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資料2-30 ワクチン接種後のアナフィラキシー報告一覧[355KB] (2 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/newpage_39491.html |
出典情報 | 予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会(第101回 4/15)医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和6年度第1回 4/15)(合同開催)《厚生労働省》 |
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報
告
対
象
期
間
前
再評価
8
トリビック(3E24A)
25歳・女性
薬物過敏症
食物アレルギー
喘息
2023/07/06 15:10 A病院にて、沈降精製百日せきジフテリア破傷風混合ワクチン1回目を接種。
接種直後、そう痒感、呼吸困難症状が発現。
15:15 携帯していたアドレナリンを使用し、同病院の救急を受診。
トリアージ施行時、嘔気を認め、咽頭及び体にそう痒感、嗄声あり。呼吸苦なし。アドレナリン使用後のバイタルは呼吸数20回/分、血圧108/65mmHg、脈拍86回/分、
SpO2(r/a)100%、体温36.4℃。
診察時、嗄声なく、呼吸困難は消失。軽度の嘔気、眼瞼結膜充血あり。頚部に発赤を認めたが膨疹はなし。頚部以外に明らかな膨疹・発赤なし。
搬送時には呼吸困難消失しており、頚部の皮疹も軽度、嘔気も改善していた。喉の違和感のみ残存していた。
ベタメタゾンリン酸エステルナトリウム2mg/日を投与。
状態安定後に帰宅。
2023/7/6 接種当日
アナフィラキシー反応
回復
4
γ
本症例はアレルギーの素因が強い者のようである
が、現在の情報からはワクチンによるアナフィラキ
シーか否かの判断は困難である。
アナフィラキシー反応
軽快
4
γ
得られている情報は十分ではないが、アナフィラキ
シーの可能性は低いと考える。
アナフィラキシー反応
回復
1
α
皮膚症状、呼吸器症状からアナフィラキシーの可能
性が高いと考える。
アナフィラキシー反応
不明
4
γ
得られている情報は十分ではないが、現在の情報
からはアナフィラキシーか否かの判断は困難であ
る。
アナフィラキシー反応
回復
4
γ
得られている情報からは、アナフィラキシーか否か
の判断は困難である。
アナフィラキシー
回復
4
γ
得られている情報は十分ではないが、現在の情報
からはアナフィラキシーか否かの判断は困難であ
る。
2023/11/16、医師より医薬品医療機器総合機構(V2310000914)経由で情報を入手した。
医師より3ヵ月男児の情報を入手。
出生体重:3138グラム
接種前体温:37度0分
予診票での留意点(基礎疾患、アレルギー、最近1ヶ月以内のワクチン接種や病気、服薬中の薬、過去の副作用歴、発育状況等):無
原疾患・合併症、既往歴はなかった。患者にアレルギー歴はなく、過敏症歴のある家族はいなかった。患者は既存の健康状態に対し他の薬剤を使用していなかった。患
者は過去に、被疑薬を摂取することなく同様の症状が観察されたことはなかった。
報
告
対
象
期
間
内
報
告
対
象
期
間
内
報
告
対
象
期
間
内
報
告
対
象
期
間
内
報
告
対
象
期
間
内
9
ヘプタバックス(X004692)
クアトロバック(A072B)
アクトヒブ(V1D71)
プレベナー13(GM7638)
3ヶ月・男性
なし
予防のため、組換え沈降B型肝炎ワクチン(酵母由来)(ヘプタバックス-II水性懸濁注シリンジ0.25ML)の第1期2回目を2023/11/10に接種した(ロット番号:X004692、投与
部位・接種量・投与経路は報告されていない)。
その他の被疑薬として、沈降精製百日せきジフテリア破傷風不活化ポリオ混合ワクチン(クアトロバック) (ロット番号:A072B、投与部位:左足、接種量・投与経路は報告さ
れていない)、乾燥ヘモフィルスb型ワクチン(破傷風トキソイド結合体)(アクトヒブ) (ロット番号:V1D71、投与部位・接種量・投与経路は報告されていない)、沈降13価肺
炎球菌結合型ワクチン(無毒性変異ジフテリア毒素結合体)(プレベナー13) (ロット番号:GM7638、投与部位・接種量・投与経路は報告されていない)があった。
その他の併用薬はなかった。
2023/10/13、組換え沈降B型肝炎ワクチン(酵母由来)の1回目、沈降精製百日せきジフテリア破傷風不活化ポリオ混合ワクチンの1回目、乾燥ヘモフィルスb型ワクチン 2023/10/13 接種当日(1回目)
(破傷風トキソイド結合体)の1回目、沈降13価肺炎球菌結合型ワクチン(無毒性変異ジフテリア毒素結合体) の1回目を接種。
2023/11/10 15:00、組換え沈降B型肝炎ワクチン(酵母由来)の第1期2回目、沈降精製百日せきジフテリア破傷風不活化ポリオ混合ワクチンの第1期2回目、乾燥ヘモフィ 2023/11/10 接種当日(2回目)
ルスb型ワクチン(破傷風トキソイド結合体)の第1期2回目、沈降13価肺炎球菌結合型ワクチン(無毒性変異ジフテリア毒素結合体) の第1期2回目を同時接種(前述)。左
足には沈降精製百日せきジフテリア破傷風不活化ポリオ混合ワクチンを接種した。15:20、予防接種後約20分してから左足が赤くなり発疹が出現(アナフィラキシーの疑
い、血管炎が発現)。活気はあり、意識は清明。15:30約10分後にうっ血は改善したが、出血斑が残り、K病院に紹介された。
日付不明、診断結果として過敏症反応(薬理学的反応)と判断された。細胞検査(好塩基球活性化試験、CASTアッセイ、リンパ球増殖試験など)、総IgE、特異IgE(薬剤、
ラテックス、抗生物質、色素、コロイド、消毒剤など)、皮膚プリックテスト、皮内反応試験、誘発試験(局部麻酔薬、NSAID、抗生物質、薬剤など)の検査の実施はなかっ
た。
2023/11/14、K病院にてアナフィラキシーの疑い、血管炎は軽快。
2023/11/14 接種後4日
組換え沈降B型肝炎ワクチン(酵母由来)のロット番号[X004692]は自社管理品であることが確認された。
2023/07/26 15:30 接種前の体温36.8℃。A医院にて左腕に乾燥弱毒生麻しん風しん混合ワクチン2期、右腕に乾燥弱毒生おたふくかぜワクチン2回目を同時接種。
15:50 手掌、足底にそう痒感が発現。レボセチリジン塩酸塩1.25mgを経口投与。
16:00 活気なく、顔面浮腫、全身性紅斑、咳嗽が発現したため、アドレナリン0.15mgを大腿部に筋注投与。
16:10 犬吠様咳嗽が発現したため、アドレナリン外用液0.2mLを10倍希釈しネブライザーを使い吸入施行。
16:15 紅斑、咳嗽が軽減。顔面浮腫もやや軽減。
16:30 嘔吐が発現。
16:50 活気が見られるようになり発疹も軽減。軽度の顔面浮腫のみ残存。本人の帰宅希望が強く、帰宅。
18:00 帰宅後に症状は消退したことを確認。
臨床所見より、グレード2の重症度と判断した。
10
11
12
13
ミールビック(MR357)
おたふくかぜ生ワクチン「第一三共」
(ZVA060A)
ヘプタバックス(X004703)
プレベナー13(GR2681)
アクトヒブ(V1E64)
テトラビック(4K47B)
ビームゲン
ヒブワクチン
沈降13価肺炎球菌結合型ワクチン
(無毒性変異ジフテリア毒素結合体)
1価ロタウイルスワクチン
エンセバック(E104B)
5歳・男性
3ヶ月・男性
2ヶ月・男性
3歳・女性
2023/7/26 接種当日
乳アレルギー
【アナフィラキシー調査票】
食物アレルギー
1.症状の経過
注意欠如・多動性障害
突然の発症であった。
咳嗽
2.臨床症状
皮膚症状/粘膜症状
・全身性蕁麻疹もしくは全身性紅斑
・発疹を伴う全身性そう痒感
呼吸器系症状
・上気道性喘鳴
・持続性乾性咳嗽
消化器系症状
・嘔吐
なし
なし
なし
2023/12/15、医師より医薬品医療機器総合機構(V2310001102)経由で本症例に関する追加情報を入手した。
医師、薬剤師より、3月男児の情報を入手。
出生体重:2010グラム
接種前体温:36度2分
家族歴:母方の祖母、父、母に食物アレルギー、母に喘息
予診票での留意点(基礎疾患、アレルギー、最近1ヶ月以内のワクチン接種や病気、服薬中の薬、過去の副作用歴、発育状況等):2023/11/14に組換え沈降B型肝炎ワ
クチン(酵母由来)注射剤、乾燥ヘモフィルスb型ワクチン(破傷風トキソイド結合体)、沈降13価肺炎球菌結合型ワクチン(無毒性変異ジフテリア毒素結合体)、沈降精製百
日せきジフテリア破傷風不活化ポリオ(セービン株)混合ワクチンを接種し、帰宅後飲水・哺乳のタイミングとは無関係に数回嘔吐したエピソードあり(家族により、経過観
察とされた)。服薬中の薬なし。
予防のため、組換え沈降B型肝炎ワクチン(酵母由来)注射剤(ヘプタバックス-II水性懸濁注シリンジ0.25ML)を2023/12/12に皮下接種した(ロット番号:X004703、接種量
は報告されていない)。
その他の被疑薬には、乾燥ヘモフィルスb型ワクチン(破傷風トキソイド結合体)(アクトヒブ)(ロット番号:V1E64、投与経路、接種量は報告されていない)、沈降13価肺炎
球菌結合型ワクチン(無毒性変異ジフテリア毒素結合体)(プレベナー13)(ロット番号:GR268、投与経路、接種量は報告されていない)、沈降精製百日せきジフテリア破傷
風不活化ポリオ(セービン株)混合ワクチン(テトラビック)(ロット番号:4K47B、投与経路、接種量は報告されていない)があった。
その他の併用薬はなかった。
2023/11/14、組換え沈降B型肝炎ワクチン(酵母由来)、乾燥ヘモフィルスb型ワクチン(破傷風トキソイド結合体)、沈降13価肺炎球菌結合型ワクチン(無毒性変異ジフテリ 2023/11/14 接種当日(1回目)
ア毒素結合体)、沈降精製百日せきジフテリア破傷風不活化ポリオ(セービン株)混合ワクチンを接種。帰宅後飲水・哺乳のタイミングとは無関係に数回嘔吐した(嘔吐が
発現)。家族によって経過観察とされた。
2023/12/12 14:15頃、A病院にて組換え沈降B型肝炎ワクチン(酵母由来)の2回目、乾燥ヘモフィルスb型ワクチン(破傷風トキソイド結合体)の2回目、沈降13価肺炎球 2023/12/12 接種当日(2回目)
菌結合型ワクチン(無毒性変異ジフテリア毒素結合体)の2回目、沈降精製百日せきジフテリア破傷風不活化ポリオ(セービン株)混合ワクチンの2回目を同時接種(前述)。
2023/11/14に関する申し出は今回の接種前の問診時にあったが、因果関係不明とし今回の接種の運びとなった。14:20頃、接種後5分経過し顔、体幹を中心に紅斑出
現、不機嫌が続き、啼泣時の顔面チアノーゼ、前回のエピソードから、アナフィラキシーと診断し、エピネフリン筋肉注射およびメチルプレドニゾロンを点滴静注した。その
後傾眠傾向などを認め、入院施設へと搬送とし入院となった。
2023/12/15報告時点で、嘔吐、アナフィラキシーの転帰は不明。
2023/12/15 接種後3日
組換え沈降B型肝炎ワクチン(酵母由来)のロット番号[X004703]は自社管理品であることが確認された。
* 症例は在胎30週4日、出生体重1314gの男児。先天異常や中枢神経系の合併はなかった。
当院の新生児集中治療室に入院し、初回のパリビズマブ筋肉内注射を受けた後、良好な経過で日齢54に退院した。退院前の血液検査で貧血を認めたため鉄剤内服を
開始し、退院後の呼吸状態は安定していた。
月齢2の外来受診時に全身状態が問題ないことを確認し、2回目のパリビズマブ筋肉内注射と4種類の初回予防接種(ヒブワクチン、13価肺炎球菌ワクチン、B型肝炎ワク
チン(メーカー名不明)、1価ロタウイルスワクチン)を実施した。パリビズマブ注射と予防接種の実施7分後に診察室内でチアノーゼを認め、意識消失し呼びかけに反応し
なくなった。分泌物による気道閉塞所見は認めなかった。自発呼吸は弱く、心拍数:60/分、血圧:55/32mmHg、SpO2:68%であった。薬剤投与後の急速な血圧低下よりアナ
フィラキシー(アナフィラキシーガイドライン2022に基づく呼吸器症状グレード3、循環器症状グレード3、神経症状グレード3)と診断し、発症3分後にフェイスマスクの酸素投
与(10L/分)とアドレナリン0.01mg/kgの筋肉内注射を実施した。発症4分後に心拍数:150/分、SpO2:100%まで回復し、自発運動がみられたため酸素流量を5L/分に減量し
た。発症9分後に再びSpO2:60%台に低下し、心拍数:130/分となった。酸素流量を7L/分に増量し、発症14分後に2回目のアドレナリン0.01mg/kgの筋肉内注射を行い、心
拍数:180/分、SpO2:100%まで回復した。発症15分後に末梢静脈路を確保し高張液の補液を開始した。以降は酸素流量を漸減中止することができ、経過観察目的で入院
した。
入院時のGlasgow Coma Scale:15点、体温:36.6℃、心拍数:143/分、血圧:81/30mmHg、呼吸数:50/分、SpO2:95%であった。身体所見は下腿浮腫と貧血による収縮期心雑
音を認めた。血液所見(表1)は貧血と軽度の混合性アシドーシスを認めた。胸腹部X線撮影では異常所見を認めなかった。二相性反応の予防目的でヒドロコルチゾン
5mg/kgの静脈内注射を行い、補液を継続した。入院後は呼吸障害や循環障害は認めず、二相性反応を示すことなく退院した。
アナフィラキシーの原因薬剤を特定しなければ、今後のパリビズマブ投与および予防接種を進めることができないと考え、患者両親の同意を得て入院のうえで確認試験を
実施する方針とした。日本アレルギー学会の推奨方法に準じて、アナフィラキシー発症から1か月後に表2の方法に従って確認試験を実施した。入院1日目にヒブワクチ
ン、入院2日目に13価肺炎球菌ワクチン、入院3日目にB型肝炎ワクチン、入院4日目にパリビズマブ、入院5日目に1価ロタウイルスワクチンの確認試験を実施した。すべ
ての検査で陽性所見は認めず、確認試験を終えて退院した。今後は陽性反応を認めた場合に原因薬剤を同定できるように、複数同時接種を避けて単剤接種およびパリ
ビズマブ単剤投与を行う方針として、対象薬剤を継続することとした。
表1 入院時の血液検査所見(発症時の静脈路確保時に採取した静脈血液)
白血球数 10790/μL Na 140mEq/L Hb 8.9g/dL K 5.0mEq/L
血小板数 39.3×10^4/μL Cl 105mEq/L TP 4.0g/dL アンモニア 52μg/dL Alb 2.9g/dL 総IgE
1IU/mL T-bil 3.9mg/dL PT 14.6sec D-bil 0.6mg/dL PT-INR 1.26 AST 33U/L APTT 42.9sec ALT 18U/L Fib l34mg/dL LDH 203U/L FDP <1.0μg/mL CK
185U/L 静脈血pH 7.159 BUN 2.2mg/dL PCO2 65.9mmHg Cr 0.2mg/dL HCO3- 22.5mmol/L UA 1.7mg/dL B.E. -6.0mmol/L 血糖 134mg/dL Lac 5.8 mmol/L
表2 各薬剤の確認試験方法
注射製剤(ヒブワクチン、13価肺炎球菌ワクチン、B型肝炎ワクチン、パリビズマブ)
オープン法で以下の順に実施、15分間隔で判定した。
1)ブリックテスト(生理食塩水を陰性対照とした)
1000倍希釈液 100倍希釈液 10倍希釈液
2)皮内テスト
1000倍希釈液0.02mL 100倍希釈液0.02mL 10倍希釈液0.02mL 原液0.02mL
3)皮下注射または筋肉内注射
規定量の原液
経口製剤(1価ロタウイルスワクチン)
オープン法で以下の順に実施、60分間隔で判定した。
規定量の1/8量 規定量の3/8量 規定量の1/2量
【接種日】令和5年12月25日
【接種前の体温】36度9分
【発生日時】令和5年12月25日
【概要】
日脳1回目を接種後 経過観察中にぼーっとしていると話しあり。
血圧は保たれていたが、頻脈と眠気があったため、アナフィラキシーと判断し、アドレナリン筋注を行い、その後改善を認めた。
【入院日】2023/12/25
【退院日】2023/12/26
【家族歴】なし
【他要因(他の疾患等)の可能性の有無】無
【症状の程度】重い
2
2023/12/25 接種当日
2023/12/26 接種後1日
告
対
象
期
間
前
再評価
8
トリビック(3E24A)
25歳・女性
薬物過敏症
食物アレルギー
喘息
2023/07/06 15:10 A病院にて、沈降精製百日せきジフテリア破傷風混合ワクチン1回目を接種。
接種直後、そう痒感、呼吸困難症状が発現。
15:15 携帯していたアドレナリンを使用し、同病院の救急を受診。
トリアージ施行時、嘔気を認め、咽頭及び体にそう痒感、嗄声あり。呼吸苦なし。アドレナリン使用後のバイタルは呼吸数20回/分、血圧108/65mmHg、脈拍86回/分、
SpO2(r/a)100%、体温36.4℃。
診察時、嗄声なく、呼吸困難は消失。軽度の嘔気、眼瞼結膜充血あり。頚部に発赤を認めたが膨疹はなし。頚部以外に明らかな膨疹・発赤なし。
搬送時には呼吸困難消失しており、頚部の皮疹も軽度、嘔気も改善していた。喉の違和感のみ残存していた。
ベタメタゾンリン酸エステルナトリウム2mg/日を投与。
状態安定後に帰宅。
2023/7/6 接種当日
アナフィラキシー反応
回復
4
γ
本症例はアレルギーの素因が強い者のようである
が、現在の情報からはワクチンによるアナフィラキ
シーか否かの判断は困難である。
アナフィラキシー反応
軽快
4
γ
得られている情報は十分ではないが、アナフィラキ
シーの可能性は低いと考える。
アナフィラキシー反応
回復
1
α
皮膚症状、呼吸器症状からアナフィラキシーの可能
性が高いと考える。
アナフィラキシー反応
不明
4
γ
得られている情報は十分ではないが、現在の情報
からはアナフィラキシーか否かの判断は困難であ
る。
アナフィラキシー反応
回復
4
γ
得られている情報からは、アナフィラキシーか否か
の判断は困難である。
アナフィラキシー
回復
4
γ
得られている情報は十分ではないが、現在の情報
からはアナフィラキシーか否かの判断は困難であ
る。
2023/11/16、医師より医薬品医療機器総合機構(V2310000914)経由で情報を入手した。
医師より3ヵ月男児の情報を入手。
出生体重:3138グラム
接種前体温:37度0分
予診票での留意点(基礎疾患、アレルギー、最近1ヶ月以内のワクチン接種や病気、服薬中の薬、過去の副作用歴、発育状況等):無
原疾患・合併症、既往歴はなかった。患者にアレルギー歴はなく、過敏症歴のある家族はいなかった。患者は既存の健康状態に対し他の薬剤を使用していなかった。患
者は過去に、被疑薬を摂取することなく同様の症状が観察されたことはなかった。
報
告
対
象
期
間
内
報
告
対
象
期
間
内
報
告
対
象
期
間
内
報
告
対
象
期
間
内
報
告
対
象
期
間
内
9
ヘプタバックス(X004692)
クアトロバック(A072B)
アクトヒブ(V1D71)
プレベナー13(GM7638)
3ヶ月・男性
なし
予防のため、組換え沈降B型肝炎ワクチン(酵母由来)(ヘプタバックス-II水性懸濁注シリンジ0.25ML)の第1期2回目を2023/11/10に接種した(ロット番号:X004692、投与
部位・接種量・投与経路は報告されていない)。
その他の被疑薬として、沈降精製百日せきジフテリア破傷風不活化ポリオ混合ワクチン(クアトロバック) (ロット番号:A072B、投与部位:左足、接種量・投与経路は報告さ
れていない)、乾燥ヘモフィルスb型ワクチン(破傷風トキソイド結合体)(アクトヒブ) (ロット番号:V1D71、投与部位・接種量・投与経路は報告されていない)、沈降13価肺
炎球菌結合型ワクチン(無毒性変異ジフテリア毒素結合体)(プレベナー13) (ロット番号:GM7638、投与部位・接種量・投与経路は報告されていない)があった。
その他の併用薬はなかった。
2023/10/13、組換え沈降B型肝炎ワクチン(酵母由来)の1回目、沈降精製百日せきジフテリア破傷風不活化ポリオ混合ワクチンの1回目、乾燥ヘモフィルスb型ワクチン 2023/10/13 接種当日(1回目)
(破傷風トキソイド結合体)の1回目、沈降13価肺炎球菌結合型ワクチン(無毒性変異ジフテリア毒素結合体) の1回目を接種。
2023/11/10 15:00、組換え沈降B型肝炎ワクチン(酵母由来)の第1期2回目、沈降精製百日せきジフテリア破傷風不活化ポリオ混合ワクチンの第1期2回目、乾燥ヘモフィ 2023/11/10 接種当日(2回目)
ルスb型ワクチン(破傷風トキソイド結合体)の第1期2回目、沈降13価肺炎球菌結合型ワクチン(無毒性変異ジフテリア毒素結合体) の第1期2回目を同時接種(前述)。左
足には沈降精製百日せきジフテリア破傷風不活化ポリオ混合ワクチンを接種した。15:20、予防接種後約20分してから左足が赤くなり発疹が出現(アナフィラキシーの疑
い、血管炎が発現)。活気はあり、意識は清明。15:30約10分後にうっ血は改善したが、出血斑が残り、K病院に紹介された。
日付不明、診断結果として過敏症反応(薬理学的反応)と判断された。細胞検査(好塩基球活性化試験、CASTアッセイ、リンパ球増殖試験など)、総IgE、特異IgE(薬剤、
ラテックス、抗生物質、色素、コロイド、消毒剤など)、皮膚プリックテスト、皮内反応試験、誘発試験(局部麻酔薬、NSAID、抗生物質、薬剤など)の検査の実施はなかっ
た。
2023/11/14、K病院にてアナフィラキシーの疑い、血管炎は軽快。
2023/11/14 接種後4日
組換え沈降B型肝炎ワクチン(酵母由来)のロット番号[X004692]は自社管理品であることが確認された。
2023/07/26 15:30 接種前の体温36.8℃。A医院にて左腕に乾燥弱毒生麻しん風しん混合ワクチン2期、右腕に乾燥弱毒生おたふくかぜワクチン2回目を同時接種。
15:50 手掌、足底にそう痒感が発現。レボセチリジン塩酸塩1.25mgを経口投与。
16:00 活気なく、顔面浮腫、全身性紅斑、咳嗽が発現したため、アドレナリン0.15mgを大腿部に筋注投与。
16:10 犬吠様咳嗽が発現したため、アドレナリン外用液0.2mLを10倍希釈しネブライザーを使い吸入施行。
16:15 紅斑、咳嗽が軽減。顔面浮腫もやや軽減。
16:30 嘔吐が発現。
16:50 活気が見られるようになり発疹も軽減。軽度の顔面浮腫のみ残存。本人の帰宅希望が強く、帰宅。
18:00 帰宅後に症状は消退したことを確認。
臨床所見より、グレード2の重症度と判断した。
10
11
12
13
ミールビック(MR357)
おたふくかぜ生ワクチン「第一三共」
(ZVA060A)
ヘプタバックス(X004703)
プレベナー13(GR2681)
アクトヒブ(V1E64)
テトラビック(4K47B)
ビームゲン
ヒブワクチン
沈降13価肺炎球菌結合型ワクチン
(無毒性変異ジフテリア毒素結合体)
1価ロタウイルスワクチン
エンセバック(E104B)
5歳・男性
3ヶ月・男性
2ヶ月・男性
3歳・女性
2023/7/26 接種当日
乳アレルギー
【アナフィラキシー調査票】
食物アレルギー
1.症状の経過
注意欠如・多動性障害
突然の発症であった。
咳嗽
2.臨床症状
皮膚症状/粘膜症状
・全身性蕁麻疹もしくは全身性紅斑
・発疹を伴う全身性そう痒感
呼吸器系症状
・上気道性喘鳴
・持続性乾性咳嗽
消化器系症状
・嘔吐
なし
なし
なし
2023/12/15、医師より医薬品医療機器総合機構(V2310001102)経由で本症例に関する追加情報を入手した。
医師、薬剤師より、3月男児の情報を入手。
出生体重:2010グラム
接種前体温:36度2分
家族歴:母方の祖母、父、母に食物アレルギー、母に喘息
予診票での留意点(基礎疾患、アレルギー、最近1ヶ月以内のワクチン接種や病気、服薬中の薬、過去の副作用歴、発育状況等):2023/11/14に組換え沈降B型肝炎ワ
クチン(酵母由来)注射剤、乾燥ヘモフィルスb型ワクチン(破傷風トキソイド結合体)、沈降13価肺炎球菌結合型ワクチン(無毒性変異ジフテリア毒素結合体)、沈降精製百
日せきジフテリア破傷風不活化ポリオ(セービン株)混合ワクチンを接種し、帰宅後飲水・哺乳のタイミングとは無関係に数回嘔吐したエピソードあり(家族により、経過観
察とされた)。服薬中の薬なし。
予防のため、組換え沈降B型肝炎ワクチン(酵母由来)注射剤(ヘプタバックス-II水性懸濁注シリンジ0.25ML)を2023/12/12に皮下接種した(ロット番号:X004703、接種量
は報告されていない)。
その他の被疑薬には、乾燥ヘモフィルスb型ワクチン(破傷風トキソイド結合体)(アクトヒブ)(ロット番号:V1E64、投与経路、接種量は報告されていない)、沈降13価肺炎
球菌結合型ワクチン(無毒性変異ジフテリア毒素結合体)(プレベナー13)(ロット番号:GR268、投与経路、接種量は報告されていない)、沈降精製百日せきジフテリア破傷
風不活化ポリオ(セービン株)混合ワクチン(テトラビック)(ロット番号:4K47B、投与経路、接種量は報告されていない)があった。
その他の併用薬はなかった。
2023/11/14、組換え沈降B型肝炎ワクチン(酵母由来)、乾燥ヘモフィルスb型ワクチン(破傷風トキソイド結合体)、沈降13価肺炎球菌結合型ワクチン(無毒性変異ジフテリ 2023/11/14 接種当日(1回目)
ア毒素結合体)、沈降精製百日せきジフテリア破傷風不活化ポリオ(セービン株)混合ワクチンを接種。帰宅後飲水・哺乳のタイミングとは無関係に数回嘔吐した(嘔吐が
発現)。家族によって経過観察とされた。
2023/12/12 14:15頃、A病院にて組換え沈降B型肝炎ワクチン(酵母由来)の2回目、乾燥ヘモフィルスb型ワクチン(破傷風トキソイド結合体)の2回目、沈降13価肺炎球 2023/12/12 接種当日(2回目)
菌結合型ワクチン(無毒性変異ジフテリア毒素結合体)の2回目、沈降精製百日せきジフテリア破傷風不活化ポリオ(セービン株)混合ワクチンの2回目を同時接種(前述)。
2023/11/14に関する申し出は今回の接種前の問診時にあったが、因果関係不明とし今回の接種の運びとなった。14:20頃、接種後5分経過し顔、体幹を中心に紅斑出
現、不機嫌が続き、啼泣時の顔面チアノーゼ、前回のエピソードから、アナフィラキシーと診断し、エピネフリン筋肉注射およびメチルプレドニゾロンを点滴静注した。その
後傾眠傾向などを認め、入院施設へと搬送とし入院となった。
2023/12/15報告時点で、嘔吐、アナフィラキシーの転帰は不明。
2023/12/15 接種後3日
組換え沈降B型肝炎ワクチン(酵母由来)のロット番号[X004703]は自社管理品であることが確認された。
* 症例は在胎30週4日、出生体重1314gの男児。先天異常や中枢神経系の合併はなかった。
当院の新生児集中治療室に入院し、初回のパリビズマブ筋肉内注射を受けた後、良好な経過で日齢54に退院した。退院前の血液検査で貧血を認めたため鉄剤内服を
開始し、退院後の呼吸状態は安定していた。
月齢2の外来受診時に全身状態が問題ないことを確認し、2回目のパリビズマブ筋肉内注射と4種類の初回予防接種(ヒブワクチン、13価肺炎球菌ワクチン、B型肝炎ワク
チン(メーカー名不明)、1価ロタウイルスワクチン)を実施した。パリビズマブ注射と予防接種の実施7分後に診察室内でチアノーゼを認め、意識消失し呼びかけに反応し
なくなった。分泌物による気道閉塞所見は認めなかった。自発呼吸は弱く、心拍数:60/分、血圧:55/32mmHg、SpO2:68%であった。薬剤投与後の急速な血圧低下よりアナ
フィラキシー(アナフィラキシーガイドライン2022に基づく呼吸器症状グレード3、循環器症状グレード3、神経症状グレード3)と診断し、発症3分後にフェイスマスクの酸素投
与(10L/分)とアドレナリン0.01mg/kgの筋肉内注射を実施した。発症4分後に心拍数:150/分、SpO2:100%まで回復し、自発運動がみられたため酸素流量を5L/分に減量し
た。発症9分後に再びSpO2:60%台に低下し、心拍数:130/分となった。酸素流量を7L/分に増量し、発症14分後に2回目のアドレナリン0.01mg/kgの筋肉内注射を行い、心
拍数:180/分、SpO2:100%まで回復した。発症15分後に末梢静脈路を確保し高張液の補液を開始した。以降は酸素流量を漸減中止することができ、経過観察目的で入院
した。
入院時のGlasgow Coma Scale:15点、体温:36.6℃、心拍数:143/分、血圧:81/30mmHg、呼吸数:50/分、SpO2:95%であった。身体所見は下腿浮腫と貧血による収縮期心雑
音を認めた。血液所見(表1)は貧血と軽度の混合性アシドーシスを認めた。胸腹部X線撮影では異常所見を認めなかった。二相性反応の予防目的でヒドロコルチゾン
5mg/kgの静脈内注射を行い、補液を継続した。入院後は呼吸障害や循環障害は認めず、二相性反応を示すことなく退院した。
アナフィラキシーの原因薬剤を特定しなければ、今後のパリビズマブ投与および予防接種を進めることができないと考え、患者両親の同意を得て入院のうえで確認試験を
実施する方針とした。日本アレルギー学会の推奨方法に準じて、アナフィラキシー発症から1か月後に表2の方法に従って確認試験を実施した。入院1日目にヒブワクチ
ン、入院2日目に13価肺炎球菌ワクチン、入院3日目にB型肝炎ワクチン、入院4日目にパリビズマブ、入院5日目に1価ロタウイルスワクチンの確認試験を実施した。すべ
ての検査で陽性所見は認めず、確認試験を終えて退院した。今後は陽性反応を認めた場合に原因薬剤を同定できるように、複数同時接種を避けて単剤接種およびパリ
ビズマブ単剤投与を行う方針として、対象薬剤を継続することとした。
表1 入院時の血液検査所見(発症時の静脈路確保時に採取した静脈血液)
白血球数 10790/μL Na 140mEq/L Hb 8.9g/dL K 5.0mEq/L
血小板数 39.3×10^4/μL Cl 105mEq/L TP 4.0g/dL アンモニア 52μg/dL Alb 2.9g/dL 総IgE
1IU/mL T-bil 3.9mg/dL PT 14.6sec D-bil 0.6mg/dL PT-INR 1.26 AST 33U/L APTT 42.9sec ALT 18U/L Fib l34mg/dL LDH 203U/L FDP <1.0μg/mL CK
185U/L 静脈血pH 7.159 BUN 2.2mg/dL PCO2 65.9mmHg Cr 0.2mg/dL HCO3- 22.5mmol/L UA 1.7mg/dL B.E. -6.0mmol/L 血糖 134mg/dL Lac 5.8 mmol/L
表2 各薬剤の確認試験方法
注射製剤(ヒブワクチン、13価肺炎球菌ワクチン、B型肝炎ワクチン、パリビズマブ)
オープン法で以下の順に実施、15分間隔で判定した。
1)ブリックテスト(生理食塩水を陰性対照とした)
1000倍希釈液 100倍希釈液 10倍希釈液
2)皮内テスト
1000倍希釈液0.02mL 100倍希釈液0.02mL 10倍希釈液0.02mL 原液0.02mL
3)皮下注射または筋肉内注射
規定量の原液
経口製剤(1価ロタウイルスワクチン)
オープン法で以下の順に実施、60分間隔で判定した。
規定量の1/8量 規定量の3/8量 規定量の1/2量
【接種日】令和5年12月25日
【接種前の体温】36度9分
【発生日時】令和5年12月25日
【概要】
日脳1回目を接種後 経過観察中にぼーっとしていると話しあり。
血圧は保たれていたが、頻脈と眠気があったため、アナフィラキシーと判断し、アドレナリン筋注を行い、その後改善を認めた。
【入院日】2023/12/25
【退院日】2023/12/26
【家族歴】なし
【他要因(他の疾患等)の可能性の有無】無
【症状の程度】重い
2
2023/12/25 接種当日
2023/12/26 接種後1日