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理事長声明「静脈麻酔薬プロポフォールの不適切使用について」 (1 ページ)

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出典情報 理事長声明「静脈麻酔薬プロポフォールの不適切使用について」(10/16)《日本麻酔科学会》
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静脈⿇酔薬プロポフォールの不適切使⽤について

⽇本⿇酔科学会 理事⻑
⼭蔭

道明

近年、⼀部のメディアにおいて、医療において厳格に管理されるべき静脈⿇酔薬が、娯楽
やいたずらの⽬的で使⽤される場⾯が⾒受けられます。特に、10 ⽉ 14 ⽇配信開始の番組に
おいて、プロポフォールが内視鏡クリニックを舞台に使⽤され、何らかの外科的処置を必要
としない⼈物を意図的に朦朧状態にするという内容が含まれていることを知り、深い憂慮
を抱いております。
プロポフォールをはじめとする静脈⿇酔薬は、本来、⼿術や検査時の鎮静を⽬的に、医師
の厳重な管理のもとで使⽤されるものです。特に、これらの薬剤は呼吸抑制のリスクを伴う
ため、必ず⼈⼯呼吸管理が可能な環境で使⽤される必要があります。
この点については、マイケル・ジャクソン⽒の死亡事故などでも広く知られているように、
適切な医療管理が⾏われない場合、⽣命に危険を及ぼす可能性があります。
したがって、このような⿇酔薬をいたずらに使⽤する⾏為は、極めて不適切であり、⽇本
⿇酔科学会として断じて容認できるものではありません。また、このような使⽤⽅法が誤っ
たメッセージを国⺠に伝え、⿇酔薬の安全な使⽤に対する信頼を損なうことを深く憂慮し
ております。
⽇本⿇酔科学会は、このような誤った使⽤を強く⾮難し、⿇酔科医ならびに関連する医療
従事者には、厳格なガイドラインに従って静脈⿇酔薬を適切に管理し、いかなる場合にも不
適切な使⽤を避けるよう強く要請いたします。
今後とも、安全で効果的な⿇酔管理を推進し、患者様の安全を最優先に考える医療を提供
することを⽇本⿇酔科学会としてお約束いたします。