よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


08参考資料1-3_沈降ヘモフィルスb 型ワクチン ファクトシート (26 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36952.html
出典情報 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会(第58回 12/20)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

免疫(1 回接種)に同じワクチンを用いている。その結果、VaxemHib 接種群の 89%、
Hiberix 接種群の 84%に予期可能な有害事象が見られた。局所反応では、いずれのワク
チンにおいても発赤が最も多く見られた。全身反応では発熱が最も多く、初回接種、2
回目接種、追加接種における発熱の発現割合は、VaxemHib 接種群では、それぞれ 52%、
45%、10%、 Hiberix 接種群においては 50%、45%、9% であった。発熱の程度は 37.1〜
37.5 ℃が多く、39 ℃以上の発熱は VaxemHib 接種群で 2%以下、Hiberix 接種群で 1%以
下であった。予期できない有害事象は下痢、上気道感染症、鼻咽頭炎などであり、
VaxemHib 接種群では、初回免疫で 41%、追加免疫で 21%に見られた。一方、Hiberix 接
種群では初回免疫で 40%、追加免疫で 20%であった。ワクチンとの因果関係が認められ
る有害事象は、両群において初回免疫の約 5%、追加免疫の約 11%で見られた。重篤な有
害事象や死亡は報告されなかった。両ワクチンの安全性に関する特徴は類似していた
(40)。
⑤-3. 韓国における VaxemHib 接種群の安全性に関する検討
VaxemHib 接種群(n=764)(1 回接種 472(61.8%)、2 回接種 183(24.0%)、3 回接種
109(14.2%))における安全性に関する検討が韓国で実施された。予期可能な有害事象
(41.8%)としては、接種局所の圧痛(14.2%)、発赤(7.4%)、硬結(5.4%)が見られ、全身
反応としては、易刺激性(29.0%)
、泣きやまない(16.9%)、食欲変化(6.6%)、嘔吐
(5.8%)下痢(5.8%)が見られた。予期できない有害事象については、鼻漏(15.8%)

咳(15.1%)
、発熱(8.2%)
、気管支炎(5.4%)等を含めて 46.0%が報告された。重篤な
有害事象が見られたものの、全ての報告例で被験ワクチンとの因果関係は認められず、
また、転帰は全て回復であった(57)。
⑤-4. トルコにおける VaxemHib 接種群の安全性に関する検討
日本国内で承認された VaxemHib は、アジュバントとしてリン酸アルミニウムを含む
が、イタリアで最初に VaxemHib の製造販売が開始された当初は水酸化アルミニウムが
アジュバントとして使用されていた(組成:Hib オリゴ糖 10μg、CRM197 約 25μg、チ
メロサール 0.05mg、水酸化アルミニウム 1mg を含むリン酸ナトリウム溶液)。トルコで
行われた VaxemHib の臨床試験では、アジュバント成分が異なる新製剤と旧製剤、およ
びアジュバントなしの製剤である HibTiter(PRP-CRM197)について初回免疫(3 回接種)
における有害事象を比較している(n=514)。新製剤(リン酸アルミニウム)接種群、旧
製剤(水酸化アルミニウム)接種群、HibTiter 接種群の順に、局所反応の発赤は 19%、
10%、11% (p<0.05,有意)、全身反応としての易刺激性は 47%、 41%、 52%、直腸体温
38℃は 32%、 34%、 43%、泣きは 29%、 20%、 24%、下痢 は 25%、 25%、 22% であっ
た。リン酸アルミニウム接種群で接種局所の発赤が有意に多く発現した以外は、各製剤
間で差は見られなかった(41)。

23