経過を辿るのかを明らかにするためには、急性期同様、慢性期においてもDPCデータによる分析が必要であることから、厚生労働省は経過措置を設けた上で、一定規模以上の病院を対象に算定要件化することを提案した(p357参照)
 その際、現行のDPCデータ様式1(カルテからの匿名化情報)の項目を慢性期病棟向けに見直し、▽がん患者のTNM分類▽急性心筋梗塞、急性膵炎、熱傷等の各疾患の急性期重症度分類▽自傷行為・自殺企図の有無-などは任意提出項目に変更。代わりに▽摂食・嚥下機能障害の有無▽低栄養の有無▽要介護度▽認知症高齢者の日常生活自立度(いずれも入退院時に入力)-を追加する案を示した(p351~p352参照)
 
 要件化する病床規模について、診療側は200床以上の病院から導入し、提出項目の妥当性を検証した後に全病院に拡大する段階実施を求めたが、支払側は療養病棟を持つ病院の約7割は200床未満であり(p339参照)、実態を適正に反映したデータ分析が困難になるなどとして、対象を限定することに否定的見解を示した。
 
 
◆看護配置の特例措置延長は社保審・医療部会の検討事項 迫井医療課長
 
 【療養2】について厚労省は、【療養1】との相違点が看護配置と医療区分2、3の該当患者割合の要件だけであることや、【療養2】算定病棟のなかには【療養1】の要件(医療区分2、3該当患者割合80%以上)を満たすところが一定数存在することを示し(p308参照)、【療養病棟入院基本料】の要件を整理することを提案(p357参照)。診療側が求めている医療法での看護配置特例の6年延長について、迫井正深医療課長は、社会保障審議会・医療部会が結論を出すのを受けて、診療報酬での評価を検討すると説明した。
 
 仮に特例措置の延長が認められなかった場合の対応について、猪口雄二委員(全日本病院会会長)は、「【療養1】への一本化は、医療区分2、3の該当患者割合が80%以上になることを考えると実質的に無理。現在の50%、80%の2本で評価しないと医療が回らなくなる」と危惧。さらに【療養2】の基準を満たせずに95%減算が適用されている病院にも配慮し、現在も容認されている30対1の看護配置を経過措置として残すよう求めた。
 これに対して支払側からは、「段階実施などの配慮は必要だが、【療養1】に一本化するなら80%を満たせないところには何らかの減算措置がいるだろう」(幸野庄司委員・健康保険組合連合会理事)、「【療養2】に入っている患者が不利益を被らないような配慮や経過措置期間は必要だが、もし【療養2】を残すなら、新規参入を認めない形で一本化する方向もあるのではないか」(吉森俊和委員・全国健康保険協会理事)といった意見が出た。
 
 療養病棟入院基本料ではこのほか、▽医療区分2、3に1項目のみで該当となっている患者が多い項目の検証(2は1日8回以上の喀痰吸引、3は中心静脈栄養と常時監視・管理)▽自宅からの緊急患者の受け入れ状況や、看取りの取り組みのガイドライン普及を考慮した【救急・在宅等支援療養病床初期加算】の見直し-が論点として提示された(p331参照)(p357参照)
 
 
◆有床診は、「地域包括ケアモデル」と「専門医療提供モデル」に機能区分へ
 
 一方、有床診療所について厚労省は、主に地域医療を担う「地域包括ケアモデル(医療・介護併用モデル)」(内科、外科など)と、主に専門医療を担う「専門医療提供モデル」(眼科、耳鼻咽喉科など)の2類型に収れんしていく方向を打ち出した。
 
 このうち、「専門医療提供モデル」は、専門的な医療サービスのニーズのある地域で、少ない人員体制で手術などの専門医療を効率的に提供していくことに期待感を表明。これに対して「地域包括ケアモデル」が収益を確保するためには、病床稼働率の高水準での維持が必要になるが、地域によっては困難なケースも想定されると指摘。打開策として、医療サービスと、短期入所療養介護、看護小規模多機能型居宅介護、介護医療院などの介護サービスを組み合わせ、地域包括ケアシステムの中心的役割を担うモデルへの転換を推進していく道筋を示し、こうした有床診の診療報酬上の評価を検討課題に位置づけた(p379~p380参照)(p401参照)

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2017年11月15日(水)

注目の記事 [改定速報] 特養配置医師の早朝・夜間診療の評価新設を提案 給付費分科会

社会保障審議会 介護給付費分科会(第151回 11/15)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 老健局 老人保健課   カテゴリ: 30年度同時改定 介護保険 高齢者

 厚生労働省は11月15日の社会保障審議会・介護給付費分科会に、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)での看取りや医療のニーズに対応する観点から、配置医師が施設の求めに応じて早朝・夜間に施設を訪問して入所者の診療を行った場合の評価の新設や、施設内で看取りを行った場合の評価を手厚くすることなどを提案し、大筋で了承された。
 特養の配置医師の早朝・夜間診療に関する新報酬の要件案として厚労省は、(1)入所者に対する緊急時の注意事項や病状等についての情報共有の方法および曜日や時間帯ごとの医師との連絡方法や診察を依頼するタイミングなどについて、医師と施設の間で具体的な取り決めが行われている、(2)複数名の配置医師を置いている、もしくは配置医師と協力病院等の医師が連携し、施設の求めに応じて24時間対応できる体制を確保している、(3)前出の(1)、(2)の内容について届出を行っている、(4)看護体制加算(II)を算定している、(5)早朝・夜間または深夜に施設を訪問し、診療を行う必要があった理由を記録する-の5項目を示した(p5参照)
 また特養内での看取りを推進するため、これら5項目を満たす施設が実際に看取りを行った場合に、【看取り介護加算】の評価を現行よりも手厚くする考えを打ち出した(p8参照)
 
 特養の関係ではこのほか、▽【常勤医師配置加算】の要件緩和▽【個別機能訓練加算】について、訪問・通所リハビリテーション、リハビリテーションを実施している医療提供施設のPT、OT、ST、医師が特養を訪問し、施設職員と共同でアセスメントを行い、個別機能訓練計画を作成するなど、一定の要件を満たす場合の評価を新設▽ユニット型準個室の名称をユニット型居室に変更-などを提案した(p6参照)(p16参照)(p18参照)


◆GHと短期入所生活介護でも医療ニーズ対応の充実が論点に
 
 認知症対応型共同生活介護(グループホーム、GH)や短期入所生活介護(ショートステイ)でも、医療ニーズへの対応を充実させる方針を示した。GHでは、【医療連携体制加算】について、協力医療機関との連携を確保しつつ、手厚い看護体制を敷いている事業所を評価する区分の新設を提案。現在の加算要件に加えて、▽事業所の職員として看護師を常勤換算で1名以上配置▽たんの吸引などの医療的ケアを提供している実績がある-を満たした場合に新区分の算定を認めることを想定している(p60参照)
 ショートステイについては、【看護体制加算(I)、(II)】で、要介護3以上の高齢者を一定割合以上受け入れている事業所を新たに評価する案を提示。報酬単位数は、定員ごとにきめ細かく設定する考え(p30参照)

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2017年11月15日(水)

注目の記事 [改定速報] 訪問看護の24時間対応体制、評価一本化へ 中医協・総会1

中央社会保険医療協議会 総会(第370回 11/15)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 保険局 医療課   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬 医療制度改革

 中央社会保険医療協議会・総会は11月15日、訪問看護について議論し、厚生労働省が示した【24時間連絡体制加算】を【24時間対応体制加算】に一本化する案を了承した。不適切な算定事例があることが明らかになった、看護補助者が同行する場合の【複数名訪問看護加算】は、算定回数を制限する方向となった。
 
 訪問看護ステーションの24時間対応体制の評価には、【24時間対応体制加算】と【24時間連絡体制加算】がある。両点数とも患者や家族からの電話相談に常時対応できることが要件だが、【対応体制加算】はさらに、必要に応じて緊急時訪問看護を提供できる体制が整っていることが求められる(p75参照)。両点数の届出比率は2016年実績で、【対応体制加算】91.7%、【連絡体制加算】8.3%。利用者ベースの実績を比較した場合でも、【対応体制加算】の利用者数のほうが圧倒的に多いことなどから、厚労省は24時間対応の評価を【対応体制加算】に一本化することを提案した(p76参照)(p109参照)
 
 看護職員に看護補助者が同行訪問して【複数名訪問看護加算】を算定する際、対象が末期の悪性腫瘍患者や在宅気管切開患者指導管理を受けている場合、特別訪問看護指示書が交付されている場合などは、訪問回数に制限がない(p61参照)(p83参照)。看護補助者との訪問看護の算定回数は1レセプト当たり10回以内が7~8割を占めるが、月400回以上の不適切事例もあり、厚労省は是正策として算定回数制限を設ける方針を打ち出した(p86参照)(p109参照)
 
 
◆PTの訪問看護への看護職関与の必須化を提案
 
 このほか理学療法士(PT)による訪問看護や、病院併設の訪問看護ステーションの評価、医療機関との連携、専門看護師による同行訪問の対象拡大-などが議題に上った。
 
 訪問看護に従事するPTは増加傾向にあり、2016年度改定の結果検証調査によると、訪問看護でリハビリテーションを受けた利用者のうち、PT主体でケア提供された利用者割合は4割を超える。しかしながら、看護職とPTとの協働は十分とは言い難いのが実情で、主たるケア提供者がPTなどのリハビリ職で、看護職が訪問看護を行う日がない利用者は全体の23.5%に達する(p101参照)。このため厚労省は、PTのみが訪問する利用者についても、訪問看護の計画や評価などに看護職員が関与するなど、看護職員の参画を必須とすることを論点に位置づけた(p109参照)
 
 病院併設の訪問看護ステーションについては、平均利用者数や平均訪問回数、緊急訪問の実施、重症利用者の受け入れが、非併設型のステーションに比べて多いことなどから、利用拡大を視野に入れた検討を要請(p137~p138参照)。医療機関との連携では、訪問看護利用者が入院する際などに訪問看護ステーションから医療機関に行う情報提供の診療報酬上の評価、専門看護師の同行訪問では、人工肛門・人工膀胱(ストーマ)を造設している利用者への対象拡大がそれぞれ提案された(p109参照)(p180参照)
 
  厚労省の提案のうち、24時間対応体制に関する評価の一本化と、【複数名訪問看護加算】(看護補助者の場合)の算定回数制限については支払・診療側委員とも賛成し、了承されたが、そのほかの提案では意見が割れた。
 
 
◆ストーマ造設者への専門看護師の同行訪問などを要望 日看協
 
 PTによる訪問看護への看護職の関与について松本純一委員(日本医師会常任理事)は、「あくまで訪問看護の一環として実施すべきであり、訪問看護計画への関与だけでなく、月1回は看護師が同行訪問するようにすべきだ」と指摘。専門看護師の訪問対象拡大や病院併設の訪問看護ステーションの評価については、診療報酬で手当てすべき課題ではないとの認識を示した。
 これに対して菊池令子専門委員(日本看護協会副会長)は、QOL向上の観点からも重要として、ストーマ造設利用者への専門看護師の同行訪問拡大を要請。病院併設の訪問看護ステーションの評価については、「訪問看護ステーション数は増加しているが、地域格差があり、医療資源が限られた地域では病院併設の訪問看護ステーションや病院・医療機関が行う訪問看護が特に必要」と説明し、理解を求めた。

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2017年11月10日(金)

注目の記事 [改定速報] 通所リハに移行しないのは不都合がないから 改定検証部会

中央社会保険医療協議会 診療報酬改定結果検証部会(11/10)厚生労働省
発信元:厚生労働省 保険局 医療課   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬 調査・統計
 厚生労働省は11月10日の中央社会保険医療協議会・診療報酬改定結果検証部会に、2016年度改定の影響を検証した特別調査の結果を報告した。このうち回復期と維持期のリハビリテーションに関する調査では、維持期リハビリを受けている要介護被保険者の通所リハビリへの移行が困難な理由について、病院、診療所の約半数が「月13単位のリハビリで十分であり、不都合を感じないから」と回答していたことが明らかになった。 今回報告さ・・・

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2017年11月10日(金)

注目の記事 [改定速報] 複数医師による訪問診療の評価を提案 中医協・総会で厚労省

中央社会保険医療協議会 総会(第369回 11/10)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 保険局 医療課   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬 医療制度改革


 厚生労働省は11月10日の中央社会保険医療協議会・総会に、患者1人に対して複数の医療機関の医師が訪問診療を行った場合の対応について、【在宅患者訪問診療料】などを1人目の医師しか算定できない現在の取り扱いを改め、2人目以降の医師の診療報酬上の評価を新たに設定することを提案した。日本医師会などが要望していた内容で、支払側委員も方向性は了承したが、一定のルールを設けて対象を限定するべきだと主張した。
 
 【在宅患者訪問診療料】や【在宅時医学総合管理料】などを算定する医療機関は原則、患者1人に対して1施設に制限され、先に算定している医療機関がある場合は、別の医療機関の医師が訪問診療を行ってもこれら報酬を算定することはできない。算定医療機関の多くは内科だが、日医は眼科や耳鼻科といった専門診療科の訪問診療や、皮膚科による褥瘡の処置などを必要とする在宅高齢患者もいるとして、複数診療科の医師による訪問診療の評価を求めていた(p1037~p1039参照)
 こうした声を受け、厚労省は患者と家族の同意があることを前提に、主として在宅医療を担っている医師からの依頼で、別の医師が訪問診療を行う場合の診療報酬上の評価を設けることを提案。2025年に向けて増加し続ける在宅高齢患者を在宅療養支援診療所(在支診)だけで支えるのは困難なことから、在宅医療を提供する在支診以外の医療機関が地域医師会などの協力の下、他の医療機関と連携して24時間対応の在宅医療提供体制を整え、訪問診療を実施している場合の評価を検討することも、論点に位置づけた(p1044参照)
 
 一方、【往診料】は、患者の求めに応じて患者宅に出向き、診療を行った場合に算定することが原則となっている。だが、「患者の求め」の解釈に幅があり、患者側が不要の意思表示をしない限りは、患者の状態に関わらず医師が往診をする、訪問サービスも存在する。こうした不適切事例を是正するため、往診の要件を明確化することや、現在は急性心筋梗塞、脳血管障害、急性腹症などが予想される場合に算定が限定されている、【緊急加算】の対象患者の要件見直しが検討課題にあがった(p1046~p1050参照)
 
 このほか看取りや、医療機関に併設された介護施設入居者への訪問診療、医療機関とケアマネジャーの連携が議題となった。看取りに関しては、一般国民だけでなく医療従事者の認知度も低い、「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン(GL)」が広く浸透するよう、GLを参考に行われる医療の提供方針の決定プロセスについて、診療報酬上の位置づけを検討することを提案した。多様な看取りを実現するため、在宅療養患者本人や家族の意向で主治医と病院が連携し、入院で最期を看取った際の評価の検討も促した(p1034参照)
 死亡の1~2カ月前に状態が急激に悪化する末期の悪性腫瘍の在宅患者については、状態の変化に合わせて必要なサービスが速やかに提供できるよう、医療機関とケアマネジャーとの間の情報共有と連携を【在宅時医学総合管理料】の要件にする案を示した(p1020参照)
 
 併設有料老人ホームの入居者などに対する訪問診療については、これら患者への医学管理に対する評価の新設を提案。2018年4月に創設される介護医療院の入所者への医療提供にも触れ、入所者の状態や医療ニーズを踏まえつつ、介護療養型医療施設や介護老人保健施設での取り扱いを参考に、医療保険と介護保険の給付調整のあり方を整理する方針を示した(p1015参照)
 
 また薬剤師による在宅薬剤管理では、無菌製剤のように積極的な対応が必要な在宅薬剤管理を一層推進する方策として、専門的な技術が必要な在宅薬剤管理の実績や地域の薬局への支援などに着目した評価の導入や、小児に対する在宅薬剤管理の評価を検討する方向を打ち出した(p1135参照)

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2017年11月09日(木)

注目の記事 [診療報酬] 入院基本料全般の大幅見直しなど要望 日病協

平成30年度診療報酬改定に係る要望書(第2回)(11/9)《日本病院団体協議会》
発信元:日本病院団体協議会   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬
 14の病院団体で組織する日本病院団体協議会は、2018年度診療報酬改定について、今年5月に続く、2回目の要望書を11月9日付けで厚生労働省の鈴木俊彦保険局長に提出した。入院基本料全般の引き上げや、中長期的視点での「重症度、医療・看護必要度」(以下、看護必要度)の抜本的見直し、25対1医療療養病床の経過措置の延長などを求めている。
 
 要望したのは、(1)全ての入院基本料の引き上げ、(2)看護必要度と多職種配置を主軸とした中長期的な入院基本料評価基準の抜本的見直しと、病棟群単位届出制度の改善、(3)地域包括ケア病棟における在宅等からの受け入れ機能の評価、(4)療養病床の医療区分による患者評価制度の中長期的抜本的な見直しと、DPCデータ加算提出の促進、25対1療養病床の要件緩和、(5)精神科医療費の増額と疾病特性を踏まえた在宅移行の在り方の見直し、(6)特定入院料算定病棟における包括対象範囲の見直し、(7)診療報酬体系の簡素化と医療ICTの促進-の7項目(p1~p3参照)
 
 入院基本料全般については、安全安心な地域医療の継続のために必要として、全ての病棟入院基本料の大幅な引き上げを要求(p1参照)。看護必要度では、2018年度改定での拙速な見直しは避けるべきとする一方、将来に向けてDPCデータ(診療報酬請求区分)で算出した該当患者割合の分布や相関を詳細に検証することを通じ、看護必要度と多職種配置を基本にした新たな入院基本料の評価基準の創設を目指すことを要望した。【7対1入院基本料】から【10対1入院基本料】への移行のための措置である病棟群単位での届出制度については、両入院基本料の評価の差が大きいことを考慮し、その間を補完する段階的評価の設定が必要との見解を示した(p2参照)
 
 【地域包括ケア病棟入院料】では、病棟が担う3つの機能(急性期病棟からの受け入れ、在宅・生活復帰支援、緊急時の在宅からの受け入れ)のうち、最も多くの医療資源の投入を必要とする在宅からの受け入れに対する評価を、ほかの2つの機能よりも手厚くすることを求めた(p2参照)
 
 療養病棟の関係では、現行の医療区分による患者評価制度の抜本的な見直しを要望。具体的には、急性期と同様、将来的には患者の重症度や医療必要度、多職種の人員配置、療養環境の組み合わせで、より効率的かつ良質な医療が提供できるような仕組みに改善していくことを提案した。
 療養病床におけるDPCデータの提出(【データ提出加算】の算定)の促進を視野に、小規模病院に配慮しつつ、提出項目の簡素化や新たな慢性期指標を検討することも要望。2018年3月で看護職員配置の経過措置期間が終了する、25対1医療療養病棟は6年以上の病棟の存続とともに、2016年度改定で要件化された医療区分2・3患者の該当割合(5割以上)について、一部緩和した段階的基準の導入を要請した(p2参照)

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2017年11月09日(木)

注目の記事 [改定速報] 看護必要度の補助的手法としてのDPC活用を提案 入院医療分科会

診療報酬調査専門組織・入院医療等の調査・評価分科会(平成29年度第12回 11/9)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 保険局 医療課   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬 医療提供体制
 診療報酬調査専門組織・入院医療等の調査・評価分科会は11月9日開かれ、最終報告にあたる検討結果報告の案を分科会長預かりとすることを了承した。同日の議論を踏まえて分科会長と厚生労働省が文言修正をした上で最終報告を取りまとめ、中央社会保険医療協議会・診療報酬基本問題小委員会に報告する。【7対1入院基本料】などにおける「重症度、医療・看護必要度」(以下、看護必要度)とDPCデータの相関検証結果では、DPCデータ・・・

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2017年11月08日(水)

注目の記事 [診療報酬] 実調は実際の経営を反映しているとは言い難い 財政審で財務省

財政制度等審議会 財政制度分科会(11/8)《財務省》
発信元:財務省   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬 医療制度改革
 財務省は11月8日、一般病院全体の2016年度の損益率が過去3番目に低い▲4.2%との結果が出た「第21回医療経済実態調査(以下、実調)」について、開設者別の集計客体は実際の分布と異なるため、一般病院全体の経営状況を反映しているとは言い難いとする反証データを公表した。同日の財政制度等審議会・財政制度分科会に報告されたもので、11月10日に開かれた中央社会保険医療協議会・総会の冒頭では、日本医師会がこの財務省見解を取り上げ、強い不快感を示す場面があった。
 
 実調の結果によると2016年度の一般病院全体の損益率は▲4.2%で、2014年度からの年次推移は▲3.1%、▲3.7%と年々悪化傾向にある。
 一般病院のうち医療法人の2016年度の損益率は1.8%、公立病院は▲13.7%。財務省は、実調の一般病院全体の分析における医療法人の構成比は51.2%、公立は20.7%だが、実際の施設分布は医療法人66.1%、公立は12.0%で、集計上、損益率が高い医療法人の構成比が実際より小さく、逆に損益率が低い公立病院の構成比が実際よりも大きくなっていると問題視。この結果、「必ずしも一般病院全体の経営状況を適切に反映していない面がある」との見方を示した(p2参照)
 
 
◆国公立を除く一般病院の損益は改善傾向、診療報酬引き上げは不適当
 
 財務省が国公立を除いて、実際の施設分布による加重平均で補正した結果では、一般病院の損益率は2014年度0.4%、2016年度0.6%で、国公立を除いた一般病院の損益状況は、前々回の2014年度改定時に比べ、むしろ改善していると反論。「公立病院を含めた一般病院の損益をもって、国民負担による全国一律の診療報酬単価のさらなる引き上げを行うことは適当ではなく、むしろ公立病院の経営改善、地域の医療ニーズを踏まえた必要な病床機能の転換やダウンサイジングを後押ししていくべき」と主張した(p2~p3参照)
 
 一般診療所についても同様の補正を実施した。実調は損益率の高い個人立診療所の比率が実際よりも低いため、補正後の損益率は上昇。実調で、一般診療所の損益率は2014年度の15.5%から2016年度は9.1%に低下した(青色申告者を除いた数値)と報告されているが、補正後の数値は2014年度10.4%、2016年度11.9%となり、一般病院同様、前々回の改定に比べて損益が1.5ポイント改善していることを示した(p4参照)

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2017年11月08日(水)

注目の記事 [改定速報] 大病院受診時の定額負担、対象病院拡大へ 中医協・総会

中央社会保険医療協議会 総会(第368回 11/8)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 保険局 医療課   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬 医療制度改革


 厚生労働省は11月8日の中央社会保険医療協議会・総会に、500床以上であることが基準となっている診療報酬の病床数要件を400床以上に変更することや、大病院受診時の定額負担の対象拡大を提案し、大方の了承を得た。現場の混乱を避けるために、両者の基準を揃えるべきとの意見もあり、大病院受診時の定額負担の対象も400床以上に変更される可能性が出てきた。医療従事者の多様な働き方の支援と負担軽減を促進する観点から、医師、薬剤師、看護師などの常勤要件の一部緩和なども提案された。
 
 【初診料】や【外来診療料】の一部、【地域包括ケア病棟入院料】などには、500床以上を基準にした算定要件や、届出病棟数の制限が設定されている(p108~p109参照)。ただ、500床以上の病院数は近年減少傾向にあることから(p103参照)、厚労省は特定機能病院の医療法上の承認要件に合わせて400床以上に引き下げる考えを示した(p111~p112参照)
 
 一方、紹介状なしでの大病院外来受診は、初診・再診とも選定療養の対象で、200床以上の病院は患者から別途負担の徴収が認められている。このうち500床以上の病院に関しては、2016年4月から初診は5,000円、再診は2,500円の定額負担を徴収することが義務化された(p114~p115参照)。厚労省のデータによると、紹介状なしで病院外来を受診した患者の割合は年々減少傾向にあるものの、400床以上病院では6割以上、400床未満病院では概ね8割以上と、依然として高い水準にあることには変わりがない(p105参照)
 こうした実情を受けて厚労省は、定額負担の対象病院拡大を提案。設定金額と除外患者の範囲は現状のままとする意向を示した。新たに定額負担対象となった場合に条例改正が必要になる公的病院については、6カ月の経過措置を設定することを検討する(p131参照)
 
 診療報酬の病床数要件を400床以上に引き下げることに対しては、一部委員からさらに詳細な根拠データを示すよう求める声があがったが、方向性は概ね了承され、外来受診時の定額負担対象拡大についても、とくに異論は出なかった。ただ対象拡大の範囲では、「見直しをするなら全て400床以上にするべき」(松本純一委員・日本医師会常任理事)、「選定療養では200床以上から取れるのだから思い切って200床以上に拡大することを考えてはどうか」(幸野庄司委員・健康保険組合連合会理事)など、意見が分かれた。
 
 
◆ICUの医師配置や、かかりつけ薬剤師指導料の要件緩和も論点に
 
 医療従事者の常勤要件の見直しと勤務負担軽減策で、医師については▽小児科・産婦人科・その他専門性の高い特定の領域や、夜間などの緊急対応の必要性が低い項目については、週一定時間の勤務を行っている複数の医師を組み合わせることで、常勤医師が配置されているとみなす▽新規の措置入院患者割合が低い精神療養病棟について、【精神療養病棟入院料】における精神保健指定医の配置要件を見直す▽ICUの医師配置については「常時、治療室内に勤務していること」とする要件の運用を緩和し、患者がICUに入室する前から診療を行うことなどを可能にする▽ICTを活用した医師の柔軟な配置を推進する-などが論点として提示(p56参照)(p81参照)
 
 医師以外では、▽【かかりつけ薬剤師指導料】の1週間あたりの勤務時間要件(32時間以上)について、子育て世代の薬剤師が育児・介護休業法に基づいて短時間勤務する場合に、ほかの薬剤師との連携も図りながらかかりつけ薬剤師として活用できるよう基準を見直す▽看護師、管理栄養士、歯科衛生士、歯科技工士について、常勤の必要性が高くない業務における常勤要件を見直す-ことなどが検討課題に位置づけられた(p60参照)(p69参照)

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2017年11月08日(水)

注目の記事 [改定速報] 通所介護の時間区分、1時間単位に変更へ 給付費分科会で厚労省

社会保障審議会介護給付費分科会(第150回 11/8)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 老健局 老人保健課   カテゴリ: 30年度同時改定 介護保険 高齢者
 厚生労働省は11月8日の社会保障審議会・介護給付費分科会に、現在は2時間単位の通所介護のサービス提供時間区分を1時間単位に見直すことなどを提案した。通所介護の基本報酬は、「3時間以上5時間未満」、「5時間以上7時間未満」、「7時間以上9時間未満」の3区分で設定されている。だが、実際のサービス提供時間を調べると、「3時間以上5時間未満」は3時間~3時間半、「5時間以上7時間未満」は6時間~6時間半、「7時間以上9時間未・・・

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2017年11月08日(水)

注目の記事 [改定速報] 一般病院の損益率▲4.2%、過去3番目に低い数字 医療経済実調

中央社会保険医療協議会 調査実施小委員会(第46回 11/8)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 保険局 医療課   カテゴリ: 30年度同時改定 医療提供体制 医療保険
 厚生労働省は11月8日の中央社会保険医療協議会・調査実施小委員会と総会に、「第21回医療経済実態調査」の結果を報告した。2016年度の1施設当たりの損益率は、一般病院全体が▲4.2%で、2015年度の▲3.7%から0.5ポイント悪化。うち医療法人立病院は1.8%、前年度比で0.3ポイント低下し、「過去の調査と比べると下から3番目の数字」(厚労省)。医業収益は前年度比プラスで推移したが、それを上回る勢いで医業・介護費用が伸びたことが響いた。とくに給与費の伸びが大きい。一般診療所のうち有床診療所の損益率は前年度比0.5ポイントの減少。無床診療所は0.1ポイント減で、ほぼ横ばいだった。
 
 有効回答数は病院1,450施設(回答率56.2%)、一般診療所1,744施設(54.2%)、歯科診療所654施設(57.2%)、保険薬局1,090施設(59.4%)。これら施設について、前回診療報酬改定を挟んだ2015年度と2016年度の2事業年度の損益状況を調べた(p1参照)
 
 
◆病院の損益率は経営主体を問わず、軒並み悪化
 
 1施設当たりの損益状況で、一般病院全体の2016年度の医業収益は37億3,481.8万円(伸び率0.4%)、介護収益は441.1万円(1.3%)となった。これに対して医療・介護費用は38億9,629.6万円(0.8%)で、収益以上の伸びを示したため、損益差額は1億5,706.7万円の赤字となり、損益率は前年度の▲3.7%から▲4.2%と、さらに0.5ポイント悪化した(p2参照)。医療・介護費用のなかでは、給与費が2.1%の高い伸びを示した(p39参照)。経営主体別でみた損益率も、医療法人1.8%(前年度比0.3ポイント減)、国立▲1.9%(0.6ポイント減)、公立▲13.7%(0.9ポイント減)と軒並み悪化。精神科病院は前年度の0.2%から▲1.1%と、赤字に転落した(p2~p4参照)
 
 一般診療所全体の損益状況は、医業収益1億2,537.9万円(伸び率0.2%)、介護収益279.2万円(2.1%)、医業・介護費用1億1,049.1万円(0.5%)で、損益差額は1,767.9万円。損益率は前年度の14.0%に対して13.8%と横ばいで推移した(p9参照)。病床有無別の損益率は、有床診療所8.2%(前年度比0.5ポイント減)、無床診療所14.8%(0.1ポイント減)(p5~p7参照)。保険薬局の損益率は、薬局全体7.8%(0.6ポイント減)、個人薬局10.2%(0.4ポイント増)、法人薬局7.7%(0.6ポイント減)となった(p13参照)
 
 一般病院の職種別常勤職員1人平均給料年額等(賞与を含む)をみると、医療法人立は、病院長3,160.9万円(伸び率0.6%)、医師1,516.6万円(0.2%)、薬剤師509.5万円(0.1%)、看護職員455.2万円(0.3%)など。公立病院では薬剤師を除く、病院長、医師、看護職員などで平均給料年額が伸びたが、国立病院は全職種で減少した(p16参照)。個人立の一般診療所は、医師1,149.8万円(▲0.8%)、薬剤師729.9万円(▲0.3%)、看護職員352.5万円(1.9%)などとなっている(p17参照)
 
 
◆医療機関の消費税負担に関する分科会の早期再開を要請する声も
 
 この日の調査実施小委、総会の議論は突っ込んだ内容にはならなかったが、猪口雄二委員(全日本病院協会会長)は実調の結果について、「いかに病院経営が悪化しているかが明らかになった。国公立は経営の悪化を繰入金で補い、民間は経営を続けるのが厳しい状況にまで悪化している」との見解を表明。今村聡委員(日本医師会副会長)は医薬品や医療材料の購入に伴う消費税負担が経営悪化の一因になっているとして、「診療報酬調査専門組織・医療機関等における消費税負担に関する分科会」の早急な再開などを要請した。

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2017年11月02日(木)

注目の記事 [改定速報] 看護必要度とDPCの相関、該当患者割合に4%の差異 入院分科会

診療報酬調査専門組織・入院医療等の調査・評価分科会(11/2)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 保険局 医療課   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬 医療提供体制


 厚生労働省は11月2日の診療報酬調査専門組織・入院医療等の調査・評価分科会に、一般病棟における「重症度、医療・看護必要度」(以下、看護必要度)とDPCデータの相関の検証結果を報告した。分析対象患者の看護必要度での該当割合は28.8%だが、これをDPCデータに置き換えると24.8%に下がり、両者に4.0%の開きがあることが明らかになった。看護必要度のC項目とDPCデータは比較的一致率が高いが、A項目は一致する項目としない項目のばらつきが大きい。分科会は中央社会保険医療協議会に改定議論の素材を提供することが主な役割で方針決定の権限はないものの、これまでDPCデータへの置き換えに積極的だった委員からも、診療報酬算定の評価指標として活用するのは困難など、否定的な意見が相次いだ。
 
 看護必要度による該当患者割合の判定とDPCデータ(EFファイル=出来高請求情報)による判定の結果を比較すると、相関度合いを示すファイ係数は0.51(中程度の連関あり)だった(p44~p46参照)。看護必要度の項目別でみると、C項目はDPCデータでの該当患者割合との差異が▲1.2%~0.1%の範囲に収まっているが、A項目は▲6.3%~28.2%と差が大きく、ばらつきも目立った。A項目の差異が大きい理由を厚労省は、▽創傷処置、呼吸ケア、心電図モニターの管理、シリンジポンプの管理は、医療機関がEFファイルへの入力をしていない可能性がある▽点滴ライン同時3本以上の管理、救急搬送後の入院は看護必要度とDPCで定義が異なる▽薬剤は処方日と実際の投与日がずれている可能性がある-などと説明している(p47~p50参照)
 
 対象医療機関(1,495施設)における該当患者割合の平均は、看護必要度では28.8%、DPCデータでは24.8%(p51参照)。内訳は、DPCデータに置き換えても該当患者割合基準(25%以上)の該当・非該当に変化がない医療機関812施設(構成比54.3%:非該当146施設、該当666施設)、非該当から該当に移行46施設(3.1%)、該当から非該当に移行637施設(42.6%)で、現行のまま置き換えた場合、4割が非該当に転落する可能性がある(p52参照)。該当患者割合の差異は▲4%前後の施設が最も多いが、マイナスあるいはプラス30%以上の施設も少数ながら存在する(p53参照)
 
 
◆厚労省は活用の可能性が示唆されたと結論づけるも、委員は反発
 
 分析結果を受けて厚労省は、「DPCデータのマスタに基づく判定が、一定の条件を設定した上で、活用できる可能性が示唆された」と結論づけたが、委員は反発(p57参照)。「今回のデータで活用の可能性が示されたとは言い難い。相関しない項目があるなかで、2018年度改定で導入するのは乱暴」(本多伸行委員・健康保険組合連合会理事)、「勝負あったでいいのではないか」(石川広己委員・社会医療法人社団千葉県勤労者医療協会理事長)、「どちらかに合わせるのではなく、看護必要度で重症の人はどういう状態で、どんな診断名が付き、どういう診療報酬請求区分になっているのかを明らかにしなければ、2018年度改定での実施は拙速と言われてもしょうがない」(筒井孝子委員・兵庫県立大学大学院経営研究科教授)といった意見が出た。
 
 
◆ICUに生理学的指標によるアウトカム評価導入を提案
 
 分科会はこのほか、特定集中治療室(ICU)などの看護必要度、【救急医療管理加算】、【短期滞在手術等基本料】についても議論した。ICUの関係では、看護必要度の該当患者割合が要件化されていない【救命救急入院料1、3】、【脳卒中ケアユニット入院医療管理料】の算定治療室においても7割前後で測定が行われている実情から、厚労省はこれら治療室の入院患者も看護必要度を使った分析の対象にすることを提案。ICUにおけるアウトカム評価を推進する観点から、ICU入院患者を対象に生理学的指標に基づく重症度スコアの測定を実施することも、検討課題にあげた(p17~p18参照)(p24参照)
 指標の例としては、ICU入室24時間以内の生理学的指標をスコアリングする「APACHE(acute physiology and chronic health evaluation)II」を使い、標準化死亡比(実死亡率/予測死亡率)を算出する案を示したが、評価者によって結果が異なるなど精度を不安視する声や、他の指標の活用も含めた幅広い視点で議論するべきといった意見があった(p21~p23参照)
 
 また、DPC病院で【短期滞在手術等基本料3】の対象手術を受ける場合、現在は同基本料による出来高算定を優先するルールが適用されるが、厚労省はこれを改め、DPC分類に基づく包括評価の対象にすることを提案した。ただし、【短期滞在手術等基本料3】算定患者は平均在院日数や看護必要度の計算式から除外、DPCでは除外対象にはならないという違いがあることから、検討の際には平均在院日数などへの影響に配慮する考えを示した(p74~p75参照)

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2017年11月01日(水)

注目の記事 [改定速報] 医療機関の医師・リハ職も生活機能向上連携加算の対象へ

社会保障審議会介護給付費分科会(第149回 11/1)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 老健局 老人保健課   カテゴリ: 30年度同時改定 介護保険 高齢者


 厚生労働省は11月1日の社会保障審議会・介護給付費分科会に、要介護者の自立支援と重度化予防を促進する目的で、訪問介護の【生活機能向上連携加算】の算定要件を見直し、医療機関の医師やリハ職の利用者宅訪問にサービス提供責任者が同行して、身体状況の評価(生活機能アセスメント)を共同で行った場合の算定も認めることなどを提案した(p8参照)
 現行では、訪問・通所リハビリテーション事業所の理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の利用者宅訪問に、訪問介護事業所のサービス提供責任者が同行して共同で生活機能アセスメントを実施し、その結果に基づいて訪問介護計画を策定することなどが、要件に定められている。厚労省の見直し案では、これに医療機関の医師、PT、OT、STの訪問に同行した場合を追加。さらに医師やリハ職の訪問が難しい場合であっても、自立支援と重度化予防に軸足を置いた訪問介護が推進されるよう、▽医師やリハ職からの助言(アセスメント・カンファレンス)を受けられる体制を構築し、助言を受けてサービス提供責任者が訪問介護計画を作成・変更▽医師やリハ職はサービス提供時またはICTを活用した動画などで利用者の状態を把握した上で助言-の定期的な実施を評価することも提案した(p8参照)(p11参照)
 
 介護人材のすそ野を拡大することも視野に、訪問介護のうち身体介護は介護福祉士が中心的に担うこととする一方、生活援助中心型サービスについては人員基準を緩和し、新たな担い手を育成する方針も打ち出した。介護職員初任者研修を参考に研修制度を創設し、サービス提供時に観察すべき視点や認知症高齢者に関する知識の習得に重点を置いたカリキュラムを組む案を示した(p9参照)(p14参照)
 
 
◆同一建物減算の対象に一般集合住宅を追加
 
 集合住宅へのサービス提供では、訪問介護、訪問看護、訪問入浴介護、訪問リハビリテーション、夜間対応型訪問介護について、同一建物の利用者宅を訪問した際の減算措置の対象建物に一般集合住宅を追加し、有料老人ホームなどの利用者数の基準を厳格化することなどを提案。具体的には、(1)事業所と同一・隣接敷地内にある建物の居住者へのサービス提供、(2)前出以外の範囲にある建物で、▽養護老人ホーム、経費老人ホーム、有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅に居住する利用者が月10人以上▽一般集合住宅に居住する利用者が月20人以上-のいずれかに該当する場合は報酬を10%減算する。事業所と同一・隣接敷地内にある有料老人ホームや一般集合住宅で利用者数の基準に該当する場合は、より高い減算率を適用する考えを示している(p22~p23参照)
 
 定期巡回・随時対応型訪問介護看護では、オペレーターの基準を見直し、サービス提供に支障がなければ、日中についてもオペレーターと随時訪問サービスを提供する訪問介護員および、訪問介護事業所、夜間対応型訪問介護事業所以外の同一敷地内の事業所の職員との兼務を認めることなどを提案した(p36参照)

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2017年11月01日(水)

注目の記事 [改定速報] 一般名処方や分割調剤の促進を提案 厚労省 中医協2

中央社会保険医療協議会・総会(第367回 11/1)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 保険局 医療課   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬 医療制度改革
 厚生労働省は11月1日の中央社会保険医療協議会・総会に、一般名処方の評価を手厚くして後発医薬品の使用促進に結びつけることや、長期処方の普及に伴う残薬の増加を防止する観点から、分割調剤を推進することなどを提案した。 後発医薬品については、今年6月に閣議決定された骨太の方針に、2020年9月までのできるだけ早期に数量シェア80%を達成させるべく、使用促進を図ることが明記された。厚労省のデータによると、【後発医・・・

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2017年11月01日(水)

注目の記事 [改定速報] CPAPの遠隔モニタリングなどを提案 遠隔診療で厚労省 中医協1

中央社会保険医療協議会・総会(第367回 11/1)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 保険局 医療課   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬 医療制度改革

 中央社会保険医療協議会・総会は11月1日、遠隔診療と生活習慣病の重症化予防について議論した。このなかで厚生労働省は、遠隔モニタリングの対象に睡眠時無呼吸症候群の持続陽圧呼吸療法(CPAP療法)を追加することや、対面診療を補完する仕組みとして、訪問診療とICTによる診察を組み合わせることなどを提案した。
 
 医師・患者間の遠隔診療について厚労省は、ICTを使って診察する場合と、モニタリングをする場合に整理し、それぞれ先行事例や実証研究の資料を提示した。診察への活用では、遠隔診療を対面診療の補完と明確に位置づけ、訪問診療や外来診療と組み合わせて提供している、福岡市のプロジェクト事業を紹介。例えば訪問診療では、オンラインでの情報共有が可能なため、訪問頻度が減っても患者・介護者が不安を感じることはなく、医師の負担軽減につながるなどの効果が明らかになったと説明した(p64~p71参照)
 モニタリングでの活用事例では、睡眠時無呼吸症候群のCPAP療法の患者を、遠隔モニタリングと3カ月ごとの受診の組み合わせ、受診のみ(3カ月に1回、毎月)のグループに分け、1日4時間以上のCPAP使用率を比較した検証研究で、遠隔・3カ月ごと受診群は、毎月受診群とほぼ同等の結果が得られ、受診頻度が減ったことで患者満足度が上昇したことを報告した(p74~p81参照)
 これらの結果を踏まえて厚労省は、ICTを活用した診察の対象患者や実施条件、遠隔モニタリングによる管理の評価見直しについて検討することを提案(p82参照)。ICTによる診察の検討時には、▽患者の状態を踏まえた個別判断が可能になるよう、一定の受診期間を設定▽医療の質を担保する観点から、事前の治療計画の作成、患者同意の取得の要件化▽患者側から治療上の意見を求められ、指示をした場合にのみ算定できる電話再診料との整理-が課題になるとの考えも示した(p71参照)
  
◆高血圧症のARB使用が医療財政にも大きく影響

 生活習慣病の重症化予防では、高血圧治療における降圧薬の選択や、糖尿病性腎症に対する運動療法などが大きな論点になった。日本高血圧学会の治療ガイドラインでは、積極的適応がない高血圧症の第1選択薬は、ARB(アンジオテンシンII受容体拮抗薬)、ACE阻害薬(アンジオテンシン変換酵素阻害薬)、カルシウム(Ca)拮抗薬、利尿薬の中から選択すると定めているが、ACE阻害薬に空咳の副作用があることもあり、ARBが処方されるケースが多く、施設間のばらつきも大きい(p39~p41参照)
 さらにARBはCa拮抗薬、ACE阻害薬に比べて薬価が高く、医療財政への影響も小さくないことから、海外の医療機関や日本の大規模医療機関のなかには、医薬品の安全性、有効性に加え、費用対効果も考慮した、標準的薬剤選択の使用方針と医薬品一覧(フォーミュラリー)を定めているところがある(p42~p44参照)。このほか、生活習慣病患者の特定健診・保健指導の実施情報が保険者と医療機関間で共有できていない課題もあり、厚労省は、▽療養計画の内容の見直し(血圧の目標欄や特定健診・保健指導の受診勧奨に関する情報欄の追加など)▽ガイドラインやデータに基づく診療支援の利用-などを含む、【生活習慣病管理料】の再考を促した(p31参照)(p34~p35参照)(p51参照)
 
 糖尿病性腎症については2016年度改定で、重症者に対する運動指導の評価として、【腎不全期患者指導加算】(【糖尿病透析予防指導管理料】への上乗せ算定)が新設された(p36参照)。現在の算定対象は、eGFR30未満の患者とされているが、これよりもやや軽いeGFR30~44の患者でも、運動療法によるCKD(慢性腎炎)ステージの維持・改善が見込めるとの報告があることから、対象患者の拡大を提案した(p36~p37参照)(p51参照)
 
 ICTを使った診察について、支払側の幸野庄司委員(健康保険組合連合会理事)は、▽対面診療の補完として位置づける▽病態が安定している▽疾病の継続管理-の条件付きで、仕事で通院時間が限られる現役世代の生活習慣病の重症化予防に活用することを提案。診療側委員も総論では賛意を示したものの、「現時点では対面診療と同等の効果があるというエビデンスが十分ではない」(今村聡委員・日本医師会副会長)、「外来受診頻度を少なくするためや、患者の利便性のために遠隔診療を活用することは認められない」(松本純一委員・日本医師会常任理事)などと主張し、慎重な検討を求めた。
 
 また幸野委員は降圧薬の議論で、健保連がレセプトデータを使って行った試算の結果を披露。ARBを全てCa拮抗薬に切り替えた場合、830億円の医療費削減効果が期待できるとし、関係学会と厚労省に対して降圧薬の費用対効果も織り込んだ治療ガイドラインの策定と、その普及を要請した。

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2017年10月31日(火)

注目の記事 [経営] 2016年度収支は増収減益、経常利益の赤字額拡大 日本病院会・調査

平成29年度診療報酬等に関する定期調査-中間集計結果(概要)-(10/31)《日本病院会》
発信元:日本病院会   カテゴリ: 診療報酬 30年度同時改定
 日本病院会・診療報酬検討委員会が行った、「平成29年度(2017年度)診療報酬等に関する定期調査-中間集計結果(概要)-」によると、集計対象病院における2016年度収支の平均値は増収減益で、医業利益・経常利益とも赤字病院割合と赤字額が拡大し、厳しい経営状況にあることが浮き彫りになった。2016年度診療報酬改定に入院料の加算取得で対応することで収益を確保したものの、給与費の伸びを吸収するには至らなかった。10月31・・・

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2017年10月27日(金)

注目の記事 [診療報酬] 入院基本料引き上げなどで11月に要望書 2018年度改定で日病協

日本病院団体協議会 定例会見《日本病院団体協議会》
発信元:日本病院団体協議会   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬
 日本病院団体協議会の原澤茂議長(全国公私病院連盟常務理事)は10月27日会見し、2018年度診療報酬改定に関する要望書を11月のできるだけ早い時期に厚生労働省に提出する方針を明らかにした。入院基本料全般の引き上げのほか、▽【7対1入院基本料】における「重症度、医療・看護必要度」の該当患者割合基準(25%)の維持▽【7対1入院基本料】から【10対1入院基本料】へ移行する際の経過措置である病棟群単位での届出制の継続▽【療養病棟入院基本料】における医療区分の見直し▽【25対1療養病棟入院基本料】の経過措置期間の6年以上の延長-などが盛り込まれる見通し。
 
 原澤議長は、安倍晋三首相が10月26日の経済財政諮問会議で2018年度の春季労使交渉について、「3%の賃上げを実現するよう期待したい」と表明したことが、同日の代表者会議で話題になったことも紹介。「病院も医師を含む関係者の賃金を預かっているわけなので、賃金を上げられるだけの原資を診療報酬でみてほしい」と述べ、こうした内容も要望書に織り込む考えを示した。代表者会議では、「3%の賃上げを実現するには、2%程度の診療報酬引き上げが必要」との意見もあったという。
 
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関連資料

2017年10月27日(金)

注目の記事 [診療報酬] 経営実態、賃金・物価動向見て議論したい 改定率で加藤厚労相

加藤厚生労働大臣会見概要(10/27)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 大臣官房 総務課   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬 医療制度改革
 加藤勝信厚生労働大臣は10月27日の閣議後の会見で、2018年度の予算編成に向け、財務省が2%台半ばの診療報酬引き下げを、経済財政諮問会議の民間議員が社会保障費の自然増の5,000億円以下への抑制をそれぞれ求めていることについて、年2,200億円の削減目標を掲げた小泉政権時代のキャップ制を例にあげ、「機械的なキャップをかけて抑制する手法は副作用があり、効果がないという過去の経験がある」と指摘。そのうえで、診療報酬・・・

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2017年10月27日(金)

注目の記事 [改定速報] 2018年度改定に向けた2巡目の議論を開始 給付費分科会1

社会保障審議会 介護給付費分科会(第148回 10/27)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 老健局 老人保健課   カテゴリ: 30年度同時改定 介護保険 医療制度改革
 社会保障審議会・介護給付費分科会は10月27日開かれ、2018年度介護報酬改定に向けた2巡目の議論をスタートさせた。会議冒頭には、2017年度介護事業経営実態調査の結果や、マイナス改定の実施を求めた財務省の資料を巡り、介護報酬の引き上げを求める事業者側と引き下げが妥当とする保険者側の意見が対立する場面があった。なお、分科会は今後、週1回のペースで議論を進め、12月上旬に基準に関する基本的な考え方を、同月の上中旬には介護報酬改定の基本的な考え方をとりまとめる予定(p111参照)
 2017年度介護事業経営実態調査結果によると、2016年度決算における全介護サービスの平均収支差率は3.3%で、前年度比0.5%の減少。とくに給与費割合(収入に対する給与費の割合)の伸びが経営悪化の主な要因になっていることが明らかになった(p3~p4参照)
 一方、財務省は10月25日の財政制度等審議会(財務相の諮問機関)・財政制度分科会に提出した資料で、介護サービス全体の経営状況は中小企業と比較して「概ね良好な状況」と分析。介護職員の処遇改善目的で実施した2017年度の臨時改定(1.14%の引き上げ)と2018年度改定の合計が次期介護保険事業計画の保険料負担に直結することから、「保険料負担の増を極力抑制する観点からは平成30年度改定(2018年度改定)においてマイナス改定が必要」との見解を示した(p240~p241参照)
 
 分科会で本多伸行委員(健康保険組合連合会理事)は財務省の提案に同調し、「介護サービス事業者の経営は中小企業の状況を勘案すると、さほど悪くない。プラス改定を行う環境にはなく、各サービスの実態を踏まえた適正化や効率化を検討していく必要がある」と主張。これに対して事業者側の委員は、「これ以上の収支の悪化はサービスの質の低下やトラブルの増加を招く。引き下げを考えるような状態にはない」(稲葉雅之委員・民間介護事業推進委員会代表委員)、「制度の持続可能性のためには事業者の持続可能性も考える必要がある。本体報酬の増額を求めたい」(瀬戸雅嗣委員・全国老人福祉施設協議会理事・統括幹事)など、揃って2018年度改定での報酬引き上げを求めた。
 
 
◆2018年度介護報酬改定の「基本的な視点」を大筋了承
 
 なお、同日の分科会では2018年度改定に向けた「基本的な視点」が大筋で了承された。視点は、(1)地域包括ケアシステムの推進、(2)自立支援・重度化防止に資する質の高い介護サービスの実現、(3)多様な人材の確保と生産性の向上、(4)介護サービスの適正化・重点化を通じた制度の安定性・持続可能性の確保-の4項目で構成。個別項目の具体例には、利用者本人が希望する場所での状態に応じた医療・介護と看取りの実施、高齢者の自立支援と要介護状態の軽減または悪化の防止に資する介護サービスの推進、ロボット技術・ICTの活用-などがあげられている(p106~p110参照)

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