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【議題(22)資料22-1】参議院選挙における合区の解消に関する決議.pdf (1 ページ)

公開元URL https://www.nga.gr.jp/conference/r06/6_1.html
出典情報 全国知事会議(8/1)《全国知事会》
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議題資料22−1
参議院選挙における合区の解消に関する決議
参議院は、創設時から一貫して「都道府県」単位の代表が選出されることで、
地方の声を国政に届けるとともに、我が国における戦後の民主主義の発展に重要
な役割を果たしてきた。
憲政史上初めて合区選挙が行われた平成28年の参議院選挙では、投票率の低
下に加え、自らを代表する議員が選出できなかった県民からは、大きな失望の声
が上がり、国民の参政権にも大きく影響を及ぼす事態を引き起こした。
その後、令和4年の参議院選挙では、鳥取県において、合区選挙開始以降、連
続で過去最低の投票率を更新する結果となったほか、令和5年に徳島県・高知県
の合区で行われた参議院補欠選挙においても、県にゆかりのある候補者がいない
徳島県では、投票率が令和4年の通常選挙と比べ 20 ポイント以上激減し、戦後最
低を記録した。このように、合区4県では、令和元年の参議院選挙に引き続き投
票率が低い水準で常態化するなど、合区の様々な弊害が顕在化しており、より深
刻度を増している。
また、合区制度では、合区した県の間で利害が対立する問題が生じた場合に、
国政に両県民の意思を十分に反映することが困難になるとの指摘があるほか、合
区対象となる県の固定化に加え、今後、人口の減少や大都市への一極集中が進め
ば、合区対象となる県が全国へと広がり、その結果、人口が少ない地方には議員
定数が十分に割かれず、地方創生・人口減少対策などの国政の重要課題の解決に
おいて、人口減少に直面する地方の実情が国政へ反映し難くなる状況が生じる。
このような状況は、我が国の民主主義の根幹を揺るがす重要な問題であり、都
道府県間で一票の較差とは異なる不平等性が生じることにもなる。
これまで、全国知事会では、地方六団体合同による「合区早期解消に関する要
請活動」を行うほか、各政党や衆参両議院議長、憲法審査会長へ要望活動を行う
など地方の声を継続的に国に対して訴えかけてきたところである。
令和元年に行われた参議院選挙時には、都道府県単位の代表が選出され得る、
いわゆる特定枠が比例代表選挙に導入されたが、特定枠で選出された合区対象県
の議員が辞職し、合区地域とは無関係な人が繰り上げ当選するという事態も生じ
たところであり、根本的な合区の解消が依然として必要である。
参議院選挙において、国政に地方の意見をしっかりと反映させ、各地方の実情
に合った施策の実現を図るため、十分な国民的議論のもとでの憲法改正等の抜本
的な対応による「合区の確実な解消」を強く求めるものである。
加えて、目前に迫った令和7年の参議院選挙に向けては、時間的な制約もある
ことから、法改正による対応も含めて検討すること。
なお、反対意見(大阪府)があったことを申し添える。

令和6年8月2日

全 国 知 事 会