Ⅳ．まとめ
今 回 の報 告 は、2022年 4月 以 降 の新 型 コロナ、インフルエンザ及 びノロウイルス感 染 症
の発 生 状 況 をまとめたものである。
施 設 におけるクラスター発 生 状 況 を見 ると、新 型 コロナについては上 半 期 53.5％、下 半
期 63.8％と過 半 数 の施 設 でクラスターが発 生 していた。
インフルエンザは、2020年 10月 以 降 2シーズンにわたり、著 しく発 生 が少 ない状 態 が続
いてきた。今 回 の調 査 でも、2019年 度 以 前 に比 べれば少 ない状 況 が続 いているものの、
2022年 11月 から「職 員 」の発 症 者 数 が、2023年 1月 からは「入 所 者 」と「通 所 者 」の発 症 者
数 が増 え始 め、下 半 期 には1.3％の施 設 でクラスターが発 生 していた。なお、国 立 感 染 症
研 究 所 によれば、2022年 第 51週 （2022年 12月 19日 から12月 25日 まで）の感 染 症 発 生 動
向 調 査 で、定 点 当 たり報 告 数 が流 行 開 始 の目 安 となる1.00を上 回 る1.24となり、流 行 シ
ーズン入 りしたとしている。
一 方 、ノロウイルスは他 の2つの感 染 症 とは若 干 異 なり、毎 冬 、一 定 数 の発 生 が報 告 さ
れている。過 去 調 査 と比 較 すると、2020年 10月 ～2021年 5月 調 査 では0.6％、2021年 10
月 ～2022年 3月 調 査 では0.7％の施 設 でクラスターが発 生 と報 告 しているが、今 回 の下 半
期 （2022年 10月 ～2023年 3月 ）は1.5％の施 設 でクラスターが発 生 しており、過 去 2シーズ
ンより多 かった。
今 回 の調 査 では、インフルエンザ、ノロウイルスについて、過 去 2年 間 とくらべて発 生 が
増 える傾 向 が確 認 された。今 後 は、調 査 対 象 の3感 染 症 のほかにも、ＲＳウイルスなどにつ
いても注 視 し、感 染 症 対 策 をすすめていく必 要 がある。

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