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COVID-19 外来診療の基礎知識 (1 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00416.html |
出典情報 | 「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第 10.0 版」の 周知について(8/21付 事務連絡)《厚生労働省》 |
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COVID-19
外来診療の基礎知識
図 1 重症度別マネジメントのまとめ
図 3 成人の外来診療における抗ウイルス薬の選択
モルヌピラビル
レムデシビル
発症から5日以内
発症から7日以内
2
(禁忌)
本剤の成分に過敏症
(禁忌)
本剤の成分に過敏症
妊婦・妊娠可能女性
1
発症から
3〜7日以内
かつ
病状の進行が
予期される
オミクロンに対して有効性が減弱している(抗ウイルス薬を優先して検討)
No
対症療法
・重症度は発症からの日数,ワクチン接種歴,重症化リスク因子,合併症などを考慮して,繰り返し評価を行
うことが重要である.
・個々の患者の治療は,基礎疾患や合併症,患者の意思,地域の医療体制などを加味した上で個別に判断する.
① 高度な腎機能障害または
併用薬が禁忌に該当する
ため,ニルマトレルビル
/リトナビルが使用で
きない場合
② 通院による点滴治療が困
難なため,レムデシビル
が使用できない場合
③ 高熱・呼吸困難・強い倦
怠感/咳/咽頭痛などが
ある場合
ニルマトレルビル/
リトナビル
軽症〜中等症Ⅰ
かつ
自宅療養可能
発症から5日以内
(禁忌)
本剤の成分に過敏症
高度な腎機能障害
特定の薬剤を投与中
高
い
Yes
重症化リスク
重症化リスク
低
い
エンシトレルビル
発症から3日以内
対症療法
3
(禁忌)
本剤の成分に過敏症
妊婦・妊娠可能女性
特定の薬剤を投与中
腎または肝機能障害+
コルヒチンを投与中
〈参考〉
・NIH. COVID-19 treatment guidelines, 21 July 2023.
・WHO. Therapeutics and COVID-19: living guideline, 13 Jan 2023.
・日本感染症学会.COVID-19 に対する薬物治療の考え方 第 15.1 版 , 14 Feb 2023.
⃝ 重症化リスクの低い(図 2)軽症の患者では,特別な医療によらなくても,経過観察のみ
で自然に軽快することが多い.
⃝ 重症度評価のため,パルスオキシメーターにより SpO2 を測定することが望ましい.
図 2 重症化のリスク評価
重症化リスク因子
(「2-2 重症化のリスク
因子」参照)
リスク低い
リスク高い
年 齢
60 歳未満
80 歳以上
基礎疾患等
なし
複数あり
基礎疾患等の管理
良好
不良
〈重症化リスク因子に加えて考慮する点〉
新型コロナワクチン接種状況
発症の 6 カ月以内
に追加接種
未接種
症状
咽頭痛・鼻汁のみ
呼吸困難
高熱の持続
強い倦怠感
⃝ 重症化リスクの高い患者では,診断時は軽症と判断されても,発症後数日から 2 週目までに
病状が進行することがある.
⃝ 重症化リスクの高い患者に対して,早期に抗ウイルス薬を投与することは,入院や死亡を減
らすことが期待される.
⃝ 解熱鎮痛薬や鎮咳薬などの対症療法を必要に応じて行う(非ステロイド性抗炎症薬が COVID-19
の予後を悪化させるというエビデンスはない)
.
⃝ 軽症〜中等症Ⅰの患者に対し,ステロイド薬は使用すべきではない.ただし,他疾患で使用
中のステロイド薬を中止する必要はない.
⃝ 発症から 5 日間,かつ症状軽快から 1 日以上経過するまで,人との接触はできるだけ避けるよ
う指導する.同居家族がいる場合には生活空間を分けること,マスク着用や手洗いの励行を
指導する.
⃝ 急性期の症状が遷延したり再燃する場合には,医療機関を受診するよう指導する.発症から
3 カ月を経過しても,何らかの症状が 2 カ月以上持続しており,他に明らかな原因がない場
合には,罹患後症状を疑う.
『COVID-19 診療の手引き 10.0 版』(2023.8.21. より作成)
外来診療の基礎知識
図 1 重症度別マネジメントのまとめ
図 3 成人の外来診療における抗ウイルス薬の選択
モルヌピラビル
レムデシビル
発症から5日以内
発症から7日以内
2
(禁忌)
本剤の成分に過敏症
(禁忌)
本剤の成分に過敏症
妊婦・妊娠可能女性
1
発症から
3〜7日以内
かつ
病状の進行が
予期される
オミクロンに対して有効性が減弱している(抗ウイルス薬を優先して検討)
No
対症療法
・重症度は発症からの日数,ワクチン接種歴,重症化リスク因子,合併症などを考慮して,繰り返し評価を行
うことが重要である.
・個々の患者の治療は,基礎疾患や合併症,患者の意思,地域の医療体制などを加味した上で個別に判断する.
① 高度な腎機能障害または
併用薬が禁忌に該当する
ため,ニルマトレルビル
/リトナビルが使用で
きない場合
② 通院による点滴治療が困
難なため,レムデシビル
が使用できない場合
③ 高熱・呼吸困難・強い倦
怠感/咳/咽頭痛などが
ある場合
ニルマトレルビル/
リトナビル
軽症〜中等症Ⅰ
かつ
自宅療養可能
発症から5日以内
(禁忌)
本剤の成分に過敏症
高度な腎機能障害
特定の薬剤を投与中
高
い
Yes
重症化リスク
重症化リスク
低
い
エンシトレルビル
発症から3日以内
対症療法
3
(禁忌)
本剤の成分に過敏症
妊婦・妊娠可能女性
特定の薬剤を投与中
腎または肝機能障害+
コルヒチンを投与中
〈参考〉
・NIH. COVID-19 treatment guidelines, 21 July 2023.
・WHO. Therapeutics and COVID-19: living guideline, 13 Jan 2023.
・日本感染症学会.COVID-19 に対する薬物治療の考え方 第 15.1 版 , 14 Feb 2023.
⃝ 重症化リスクの低い(図 2)軽症の患者では,特別な医療によらなくても,経過観察のみ
で自然に軽快することが多い.
⃝ 重症度評価のため,パルスオキシメーターにより SpO2 を測定することが望ましい.
図 2 重症化のリスク評価
重症化リスク因子
(「2-2 重症化のリスク
因子」参照)
リスク低い
リスク高い
年 齢
60 歳未満
80 歳以上
基礎疾患等
なし
複数あり
基礎疾患等の管理
良好
不良
〈重症化リスク因子に加えて考慮する点〉
新型コロナワクチン接種状況
発症の 6 カ月以内
に追加接種
未接種
症状
咽頭痛・鼻汁のみ
呼吸困難
高熱の持続
強い倦怠感
⃝ 重症化リスクの高い患者では,診断時は軽症と判断されても,発症後数日から 2 週目までに
病状が進行することがある.
⃝ 重症化リスクの高い患者に対して,早期に抗ウイルス薬を投与することは,入院や死亡を減
らすことが期待される.
⃝ 解熱鎮痛薬や鎮咳薬などの対症療法を必要に応じて行う(非ステロイド性抗炎症薬が COVID-19
の予後を悪化させるというエビデンスはない)
.
⃝ 軽症〜中等症Ⅰの患者に対し,ステロイド薬は使用すべきではない.ただし,他疾患で使用
中のステロイド薬を中止する必要はない.
⃝ 発症から 5 日間,かつ症状軽快から 1 日以上経過するまで,人との接触はできるだけ避けるよ
う指導する.同居家族がいる場合には生活空間を分けること,マスク着用や手洗いの励行を
指導する.
⃝ 急性期の症状が遷延したり再燃する場合には,医療機関を受診するよう指導する.発症から
3 カ月を経過しても,何らかの症状が 2 カ月以上持続しており,他に明らかな原因がない場
合には,罹患後症状を疑う.
『COVID-19 診療の手引き 10.0 版』(2023.8.21. より作成)