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障害福祉サービスに係る十分な財政措置に関する指定都市市長会提言 (1 ページ)

公開元URL https://www.siteitosi.jp/conference/conference/r06_05_20_01.html
出典情報 指定都市市長会議(第58回 5/20)《指定都市市長会》
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障害福祉サービスに係る十分な財政措置に関する指定都市市長会提言
障害福祉サービスにおける居宅介護、重度訪問介護等の訪問系サービスについては、
令和5年6月30日「障害福祉サービスに係る十分な財政措置に関する指定都市市長
会提言」において、国庫負担基準の見直し等、市町村の超過負担が解消される適切な
財政措置が行われるよう、提言してきたところである。
今般、令和6年度障害福祉サービス等報酬改定において、国庫負担基準の見直しに
より一定の改善はなされたものの、居宅介護において追加された介護保険対象者(障
害支援区分5、6)の基準は、介護保険非対象者の基準の5~6%程度と不十分であ
り、障害支援区分1~4については引き続き対象外である。また、重度訪問介護に係
る介護保険対象者(障害支援区分4~6)の基準において、最重度の障害支援区分6
の単価が引き上げられたものの、障害支援区分4、5は引き下げとなり、依然、介護
保険対象者の基準は介護保険非対象者の1/3~1/2程度にとどまり、全体の国庫
負担基準の引き上げ幅も低いことから、抜本的な改善には至っていない。
加えて、サービス報酬及び国庫負担基準は原則3年に一度改正されているが、令和
4年10月に実施された臨時の処遇改善の際、サービス報酬のみ改定され、国庫負担
基準は改定されず、指定都市の超過負担拡大の一つの要因となっている(指定都市の
総額は令和3年度実績で 217 億円、令和4年度実績で 241 億円)。今後、賃上げ推進
の観点から、臨時の処遇改善が行われた場合、現行制度のままでは、超過負担はさら
に拡大していくものと考える。
また、地域移行を進めれば進めるほどに市町村の超過負担が増える構造になってお
り、厚生労働省が推進している入所・入院されている方の地域生活への移行に逆行し
ている。
このため、今後も、障害の重度化や高齢化の進展、地域移行の推進により、障害福
祉サービスの伸びが見込まれる中で制度の持続可能性を確保していくため、更なる適
切な財政措置が行われ、市町村の超過負担が解消されるよう、指定都市市長会として、
下記のとおり提言する。



居宅介護、重度訪問介護等の訪問系サービスについて、市町村が決定した実際の
給付額の総額を算定基礎とする財政措置を行うこと。



上記の改正を前提として、それまでの措置として、速やかに以下の措置を講じる
こと。
⑴ 居宅介護の介護保険対象者の国庫負担基準単位について、障害支援区分5、6
の単位数を引き上げるとともに、障害支援区分1~4の国庫負担基準を創設する
こと。
⑵ 介護保険対象者に加え、介護保険非対象者の重度訪問介護利用に係る障害福祉
サービスの国庫負担基準について、実態に応じて引き上げること。
⑶ 処遇改善等によりサービス報酬を改定する場合は、その都度、国庫負担基準に
反映すること。
令和 年 月 日
指定都市市長会