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2017年10月11日(水)

注目の記事 [改定速報] 【医療安全対策加算】で専従医師の配置を提案 中医協で厚労省

中央社会保険医療協議会 総会(第363回 10/11)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 保険局 医療課   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬 医療制度改革
 中央社会保険医療協議会・総会は10月11日開かれ、救急医療、小児・周産期医療、医療安全対策の診療報酬上の評価について議論した。医療安全対策について厚生労働省は、専従の医師の配置を【医療安全対策加算】の要件に追加することを提案したが、診療側委員は医師不足や人件費高騰につながりかねないなどとして反発。代わりに専従要件を緩和し、他の業務との兼任を一定程度可能とすることを要請した。
 
 
 【医療安全対策加算】には2区分あり、高点数の1は、医療安全に関する研修を修了した専従の薬剤師、看護師などを医療安全管理者として配置することが要件だが、医師の配置は求められていない(p67参照)。特定機能病院では2016年6月に、医療安全管理部門への専従医師の配置が承認要件に追加されたが、特定機能病院以外であっても、医療安全部門に専従の医師を置いている病院は、専従の薬剤師または看護師を置いている病院に比べ、医療事故における再発防止で、統計学的に2.9倍有効な立案を行っているとのデータがある(p64~p65参照)
 
 このため厚労省は専従医師の配置を【医療安全対策加算】の要件に追加することを提案したが、診療側からは、「多くの病院が医師を採ろうとすれば医師不足になりかねないし、病院の人件費も高騰する。むしろ専従要件を見直して他の仕事をしながらきちんと対応できるようにすることが、医療資源の効率化にもつながるのではないか」(猪口雄二委員・全日本病院協会会長)、「特定機能病院に限るべきで、外形基準的な評価を進めることには賛成できない」(万代泰嗣委員・日本病院会副会長)などの意見が出た。
 
 
◆妊婦の外来管理と精神疾患のある妊婦のための連携体制の評価を提案
 
 周産期医療の関係では、妊婦の産科以外の外来受診と、精神疾患のある妊婦の対応が論点になった。現在、入院医療については、心疾患や糖尿病、精神疾患などの重篤疾患がある妊産婦を対象にした【ハイリスク妊娠管理加算】(1日当たり1,200点)と【ハイリスク妊産婦共同管理料】(I:800点、II:500点)があるが、外来報酬では特に設定がない(p59参照)。一方、精神疾患を合併する妊婦は全妊婦の約2.5%に及び(p46参照)、東京23区のデータでは、妊娠中の自殺例の約4割、産後の自殺例の約5割で精神疾患があったことが明らかになっている(p49参照)。こうした実情を踏まえ厚労省は、▽妊娠中に産科以外の疾患で外来受診した場合の外来管理に対する評価▽精神疾患を持つ妊婦に対して、地域の産科、精神科、自治体などが有機的に連携して診療を行う体制の評価-の検討を総会に要請した(p61参照)。このうち、外来については、薬物治療における催奇形性や胎児毒性の考慮など、妊婦全般で特別な配慮が必要になることから、対象疾患や診療科の限定などの縛りを設ける考えはないことを示した。
 
 このほか▽救命救急センターの充実段階評価の見直し(2018年度)に合わせた、【救命救急入院料】の充実段階評価に対応した加算点数の見直し(p21参照)▽【小児特定集中治療室管理料】の対象年齢を、小児慢性特定疾病医療支援の適用患者は20歳未満までに引き上げる(【小児入院医療管理料】は2016年度改定時に対応済み)(p35参照)-が今後の検討課題に位置づけられた。

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2017年10月10日(火)

注目の記事 [診療報酬] テレビ画像・再診で【外来診療料】の算定を 医療ベンチャー協

医療・介護ワーキング・グループ(第4回 10/10)《内閣府》
発信元:内閣府   カテゴリ: 診療報酬 30年度同時改定
 2018年度診療報酬改定の論点の1つとなっている「遠隔診療」について、医療・ヘルスケア分野のベンチャー企業で組織する日本医療ベンチャー協会は、実現に際しては遠隔診療の場合も【外来診療料】や【特定疾患療養指導料】の算定が可能になるような見直しが必要との考えを示している。規制改革推進会議の医療・介護ワーキング・グループが10月10日に行ったヒアリングで意見表明したもの。
 
 同協会は遠隔診療の活用について、診療の質の面だけに着目すると、現時点では遠隔診療よりも対面診療のほうが優れていると指摘。外来や在宅での診療に置き換えられるものではないが、それらと組み合わせることで、▽外来での待ち時間の短縮▽患者の自己判断による通院中断の防止▽在宅医療における医師の移動時間の効率化-などに役立てることができるとの認識を示した(p8参照)
 
 今後に向けた課題では、医療を提供される患者の居場所の解釈拡大と、既存の診療報酬点数の見直し-の大きく2点を提案した。医療法では、患者が医療の提供を受ける場所を病院、診療所、薬局、患者の居宅等などと定めており、例えば自宅にインターネット環境がなく、スマートフォンも所有していない、地方在住の高齢者が近隣の公民館などで遠隔診療を受けたいと思っても、認められない。そのため協会は、「居宅等」の解釈を拡大し、公民館や会社で遠隔診療を受けることが可能になるよう要請した(p11~p13参照)
 
 一方、地方に住む希少疾病や難病の患者の多くは、専門医の診療を受けるために遠方の大学病院に通院している。遠隔診療と組み合わせることで通院負担の軽減が期待できるが、一般病床200床以上の病院の再診料にあたる【外来診療料】は、テレビ画像などによる再診での算定を認めておらず、協会は【再診料】と同様にテレビ画像での再診を認めるか、新たに「遠隔診療再診料」を設定するか、いずれかの対応が必要とした(p14~p16参照)
 
 また医療機関にとっては遠隔診療でも対面診療でも、患者の診察に要する時間は変わらないのに、遠隔診療では管理料が算定できない分、診療報酬が低く、そのことが遠隔診療導入の障壁となっていると主張。改善策として、糖尿病、高血圧症などの慢性疾患が対象の【特定疾患療養管理料】を遠隔診療の場合にも算定できるようにすることを提案した(p17~p19参照)

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2017年10月05日(木)

注目の記事 [診療報酬] 病棟群単位の届出は14施設、2%にとどまる 入院医療分科会

診療報酬調査専門組織 入院医療等の調査・評価分科会(10/5)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 保険局 医療課   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬 医療制度改革
 厚生労働省は10月5日の診療報酬調査専門組織・入院医療等の調査・評価分科会に、「平成29年度(2017年度)入院医療等における実態調査」の結果(速報)を報告した。2016年度診療報酬改定の影響を検証したもの。それによると、【7対1入院基本料】から【10対1入院基本料】へ移行する際の経過措置である病棟群単位での届出を行っていたのは、わずか14施設。今後の意向では7対1の再届出を検討中の施設もあり、委員から改めて、届出要件の緩和を求める声があがった。
 
 調査対象は、一般病棟入院基本料(7対1、10対1)、救命救急入院料などを算定する急性期病院2,500施設と、療養病棟入院基本料を算定する1,800施設で、施設調査票の回収率はそれぞれ50.8%、43.8%(p23参照)。今回調べたのは、▽一般病棟入院基本料・特定集中治療室管理料における「重症度、医療・看護必要度」などの施設基準見直しの影響▽短期滞在手術基本料及び総合入院体制加算の評価のあり方▽救急患者の状態を踏まえた救急医療管理加算などの評価のあり方▽療養病棟入院基本料などの慢性期入院医療における評価の見直しの影響-の4点(p22参照)
 
 
◆看護必要度の該当患者割合は高い割合にシフト
 
 7対1一般病棟についてみると、平均在院日数の平均値は改定前(2016年3月)の12.6日から改定後(2017年3月)は12.7日へ微増(p29参照)。病棟ごとの病床利用率の平均値も81.3%から82.9%へ、1.6ポイント上昇した(p31参照)。「重症度、医療・看護必要度」の該当患者割合はC項目の追加などがあったため単純比較はできないが、全体としてより高い割合へシフト(p30参照)。7対1病棟以外の届出状況では、改定後の新規届出は地域包括ケア病棟が圧倒的に多く、届出医療機関は21.5%から33.7%に増加した(p28参照)
 
 病棟群単位の届出を行っていたのは14施設で、回答施設全体の2.0%にとどまった。これら施設の今後の意向は、「7対1への再度の届出を検討中」(3施設)、「10対1に転換」(5施設)、「未定」(6施設)。病棟群届出の理由は「7対1入院基本料のみでは重症度、医療・看護必要度の施設基準を維持できない」が9割、逆に届出をしなかった施設の理由は、「7対1入院基本料の要件を満たしており必要がない」が9割を占めた(p46~p47参照)
 救急医療の評価のうち、【救急医療管理加算】は、現在の2区分に分かれた2014年以降、加算1の算定回数が減少傾向にある。2016年度改定では、緊急カテーテル治療・検査などが必要な患者が対象に追加されたが歯止めはかからず、88万5,296回から81万8,776回に減少した(p66~p67参照)
 
 
◆療養病棟の看取り時のGL利用は22%、利用していないは63%
 
 一方、療養病棟の調査によると、看護職員配置25対1の【療養病棟入院基本料2】届出病棟のうち、診療報酬の減算対象は23病棟(回答施設の約10%)だった。減算理由は23病棟中22病棟が、「医療区分2、3該当患者割合のみを満たさないため」。「看護配置のみを満たさないため」は1病棟のみ、「両方満たさない」にいたっては0病棟だった(p82参照)
 【療養病棟入院基本料1】届出病棟の23.9%が、【在宅復帰機能強化加算】を算定。これら病棟では非算定病棟に比べ、平均在院日数が短く、在宅復帰率が高い傾向が認められた(p86参照)。在宅療養支援病院の届出をしていたのは療養病棟全体の18%(p93参照)
 
 看取りに対する取り組みでは、死亡退院患者の91.7%で、人生の最終段階における医療についての患者・家族との話し合いが行われていた。自院で話し合いをした時期は、入院時60.8%、容体悪化時49.6%だった(p99参照)。看取りに際して「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン(GL)」を利用している病棟は22%、利用していない病棟は63%、GLを知らないとの回答も12%あった(p101参照)
 
 結果報告を受けての議論で神野正博委員(社会医療法人財団董仙会理事長)は、病棟群単位の届出が14施設にとどまっていることについて、「非常に使い勝手の悪い制度だったことは紛れもない事実」と評価し、改めて要件の緩和を要請。療養病棟の看取りにも言及し、「63%はGLを利用していないが、91.7%は患者・家族と話し合いをしており、個別対応が結構できているということ。なんでもかんでもGLという大前提は立ち止まって考える必要があるのではないか」と問題提起した。
 また、武井純子委員(社会医療法人財団慈泉会相澤東病院看護部長)は、減少傾向が明らかになった【救急医療管理加算1】について、「全身状態不良の状態など、対象患者の基準が抽象的なために、あえて加算を取らないところや、とりあえず加算を取って(レセプトの)査定・返戻に対応しているところがあると聞いている」と話し、基準を明確化する必要性を示した。

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2017年10月04日(水)

注目の記事 [医療改革] かかりつけ医以外受診の一部負担導入見送りへ 医療保険部会

社会保障審議会医療保険部会(第107回 10/4)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 保険局 総務課   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬 医療制度改革
 社会保障審議会・医療保険部会は10月4日、政府の改革工程表に盛り込まれている、長期収載品(後発医薬品のある先発医薬品)の保険給付のあり方、外来時の負担-などについて議論した。長期収載品に関しては、すでに意見は出尽くしたとして、選定療養を適用しての新たな患者負担の徴収や、長期収載品薬価の後発品平均薬価までの引き下げは行わないことで委員の意見が一致。外来時の負担のうち、かかりつけ医以外の医師を受診した場合の定額負担導入は見送り、紹介状なしでの病院外来受診は定額負担義務化の対象拡大について検討を継続する方向となった。
 長期収載品の保険給付のあり方では、▽患者が長期収載品を選択することを差額ベッドなどに代表される「選定療養」に位置づけ、通常の患者自己負担分に加え、後発品の平均薬価(保険給付額に設定)を超過する部分の費用についても全額患者から徴収する▽新たな患者負担が生じることがないよう、長期収載品の薬価自体を後発品の平均薬価まで引き下げる-の2案が提示されていたが、部会や中央社会保険医療協議会の議論では、いずれの案にも否定的な意見が続出していた(p13~p19参照)。この日も、「何度も議論し、ほぼ結論は出ている」、「薬価全体で施策を考えるべきで、この問題だけ切り離して議論するのはあまり生産的ではない」、「選定療養とすることに国民の納得が得られるか疑問」など反対意見が相次ぎ、実施を見送るべきとの見解で一致した。
 
 
◆200床以上病院での定額負担義務化を提案 日医・松原副会長
 
 外来時の負担は、病院・診療所の機能分化と、かかりつけ医の普及・定着の観点から提案されているもので、▽病院への外来受診時の定額負担について、現行の選定療養での定額負担の対象見直しを含めた負担のあり方▽かかりつけ医以外を受診した際の定額負担導入-について検討が求められている(p31参照)
 病院外来に関しては2016年度から特定機能病院と一般病床500床以上の地域医療支援病院で、紹介状なしでの初診・再診における定額負担の徴収が義務化され、中医協・診療報酬改定結果検証部会の調査では、義務化の前後で500床以上病院の初診患者に占める紹介状なしの患者の比率は42.6%から2.9%減の39.7%に下がったことが明らかになっている(p33参照)(p36参照)
 この結果を受けて、白川修二委員(健康保険組合連合会副会長)は、「病院と診療所の役割分担の考えは支持しており、(定額負担義務化の対象拡大は)前向きに検討するべきだが、これだけでは受診行動は変わらないので、国民の意識を変える施策と合わせ技で考える必要がある」と指摘した。松原謙二委員(日本医師会副会長)も、「大病院での義務化で初診の紹介状なし患者が減ったことには間違いないので200床以上のかなりの病院でやるべきだと思う。その際、初診だけでなく再診も議論の対象にするべき」と主張。ほかの委員もこうした意見に賛意を示した。
 一方、かかりつけ医以外受診の定額負担導入は、「かかりつけ医」の定義づけの議論をすることが先決との見解で一致、見送る方向となった。
 
 
◆地域包括ケアシステム構築と医療機能分化が次回改定の重要課題に
 
 またこの日は、2018年度診療報酬改定に向けた、基本認識、視点、方向性についても検討。視点は(1)地域包括ケアシステムの構築と医療機能の分化・強化、連携の推進、(2)新しいニーズにも対応できる安心・安全で質の高い医療の実現・充実、(3)医療従事者の負担軽減、働き方改革の推進、(4)効率化・適正化を通じた制度の安定性・持続可能性の向上-の4点とし、(1)を重点課題とすることが了承された(p6参照)

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2017年10月04日(水)

注目の記事 [診療報酬] がん診療、緩和ケア、感染症対策の評価など議論 中医協・総会

中央社会保険医療協議会 総会(第362回 10/4)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 保険局 医療課   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬 医療制度改革
 中央社会保険医療協議会・総会は10月4日開かれ、がん診療、緩和ケア、感染症対策の診療報酬上の評価などについて検討した。緩和ケアでは14日間の投与日数上限がある医療用麻薬について、長期処方が可能になるよう日数上限を30日に変更することが提案されたが、診療側委員はとくに在宅では医師の訪問診療による定期的な管理・指導の下での使用が不可欠として反対姿勢を示した。 がん診療では、小児がん拠点病院(15病院)の評価・・・

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2017年09月28日(木)

注目の記事 [診療報酬] 地域医療係数見直しの対応案など提示 DPC分科会で厚労省

診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会(9/28)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 保険局 医療課   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬 医療制度改革
 厚生労働省は9月28日の診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会に、機能評価係数IIの地域医療係数や保険診療係数の見直しなどについて、対応案を示した。地域医療係数のうち、医療計画の5疾病・5事業に関連した診療体制を評価する体制評価指数では、がんや脳卒中の評価項目を整理することや、心血管疾患の評価項目に急性大動脈解離の手術件数を追加することなどを提案した。
 がんについては、現在の「がん地域連携」と「がん拠点病院」の2つの項目を1つに集約する考えを提示。III群病院(大学病院本院、高機能病院以外)では、「がん地域連携」を【がん治療連携計画策定料】または【がん治療連携指導料】の施設基準の取得が評価基準となっているが、【がん治療連携指導料】は、急性期のがん診療を担う医療機関の評価として適切ではないとの指摘があることから、削除する方針を示した(p3~p4参照)
 脳卒中では、「脳卒中地域連携」と「24時間tPA体制」の2項目を、各医療機関群でのt-PA療法の実施状況などを踏まえながら1項目に集約。その上で、「専門的医療を包括的に行う施設」(t-PA治療に加え、血管内治療や外科的治療なども行う施設)と、「専門的医療を行う施設」(脳卒中急性期の一般的な治療を行う施設)の評価に差を設けることを検討課題に据えた(p5~p6参照)
 心血管疾患では、急性大動脈解離で一定数以上の手術実績があることを「急性心筋梗塞の24時間診療体制」の評価項目に追加することを提案。その際、脳卒中同様、「専門的医療を包括的に行う施設」と「専門的医療を行う施設」の評価に差を設ける考えを示した(p6~p7参照)。精神科診療は、【精神科身体合併症管理加算】または【精神科救急・合併症入院料】の施設基準の取得で評価する枠組みは変えないが、より重篤な治療に対応している【精神科救急・合併症入院料】の基準取得施設を手厚く評価する方向を示した(p7参照)
 
 厚労省はこのほか、調整係数の機能評価係数IIへの置き換えに伴う激変緩和措置についても提案した。改定後の推計診療報酬変動率が2%より低くなる場合のいわゆるマイナス緩和措置はすでに了承を得ており、この日は2%よりも高くなる場合のプラス緩和措置の考え方を示した。具体的には、プラス緩和措置の継続が医療機関の取り組みに対する適正な評価にならない可能性があることなどを指摘。「診療密度や平均在院日数等が平均から大きく外れる医療機関について、DPC/PDPSの評価対象として適切ではない可能性があることも踏まえ、退出も含めた制度での対応について引き続き検討してはどうか」とした。また、仮にプラス緩和を行う場合は、マイナス緩和の場合と同様、対象期間は改定年度だけの1年間とすることを明記した(p54参照)

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2017年09月27日(水)

注目の記事 [診療報酬] 7対1は20施設減少、地域包括ケアは増加続く アルトマーク調査

7対1入院基本料 1年間で20病院8,242床減少 地域包括ケアの算定は引き続き増加~2017年6月時点~(9/27)《日本アルトマーク》
発信元:日本アルトマーク   カテゴリ: 診療報酬 医療提供体制
 2017年6月1日時点で【7対1一般病棟入院基本料】(以下、7対1)を算定している病院は1,520施設(35万4,980病床)となり、前年同月に比べ、20施設(8,242病床)減少したことが9月27日、日本アルトマーク社が全国の厚生局を対象に行った調査結果で明らかになった(p1参照)
 
 2016年6月1日時点で7対1を算定していた1,540施設のうち、2017年6月1日時点で算定が下がっていたのは52施設。引き下げの内訳は、【10対1一般病棟入院基本料】が最も多く46施設、【15対1一般病棟入院基本料】、【特別入院基本料】、【地域包括ケア病棟入院料】各1施設、その他3施設だった。逆に7対1に算定を上げたのは32施設で、10対1からの引き上げが25施設、専門病院7対1からが1施設、その他6施設。7対1から10対1に移行する際の経過措置である病棟群単位での届出数は、前回調査時の2016年11月から5施設増加した(p2参照)
 
 【地域包括ケア病棟入院料】および【地域包括ケア入院医療管理料】(以下、地域包括ケア)の算定病院数は1,913施設(6万1,796病床)となり、2016年11月の1,753施設(5万5,398病床)からの半年間で160施設増加した。このうち地域包括ケア1を算定しているのは1,802施設、地域包括ケア2は115施設(両方算定している施設があるため、足し上げた合計数と算定総施設数は一致しない)。地域包括ケア病棟を併設している一般病棟入院基本料で最も多かったのは10対1の975施設(54%)で、次いで7対1(586施設・32%)、13対1(98病院・5%)、15対1(56施設・3%)など。一般病棟の全病床を地域包括ケア病床として運用しているのは96施設(算定施設全体の5%)だった(p3参照)

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2017年09月27日(水)

注目の記事 [診療報酬] 入院分科会の中間まとめ、看護必要度見直しに慎重論も 中医協

中央社会保険医療協議会 総会(第361回 9/27)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 保険局 医療課   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬 医療制度改革
 中央社会保険医療協議会は9月27日に開催された、診療報酬基本問題小委員会と総会で、入院医療等の調査・評価分科会の中間とりまとめについて報告を受けた。中間とりまとめには、「重症度、医療・看護必要度」とDPCデータの相関を検証することが盛り込まれたが、日本看護協会の専門委員は、現場の混乱を避ける観点から2018年度改定での大幅な見直しは行わないよう、改めて要請した。
 分科会の中間とりまとめは、重症度、医療・看護必要度の評価項目と関連性の高い診療報酬請求区分(【データ提出加算】で提出が求められるDPCデータ)の項目では、「一定程度重なる部分がある」とし、複数の診療報酬請求区分の項目を組み合わせるなどの調整・工夫をして両者を対応させた上で、重症度、医療・看護必要度と診療報酬請求区分それぞれで該当患者割合を算出し、分布状況や相関を検証する方針が打ち出されている(p11参照)
 
 分科会の病院関係の委員や、病院関係団体の多くは、急性期病棟にどのような状態の患者が入院しているかを明らかにし、状態像に合った報酬設定を行う必要があるという点では認識が一致しており、将来的なDPCデータへの置き換えに前向きな姿勢を示しているものの、重症度、医療・看護必要度は2016年度改定でC項目が追加され、見直し当初の現場の混乱がようやく落ち着いたところだけに、連続での見直しは避けたいとの思いが強い。日本病院会、全日本病院協会など14の病院団体で組織する日本病院団体協議会は、仮に2018年度改定でDPCデータによる測定を導入することになった場合も、重症度、医療・看護必要度による測定方法も残し、病院が選択できる余地を残すことを提案している。
 
 この日の基本問題小委でも、菊池令子専門委員(日本看護協会副会長)が、業務の効率化や負担軽減の視点から検討を進めることについては理解を示したが、「重症度、医療・看護必要度では該当であった患者がDPCに置き換えた結果、非該当になれば必要な看護が過小評価される可能性がある」と懸念。「現場の混乱を避けるため、2018年度改定での拙速な改定は避け、中長期的な検討を行うべき」と訴えた。
 
 
◆基準非該当患者の詳細分析を求める意見も
 
 また幸野庄司委員(健康保険組合連合会理事)は、【7対1一般病棟入院基本料】算定病棟に入院する重症度、医療・看護必要度の基準非該当患者のうち、A項目(モニタリングや処置など)・B項目(ADL)とも0点の患者が4割弱いることなどに言及。「これが果たして急性期病棟にいるのがふさわしい患者と言えるのか」と問題提起し、非該当患者のさらに掘り下げた分析の実施を求めた(p50参照)。これに対して松本純一委員(日本医師会常任理事)は、「急性期といえども、術後1日目、退院直前、手術前など、いろいろな患者がおり、その中で該当患者が25%以上いるということだ。確かに(非該当患者の)分析は必要だが、そういう患者がいることを理解していただきたい」と反論した。

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2017年09月27日(水)

[診療報酬] 臨床検査2件の保険適用を了承 中医協・総会3

中央社会保険医療協議会 総会(第361回 9/27)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 保険局 医療課   カテゴリ: 医薬品・医療機器 医療保険 診療報酬
 中央社会保険医療協議会・総会は9月27日、臨床検査の保険適用を承認した。新たに保険収載(2017年10月収載予定)される臨床検査は次のとおり(p1参照)(p2~p3参照)(p4~p5参照)。【区分E3・新項目】●血清中のインフリキシマブ(遺伝子組換え)の検出「レミチェックQ」(LSIメディエンス):保険点数310点【区分E3・改良項目】●摘出された非小細胞肺癌所属リンパ節中のサイトケラチン19mRNAの検出「リノアンプBC」(・・・

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2017年09月27日(水)

注目の記事 [診療報酬] レセプトに郵便番号などの記載追加へ 厚労省が中医協へ提案

中央社会保険医療協議会 総会(第361回 9/27)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 保険局 医療課   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬 医療制度改革
 厚生労働省は9月27日の中央社会保険医療協議会・総会に、診療報酬請求事務の効率・合理化とレセプト情報の利活用についての対応案を示した。現場の事務負担が増す原因との指摘があったレセプト摘要欄の自由記載は、算定要件の該当項目の選択方式に変更。地域単位での医療提供体制や医療費の地域差分析が可能になるよう、レセプトに患者の郵便番号を記載することや、介護保険の受給者台帳に合わせて氏名のカタカナ表記を追加し、介護データとのひもづけを行うことなどを提案した。全体的な方向性には概ね了承が得られたが、レセプトへの郵便番号やカタカナ表記の追加について診療側委員は、事務の効率化を図ると言いながら情報の利活用を理由に医療機関に新たな事務負担を課すのは矛盾している、などと反発した。
 
 診療報酬請求事務の効率・合理化のうち、レセプト記載関連では、摘要欄への自由記載項目と、添付資料要求項目の見直しを行う方針を示した。摘要欄の自由記載は対象点数の算定要件を満たしていることの判断に活用することがそもそもの目的であるため、留意事項通知などに列挙されている算定可能要件をあらかじめ選択肢として掲載し、該当項目を選んで記入する形式に改めることを提案。
 添付資料は算定要件への該当・非該当の判断に必要かどうかを基準に精査し、不必要な添付資料は廃止、またはレセプトに必要事項を記載するなどの見直しを行う。例えば、「両室ペーシング機能付き植込型除細動器」の移植術の場合、現行では、レセプトに症状詳記を添付しなければならないが、見直し後は添付を不要とし、レセプトの摘要欄に、NYHAクラス、左室駆出率、QRS幅、左脚ブロックの有無、洞調律の有無-などを記載すればよいことにする(p226~p227参照)。見直し対象として厚労省は、自由記載128項目、添付資料要求11 項目を抽出し、2018年度改定に合わせて検討する考えを示した(p231~p234参照)
 
 「入院診療計画書」などの各種様式で記載を求められる情報のうち、カルテにも記載されている情報は簡略化が可能なことを明示。施設基準の届出項目や手続きは省略や簡素化を実施、2018年度改定以降も検討を続け、届出や報告・受理通知のオンライン化対応を推進することを提案した(p224~p225参照)
 
 
◆手術分類Kコードは外保連試案を活用しての再編の可能性を検討
 
 レセプト情報の利活用では、レセプトに患者の郵便番号(7桁)と氏名のカタカナ表記を追加し、地域単位での医療提供体制や医療費の地域差の分析、介護データとひもづけての横断的な分析を可能にする方針を示した(p228参照)。診療行為の請求コードが実臨床に即した体系になっていない、傷病名や診療行為の選択基準が統一されていない-との指摘にも対応。診療行為の請求コードのうち、手術分類のKコードは、外保連(外科系学会社会保険委員会連合)試案の基幹コード7桁(STEM7)を活用しての再編が可能か検証する方針を打ち出した。2018年度改定では、【データ提出加算】の提出データのKコードにSTEM7を併記する欄を設けて、データを収集。その後、STEM7の入力状況、KコードとSTEM7の対応関係、報酬算定への影響-などを検証した上で、再編に向けた具体案の検討に入る(p229参照)
 
 
◆DPCデータへの回復期・慢性期関連の項目追加を検討
 
 もともと急性期入院医療の分析からスタートした、【データ提出加算】の診療実績データ(DPCデータ)については、急性期入院医療以外の分析にも活用できるよう、回復期や慢性期の入院患者に有用なデータの追加を検討することを提案。その際、既存の提出内容に重複があれば片方の省略を認めるなどの合理化も行う。データ提出の環境が整っていない小規模医療機関に配慮し、追加するデータの内容や対象に応じて一定の経過措置期間を設ける方針も明記した(p230参照)

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2017年09月20日(水)

注目の記事 [診療報酬] 医療療養の居住費引き上げで記載要領一部改正 厚労省

「診療報酬請求書等の記載要領等について」の一部改正について(9/20付 通知)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 保険局 医療課   カテゴリ: 診療報酬 高齢者
 厚生労働省は9月20日、医療療養病床に入院する高齢者の居住費の負担が2017年10月1日から引き上げられることを受け、診療報酬請求書の記載要領の一部改正について、地方厚生局などに通知した。
 
 今回通知したのは、65歳以上の医療療養病床入院患者で、食費を1食100円、居住費を1日0円に減額されると生活保護の必要がなくなる、「境界層該当者」の取り扱い。診療報酬を請求する際には、審査支払機関や保険者が該当者であることを認識できるように、レセプトの摘要欄に、「境界層該当」または「(境)」と記載することを求めた(p1~p2参照)
 
 医療療養病床に入院する65歳以上高齢者の居住費負担は現在、医療の必要性が低い「医療区分I」該当者が1日320円、医療の必要性の高い「医療区分II、III」該当者は、負担なしとなっているが、10月1日から「医療区分I」は介護保険施設入所者と同額の1日370円に、「医療区分II、III」にも新たに1日200円の負担が課される(2018年4月以降は医療区分に関係なく、一律、1日370円に統一)。境界層該当者の負担額は、食費が1食100円、居住費が1日0円となる。

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2017年09月15日(金)

注目の記事 [診療報酬] 看護必要度とDPCの相関検証「やぶさかではない」 日病協

日本病院団体協議会 定例会見(9/15)《日本病院団体協議会》
発信元:日本病院団体協議会   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬 医療制度改革
 日本病院団体協議会の原澤茂議長(全国公私病院連盟常務理事)は9月15日の会見で同日の代表者会議について報告し、急性期入院医療の「重症度、医療・看護必要度」とDPCデータの相関の検証について、「病院団体として結論はまだ出ていないが、重症度、医療・看護必要度のDPCデータへの置き換えの妥当性を検証することも含めてシミュレーションすることはやぶさかではない、というのが大体の意見だった」と説明。ただ、2018年度改・・・

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2017年09月15日(金)

注目の記事 [診療報酬]中間とりまとめ案を了承、中医協報告へ 入院医療等分科会

診療報酬調査専門組織・入院医療等の調査・評価分科会(9/15)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 保険局 医療課   カテゴリ: 診療報酬 30年度同時改定 医療制度改革
 診療報酬調査専門組織の入院医療等の調査・評価分科会は9月15日、中間とりまとめを行い、同日の議論を踏まえた字句修正をした後、中央社会保険医療協議会・診療報酬基本問題小委員会に報告することを了承した。中間とりまとめには、【7対1一般病棟入院基本料】の施設基準などに活用されている「重症度、医療・看護必要度」とDPCデータの相関を検証することや、療養病棟におけるDPCデータの提出支援策を検討することなどが盛り込まれた。
 
 
 
 急性期入院医療に関する記載では、「重症度、医療・看護必要度」の評価項目と、関連性の高いDPCデータの「診療報酬請求区分」との該当性をみると、「一定程度重なる部分がある」と指摘。複数の診療報酬請求区分の項目を組み合わせたり、評価期間を合わせたりするなどの補正をした上で、重症度、医療・看護必要度と、それに対応する診療報酬請求区分それぞれで該当患者割合を算出し、分布や相関などを検証する方針を示した(p6参照)
 
 【地域包括ケア病棟入院料】では、7対1、10対1一般病棟から入棟した患者と、自宅などから入院した患者とでは、患者の疾患や医学的な理由、検査の実施状況で一定程度の差があったことを紹介(p8参照)。【回復期リハビリテーション病棟入院料】については、退院患者の約65%が退院後もリハビリテーションや機能訓練を必要としていることや、退院1カ月後にADLが低下するとの研究結果があることを示し、退院直後の患者のリハ提供状況や患者の機能回復の経過に着目したデータを引き続き分析する考えを明記した(p10参照)
 慢性期医療では、医療区分2、3の患者割合が、【療養病棟入院基本料1】(20対1)では基準値の80%を超える医療機関がほとんどであるのに対して、【療養病棟入院基本料2】(25対1)では分布がばらつき、80%超の病棟も一定数存在したことなどを提示。「このように療養2が療養1と比べ、多様性を示している理由について分析する必要があるのではないかと考えられた」と結論づけた(p12参照)
 
 
◆地域連携パス減少の要因の1つは、【退院支援加算2】と分析
 
 複数の入院料に関連する横断的事項では、地域連携パスの策定・活用を評価する【地域連携診療計画加算】の算定件数が減少傾向にあることに触れ、【退院支援加算2】で同点数が算定できないことが要因の1つと分析した(p15参照)。【データ提出加算】では、療養病床を持つ200床未満の病院での算定を促進する観点から、提出項目の簡素化などの工夫が必要との意見があったことを紹介。【一般病棟入院基本料】で提出が求められている、DPCデータのHファイル(重症度、医療・看護必要度のデータ)のB項目(ADLの状況が含まれる)と、【療養病棟入院基本料】で測定されているADL区分に一部重複する項目があることから、一般病棟から療養病棟に移った患者の状態を継続的に把握できるようにするためにも、項目を統一するよう求める意見があったことを示した(p16参照)
 
 なお、分科会は今後、数回の議論を重ね10月中旬にも最終報告をとりまとめる予定。それを受けて、中央社会保険医療協議会・総会では、2018年度改定の基本方針策定に向けた検討が本格化することになる。

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2017年09月13日(水)

注目の記事 [診療報酬] 維持期リハの介護保険への移行で意見が対立 中医協・総会1

中央社会保険医療協議会 総会(第360回 9/13)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 保険局 医療課   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬 医療制度改革
 中央社会保険医療協議会・総会は9月13日、要介護認定を受けた患者(要介護被保険者)に対する維持期・生活期のリハビリテーションについて意見交換し、2018年度診療報酬改定に向けた2巡目の議論をスタートさせた。要介護被保険者に対する維持期・生活期のリハは2018年4月以降、介護保険に移行する予定となっているが、この日の議論では介護への完全移行を求める支払側と、引き続き医療保険からのリハ提供が可能な余地を残すよう求める診療側の意見が対立する場面があった。


 
 現行の疾患別リハビリテーション料は、疾患ごとに設定された標準的算定日数を超えると、リハビリの提供が月13単位までに制限され、要介護被保険者の場合は報酬が減額される仕組みになっている。例えば、【脳血管疾患等リハビリテーション料(I)】(245点)を標準的算定日数の180日を超えて要介護被保険者に提供する場合、報酬額は147点に減額される(p10~p11参照)
 
 厚生労働省のデータによると、疾患別リハの算定回数に占める、標準的算定日数を超えた要介護被保険者での算定割合は、【脳血管疾患等リハ料】(【廃用症候群リハ料】含む)6.7%、【運動器リハ料】2.3%だった(p12~p13参照)。こうした維持期・生活期の要介護被保険者のリハは2018年4月から介護保険に移行する予定で、リハの継続性を担保する観点から、医療保険のリハを受けていたのと同じ医療機関で介護保険のリハ(通所リハ)を受けられることが望ましいが、医療と介護では施設基準が違うため、現行の枠組みのままでは、医療機関はどちらか一方を実施している場合よりも従事者を厚く配置しなければならないケースが出てくる(p16参照)。リハに関する情報提供面でも、医療・介護両方のリハ実施計画書を作成することで事務負担が過重になる、医療機関から通所リハ、訪問リハ事業所に直接情報提供した場合の診療報酬上の評価が設定されていない-といった課題が指摘されている(p18~p19参照)
 
 このため厚労省は、(1)維持期・生活期リハの介護へのスムーズな移行のため、対象患者の状態や要介護度などの詳細に関する調査結果を踏まえて必要な見直しを検討する、(2)疾患別リハの計画書を介護保険のリハ事業所でも有効活用できるよう、様式や取り扱いを見直す-の2点を論点に位置づけた(p22参照)
 
 介護への移行は、これまで3度にわたって経過措置が延長されてきた経緯がある(p6参照)
 幸野庄司委員(健康保険組合連合会理事)は、「医療保険に残っている人が数%いるが、(施設基準やリハ実施計画などの)物理的な対応をすれば、もう診療報酬上での対応は必要ないのではないか」と次回改定での完全移行を提案。松本吉郎委員(日本医師会常任理事)は、「医療と介護ではリハビリテーションの内容が違い、180日を超えて回復する人もかなりいる。そういう人を介護に移して見込みがないとするのは医療人として判断が難しい。医療に残すことが患者さんのためにもなる」と主張、意見が対立した。
 こうした議論を受けて迫井正深医療課長は、リハの継続で回復が期待できる患者は対象外となり、引き続き医療でリハを受けられる枠組みが現行制度上でも担保されていると説明。「この仕組みをよりきめ細かく活用する余地はあり、一方でそうじゃない人は介護に移行するための棲み分けをどうするかという観点での議論だと思う」と話した。

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2017年09月09日(土)

注目の記事 [診療報酬] 入院基本料の次回改定での見直し避けるべき 全日病学会

第59回全日本病院学会 in 石川(9/9)《全日本病院協会》
発信元:全日本病院協会   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬
 「第59回全日本病院学会」(石川県・金沢市で開催)では9月9日、全日本病院協会・医療保険・診療報酬委員会の委員が登壇し、診療・介護報酬同時改定をテーマにしたパネルディスカッションを行った。入院基本料を看護配置による評価から患者の状態に応じた評価に見直すことについて、パネリストからは方向性は支持できるものの、次回改定での実施は避けるべきとの声があがった。 太田圭洋・全日病・医療保険・診療報酬委員会副委・・・

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2017年09月09日(土)

注目の記事 [診療報酬] 病棟群単位の届出要件緩和などが論点に 厚労省・鈴木医務技監

第59回全日病学会in 石川(9/9)《全日本病院協会》
発信元:全日本病院協会   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬 医療制度改革
 厚生労働省の鈴木康裕医務技監は9月9日、石川県・金沢市で開催された「第59回全日本病院学会」で、2018年度の診療・介護報酬同時改定をテーマに講演し、診療報酬改定では、▽入院基本料の病棟群単位での届出の要件緩和▽遠隔診療の評価▽医療機関と同一敷地内にある薬局の評価-などが論点になるとの見方を示した。
 入院基本料の病棟群単位での届出は、【7対1入院基本料】算定病院が【10対1入院基本料】算定病院に移行する場合に、病棟群単位での入院基本料の届出を認める経過措置。病院関係者からは要件が厳しすぎるなどとして、要件緩和と経過措置期限(2018年3月末)の延長を求める声があがっている。鈴木技監は、「(2017年4月以降)7対1の病床数を一般病棟の病床数の60%以下にする条件が厳しく届出ができないと聞く。次回改定で是非このあたりを見直していく必要がある」と述べた。
 遠隔診療の診療報酬上の評価では、「遠隔診療が是か非かの神学論争をするべきではない」とした上で、「医師と患者の間に信頼関係が築けていて、こういう医療だったら遠隔でも一定程度可能と医師が判断した場合は取り入れてもいいのではないか」との認識を表明。具体策では、心臓ペースメーカーの遠隔モニタリングを例に、「自宅での食事や睡眠のサイクルのなかで、血糖値などの生体シグナルがどう変わるか、医師が常に把握できるような仕組みに対する評価がこれから必要になると思う」とした。
 調剤報酬では、処方せんの集中割合が90%以上の調剤薬局が3割を超えるなど、かかりつけ薬局・薬剤師機能を果たしているとは言い難い薬局が依然、存在することに強い問題意識を示した。とくに医療機関と同一敷地内にある薬局については、「かかりつけ薬局機能を全く果たしていないのに、院内処方よりも高い報酬設定が本当に妥当であるのかが論点になるだろう」と話した。
 
 
◆高血圧、糖尿病、脂質異常症の適切な管理が今後の医療を決めるカギに
 
 また今後の医療のあり方では、「総患者の約49%を占める高血圧症、糖尿病、脂質異常症の患者の管理をいかに適切にできるかが日本の医療を規定していくことになる」と指摘。2020年度以降の改定では糖尿病の管理におけるアウトカム評価や、医師以外の従事者による生活習慣病指導の評価が課題になると予測した。医療従事者による指導では、私見を交えながら、「医師は医師にしかできないことを、看護師は看護師にしかできないことをするべき」とし、初診と診断は医師が担い、指導は看護師や栄養士が担う役割分担を提案。そうすることで、十分な指導時間が確保できる上、医師よりも時間当たり単価が低い従事者を活用することが医療費の適正化にもつながるとの認識を示した。
 
 医療費の給付と負担のあり方にも言及、「この1年のうちにカタストロフィック(高額医療のための)保険か、混合診療型保険かのどちらを優先させるのかの議論が必要になる」と見通した。鈴木技監によると、カタストロフィック保険とは、オプジーボの投与のような高額だが劇的な効果が期待できる、個人では背負いきれない治療費を保険給付の対象とする代わりに、風邪や水虫などの軽微な治療は保険給付対象外とするもの。これに対して混合診療型は逆に、風邪、水虫などのような一般的で対象患者が多い治療を保険給付にする代わりに、対象者が少ない高額治療は保険給付から外して民間保険でカバーする。鈴木技監は、「全部できれば万々歳だが、財源に限りがあるなかでは不可能で、どちらに重点を置くのか。その1つの解は、フランスで導入されている、薬の種類によって保険給付率に差をつける仕組みだろう」と述べた。
 
※この記事に資料はありません。 

2017年09月09日(土)

注目の記事 [診療報酬]人件費確保目指し、診療報酬本体の引き上げ要求 横倉日医会長

第59回全日病学会in 石川(9/9)《全日本病院協会》
発信元:全日本病院協会   カテゴリ: 診療報酬 30年度同時改定 医療制度改革
 日本医師会の横倉義武会長は9月9日に開催された、「第59回全日本病院学会」で講演し、薬剤費や医療材料費の上昇により、医療機関の費用に占める人件費比率が低下傾向にあることを問題視。2018年度診療報酬改定では、医療従事者の人件費確保を目標に、政府に対して診療報酬本体の引き上げを強く求めていく考えを表明した。 横倉会長は、国民皆保険制度を維持し、国民が安心して暮らせる社会を構築することこそが、政府が目標とす・・・

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2017年09月06日(水)

注目の記事 [診療報酬] 厚労省が中間とりまとめ案を提示 入院医療評価分科会

診療報酬調査専門組織 入院医療等の調査・評価分科会(平成29年度第7回 9/6)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 保険局 医療課   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬 医療制度改革
 厚生労働省は9月6日の診療報酬調査専門組織の入院医療等の調査・評価分科会に、2018年度診療報酬改定に向けた検討結果の中間とりまとめ案を提示した(p117~p130参照)。分科会で取り上げた入院機能や入院料ごとの現状分析や論点、これまでの委員からの意見を整理した。次回会合で修正を加え、とりまとめた後、中央社会保険医療協議会・診療報酬基本問題小委員会に報告する予定。 中間とりまとめ案は、(1)急性期入院医療に・・・

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2017年09月06日(水)

注目の記事 [診療報酬] 次回改定に向けた議論開始、12月に基本方針策定 医療保険部会

社会保障審議会 医療保険部会(第106回 9/6)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 保険局 総務課   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬 医療制度改革
 社会保障審議会・医療保険部会は9月6日開かれ、2018年度診療報酬改定についての議論をスタートした。今後、同審議会・医療部会と並行する形で検討を重ね、12月上旬に診療報酬改定の基本方針をまとめる予定だ。
  
 
  厚生労働省はこの日の部会に、基本方針のたたき台を提示した。過去の基本方針の流れを踏襲し、(1)改定に当たっての基本認識、(2)改定の基本的視点、(3)具体的な検討の方向性-の3部構成とし、医療従事者の負担軽減や、地域包括ケアシステム構築に向けた医療・介護の役割分担と連携についても触れる考えを打ち出した(p43参照)
 改定に当たっての基本認識では、項目例として、▽健康寿命の延伸、人生100年時代を見据えた社会の実現▽どこに住んでいても適切な医療・介護を安心して受けられる社会の実現(地域包括ケアシステムの構築)▽医療・介護現場の新たな働き方の実現、制度に対する納得感の向上-を提示した(p43参照)
 これらを受けての改定の視点では、▽地域包括ケアシステムの推進と医療機能の分化・強化、連携に関する視点▽新しいニーズにも対応できる安心・安全で質の高い医療を実現・充実する視点▽医療従事者の負担を軽減し、働き方改革を推進する視点▽効率化・適正化を通じて制度の安定性・持続可能性を高める視点-の4項目を例示。具体的方向性には、病床機能の分化・強化、連携に合わせた入院医療の評価や、かかりつけ医とかかりつけ薬剤師・薬局の評価、アウトカムに着目したリハビリテーションの評価、医療従事者の負担軽減のためのタスクシェア・タスクシフト、遠隔診療を含むICTの活用、薬価制度の抜本改革の推進-などを盛り込むことを提案した(p44~p45参照)
 なお、過去の改定スケジュールを踏まえると、12月上旬に医療保険部会・医療部会が改定の基本方針をまとめるのを受け、年末の予算編成過程で診療報酬の改定率が決定。年明けから中央社会保険医療協議会で診療報酬点数設定についての個別具体的議論が始まり、2月上旬に改定案を厚生労働大臣に答申することになる見通し(p40~p42参照)

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2017年09月06日(水)

注目の記事 [診療報酬] 重症度、医療・看護必要度、DPCとの相関検証を決定 入院分科会

診療報酬調査専門組織 入院医療等の調査・評価分科会(平成29年度第7回 9/6)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 保険局 医療課   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬 医療制度改革
 診療報酬調査専門組織の入院医療等の調査・評価分科会は9月6日、【7対1一般病棟入院基本料】の算定要件となっている「重症度、医療・看護必要度」について、DPCデータとの相関を検証するシミュレーションを行うことを正式決定した。DPCデータへの置き換えも視野に入れての検証だが、一部、置き換えに否定的な委員がいることや、検証手法を十分議論するよう求める慎重意見があることなどから、結果を直近の2018年度改定に反映させるのは難しそうだ。
  
 
 シミュレーションに使用するのは、2016年10月~12月に厚生労働省に提出された、7対1一般病棟のDPCデータ。「重症度、医療・看護必要度」(A~Cの3区分)のうちA、C項目は、DPCデータのEFファイル(医科点数表に基づく出来高点数情報)との相関を検証。その際、相互の項目を1対1で突合させるのではなく、EFファイルの診療区分を複数組み合わせたり、該当期間の日数を追加したりするなど、一定の補正を行う。B項目の検証には、Hファイル(カルテからの日別匿名化情報)でのB項目判定データを活用。さらに現行の「重症度、医療・看護必要度」と、それに対応させたDPCデータそれぞれで、該当患者割合を算出し、分布状況の比較も行う(p59参照)(p67参照)
 
 厚労省が示した、A、C項目と複数のDPCデータを組み合わせて突合させるイメージ例によると、「重症度、医療・看護必要度」の「呼吸ケア」(A項目)と、DPCデータの「酸素吸入」を1対1で対応させた場合、相関度合いを示す「ファイ係数」の値は0.72(マイナス1からプラス1までの値で表示し、値が大きいほど相関が強いと解釈)。だが、対応させるDPCデータを「突発性難聴に対する酸素療法」、「酸素テント」などを加えた9項目に増やし、9項目いずれかに該当したケースに対象を拡大すると、ファイ係数は0.77に上昇するという(p54~p56参照)
 
 
◆回復期リハ、療養での【データ提出加算】の算定要件化が論点に
 
 分科会ではこのほか、【データ提出加算】と【療養病棟入院基本料】についても議論した。【データ提出加算】は、DPCデータを厚労省に提出している場合に算定できる加算点数。7対1病棟、10対1病棟(一般病床200床以上に限る)、地域包括ケア病棟では入院基本料・入院料の算定要件になっているが、回復期リハビリテーション病棟、療養病棟は算定対象病棟ではあるものの、要件化はされていない(p6参照)。このため厚労省は今後の論点として、▽回復期リハ病棟、療養病棟における算定要件化▽患者の特性の違いに着目した項目の追加や入力頻度の設定-を提案。療養病棟については、事務負担軽減とデータ利活用の観点から、「医療区分・ADL区分」とDPCデータの提出項目を整理し、一本化の可能性を探ることについても検討を求めた。
 算定要件化する病棟を拡大する方向性について大方の委員は賛意を示したが、病院関係者の委員は、現行の10対1病棟のように200床未満の小規模病院を当面は対象から外すなど、一定の経過措置を講じた後、段階的に拡大していくことを要望。もともと急性期病棟向けに開発されたDPCデータの項目を慢性期病棟にそのまま適用するのは困難として、慢性期病棟向けの項目の検討を求める声も複数の委員からあがった。
 
 
◆療養2の対応を医療に残る病棟と介護医療院移行病棟で分けるべきとの声も
 
 【療養病棟入院基本料】では、厚労省が提出した【療養病棟入院基本料2】(看護配置25対1)算定病棟に関するデータに複数の委員が着目。それによると、【療養2】は全体としては、医療区分1の患者割合(38.7%)が、【療養1】(9.7%)よりも高いものの(p85参照)、個別医療機関でみると、病棟における医療区分2・3患者の割合が50%を超える医療機関が7割弱を占める一方で、【療養1】の基準並みの80%を超える医療機関や、50%に満たない医療機関も存在するなど、多様な患者を抱えている実情が浮き彫りになった(p86参照)
 【療養2】の算定病棟は、2018年3月末で終了する経過措置の延長がなければ、廃止される予定だが、神野正博委員(社会医療法人財団董仙会理事長)は、「療養2の患者には多様性があり、介護医療院へ移行するところと、医療としてやっていかねばならないところと2類型に分かれるのかな、という印象を受けた」と指摘。池端幸彦委員(医療法人池慶会理事長)も、「介護医療院に行けないから行かないのではなく、(医療必要度の高い)患者がいるから行けないところもあると思う。これを全部つぶすのは無理で、何らかの救済が必要」と述べた。

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2017年09月04日(月)

注目の記事 [診療報酬] 医療・看護必要度の次回改定での見直しをけん制 3団体が要望

「重症度、医療・看護必要度」に関する要望(9/4)《日本病院会、全日本病院協会、日本看護協会》
発信元:日本病院会、全日本病院協会、日本看護協会   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬 医療制度改革
 日本病院会、全日本病院協会、日本看護協会は、【7対1一般病棟入院基本料】の算定要件となっている「重症度、医療・看護必要度」について、2018年度改定での見直しを回避することを求める要望書をまとめ、9月4日付けで、厚生労働省の鈴木俊彦保険局長に提出した(p1参照)
 「重症度、医療・看護必要度」を巡っては、財務大臣の諮問機関である財政制度等審議会が、5月にまとめた建議の参考資料のなかで、入院基本料を現在の看護職員配置に応じた報酬設定ではなく、提供している医療の機能によって評価する仕組みを目指すことを提案したほか、中央社会保険医療協議会の議論でも、一般病棟入院基本料の報酬設定において、患者の状態や診療の効率性を考慮する必要性が指摘されている。
 
 こうした流れに対して3団体は、「『重症度、医療・看護必要度』の見直しにあたっては、根拠に基づいた慎重な議論が必要であり、変更にあたっては医療現場の混乱や負担増を避ける必要がある」と指摘。診療報酬調査専門組織・入院医療等の調査・評価分科会で相関の検証が決まった、「重症度、医療・看護必要度」におけるDPCデータの利用については、「医療の効率的な運用において有効と考えられる」と一定の理解を示しつつも、「十分な検討を行う必要がある」と慎重な議論を促した。
 
 そのうえで、2025年を見据えた安全で安心な医療の実現に貢献する体制整備を推進するためとして、(1)「重症度、医療・看護必要度」について2018年改定で拙速な改変を避ける、(2)「重症度、医療・看護必要度」のあり方を中・長期的に検討する、(3)検討の場において関係団体の意見を十分に反映し、根拠に基づいた議論を行う-の3点の実現を要望した。

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2017年09月01日(金)

注目の記事 [診療報酬] I・II群病院の重み付けなどを議論 DPC評価分科会

診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会(平成29年第4回 9/1)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 保険局 医療課   カテゴリ: 診療報酬 30年度同時改定
 診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会は9月1日、2018年度診療報酬改定に向けたDPC制度(医療費包括支払制度)の見直しで、機能評価係数IIでの重み付けと、救急医療係数について議論した。機能評価係数IIの重み付けは、同係数の構成要素である効率性係数、複雑性係数、カバー率係数への財源配分をI・II群それぞれの特性に応じて変えるというもの。厚生労働省は同日の評価分科会にI群は効率性係数で、II群はカバー率係数でそれぞれ、重み付けする案を示した。
 
 DPC病院の包括部分の報酬は、診療群分類ごとに設定された1日当たり点数に入院日数と医療機関別係数(基礎係数+調整係数+機能評価係数I+機能評価係数II)を乗じて算出する。機能評価係数は、さらに8つの係数に細分化される。8係数には現在、等分の財源は配分されているが、I群(大学病院本院)、II群(大学病院本院に相当する高機能病院)の評価の重み付けに関するこれまでの議論では、このうち効率性係数、複雑性係数、カバー率係数への財源配分を変えることが検討課題になっていた(p4参照)
 
 厚労省が分科会に提案したのは、▽大学病院本院はすでに総合的な体制があるものの、症例の特性から一般的な医療機関よりも平均在院日数が長い傾向があることから、I群は平均在院日数の短縮化を促すために効率性係数で重み付けをする▽平均在院日数短縮ですでに一定の成果をあげているII群は、総合的な体制を評価する観点からカバー率係数で重み付けをする-という内容(p5参照)
 
 一方、救急医療係数は、救急医療入院の対象患者の治療では、救命処置や鑑別診断などのために通常の診療よりも資源投入量が大きくなることを勘案して、資源投入量と診断群分類に基づく報酬との隔たりを埋めるために導入された係数。ただ、評価対象となる症例の判定基準が、診療報酬の【救急医療管理加算】の施設基準を満たしている医療機関とそうでない医療機関で異なる上、個別医療機関で判定にばらつきがある可能性があり、評価対象の考え方についての整理が求められている(p2参照)
 【救急医療管理加算】は、2018年度改定に向けた入院医療等の実態調査の対象になっていることから、厚労省は調査の検討状況を考慮しつつ、評価対象の判定に【救急医療管理加算】などの算定の有無を利用することの妥当性や、同加算の施設基準を満たしていない医療機関の評価のあり方について、引き続き検討することを提案した(p4参照)

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2017年08月30日(水)

注目の記事 [診療報酬] 緩和ケア関連報酬、500床以上病院で多い傾向 日本アルトマーク

緩和ケア関連の診療料算定 500床以上の大規模病院に多い(8/30)《日本アルトマーク》
発信元:日本アルトマーク   カテゴリ: 診療報酬 調査・統計
 【緩和ケア診療加算】、【外来緩和ケア管理料】の算定病院は500床以上の大規模病院に多いことが、日本アルトマーク社が8月30日に公表した調査結果から明らかになった。半年前の算定病院数から大きな変動がないこともわかり、同社は、これら点数の算定要件である医師、看護師、薬剤師による専従の緩和ケアチームの設置が難しいことが算定病院数伸び悩みの要因ではないか、と推測している。
 
 調査では緩和ケア関連の【緩和ケア病棟入院料】、【緩和ケア診療加算】、【外来緩和ケア管理料】の2017年6月時点の算定状況を把握した。各点数の算定病院数は、【緩和ケア病棟入院料】387病院(一般病院全体に占める構成比:5.2%)、【緩和ケア診療加算】233病院(3.2%)、【外来緩和ケア管理料】220病院(3.0%)。専門的ながん医療を提供する「がん診療連携拠点病院」(440病院)に絞ると、【緩和ケア病棟入院料】107病院(構成比24.3%)、【緩和ケア診療加算】186病院(42.3%)、【外来緩和ケア管理料】176病院(40.0%)となった。一般病院全体で見た場合の算定割合は3点数とも1割に満たないが、がん診療連携拠点病院では、4割以上が【緩和ケア診療加算】、【外来緩和ケア管理料】を算定していた(p1参照)
 
 算定病院の平均病床数は、【緩和ケア病棟入院料】345床、【緩和ケア診療加算】656床、【外来緩和ケア管理料】658床で、【緩和ケア診療加算】と【外来緩和ケア管理料】は、500床を超える大規模病院での算定が多い。地域別の分析では、【緩和ケア診療加算】は秋田県と富山県、【外来緩和ケア管理料】は秋田県、富山県、香川県に算定病院がないことや、九州地方は【緩和ケア病棟入院料】の人口10万人当たり算定病院数が多いことがわかった(p2参照)
 
 3点数のうち1つでも算定している病院は、564病院。1つだけ算定している点数で最も多かったのは【緩和ケア病棟入院料】(327病院)だった。2つ算定している場合の組み合わせで最も多かったのは【緩和ケア診療加算】と【外来緩和ケア管理料】で、400床以上では151病院、400床未満では11病院が算定していた。3つすべてを算定していたのは54病院で、内訳は400床以上が50病院、400床未満が4病院。3点数とも、半年前の2016年12月から算定病院数に大きな増減はなかった(p3参照)

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2017年08月28日(月)

注目の記事 [診療報酬] 急性期病院の経営は危機的状況と憂慮 日本病院会・相澤会長

日本病院会 相澤孝夫会長会見 (8/28) 《日本病院会》
発信元:日本病院会   カテゴリ: 診療報酬 30年度同時改定 医療制度改革
 日本病院会の相澤孝夫会長は8月28日会見し、【7対1一般病棟入院基本料】で「重症度、医療・看護必要度」の見直しと該当患者基準の引き上げが行われた、2016年度診療報酬改定の影響や、医師の働き方改革の推進に伴う人件費の増加などで、急性期病院の経営は危機的状況にあると憂慮した。日本の病院医療を守っていくには国民の協力が不可欠とし、病院勤務医の負担を軽減するために、不適切な救急外来の利用を控えてもらうことや、・・・

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2017年08月25日(金)

注目の記事 [医療改革] 調剤関連報酬の費用構造などを分析 内閣府報告書

政策課題分析シリーズ14 調剤・薬剤費の費用構造や動向等に関する分析-調剤技術料の形成過程と薬局機能-(8/25)《内閣府》
発信元:内閣府 政策統括官 経済財政分析担当   カテゴリ: 医療制度改革 診療報酬
 外来薬剤費1,000円当たりの技術料(診療報酬)は院外処方のほうが、院内処方よりも3.3倍高い-。こんな分析結果が、内閣府がこのほど公表した、「調剤・薬剤費の費用構造や動向等に関する分析-調剤技術料の形成過程と薬局機能-」で明らかになった。分析を受け、「高い技術料に見合うサービスが患者に提供されているのか否か、技術料の水準の妥当性が説明されるべき」と指摘している(p3参照)(p23参照)。なお、分析結果は、2017年4月の内閣府経済・財政一体改革推進委員会・社会保障ワーキング・グループにも報告されている(p9参照)
 厚生労働省の「社会医療診療行為別統計」、「医師、歯科医師、薬剤師調査」などのデータを使い、外来投薬関連の技術料の費用構造分析や、薬剤師数、保険薬局数の分析を行った(p2参照)
 
 それによると、調剤医療費は医薬分業の進展を背景に2001年度(3.3兆円)から2015年度(7.9兆円)の過去14年間で約2.4倍に伸張。医薬分業率は約70%に達している。この間、院外処方の増加が全体を押し上げる格好で、外来投薬関連の薬剤費、技術料も増加。算定1回当たりの外来薬剤費は院内処方5,610円、院外処方7,030円、技術料は院内770円、院外3,140円。いずれも院外処方のほうが高く、外来薬剤費1,000円当たりの技術料では、院内137円に対して院外は447円と、約3.3倍の開きがあることを示した(p2~p3参照)(p11参照)(p17~p23参照)
 
 調剤報酬の費用構造分析では、大型門前薬局への対応策である処方せんの集中割合に応じた調剤基本料の減額制度について、「適用は全保険薬局の10%に過ぎず、実効性に乏しい」と問題視。報酬の減額で逆に窓口負担は軽くなることから、「利用者メリットとなり、集中を一層促す矛盾を抱えている」とも指摘した(p5参照)(p25~p28参照)
 
 一方、厚労省の「患者のための薬局ビジョン」は、「かかりつけ薬剤師」および「かかりつけ薬局」としての機能を強化する観点から、調剤などの「対物業務」から「対人業務」への転換を目指す方向を打ち出している。しかし現状は、調剤報酬の技術料に占める、薬学管理料の比率は17.5%に止まっており、報告書は、目標達成のためには、施設要件や調剤数量が報酬の決定要因になっている現在の構造自体を改める必要があると主張。具体策として、▽調剤基本料と調剤料の引き下げで確保した財源を薬学管理料の加算に充当して、技術料に占める薬学管理料の比率引き上げを図る▽薬学管理料に相当する対人業務を基本業務に規定して、包括評価をする報酬体系を導入する-ことなどを提案した(p28~p29参照)(p53参照)

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