感染者の全数把握に代わる仕組みを求める緊急申し入れ

ＢＡ．５による新規感染者数の爆発的増加で、現場の負担は飽和状態となっている。これにより、地域によっては医療・保健の逼迫等が起きるなど、日を追って感染急拡大の影響は深刻化している状況にあり、一刻の猶予もない。現行制度の枠組みに縛られるのではなく、ＢＡ．５系統に的確に立ち向かうことのできる体制を早急に再構築することが急務である。
医療・保健の現場では、感染発生届の作成・入力・提出等の事務処理や入院勧告に係る全案件を協議会に諮る手続等に膨大な人的リソースとエネルギーを割かれており、本来、生命・健康や生活を守るために実施すべき感染者に対する医療・保健サービスの提供や積極的疫学調査等を展開できない。医療・保健の最前線を担う現場として、政府におかれては、こうした実情に沿って、地域によっては、現在感染症法上現場に強制されている感染
者の全数把握に代わる事務負担の少ない仕組みに変更するよう、即刻ご英断いただくことを強く求める。

令和４年８月２日
全国知事会 新型コロナウイルス緊急対策本部
本部長・全国知事会会長 鳥取県知事 平井伸治
本部長代行
福島県知事 内堀雅雄
日本医師会 会長 松本吉郎