1日で学ぶ病院経営講座

キーワード

カテゴリ

資料公表日

////
(ex.2005年03月08日~2005年03月10日)

検索する

全36件中1 ~25件 表示 最初 | 前 | 1 - 2 | | 最後

2017年12月14日(木)

注目の記事 [診療報酬] 入院料統合・再編の厚労省案を評価 日慢協・武久会長

日本慢性期医療協会 定例記者会見(12/14)《日本慢性期医療協会》
発信元:日本慢性期医療協会   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬 医療提供体制
 日本慢性期医療協会の武久洋三会長は12月14日会見し、厚生労働省が中央社会保険医療協議会・総会に示した、入院料を機能に応じて3つの区分に統合・再編する提案について、「我々が考える病床の分類と似ている」と歓迎する姿勢を示した。とくに【13対1、15対1入院基本料】、【地域包括ケア病棟入院料】、【回復期リハビリテーション病棟入院料】を「長期療養から急性期医療」として一括りにした点を高く評価。病床機能報告制度で・・・

続きを読む

2017年12月08日(金)

注目の記事 [改定速報] 療養病棟入院基本料を一本化、25対1は経過措置に 中医協総会1

中央社会保険医療協議会 総会(第377回 12/8)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 保険局 医療課   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬 医療制度改革
 厚生労働省は12月8日の中央社会保険医療協議会・総会に、【療養病棟入院基本料】の見直しの具体案を示した。入院料全体を施設基準などの基本部分に、診療実績に応じた評価(実績部分)を上乗せする2階建て式の報酬体系に統合・再編するなかで、療養病棟の報酬は看護配置20対1の【療養病棟入院基本料1】(以下、【療養1】)に一本化。25対1の【療養病棟入院基本料2】(以下【療養2】)と、【療養2】の一部基準を満たせない病棟は経過措置と位置づけ、報酬を一定率減算する。新報酬の基本部分の医療区分2・3患者割合は医療経営への影響に配慮して50%で仮置きしたが、支払い側委員は80%が妥当との認識を示した。
   
 現行の療養病棟の報酬には、看護配置20対1の【療養1】と、25対1の【療養2】の2区分があり、医療区分2・3患者割合は前者が80%、後者は50%に設定されている。【療養2】は、介護医療院などへの転換を前提とした経過的基準(2023年度末まで)で、これとは別に、【療養2】の看護配置、医療区分2・3患者割合のどちらか一方を満たせない場合の経過措置(診療報酬は【療養2】の95%に減算)がある(p46~p47参照)
 
 厚労省の見直し案では、【療養1】、【療養2】を一本化して、長期療養に対応した新たな入院料を設定する。2階建ての1階部分にあたる基本部分の算定要件で、看護職員配置は【療養1】相当の20対1以上とするが、医療区分2・3の患者割合は【療養2】の基準の50%とする考えを示した。【療養2】の看護配置と医療区分2・3患者割合のどちらも満たせない場合は、【特別入院基本料】を算定せざるを得なくなることから、厚労省は、【療養2】算定医療機関などの経営に及ぼす影響を考慮したもので、今後の検討次第で変更の余地があるとの含みを持たせている。基本部分に載る実績部分は、医療区分2・3患者割合に応じた段階評価とする考えで、具体的な値は今後検討する(p45~p46参照)
 
 現在の【療養2】(経過措置1)と、【療養2】の一部基準を満たせない病棟(経過措置2)に対応した経過措置を新体系でも設定。【療養2】に関しては、介護療養病床に合わせて経過措置期限が2023年度末まで6年間延期されるが、診療報酬上の期限はひとまず、両経過措置とも次々回改定までの2年間とすることを提案した。経過措置1については、新報酬との病棟群単位での届出を容認する。ただし、新規届出ができるのは新報酬のみで、経過措置1、2は不可とする。報酬額は、新報酬を基準に一定率を減額する仕組みを入れる(p6参照)(p15参照)
 
◆基本部分の医療区分2・3患者割合は80%とするべき 支払側委員
 
 提案を受けた議論で、猪口雄二委員(全日本病院協会会長)は、経過措置1(現行の【療養2】)の期限について、「(医療法上の経過措置が)最大6年延長されることを踏まえて6年間の経過措置を設けることを前提とすべき。その後は内容を見て2年ごとに組み直していくといった対応が必要ではないか」と主張。新報酬の基本部分の医療区分2・3患者割合について幸野庄司委員(健康保険組合連合会理事)は、「【療養2】は介護に行くことが前提になっているにも関わらず、看護配置20対1のところが50%というのは低いのではないか。【療養1】はあくまで80%が基準であるべき」と強い問題意識を示した。
 
◆医療区分3の常時監視・管理のみ該当は医療区分2に 厚労省が提案
 
 医療区分の見直しも議論された。厚労省は、医療区分3のうち「医師及び看護師による常時監視・管理」のみに該当する患者の扱いについて、▽当該項目のみに該当する場合は医療区分2▽当該項目と医療区分2のいずれかの項目が該当する場合は医療区分3-とする案を提示。支払側から異論は出なかったが、診療側の猪口委員は、「問題は、医療区分1の人の中に2、3該当の人がいることであり、今回の提案に変更をする意味がない」と否定的見解を示した。
 
 このほか、▽【在宅復帰機能強化加算】の基準値を同加算の在宅等退院の割合に関する実績を踏まえて引き上げ(p15参照)▽現行の【退院支援加算】の名称を、入院早期から退院後まで切れ目のない支援を評価するとの趣旨を踏まえて【入退院支援加算】に変更(p72参照)▽外来における相談・連携担当者が入院が決まっている患者に対して、入院前から様々な支援を行う取り組みについて評価を検討する(p72参照)-などが検討課題として提案された。

資料PDFダウンロード

関連資料

2017年12月06日(水)

注目の記事 [改定速報] 入院を急性期、回復期、長期療養の3機能で再編 中医協・総会1

中央社会保険医療協議会 総会(第376回 12/6)《厚生労働省
発信元:厚生労働省 保険局 医療課   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬 医療制度改革
 厚生労働省は12月6日の中央社会保険医療協議会・総会に、入院報酬を急性期、リハビリテーションと退院支援、長期療養の3つの機能を軸に統合・再編していくことを提案、一部注文はついたものの、大筋で了承された。前回の総会に示した、急性期入院報酬を看護配置などの「基本部分」と「診療実績に応じた段階的評価」を組み合わせた体系に見直す考え方を回復期や慢性期までに拡大した内容。このうち7対1と10対1の間に新設する中間水準の評価は、現行の7対1の届出実績を算定要件とし、10対1からの移行を認めない方針を示したが、診療側は再考を求めた。
 
 厚労省の提案では、現行の急性期から慢性期の入院料を機能に着目して、▽急性期入院医療(【7対1、10対1一般病棟入院基本料】)▽集中的なリハビリテーションの提供や退院支援(【13対1、15対1一般病棟入院基本料】、地域包括ケア病棟入院料、回復期リハビリテーション病棟入院料)▽長期療養する入院患者への入院医療の提供(【20対1、25対1療養病棟入院基本料】)-の大きく3類型に再編する。いずれの報酬も看護配置などの基本部分に診療実績に応じた評価を上乗せする、2階建ての報酬体系とする(p181~p183参照)
 
 今後の中医協審議を踏まえて必要な修正は行うものの、現場の混乱を避けるため2018年度改定は暫定的措置として現在の基準や評価指標を新体系にそのままスライドさせる。基本報酬部分には、看護職員配置や看護比率、平均在院日数などが該当。入院基本料の各種加算も原則、ここに統合する。実績に応じた段階評価部分には、療養病床であれば医療区分2・3該当患者割合、回復期リハ病棟はリハのアウトカム評価、急性期は「重症度、医療・看護必要度(以下、看護必要度)」の該当患者割合が該当することになる(p185~p186参照)
 
 急性期の入院報酬は、現行の【10対1一般病棟入院基本料】(看護配置10対1、看護比率7割、平均在院日数21日)を基準に基本部分の報酬を設定。これに現在の7対1の算定要件(看護配置7対1、看護比率7割、平均在院日数18日、看護必要度該当患者割合)を診療実績評価部分として上乗せしたものを最上位の報酬とする。この間に新設する中間部分は、看護必要度の該当患者割合に応じて実績部分の報酬が上下する仕組みにする(p184参照)(p186参照)
 
 実績部分(看護必要度)の判定方法は、7対1相当報酬は、現行の看護必要度かDPCデータ(EF統合ファイル)による判定の選択制、中間の段階的評価部分はDPCデータでの判定を要件化する。7対1相当報酬でDPCデータを選択した場合と、段階評価部分の該当患者割合の基準値は、別途検討する。段階評価部分の設定は、7対1から10対1への移行に伴う病院経営への影響を軽減することが目的であるため、7対1の届出実績があることを届出の要件とし、10対1からの移行は認めない。7対1の経過措置で病棟群単位の届出をしている医療機関や、看護必要度の該当患者割合基準が緩和(23%)されている200床未満医療機関については、段階評価のいずれかの報酬を選択できるように配慮する(p186参照)(p205~p206参照)
 
 総会の議論では、松本純一委員(日本医師会常任理事)が、7対1相当部分について、看護必要度の該当患者割合基準(25%)の据え置きと、10対1からの移行容認を要請。幸野庄司委員(健康保険組合連合会理事)は、「7対1から10対1に降りやすくすることが本来の趣旨であり、下から上に上がることは想定できない」と反論、該当患者割合についても厳格化すべきとの考えを示した。
 
◆【データ提出加算】、200床以上の療養病棟、回復期リハ病棟などで要件化へ
 
 一方、DPCデータを提出した場合に算定する【データ提出加算】については、新たに▽200床未満の【10対1一般病棟入院基本料】算定医療機関▽【回復期リハ病棟入院料1、2】算定病棟▽200床以上の【回復期リハ病棟入院料3】算定医療機関▽200床以上の【療養病棟入院基本料1(20対1)】算定医療機関-で算定要件化される見通しとなった。【回復期リハ病棟入院料1】は、看護必要度の基準を算定要件から外す(p314~p315参照)
 
 総会ではこのほか、▽看護必要度の定義の変更と判定基準の追加(「A得点1点以上かつB得点3点以上」で「診療・療養上の指示が通じる」または「危険行動」のいずれかに該当する患者を該当患者に追加/「救急搬送後の入院」を「【救急医療管理加算1】該当患者に置換え/開腹手術の所定日数を4日に変更(p198参照)(p206参照)▽二次救急医療機関の看護職員による夜間の救急搬送患者への対応を評価(p52参照)▽DPC病院では【短期滞在手術等基本料】の対象手術をDPCで評価(p237参照)▽【退院支援加算2】の届出病棟も【地域連携診療計画加算】の算定対象とする(p246参照)(p279参照)-などが検討課題として提案された。
 
 また、下部組織のDPC評価分科会がまとめた審議結果(「平成30年度(2018年度)改定に向けたDPC制度(DPC/PDPS)の対応について」)が了承された(p23~p56参照)

資料PDFダウンロード

2017年11月29日(水)

注目の記事 [改定速報] 2018年度改定での対応案を了承 DPC評価分科会

診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会(11/29)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 保険局 医療課   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬 医療制度改革
 厚生労働省は11月29日の診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会に、「平成30年度(2018年度)診療報酬改定に向けたDPC制度(DPC/PDPS)の対応について(案)」を提示し、了承された。医療機関群の名称変更や重症度係数の廃止を提案する一方、医療機関群を医療機関が自ら選択できる仕組みと、機能評価係数IIでの重み付けの導入は見送った。 医療機関群は現行の3区分を維持し、名称をI群は「大学病院本院群」、II群は「DPC特定病院・・・

続きを読む

2017年11月27日(月)

注目の記事 [診療報酬] 7対1、10対1報酬見直し、制度設計の早急な明示を 相澤日病会長

日本病院会 定例会見(11/27)《日本病院会》
発信元:日本病院会   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬
 日本病院会の相澤孝夫会長は11月27日会見し、厚生労働省が中央社会保険医療協議会・総会に提出した【7対1、10対1一般病棟入院基本料】の見直し案について、患者の状態に応じて段階的に報酬設定する方向性には賛意を示したものの、「基本部分と実績部分をどういう指標で評価するのか、具体的な制度設計を4月の改定までに明確に示してもらわなければならない」と述べた。
 
 現在の【一般病棟入院基本料】で、10対1病棟は「重症度、医療・看護必要度(以下、看護必要度)」の該当患者割合に応じた加算評価が行われる一方、7対1病棟は該当患者割合の基準(25%)を満たすことが算定要件に定められている。厚労省は11月24日の中医協・総会で、これを見直し、「看護職員配置などに応じた評価(基本部分)」と「診療実績に応じた段階的な評価」を組み合わせた評価体系に再編することを提案。10対1と7対1の中間的水準も新設する3段階評価とするイメージを示した。
 
 会見で、11月25日の理事会について報告した相澤会長は、患者の状態や診療実績で診療報酬に差を設けることに賛同の声が多かったことを明らかにした。ただ、診療実績部分の評価指標に現行の看護必要度を活用することには強い問題意識を示し、「看護必要度が急性期の大変さ(医療の手間)を本当に表しているのか。現場感覚とは大きなズレがある」と指摘。仮に2018年度改定で今回の見直し案を導入する場合は、あくまで一時的なものと位置づけ、急性期入院医療の適切な評価指標のあり方については2020年度の次々回改定に向け、引き続き議論する必要があるとの認識を示した。
 
 また私見として、【入院基本料】における消費税の評価にも言及。消費税が5%から8%に引き上げられた際、対応分として一定率の補填が行われたが、相澤会長は、「【10対1入院基本料】を基本とした段階評価となった場合、【7対1入院基本料】における消費税補填分が減ってしまう可能性がある。消費税の補填部分を見える化し、誰もが納得できる形での見直しにする必要がある」と話した。
 
※この記事の資料はありません。 

2017年11月24日(金)

注目の記事 [改定速報] 25対1医療療養病床の経過措置6年延長を決定 社保審・医療部会

社会保障審議会 医療部会(第56回 11/24)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 医政局 総務課   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬 医療提供体制


 社会保障審議会・医療部会は11月24日、25対1医療療養病床と介護療養病床の看護配置の経過措置期限を2018年3月末から6年間延長することを決めた。これを受けて、中央社会保険医療協議会では具体的な診療報酬設定についての議論が行われることになる。
 
 医療法の本則は、療養病床の看護配置を4対1(診療報酬の基準で20対1)と定めており、それ以下の介護療養病床と25対1医療療養病床は本来認められないが、2012年6月末までに届出を済ませている病床に限って、6対1(診療報酬の基準で30対1)の配置を認める経過措置が設けられている。その期限が2018年3月末で終了することから、対応の検討が求められていた。
 
 今回の決定で、病院の25対1医療療養病床については、看護配置の経過措置を基本的に2018年3月末で終了。ただし、転換に必要な準備期間を考慮し、転換が完了するまでの最大6年間(2024年3月末まで)の存続を認めると整理した。診療所は、地域で果たしている役割を勘案し、経過措置期限を6年延長する。介護療養病床は、改正介護保険法で現存する病床の老人保健施設や介護医療院への転換期限が6年間延長されたことに合わせ、医療法上の看護配置の経過措置期限も6年延長する(p16参照)
 
 経過措置期限延長の対象は、あくまで2012年6月末までに病床の届出が済んでいた場合とし、新規の医療機関は認めない。病床の転換が進み、地域医療構想の着実な実現に結びつくよう、▽第8期介護保険事業計画期間の開始時点(2021年度)を1つの目安として、地域医療介護総合確保基金などを活用した転換支援を実施する▽遅くとも2020年度末までに地域医療構想調整会議において、各構想区域における療養病床の転換について協議し、地域医療構想の方向性との整合を図る-ことも部会で了承された(p16参照)

資料PDFダウンロード

2017年11月17日(金)

注目の記事 [改定速報] 入院医療分科会のとりまとめを了承 中医協・総会2

中央社会保険医療協議会 総会(第371回 11/17)厚生労働省
発信元:厚生労働省 保険局 医療課   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬 医療制度改革
 中央社会保険医療協議会の診療報酬基本問題小委員会と総会は11月17日、相次いで開かれ、診療報酬調査専門組織の入院医療等の調査・評価分科会における検討結果のとりまとめを了承した。分科会での検討過程や委員から出た意見を整理した内容で、入院医療に関する総会の改定論議の素材として、今後活用される。
 
 急性期入院医療のうち、【7対1、10対1入院基本料】の施設基準になっている「重症度、医療・看護必要度」(以下、看護必要度)について、とりまとめは、A・C項目と、それに対応したDPCデータの診療報酬請求区分(EF統合ファイル)を組み合わせた分析モデル(DPC項目モデル)を用いて、両者の相関や該当患者割合を比較・検証した結果を別添資料で詳細に説明した(p30~p36参照)
 看護必要度、DPC項目モデルそれぞれで算出した該当患者割合の平均値は、看護必要度28.8%、DPC24.8%と、DPCモデルのほうが低く出ることが明らかになったが、対象を看護必要度と定義・規定がほぼ一致している項目に限定したり、該当患者割合の乖離(かいり)が小さい項目に限るなどの工夫をすれば、看護必要度での判定を補完する基準として、「一部の項目についてDPCデータを用いることも可能ではないか」と結論づけた(p32参照)(p35~p36参照)。将来的な方向性では、患者の状態像の変化を把握するのに適した看護必要度と、個々の診療内容の把握に適したDPCデータを適切に組み合わせることが、「診療報酬の評価への活用可能性を考える上で重要」と指摘。医療機関による選択制とすることや、試行的導入からスタートすることも視野に、今後も検証を続けていくべきとの考えを示した(p36参照)
 
 
◆病院の給食部門は軒並み赤字、入院時食事療養費の増額求める声も
 
 【救命救急入院料1、3】と【脳卒中ケアユニット入院医療管理料】では、看護必要度をすでに7割近くの病棟が測定していることから、算定要件化すべきとの意見と反対意見の双方があったことを紹介(p16参照)。【地域包括ケア病棟入院料】については、7対1、10対1病棟から転棟してきたポストアキュート患者と、自宅から入棟してきたサブアキュート患者とでは、患者の疾患や医学的な理由、検査の実施状況について一定程度の差があったことを示した(p19参照)。入院時食事療養費の関係では、2017年の一般病院・給食部門における患者1人1食当たりの平均収支が、全面委託、一部委託、完全直営のいずれの提供形態でも赤字であったことを記載した(p28参照)
 
 総会では、猪口雄二委員(全日本病院会会長)が入院時食事療養費について、「人件費の高騰で、外注業者も今の療養費では運営できず、委託を受けられない状況になっており、早急に増額が必要だ」と窮状を訴えた。

資料PDFダウンロード

2017年11月17日(金)

注目の記事 [改定速報] 療養病棟のデータ提出、一定規模以上で要件化 中医協・総会1

中央社会保険医療協議会 総会(第371回 11/17)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 保険局 医療課   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬 医療制度改革

 中央社会保険医療協議会・総会は11月17日、療養病棟と有床診療所をテーマに議論。【療養病棟入院基本料】では、一定規模以上の病院を対象にDPCデータの提出(【データ提出加算】)を算定要件化することが大筋で了承された。提出項目は、慢性期病棟の実態に合った内容に見直す。2018年3月末で看護配置の特例措置が終了する【療養病棟入院基本料2】(25対1、以下【療養2】)については、支払側が【療養病棟入院基本料1】(20対1、以下【療養1】)への一本化を提案したのに対して、診療側は【療養1】よりも看護配置と医療区分の基準が緩い類型の新設を求めた。
 【療養病棟入院基本料】は、現在も【データ提出加算】の算定対象病棟だが、要件化はされておらず、病床規模別の同加算の届出率は200床以上で40%、200床未満で24%(p341参照)にとどまる。急性期から回復期を経て慢性期に移行する間に患者がどのような経過を辿るのかを明らかにするためには、急性期同様、慢性期においてもDPCデータによる分析が必要であることから、厚生労働省は経過措置を設けた上で、一定規模以上の病院を対象に算定要件化することを提案した(p357参照)
 その際、現行のDPCデータ様式1(カルテからの匿名化情報)の項目を慢性期病棟向けに見直し、▽がん患者のTNM分類▽急性心筋梗塞、急性膵炎、熱傷等の各疾患の急性期重症度分類▽自傷行為・自殺企図の有無-などは任意提出項目に変更。代わりに▽摂食・嚥下機能障害の有無▽低栄養の有無▽要介護度▽認知症高齢者の日常生活自立度(いずれも入退院時に入力)-を追加する案を示した(p351~p352参照)
 
 要件化する病床規模について、診療側は200床以上の病院から導入し、提出項目の妥当性を検証した後に全病院に拡大する段階実施を求めたが、支払側は療養病棟を持つ病院の約7割は200床未満であり(p339参照)、実態を適正に反映したデータ分析が困難になるなどとして、対象を限定することに否定的見解を示した。
 
 
◆看護配置の特例措置延長は社保審・医療部会の検討事項 迫井医療課長
 
 【療養2】について厚労省は、【療養1】との相違点が看護配置と医療区分2、3の該当患者割合の要件だけであることや、【療養2】算定病棟のなかには【療養1】の要件(医療区分2、3該当患者割合80%以上)を満たすところが一定数存在することを示し(p308参照)、【療養病棟入院基本料】の要件を整理することを提案(p357参照)。診療側が求めている医療法での看護配置特例の6年延長について、迫井正深医療課長は、社会保障審議会・医療部会が結論を出すのを受けて、診療報酬での評価を検討すると説明した。
 
 仮に特例措置の延長が認められなかった場合の対応について、猪口雄二委員(全日本病院会会長)は、「【療養1】への一本化は、医療区分2、3の該当患者割合が80%以上になることを考えると実質的に無理。現在の50%、80%の2本で評価しないと医療が回らなくなる」と危惧。さらに【療養2】の基準を満たせずに95%減算が適用されている病院にも配慮し、現在も容認されている30対1の看護配置を経過措置として残すよう求めた。
 これに対して支払側からは、「段階実施などの配慮は必要だが、【療養1】に一本化するなら80%を満たせないところには何らかの減算措置がいるだろう」(幸野庄司委員・健康保険組合連合会理事)、「【療養2】に入っている患者が不利益を被らないような配慮や経過措置期間は必要だが、もし【療養2】を残すなら、新規参入を認めない形で一本化する方向もあるのではないか」(吉森俊和委員・全国健康保険協会理事)といった意見が出た。
 
 療養病棟入院基本料ではこのほか、▽医療区分2、3に1項目のみで該当となっている患者が多い項目の検証(2は1日8回以上の喀痰吸引、3は中心静脈栄養と常時監視・管理)▽自宅からの緊急患者の受け入れ状況や、看取りの取り組みのガイドライン普及を考慮した【救急・在宅等支援療養病床初期加算】の見直し-が論点として提示された(p331参照)(p357参照)
 
 
◆有床診は、「地域包括ケアモデル」と「専門医療提供モデル」に機能区分へ
 
 一方、有床診療所について厚労省は、主に地域医療を担う「地域包括ケアモデル(医療・介護併用モデル)」(内科、外科など)と、主に専門医療を担う「専門医療提供モデル」(眼科、耳鼻咽喉科など)の2類型に収れんしていく方向を打ち出した。
 
 このうち、「専門医療提供モデル」は、専門的な医療サービスのニーズのある地域で、少ない人員体制で手術などの専門医療を効率的に提供していくことに期待感を表明。これに対して「地域包括ケアモデル」が収益を確保するためには、病床稼働率の高水準での維持が必要になるが、地域によっては困難なケースも想定されると指摘。打開策として、医療サービスと、短期入所療養介護、看護小規模多機能型居宅介護、介護医療院などの介護サービスを組み合わせ、地域包括ケアシステムの中心的役割を担うモデルへの転換を推進していく道筋を示し、こうした有床診の診療報酬上の評価を検討課題に位置づけた(p379~p380参照)(p401参照)

資料PDFダウンロード

関連資料

2017年11月09日(木)

注目の記事 [診療報酬] 入院基本料全般の大幅見直しなど要望 日病協

平成30年度診療報酬改定に係る要望書(第2回)(11/9)《日本病院団体協議会》
発信元:日本病院団体協議会   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬
 14の病院団体で組織する日本病院団体協議会は、2018年度診療報酬改定について、今年5月に続く、2回目の要望書を11月9日付けで厚生労働省の鈴木俊彦保険局長に提出した。入院基本料全般の引き上げや、中長期的視点での「重症度、医療・看護必要度」(以下、看護必要度)の抜本的見直し、25対1医療療養病床の経過措置の延長などを求めている。
 
 要望したのは、(1)全ての入院基本料の引き上げ、(2)看護必要度と多職種配置を主軸とした中長期的な入院基本料評価基準の抜本的見直しと、病棟群単位届出制度の改善、(3)地域包括ケア病棟における在宅等からの受け入れ機能の評価、(4)療養病床の医療区分による患者評価制度の中長期的抜本的な見直しと、DPCデータ加算提出の促進、25対1療養病床の要件緩和、(5)精神科医療費の増額と疾病特性を踏まえた在宅移行の在り方の見直し、(6)特定入院料算定病棟における包括対象範囲の見直し、(7)診療報酬体系の簡素化と医療ICTの促進-の7項目(p1~p3参照)
 
 入院基本料全般については、安全安心な地域医療の継続のために必要として、全ての病棟入院基本料の大幅な引き上げを要求(p1参照)。看護必要度では、2018年度改定での拙速な見直しは避けるべきとする一方、将来に向けてDPCデータ(診療報酬請求区分)で算出した該当患者割合の分布や相関を詳細に検証することを通じ、看護必要度と多職種配置を基本にした新たな入院基本料の評価基準の創設を目指すことを要望した。【7対1入院基本料】から【10対1入院基本料】への移行のための措置である病棟群単位での届出制度については、両入院基本料の評価の差が大きいことを考慮し、その間を補完する段階的評価の設定が必要との見解を示した(p2参照)
 
 【地域包括ケア病棟入院料】では、病棟が担う3つの機能(急性期病棟からの受け入れ、在宅・生活復帰支援、緊急時の在宅からの受け入れ)のうち、最も多くの医療資源の投入を必要とする在宅からの受け入れに対する評価を、ほかの2つの機能よりも手厚くすることを求めた(p2参照)
 
 療養病棟の関係では、現行の医療区分による患者評価制度の抜本的な見直しを要望。具体的には、急性期と同様、将来的には患者の重症度や医療必要度、多職種の人員配置、療養環境の組み合わせで、より効率的かつ良質な医療が提供できるような仕組みに改善していくことを提案した。
 療養病床におけるDPCデータの提出(【データ提出加算】の算定)の促進を視野に、小規模病院に配慮しつつ、提出項目の簡素化や新たな慢性期指標を検討することも要望。2018年3月で看護職員配置の経過措置期間が終了する、25対1医療療養病棟は6年以上の病棟の存続とともに、2016年度改定で要件化された医療区分2・3患者の該当割合(5割以上)について、一部緩和した段階的基準の導入を要請した(p2参照)

資料PDFダウンロード

関連資料

2017年11月09日(木)

注目の記事 [改定速報] 看護必要度の補助的手法としてのDPC活用を提案 入院医療分科会

診療報酬調査専門組織・入院医療等の調査・評価分科会(平成29年度第12回 11/9)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 保険局 医療課   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬 医療提供体制
 診療報酬調査専門組織・入院医療等の調査・評価分科会は11月9日開かれ、最終報告にあたる検討結果報告の案を分科会長預かりとすることを了承した。同日の議論を踏まえて分科会長と厚生労働省が文言修正をした上で最終報告を取りまとめ、中央社会保険医療協議会・診療報酬基本問題小委員会に報告する。【7対1入院基本料】などにおける「重症度、医療・看護必要度」(以下、看護必要度)とDPCデータの相関検証結果では、DPCデータ・・・

続きを読む

2017年11月02日(木)

注目の記事 [改定速報] 看護必要度とDPCの相関、該当患者割合に4%の差異 入院分科会

診療報酬調査専門組織・入院医療等の調査・評価分科会(11/2)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 保険局 医療課   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬 医療提供体制


 厚生労働省は11月2日の診療報酬調査専門組織・入院医療等の調査・評価分科会に、一般病棟における「重症度、医療・看護必要度」(以下、看護必要度)とDPCデータの相関の検証結果を報告した。分析対象患者の看護必要度での該当割合は28.8%だが、これをDPCデータに置き換えると24.8%に下がり、両者に4.0%の開きがあることが明らかになった。看護必要度のC項目とDPCデータは比較的一致率が高いが、A項目は一致する項目としない項目のばらつきが大きい。分科会は中央社会保険医療協議会に改定議論の素材を提供することが主な役割で方針決定の権限はないものの、これまでDPCデータへの置き換えに積極的だった委員からも、診療報酬算定の評価指標として活用するのは困難など、否定的な意見が相次いだ。
 
 看護必要度による該当患者割合の判定とDPCデータ(EFファイル=出来高請求情報)による判定の結果を比較すると、相関度合いを示すファイ係数は0.51(中程度の連関あり)だった(p44~p46参照)。看護必要度の項目別でみると、C項目はDPCデータでの該当患者割合との差異が▲1.2%~0.1%の範囲に収まっているが、A項目は▲6.3%~28.2%と差が大きく、ばらつきも目立った。A項目の差異が大きい理由を厚労省は、▽創傷処置、呼吸ケア、心電図モニターの管理、シリンジポンプの管理は、医療機関がEFファイルへの入力をしていない可能性がある▽点滴ライン同時3本以上の管理、救急搬送後の入院は看護必要度とDPCで定義が異なる▽薬剤は処方日と実際の投与日がずれている可能性がある-などと説明している(p47~p50参照)
 
 対象医療機関(1,495施設)における該当患者割合の平均は、看護必要度では28.8%、DPCデータでは24.8%(p51参照)。内訳は、DPCデータに置き換えても該当患者割合基準(25%以上)の該当・非該当に変化がない医療機関812施設(構成比54.3%:非該当146施設、該当666施設)、非該当から該当に移行46施設(3.1%)、該当から非該当に移行637施設(42.6%)で、現行のまま置き換えた場合、4割が非該当に転落する可能性がある(p52参照)。該当患者割合の差異は▲4%前後の施設が最も多いが、マイナスあるいはプラス30%以上の施設も少数ながら存在する(p53参照)
 
 
◆厚労省は活用の可能性が示唆されたと結論づけるも、委員は反発
 
 分析結果を受けて厚労省は、「DPCデータのマスタに基づく判定が、一定の条件を設定した上で、活用できる可能性が示唆された」と結論づけたが、委員は反発(p57参照)。「今回のデータで活用の可能性が示されたとは言い難い。相関しない項目があるなかで、2018年度改定で導入するのは乱暴」(本多伸行委員・健康保険組合連合会理事)、「勝負あったでいいのではないか」(石川広己委員・社会医療法人社団千葉県勤労者医療協会理事長)、「どちらかに合わせるのではなく、看護必要度で重症の人はどういう状態で、どんな診断名が付き、どういう診療報酬請求区分になっているのかを明らかにしなければ、2018年度改定での実施は拙速と言われてもしょうがない」(筒井孝子委員・兵庫県立大学大学院経営研究科教授)といった意見が出た。
 
 
◆ICUに生理学的指標によるアウトカム評価導入を提案
 
 分科会はこのほか、特定集中治療室(ICU)などの看護必要度、【救急医療管理加算】、【短期滞在手術等基本料】についても議論した。ICUの関係では、看護必要度の該当患者割合が要件化されていない【救命救急入院料1、3】、【脳卒中ケアユニット入院医療管理料】の算定治療室においても7割前後で測定が行われている実情から、厚労省はこれら治療室の入院患者も看護必要度を使った分析の対象にすることを提案。ICUにおけるアウトカム評価を推進する観点から、ICU入院患者を対象に生理学的指標に基づく重症度スコアの測定を実施することも、検討課題にあげた(p17~p18参照)(p24参照)
 指標の例としては、ICU入室24時間以内の生理学的指標をスコアリングする「APACHE(acute physiology and chronic health evaluation)II」を使い、標準化死亡比(実死亡率/予測死亡率)を算出する案を示したが、評価者によって結果が異なるなど精度を不安視する声や、他の指標の活用も含めた幅広い視点で議論するべきといった意見があった(p21~p23参照)
 
 また、DPC病院で【短期滞在手術等基本料3】の対象手術を受ける場合、現在は同基本料による出来高算定を優先するルールが適用されるが、厚労省はこれを改め、DPC分類に基づく包括評価の対象にすることを提案した。ただし、【短期滞在手術等基本料3】算定患者は平均在院日数や看護必要度の計算式から除外、DPCでは除外対象にはならないという違いがあることから、検討の際には平均在院日数などへの影響に配慮する考えを示した(p74~p75参照)

資料PDFダウンロード

2017年10月25日(水)

注目の記事 [改定速報] 退院早期のリハ算定日数上限からの除外を提案 中医協で厚労省

中央社会保険医療協議会 総会(第365回 10/25)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 保険局 医療課   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬 医療提供体制
 

 中央社会保険医療協議会・総会は10月25日開かれ、【回復期リハビリテーション病棟入院料】と【疾患別リハビリテーション料】について、2巡目の議論を行った。回復期リハについて厚生労働省は、アウトカム評価の実績指数に基づく入院料のあり方の検討や、退院後早期の患者を【疾患別リハ料】の標準的算定日数上限の除外対象とすることを提案。2018年度改定で介護保険に移行の方向が打ち出されている維持期のリハでは、要支援・介護者に対する【疾患別リハ料】算定の経過措置を2019年3月末まで1年間延長する考えを示した。診療側委員は、回復期リハのアウトカム評価について現状維持を求めたが、支払側は基準厳格化を要望。一方、残り2つの提案でも診療側が賛成したのに対して、支払側は難色を示すなど、意見が割れた。
 2016年度診療報酬改定では回復期リハ病棟にアウトカム評価が導入され、3カ月ごとの報告でリハの効果の実績を示す「実績指数」が2回連続で27未満の場合は、【疾患別リハ料】の算定が6単位までに制限され、超過分は入院料に包括される取り扱いになった(p29~p30参照)。厚労省のデータによると、1日平均6単位以上のリハ提供実績がある回復期リハ病棟は、ほぼ全てで実績指数が基準の27以上であったのに対し、それ以外の病棟ではばらついていた(p33参照)。さらに実績指数が高い病棟ほど、平均在院日数は短く、在宅復帰率がやや高めであることなどから、厚労省はアウトカム評価をさらに推進するとして、実績指数に基づく【回復期リハ病棟入院料】のあり方を検討課題に据えた(p37参照)(p68参照)
 
 
◆病棟リハスタッフの専従の取り扱い見直しも検討課題に
 
 一方、回復期リハ病棟の患者の約65%は退院後も何らかのリハを必要としているが、退院後に通所リハビリテーションを利用するまでに14日以上かかっている患者は、2割近くに上る(p55参照)(p57参照)。こうした原因の1つとしてあげられるのが、人員配置の問題から自前で通所リハや訪問リハを提供している回復期リハ病棟保有病院が、全体の半数程度に止まっていること(p60参照)。しかしながら、多くの病院は病棟に基準よりも多い専従リハスタッフを配置しており、絶対数が足りないわけではなく、配置の運用に課題があることがうかがえる(p62~p63参照)
 
 もう1つの問題は、【回復期リハ病棟入院料】の算定日数上限と、【疾患別リハ料】の標準的算定日数との関係。【回復期リハ病棟入院料】は、患者の状態に応じた日数上限が定められているが、上限いっぱいまで入院した後、外来リハに移行した場合、その時点で疾患別リハの標準的算定日数まで残りわずかだったり、すでに超過してしまっていることがあり得る(p52~p53参照)。そのため厚労省は、退院後早期の患者を【疾患別リハ料】の標準的算定日数上限の除外対象とすることや、病棟に専従配置されている理学療法士などが退院後のリハ提供にも関与できるよう、専従の取り扱いを見直す考えを示した(p68参照)
 
 一方、維持期のリハについては前回改定で、介護保険への移行を前提に、要支援・介護者に対する標準的算定日数を超えての【疾患別リハ料】の算定について、所定の60%の点数の算定を認める経過措置が設定された。期限は2018年3月末までだが、介護の人員配置を満たせないなどの理由から通所リハを提供していない医療機関があるなど、受け皿の問題もあり(p75参照)、医療と介護のリハで職員や設備の共有が可能になるような取り扱いの見直しと併せ、【疾患別リハ料】算定の経過措置を2019年3月末まで延長することが、厚労省から提案された(p82参照)

資料PDFダウンロード

関連資料

2017年10月18日(水)

注目の記事 [改定速報] 療養病棟のデータ提出項目、厚労省が見直し案 入院分科会1

診療報酬調査専門組織・入院医療等の調査・評価分科会(平成29年度第10回 10/18)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 保険局 医療課   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬 医療提供体制


 厚生労働省は10月18日の入院医療等の調査・評価分科会に、療養病棟を対象にしたデータ提出項目の見直し案を提示した。現行の提出項目のうち、急性期入院患者の診療内容に関する項目の提出を不要とする一方、慢性期入院患者の特徴的な症状・状態、介護との連携に関連する項目を追加する内容。委員からは急性期から慢性期、介護に至るまでの患者の流れを分析する観点から、急性期病棟の項目と整合を持たせる必要があるなど、項目の精査を求める意見が相次ぎ、引き続き検討を進めることとなった。
 
 診療報酬の【データ提出加算】を算定する病棟は、DPCデータの提出が求められ、【7対1、10対1入院基本料】や【地域包括ケア病棟入院料】の算定病棟は、入院料を算定するための要件に定められている(10対1病棟は一般病床200床以上の場合に限定)(p40参照)。療養病棟も【データ提出加算】の算定対象病棟だが要件化はされておらず、実際に加算を算定してデータを提出しているのは、療養病床全体の約25%にとどまっているのが現状(p60参照)。そのため分科会の中間とりまとめでは、療養病棟の特性を踏まえた項目の合理化や追加を行う方針が打ち出されていた(p37参照)
 
 
◆急性期関連の項目を省き、慢性期患者の症状・状態、要介護度などを追加
 
 厚労省がこの日示したのは提出データのうち、様式1(簡易診療録情報)の見直し案。療養病棟の入院患者の医療区分や、要介護認定の主治医意見書の該当項目の分析、入院患者のタイムスタディ調査などの結果を踏まえて、患者の特徴に合った項目を洗い出した。
 具体的には、様式1の記載項目のうち、▽手術日▽TNM分類▽化学療法有無▽各疾患の重症度分類(脳卒中、心疾患、肺炎、狭心症、急性心筋梗塞、急性膵炎、熱傷)-など、急性期入院患者の診療内容に関するものは、提出不要とすることを提案(p58参照)。一方、慢性期病棟独自の項目として、▽脱水▽摂食・嚥下機能低下▽認知症の周辺症状▽発熱▽低栄養▽褥瘡▽疼痛の訴え▽要介護度-などを追加する考えを示した。症状・状態の有無は月ごとの入力、要介護度(認定のある場合のみ)は入退院時の入力を想定している(p59参照)
 
 提案を受けての議論で、神野正博委員(社会医療法人財団董仙会理事長)は、急性期病棟と違う項目にすると急性期から慢性期までの患者の流れを追うことができなくなると懸念。「急性期との整合性と慢性期で必要なものという視点で項目を精査しなければならない」と述べた。池端幸彦委員(医療法人池慶会理事長)もこれに同調し、「(急性期の項目は)任意項目とするだけで外す必要はないのではないか。脱水や電解質異常で急性期から来る患者がいるので、急性期には逆にこれらの項目を任意で追加してはどうか」と提案した。
 この日は、EFファイル(入院・外来の出来高点数情報)項目の見直し案は示されなかったが、藤森研司委員(東北大学大学院医学系研究科・公共健康医学講座・医療管理学分野教授)は医療機関側の事務負担について、「フルセットのEFファイルを作る負担のほうが大きいのではないか」と指摘。池端委員も、「EFファイルを一緒に出せというのはかなりの負担。年単位の経過措置が必要だろう」との認識を示した。
 
 
◆救急医療管理加算の対象患者の分析と短期滞在手術等基本料の対象追加を了承
 
 このほか【救急医療管理加算】と【短期滞在手術等基本料3】についても、見直し案や今後の検討の方向性が示された。【救急医療管理加算】は、医療機関によって算定状況にばらつきがあることなどから、▽緊急の止血処置の有無▽動脈血酸素分圧▽収縮期血圧の低下-など現場で実際に使用されている評価指標を使って算定対象患者の実態を分析することを提案(p24~p35参照)。【短期滞在手術等基本料3】に関しては、▽副腎静脈サンプリング▽子宮鏡下子宮内膜焼灼術▽子宮鏡下有茎粘膜下筋腫切出術▽子宮内膜ポリープ切除術-の追加を提案、両案とも大筋で了承された(p15~p20参照)
 
 なお、武藤正樹分科会長(国際医療福祉大学大学院教授)は、急性期病棟における「重症度、医療・看護必要度」とDPCデータ(EFファイル)の相関について、分析にあたっての留意点を委員に示し、理解を求めた。今回の分析は、急性期の入院患者の医療・看護の必要性や重症度を診療報酬に反映させる手法として、評価項目・指標、測定方法、合理性などの観点から妥当であるかどうかの検討を目的に行うものだと明記。仮に診療報酬に活用できるとの結論に至った場合は、「その条件や現場への影響等について、予測されることは何か等に留意する」とした(p208~p209参照)

資料PDFダウンロード

関連資料

2017年10月18日(水)

注目の記事 [改定速報] 病院給食部門は委託・直営とも収支が大幅悪化 入院分科会2

診療報酬調査専門組織・入院医療等の調査・評価分科会(平成29年度第10回 10/18)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 保険局 医療課   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬 医療提供体制
 厚生労働省が10月18日に公表した、「入院時の食事療養に係る給付に関する調査結果(速報)」によると、病院の給食部門における2017年の患者1人1日当たりの平均収入は、全面委託、一部委託、完全直営とも前回2004年調査時に比べ減少し、支出は増加。収支差は軒並み赤字であることがわかった。調査結果は、同日開催の診療報酬調査専門組織・入院医療等の調査・評価分科会に報告された。 入院時食事療養費は2006年に、それまでの1・・・

続きを読む

2017年10月05日(木)

注目の記事 [診療報酬] 病棟群単位の届出は14施設、2%にとどまる 入院医療分科会

診療報酬調査専門組織 入院医療等の調査・評価分科会(10/5)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 保険局 医療課   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬 医療制度改革
 厚生労働省は10月5日の診療報酬調査専門組織・入院医療等の調査・評価分科会に、「平成29年度(2017年度)入院医療等における実態調査」の結果(速報)を報告した。2016年度診療報酬改定の影響を検証したもの。それによると、【7対1入院基本料】から【10対1入院基本料】へ移行する際の経過措置である病棟群単位での届出を行っていたのは、わずか14施設。今後の意向では7対1の再届出を検討中の施設もあり、委員から改めて、届出要件の緩和を求める声があがった。
 
 調査対象は、一般病棟入院基本料(7対1、10対1)、救命救急入院料などを算定する急性期病院2,500施設と、療養病棟入院基本料を算定する1,800施設で、施設調査票の回収率はそれぞれ50.8%、43.8%(p23参照)。今回調べたのは、▽一般病棟入院基本料・特定集中治療室管理料における「重症度、医療・看護必要度」などの施設基準見直しの影響▽短期滞在手術基本料及び総合入院体制加算の評価のあり方▽救急患者の状態を踏まえた救急医療管理加算などの評価のあり方▽療養病棟入院基本料などの慢性期入院医療における評価の見直しの影響-の4点(p22参照)
 
 
◆看護必要度の該当患者割合は高い割合にシフト
 
 7対1一般病棟についてみると、平均在院日数の平均値は改定前(2016年3月)の12.6日から改定後(2017年3月)は12.7日へ微増(p29参照)。病棟ごとの病床利用率の平均値も81.3%から82.9%へ、1.6ポイント上昇した(p31参照)。「重症度、医療・看護必要度」の該当患者割合はC項目の追加などがあったため単純比較はできないが、全体としてより高い割合へシフト(p30参照)。7対1病棟以外の届出状況では、改定後の新規届出は地域包括ケア病棟が圧倒的に多く、届出医療機関は21.5%から33.7%に増加した(p28参照)
 
 病棟群単位の届出を行っていたのは14施設で、回答施設全体の2.0%にとどまった。これら施設の今後の意向は、「7対1への再度の届出を検討中」(3施設)、「10対1に転換」(5施設)、「未定」(6施設)。病棟群届出の理由は「7対1入院基本料のみでは重症度、医療・看護必要度の施設基準を維持できない」が9割、逆に届出をしなかった施設の理由は、「7対1入院基本料の要件を満たしており必要がない」が9割を占めた(p46~p47参照)
 救急医療の評価のうち、【救急医療管理加算】は、現在の2区分に分かれた2014年以降、加算1の算定回数が減少傾向にある。2016年度改定では、緊急カテーテル治療・検査などが必要な患者が対象に追加されたが歯止めはかからず、88万5,296回から81万8,776回に減少した(p66~p67参照)
 
 
◆療養病棟の看取り時のGL利用は22%、利用していないは63%
 
 一方、療養病棟の調査によると、看護職員配置25対1の【療養病棟入院基本料2】届出病棟のうち、診療報酬の減算対象は23病棟(回答施設の約10%)だった。減算理由は23病棟中22病棟が、「医療区分2、3該当患者割合のみを満たさないため」。「看護配置のみを満たさないため」は1病棟のみ、「両方満たさない」にいたっては0病棟だった(p82参照)
 【療養病棟入院基本料1】届出病棟の23.9%が、【在宅復帰機能強化加算】を算定。これら病棟では非算定病棟に比べ、平均在院日数が短く、在宅復帰率が高い傾向が認められた(p86参照)。在宅療養支援病院の届出をしていたのは療養病棟全体の18%(p93参照)
 
 看取りに対する取り組みでは、死亡退院患者の91.7%で、人生の最終段階における医療についての患者・家族との話し合いが行われていた。自院で話し合いをした時期は、入院時60.8%、容体悪化時49.6%だった(p99参照)。看取りに際して「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン(GL)」を利用している病棟は22%、利用していない病棟は63%、GLを知らないとの回答も12%あった(p101参照)
 
 結果報告を受けての議論で神野正博委員(社会医療法人財団董仙会理事長)は、病棟群単位の届出が14施設にとどまっていることについて、「非常に使い勝手の悪い制度だったことは紛れもない事実」と評価し、改めて要件の緩和を要請。療養病棟の看取りにも言及し、「63%はGLを利用していないが、91.7%は患者・家族と話し合いをしており、個別対応が結構できているということ。なんでもかんでもGLという大前提は立ち止まって考える必要があるのではないか」と問題提起した。
 また、武井純子委員(社会医療法人財団慈泉会相澤東病院看護部長)は、減少傾向が明らかになった【救急医療管理加算1】について、「全身状態不良の状態など、対象患者の基準が抽象的なために、あえて加算を取らないところや、とりあえず加算を取って(レセプトの)査定・返戻に対応しているところがあると聞いている」と話し、基準を明確化する必要性を示した。

資料PDFダウンロード

2017年09月28日(木)

注目の記事 [診療報酬] 地域医療係数見直しの対応案など提示 DPC分科会で厚労省

診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会(9/28)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 保険局 医療課   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬 医療制度改革
 厚生労働省は9月28日の診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会に、機能評価係数IIの地域医療係数や保険診療係数の見直しなどについて、対応案を示した。地域医療係数のうち、医療計画の5疾病・5事業に関連した診療体制を評価する体制評価指数では、がんや脳卒中の評価項目を整理することや、心血管疾患の評価項目に急性大動脈解離の手術件数を追加することなどを提案した。
 がんについては、現在の「がん地域連携」と「がん拠点病院」の2つの項目を1つに集約する考えを提示。III群病院(大学病院本院、高機能病院以外)では、「がん地域連携」を【がん治療連携計画策定料】または【がん治療連携指導料】の施設基準の取得が評価基準となっているが、【がん治療連携指導料】は、急性期のがん診療を担う医療機関の評価として適切ではないとの指摘があることから、削除する方針を示した(p3~p4参照)
 脳卒中では、「脳卒中地域連携」と「24時間tPA体制」の2項目を、各医療機関群でのt-PA療法の実施状況などを踏まえながら1項目に集約。その上で、「専門的医療を包括的に行う施設」(t-PA治療に加え、血管内治療や外科的治療なども行う施設)と、「専門的医療を行う施設」(脳卒中急性期の一般的な治療を行う施設)の評価に差を設けることを検討課題に据えた(p5~p6参照)
 心血管疾患では、急性大動脈解離で一定数以上の手術実績があることを「急性心筋梗塞の24時間診療体制」の評価項目に追加することを提案。その際、脳卒中同様、「専門的医療を包括的に行う施設」と「専門的医療を行う施設」の評価に差を設ける考えを示した(p6~p7参照)。精神科診療は、【精神科身体合併症管理加算】または【精神科救急・合併症入院料】の施設基準の取得で評価する枠組みは変えないが、より重篤な治療に対応している【精神科救急・合併症入院料】の基準取得施設を手厚く評価する方向を示した(p7参照)
 
 厚労省はこのほか、調整係数の機能評価係数IIへの置き換えに伴う激変緩和措置についても提案した。改定後の推計診療報酬変動率が2%より低くなる場合のいわゆるマイナス緩和措置はすでに了承を得ており、この日は2%よりも高くなる場合のプラス緩和措置の考え方を示した。具体的には、プラス緩和措置の継続が医療機関の取り組みに対する適正な評価にならない可能性があることなどを指摘。「診療密度や平均在院日数等が平均から大きく外れる医療機関について、DPC/PDPSの評価対象として適切ではない可能性があることも踏まえ、退出も含めた制度での対応について引き続き検討してはどうか」とした。また、仮にプラス緩和を行う場合は、マイナス緩和の場合と同様、対象期間は改定年度だけの1年間とすることを明記した(p54参照)

資料PDFダウンロード

2017年09月27日(水)

注目の記事 [診療報酬] 入院分科会の中間まとめ、看護必要度見直しに慎重論も 中医協

中央社会保険医療協議会 総会(第361回 9/27)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 保険局 医療課   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬 医療制度改革
 中央社会保険医療協議会は9月27日に開催された、診療報酬基本問題小委員会と総会で、入院医療等の調査・評価分科会の中間とりまとめについて報告を受けた。中間とりまとめには、「重症度、医療・看護必要度」とDPCデータの相関を検証することが盛り込まれたが、日本看護協会の専門委員は、現場の混乱を避ける観点から2018年度改定での大幅な見直しは行わないよう、改めて要請した。
 分科会の中間とりまとめは、重症度、医療・看護必要度の評価項目と関連性の高い診療報酬請求区分(【データ提出加算】で提出が求められるDPCデータ)の項目では、「一定程度重なる部分がある」とし、複数の診療報酬請求区分の項目を組み合わせるなどの調整・工夫をして両者を対応させた上で、重症度、医療・看護必要度と診療報酬請求区分それぞれで該当患者割合を算出し、分布状況や相関を検証する方針が打ち出されている(p11参照)
 
 分科会の病院関係の委員や、病院関係団体の多くは、急性期病棟にどのような状態の患者が入院しているかを明らかにし、状態像に合った報酬設定を行う必要があるという点では認識が一致しており、将来的なDPCデータへの置き換えに前向きな姿勢を示しているものの、重症度、医療・看護必要度は2016年度改定でC項目が追加され、見直し当初の現場の混乱がようやく落ち着いたところだけに、連続での見直しは避けたいとの思いが強い。日本病院会、全日本病院協会など14の病院団体で組織する日本病院団体協議会は、仮に2018年度改定でDPCデータによる測定を導入することになった場合も、重症度、医療・看護必要度による測定方法も残し、病院が選択できる余地を残すことを提案している。
 
 この日の基本問題小委でも、菊池令子専門委員(日本看護協会副会長)が、業務の効率化や負担軽減の視点から検討を進めることについては理解を示したが、「重症度、医療・看護必要度では該当であった患者がDPCに置き換えた結果、非該当になれば必要な看護が過小評価される可能性がある」と懸念。「現場の混乱を避けるため、2018年度改定での拙速な改定は避け、中長期的な検討を行うべき」と訴えた。
 
 
◆基準非該当患者の詳細分析を求める意見も
 
 また幸野庄司委員(健康保険組合連合会理事)は、【7対1一般病棟入院基本料】算定病棟に入院する重症度、医療・看護必要度の基準非該当患者のうち、A項目(モニタリングや処置など)・B項目(ADL)とも0点の患者が4割弱いることなどに言及。「これが果たして急性期病棟にいるのがふさわしい患者と言えるのか」と問題提起し、非該当患者のさらに掘り下げた分析の実施を求めた(p50参照)。これに対して松本純一委員(日本医師会常任理事)は、「急性期といえども、術後1日目、退院直前、手術前など、いろいろな患者がおり、その中で該当患者が25%以上いるということだ。確かに(非該当患者の)分析は必要だが、そういう患者がいることを理解していただきたい」と反論した。

資料PDFダウンロード

関連資料

2017年09月15日(金)

注目の記事 [診療報酬] 看護必要度とDPCの相関検証「やぶさかではない」 日病協

日本病院団体協議会 定例会見(9/15)《日本病院団体協議会》
発信元:日本病院団体協議会   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬 医療制度改革
 日本病院団体協議会の原澤茂議長(全国公私病院連盟常務理事)は9月15日の会見で同日の代表者会議について報告し、急性期入院医療の「重症度、医療・看護必要度」とDPCデータの相関の検証について、「病院団体として結論はまだ出ていないが、重症度、医療・看護必要度のDPCデータへの置き換えの妥当性を検証することも含めてシミュレーションすることはやぶさかではない、というのが大体の意見だった」と説明。ただ、2018年度改・・・

続きを読む

2017年09月15日(金)

注目の記事 [診療報酬]中間とりまとめ案を了承、中医協報告へ 入院医療等分科会

診療報酬調査専門組織・入院医療等の調査・評価分科会(9/15)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 保険局 医療課   カテゴリ: 診療報酬 30年度同時改定 医療制度改革
 診療報酬調査専門組織の入院医療等の調査・評価分科会は9月15日、中間とりまとめを行い、同日の議論を踏まえた字句修正をした後、中央社会保険医療協議会・診療報酬基本問題小委員会に報告することを了承した。中間とりまとめには、【7対1一般病棟入院基本料】の施設基準などに活用されている「重症度、医療・看護必要度」とDPCデータの相関を検証することや、療養病棟におけるDPCデータの提出支援策を検討することなどが盛り込まれた。
 
 
 
 急性期入院医療に関する記載では、「重症度、医療・看護必要度」の評価項目と、関連性の高いDPCデータの「診療報酬請求区分」との該当性をみると、「一定程度重なる部分がある」と指摘。複数の診療報酬請求区分の項目を組み合わせたり、評価期間を合わせたりするなどの補正をした上で、重症度、医療・看護必要度と、それに対応する診療報酬請求区分それぞれで該当患者割合を算出し、分布や相関などを検証する方針を示した(p6参照)
 
 【地域包括ケア病棟入院料】では、7対1、10対1一般病棟から入棟した患者と、自宅などから入院した患者とでは、患者の疾患や医学的な理由、検査の実施状況で一定程度の差があったことを紹介(p8参照)。【回復期リハビリテーション病棟入院料】については、退院患者の約65%が退院後もリハビリテーションや機能訓練を必要としていることや、退院1カ月後にADLが低下するとの研究結果があることを示し、退院直後の患者のリハ提供状況や患者の機能回復の経過に着目したデータを引き続き分析する考えを明記した(p10参照)
 慢性期医療では、医療区分2、3の患者割合が、【療養病棟入院基本料1】(20対1)では基準値の80%を超える医療機関がほとんどであるのに対して、【療養病棟入院基本料2】(25対1)では分布がばらつき、80%超の病棟も一定数存在したことなどを提示。「このように療養2が療養1と比べ、多様性を示している理由について分析する必要があるのではないかと考えられた」と結論づけた(p12参照)
 
 
◆地域連携パス減少の要因の1つは、【退院支援加算2】と分析
 
 複数の入院料に関連する横断的事項では、地域連携パスの策定・活用を評価する【地域連携診療計画加算】の算定件数が減少傾向にあることに触れ、【退院支援加算2】で同点数が算定できないことが要因の1つと分析した(p15参照)。【データ提出加算】では、療養病床を持つ200床未満の病院での算定を促進する観点から、提出項目の簡素化などの工夫が必要との意見があったことを紹介。【一般病棟入院基本料】で提出が求められている、DPCデータのHファイル(重症度、医療・看護必要度のデータ)のB項目(ADLの状況が含まれる)と、【療養病棟入院基本料】で測定されているADL区分に一部重複する項目があることから、一般病棟から療養病棟に移った患者の状態を継続的に把握できるようにするためにも、項目を統一するよう求める意見があったことを示した(p16参照)
 
 なお、分科会は今後、数回の議論を重ね10月中旬にも最終報告をとりまとめる予定。それを受けて、中央社会保険医療協議会・総会では、2018年度改定の基本方針策定に向けた検討が本格化することになる。

資料PDFダウンロード

関連資料

2017年09月06日(水)

注目の記事 [診療報酬] 厚労省が中間とりまとめ案を提示 入院医療評価分科会

診療報酬調査専門組織 入院医療等の調査・評価分科会(平成29年度第7回 9/6)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 保険局 医療課   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬 医療制度改革
 厚生労働省は9月6日の診療報酬調査専門組織の入院医療等の調査・評価分科会に、2018年度診療報酬改定に向けた検討結果の中間とりまとめ案を提示した(p117~p130参照)。分科会で取り上げた入院機能や入院料ごとの現状分析や論点、これまでの委員からの意見を整理した。次回会合で修正を加え、とりまとめた後、中央社会保険医療協議会・診療報酬基本問題小委員会に報告する予定。 中間とりまとめ案は、(1)急性期入院医療に・・・

続きを読む

2017年09月06日(水)

注目の記事 [診療報酬] 重症度、医療・看護必要度、DPCとの相関検証を決定 入院分科会

診療報酬調査専門組織 入院医療等の調査・評価分科会(平成29年度第7回 9/6)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 保険局 医療課   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬 医療制度改革
 診療報酬調査専門組織の入院医療等の調査・評価分科会は9月6日、【7対1一般病棟入院基本料】の算定要件となっている「重症度、医療・看護必要度」について、DPCデータとの相関を検証するシミュレーションを行うことを正式決定した。DPCデータへの置き換えも視野に入れての検証だが、一部、置き換えに否定的な委員がいることや、検証手法を十分議論するよう求める慎重意見があることなどから、結果を直近の2018年度改定に反映させるのは難しそうだ。
  
 
 シミュレーションに使用するのは、2016年10月~12月に厚生労働省に提出された、7対1一般病棟のDPCデータ。「重症度、医療・看護必要度」(A~Cの3区分)のうちA、C項目は、DPCデータのEFファイル(医科点数表に基づく出来高点数情報)との相関を検証。その際、相互の項目を1対1で突合させるのではなく、EFファイルの診療区分を複数組み合わせたり、該当期間の日数を追加したりするなど、一定の補正を行う。B項目の検証には、Hファイル(カルテからの日別匿名化情報)でのB項目判定データを活用。さらに現行の「重症度、医療・看護必要度」と、それに対応させたDPCデータそれぞれで、該当患者割合を算出し、分布状況の比較も行う(p59参照)(p67参照)
 
 厚労省が示した、A、C項目と複数のDPCデータを組み合わせて突合させるイメージ例によると、「重症度、医療・看護必要度」の「呼吸ケア」(A項目)と、DPCデータの「酸素吸入」を1対1で対応させた場合、相関度合いを示す「ファイ係数」の値は0.72(マイナス1からプラス1までの値で表示し、値が大きいほど相関が強いと解釈)。だが、対応させるDPCデータを「突発性難聴に対する酸素療法」、「酸素テント」などを加えた9項目に増やし、9項目いずれかに該当したケースに対象を拡大すると、ファイ係数は0.77に上昇するという(p54~p56参照)
 
 
◆回復期リハ、療養での【データ提出加算】の算定要件化が論点に
 
 分科会ではこのほか、【データ提出加算】と【療養病棟入院基本料】についても議論した。【データ提出加算】は、DPCデータを厚労省に提出している場合に算定できる加算点数。7対1病棟、10対1病棟(一般病床200床以上に限る)、地域包括ケア病棟では入院基本料・入院料の算定要件になっているが、回復期リハビリテーション病棟、療養病棟は算定対象病棟ではあるものの、要件化はされていない(p6参照)。このため厚労省は今後の論点として、▽回復期リハ病棟、療養病棟における算定要件化▽患者の特性の違いに着目した項目の追加や入力頻度の設定-を提案。療養病棟については、事務負担軽減とデータ利活用の観点から、「医療区分・ADL区分」とDPCデータの提出項目を整理し、一本化の可能性を探ることについても検討を求めた。
 算定要件化する病棟を拡大する方向性について大方の委員は賛意を示したが、病院関係者の委員は、現行の10対1病棟のように200床未満の小規模病院を当面は対象から外すなど、一定の経過措置を講じた後、段階的に拡大していくことを要望。もともと急性期病棟向けに開発されたDPCデータの項目を慢性期病棟にそのまま適用するのは困難として、慢性期病棟向けの項目の検討を求める声も複数の委員からあがった。
 
 
◆療養2の対応を医療に残る病棟と介護医療院移行病棟で分けるべきとの声も
 
 【療養病棟入院基本料】では、厚労省が提出した【療養病棟入院基本料2】(看護配置25対1)算定病棟に関するデータに複数の委員が着目。それによると、【療養2】は全体としては、医療区分1の患者割合(38.7%)が、【療養1】(9.7%)よりも高いものの(p85参照)、個別医療機関でみると、病棟における医療区分2・3患者の割合が50%を超える医療機関が7割弱を占める一方で、【療養1】の基準並みの80%を超える医療機関や、50%に満たない医療機関も存在するなど、多様な患者を抱えている実情が浮き彫りになった(p86参照)
 【療養2】の算定病棟は、2018年3月末で終了する経過措置の延長がなければ、廃止される予定だが、神野正博委員(社会医療法人財団董仙会理事長)は、「療養2の患者には多様性があり、介護医療院へ移行するところと、医療としてやっていかねばならないところと2類型に分かれるのかな、という印象を受けた」と指摘。池端幸彦委員(医療法人池慶会理事長)も、「介護医療院に行けないから行かないのではなく、(医療必要度の高い)患者がいるから行けないところもあると思う。これを全部つぶすのは無理で、何らかの救済が必要」と述べた。

資料PDFダウンロード

関連資料

2017年09月04日(月)

注目の記事 [診療報酬] 医療・看護必要度の次回改定での見直しをけん制 3団体が要望

「重症度、医療・看護必要度」に関する要望(9/4)《日本病院会、全日本病院協会、日本看護協会》
発信元:日本病院会、全日本病院協会、日本看護協会   カテゴリ: 30年度同時改定 診療報酬 医療制度改革
 日本病院会、全日本病院協会、日本看護協会は、【7対1一般病棟入院基本料】の算定要件となっている「重症度、医療・看護必要度」について、2018年度改定での見直しを回避することを求める要望書をまとめ、9月4日付けで、厚生労働省の鈴木俊彦保険局長に提出した(p1参照)
 「重症度、医療・看護必要度」を巡っては、財務大臣の諮問機関である財政制度等審議会が、5月にまとめた建議の参考資料のなかで、入院基本料を現在の看護職員配置に応じた報酬設定ではなく、提供している医療の機能によって評価する仕組みを目指すことを提案したほか、中央社会保険医療協議会の議論でも、一般病棟入院基本料の報酬設定において、患者の状態や診療の効率性を考慮する必要性が指摘されている。
 
 こうした流れに対して3団体は、「『重症度、医療・看護必要度』の見直しにあたっては、根拠に基づいた慎重な議論が必要であり、変更にあたっては医療現場の混乱や負担増を避ける必要がある」と指摘。診療報酬調査専門組織・入院医療等の調査・評価分科会で相関の検証が決まった、「重症度、医療・看護必要度」におけるDPCデータの利用については、「医療の効率的な運用において有効と考えられる」と一定の理解を示しつつも、「十分な検討を行う必要がある」と慎重な議論を促した。
 
 そのうえで、2025年を見据えた安全で安心な医療の実現に貢献する体制整備を推進するためとして、(1)「重症度、医療・看護必要度」について2018年改定で拙速な改変を避ける、(2)「重症度、医療・看護必要度」のあり方を中・長期的に検討する、(3)検討の場において関係団体の意見を十分に反映し、根拠に基づいた議論を行う-の3点の実現を要望した。

資料PDFダウンロード

2017年08月28日(月)

注目の記事 [診療報酬] 急性期病院の経営は危機的状況と憂慮 日本病院会・相澤会長

日本病院会 相澤孝夫会長会見 (8/28) 《日本病院会》
発信元:日本病院会   カテゴリ: 診療報酬 30年度同時改定 医療制度改革
 日本病院会の相澤孝夫会長は8月28日会見し、【7対1一般病棟入院基本料】で「重症度、医療・看護必要度」の見直しと該当患者基準の引き上げが行われた、2016年度診療報酬改定の影響や、医師の働き方改革の推進に伴う人件費の増加などで、急性期病院の経営は危機的状況にあると憂慮した。日本の病院医療を守っていくには国民の協力が不可欠とし、病院勤務医の負担を軽減するために、不適切な救急外来の利用を控えてもらうことや、・・・

続きを読む

2017年08月24日(木)

注目の記事 [診療報酬] 7割が地ケア設置で「多職種協働深まった」 地ケア協会・調査

平成29年度地域包括ケア病棟の機能等に関する調査(8/24)《地域包括ケア病棟協会》
発信元:地域包括ケア病棟協会   カテゴリ: 診療報酬 30年度同時改定 医療提供体制
 地域包括ケア病棟を開設した病院の7割は、同病棟の開設で院内の多職種協働が深まり、6割は他施設との交流が増えたと感じている-。そんな実態が、地域包括ケア病棟協会が8月24日に公表した、「平成29年度(2017年度)地域包括ケア病棟の機能等に関する調査」で明らかになった。開設に際しての病棟構成の見直しで他施設との調整を行ったと回答した病院もあり、同協会は、「地域包括ケアが進んでいる兆しがある」との見方を示している。
 
 2017年4月時点で【地域包括ケア病棟入院料】および【地域包括ケア入院医療管理料】を届け出ていた全病院(1,894施設)に調査票を送付。616施設から回答を得た。回収率は32.5%(p6参照)。回答施設の診療圏における病院機能の内訳は、▽急性期ケアミックス型(看護配置10対1以上の急性期病棟を有する)365施設(59.3%)▽ポストアキュート連携型(入院患者の半数以上が他院からのポストアキュート患者)91施設(14.8%)▽地域密着型(自宅や介護施設などからのサブアキュート患者の受け入れが中心)155施設(25.2%)(p17参照)
 病棟構成を見直す際に他施設と調整をしたかとの質問には、回答施設の25.3%にあたる156施設が「している」と回答。診療圏における在宅医療・介護機能の充足度でも32.8%(202施設)は、「充足している」と答えた。逆に不足している機能の記述では、「訪問診療」(80施設)、「訪問看護」(36施設)との回答が多かった(p18参照)
 
 地域包括ケア病棟の開設理由で最も多かったのは、「転換でより地域のニーズに合った医療を提供できるため」(471施設・76.5%)、次いで「他の入院料の病棟と組み合わせることで、患者の状態に即した医療を提供できるため」(435施設・70.6%)、「転換した方が収益を上げやすいため」(407施設・66.1%)など(p23参照)。これに対して、「他の急性期病院が病床転換したことで、自院への回復期・慢性期の患者紹介が減ったため」との回答は18施設(2.9%)にとどまった(p23参照)
 病棟開設に伴う変化では、「院内の多職種の関係が深まった」(432施設、70.1%)、「地域の他医療機関や介護施設等との交流の機会が増えた」(362施設、58.8%)と感じている施設が多い(p24参照)
 
 地域包括ケア病棟の役割の1つである在宅・生活復帰支援のための取り組み状況をみると、「リハビリ」(593施設、96.3%)、「家族との退院調整」(557施設、90.4%)、「地域ケアマネとの連携」(511施設、83.0%)は8割以上の施設が実施。だが、「リハビリ栄養」(166施設、26.9%)、「多剤投与対策」(151施設、24.5%)、「院内地域内共通のアセスメント」(91施設、14.8%)の取り組み施設は少なく、3割に満たない(p20参照)
 また、介護サービスの併設状況は、「訪問系」(399施設、64.8%)、「通所系」(332施設、53.9%)、「介護施設」(271施設、44.0%)、「居宅系」(206施設、33.4%)だった(p9参照)

資料PDFダウンロード

2017年08月24日(木)

注目の記事 [診療報酬] 緊急時の受け入れの手厚い評価など要望 次回改定で地ケア協会

平成30年度診療報酬改定に向けて(8/24)《地域包括ケア病棟協会》
発信元:地域包括ケア病棟協会   カテゴリ: 診療報酬 30年度同時改定 医療提供体制
 地域包括ケア病棟協会は8月24日、2018年度診療報酬改定に向けた要望書を発表した。要望書は2018年度改定での要望と2018年度以降の改定に向けた提言の2部構成。2018年度改定では、▽地域包括ケア病棟を届け出て、地域に必要な機能を維持しやすくするため緊急時の受け入れをより評価▽医師または入退院支援担当者とケアマネジャー等が入院前あるいは入院超早期から医療介護福祉に関する情報共有がしやすくなるよう、入退院支援の取り・・・

続きを読む

全36件中1 ~25件 表示 最初 | 前 | 1 - 2 | | 最後
ダウンロードしたPDFファイルを閲覧・印刷するには、Adobe Reader(またはAdobe Acrobat Reader)がインストールされている必要があります。
まだインストールされていない場合は、こちらより、Adobe Readerを予め、ダウンロード、インストールしておいてください。

!! 情報の取り扱いに関する注意事項 !!

ご提供する解説記事は、転送、複写、転載、引用、翻訳、要約、改変その他の方法により、私的利用の範囲を超えて使用することはできません。また、資料については、コピーして他者に手渡すなどは許可をしていますが、webサイトに掲載するなど、不特定多数がアクセスできる形態での転載はお断りしています。

上記のご利用条件を遵守いただけない場合は、サービス提供を中止するとともに、著作権法に従い所要の措置を取らせていただくことがございますので、十分にご留意ください。また、本サービスによって、貴社または貴社の顧客等が損害を被った場合でも、当センターは一切責任を負いません。

ページトップへ