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資料2-2-1 海外地域別の滞在期間に関する問診について【大隈班会議資料】 (5 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36368.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会血液事業部会安全技術調査会(令和5年度第2回 11/20)《厚生労働省》
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vCJDにかかる採血制限を取り巻く状況
変異型Creutzfeldt-Jakob Disease(vCJD)について
1. ヒトプリオンタンパク質には多型性(129番がメチオニン(M)又はバリン(V))がある。
英国で発症が確認されたvCJD患者は、1名(MV型)を除いて全てMM型であり、孤発性CJD
患者もMM型が多い。そのため、MM型はプリオン病に高感受性があると考えられている。
(英国人のMM型の比率は42%、MV型は47%であり、日本人のMM型の比率は90%以上)
なお、献血後にvCJDを発症した献血者からの血液が輸血された患者は発症しなかったが
他病死したため剖検したところ、脾臓から異常プリオンが検出され、MV型であった。
2. BSE発生頭数は1992年にピークとなり、vCJD発症者は2000年にピークとなったことから
潜伏期は8年程度と推定されている。Kuruでは暴露から50年たっても発症例がある。



日本は国内感染でのvCJD発症例はないことから、主たるリスクは流行国での滞在歴である。



輸血によるvCJD感染リスクは、主たる発生国の英国において詳細に検討されており、英国
においても輸血によるvCJD感染は2006年、輸血以外のvCJD発症は2016年を最後に確認され
ていない。当初の予測よりも輸血による感染のリスクが非常に低いことが判明し、英国で
は輸血感染リスク低減策のうち国内採血の血漿製剤の小児等への利用制限および血漿分画
製剤の原料血漿の利用制限を撤廃した。



米国は英国のリスク評価に基づき、また、オーストラリアは独自のリスク評価に基づき、
欧州渡航歴による献血制限を2022年に撤廃した。



日本は2009年の国の通知でvCJD関連の献血制限が決定されて以降、一度も見直しされてい
ない。

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