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資料10 芳野 構成員提出資料 (1 ページ)

公開元URL https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kodomo_mirai/dai7/gijisidai.html
出典情報 こども未来戦略会議(第7回 10/2)《内閣官房》
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2023 年 10 月 2 日

こども未来戦略会議における子ども・子育て施策に関する意見書

日本労働組合総連合会
会長 芳野 友子

第 7 回こども未来戦略会議にあたり、下記のとおり意見いたします。

○ 「こども未来戦略方針」では、安心して子育てできる社会に向けて、雇用安定・
雇用不安の払拭と所得の持続可能な向上により、労働者自身の長期的な展望を可
能とするなど、安心感を醸成することの必要性について言及されている。これを
しっかり認識し、子育て世代だけではなく、将来子育てをする世代も含めた幅広
い視点で「こども未来戦略方針」の広報活動を行うべきである。
○ こども未来戦略方針の中には、雇用保険による施策が多く提起されている。労使
による雇用保険財源が枯渇している中で、新たに提起する施策については、まず
は労働政策審議会において検討することが先決であり、そのうえで、こうした「方
針」等に記載すべきである。雇用保険制度の趣旨に沿わない部分も少なからずあ
ることを踏まえれば、雇用保険財源ではない財源を確保すべきである。
○ また、社会保障における制度改革や歳出の見直しによって、医療・介護・年金を
はじめとする社会保障の機能劣化を招くことがあってはならない。さらに、
「支援
金(仮称)」については、その法的性質や、給付と負担の関係性、支援金の運営体
制と責任、拠出する側からの意見反映など課題が山積している。税や財政全体の
見直しを排除することなく、幅広い財源確保策を検討すべきである。
○ 「共働き・共育ての推進」に関し、まずは長時間労働を前提とした男性中心型労
働慣行の是正、働き方改革の徹底による、育児期・介護期に限らない誰もがワー
クライフバランスを実現できる社会の構築が大前提である。
○ その上で、「男性育休は当たり前」はもとより、育児休業から復帰後について
も、一方の性のみに両立支援制度の利用が偏ることがないよう、自身のキャリア
等を踏まえ、男女がともに多様で柔軟な働き方を選択することができる制度とす
べきであり、育児期を通じて一気通貫の制度とし、労働者の仕事と育児との両立
を後押しすることが重要である。
○ また、企業規模や雇用形態等に関わらず、誰もが安心して制度を利用できる職場
環境の整備が重要であり、積極的な助言・指導によって、法の実効性を高める取
り組みを政府は行うべきである。
○ 「こども誰でも通園制度(仮称)の本格実施を見据えた試行的事業実施の在り方