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委員提出資料 生後6か月以上4歳以下の者を対象とする新型コロナワクチンの接種開始に伴う副反応疑い報告基準に対する意見 (1 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000208910_00053.html |
出典情報 | 第87回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和4年度第16回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)《厚生労働省》 |
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委員提出資料
生後6か月以上4歳以下の者を対象とする新型コロナワクチンの接
種開始に伴う副反応疑い報告基準に対する意見
以下のとおり、意見を提出します。
○ 熱性けいれんの多くは、後遺症を残すことなく治癒する良性の疾患であるも
のの、今般、新たに予防接種法に基づく臨時特例接種の対象となる生後6か月
以上4歳以下の者を対象とする新型コロナウイルス感染症に係るワクチン(以
下「本剤」という。)は、熱性けいれんの好発年齢(6 か月~5 歳)※1を接種対
象に含んでいる。
※1
・ Steering Committee on Quality Improvement and Management,
Subcommittee on Febrile Seizures American Academy of Pediatrics.
Febrile seizures: clinical practice guideline for the long-term
management of the child with simple febrile seizures. Pediatrics
2008 Jun;121(6):1281-6.
・日本小児神経学会熱性けいれん診療ガイドライン策定委員会 熱性けいれ
ん診療ガイドライン 2015.P12-16
○ 本剤の海外臨床試験において接種後に発熱を生じた頻度は、本剤を接種した
場合とプラセボを接種した場合で同程度であったこと※2、その臨床試験におけ
る熱性けいれんの事象は、本剤を接種した群で2例、プラセボを接種した群で
1例が発生しているが、いずれも本剤又はプラセボの接種との因果関係が医師
により否定されていること※2から、本剤の接種が熱性けいれんを誘発すること、
また、本剤により熱性けいれんのリスクを上昇させることのいずれも統計的エ
ビデンスは報告されていない。
※2 コミナティ筋注6ヵ月~4歳用 審査報告書
○ しかし、ワクチンによる免疫反応で発熱が起こりえることは成人で広く知ら
れており、熱性けいれんの好発年齢に接種を行うことで、有熱性のけいれんを
誘発し得ることも否定はできない。また、海外と比較して熱性けいれんの発症
率が高いとされる※3本邦において、熱性けいれんの好発年齢の人を含めて、本
剤をより安心して接種していただくためには、本邦における本剤接種後の熱性
けいれんの発症の実態を適切に把握し、その結果を本剤の接種の関係者に周知
することが望まれる。特に、比較的短期間で開発され、実用化された本剤にお
いては、丁寧な情報の提供が望まれる。
※3
・Mitsuda N, J-P NA, Hosokawa T, Eitoku M, Fujieda M, Suganuma N;
Japan Environment and Children’s Study (JECS) Group. Breastfeeding
and risk of febrile seizures in the first 3 years of life: The Japan
生後6か月以上4歳以下の者を対象とする新型コロナワクチンの接
種開始に伴う副反応疑い報告基準に対する意見
以下のとおり、意見を提出します。
○ 熱性けいれんの多くは、後遺症を残すことなく治癒する良性の疾患であるも
のの、今般、新たに予防接種法に基づく臨時特例接種の対象となる生後6か月
以上4歳以下の者を対象とする新型コロナウイルス感染症に係るワクチン(以
下「本剤」という。)は、熱性けいれんの好発年齢(6 か月~5 歳)※1を接種対
象に含んでいる。
※1
・ Steering Committee on Quality Improvement and Management,
Subcommittee on Febrile Seizures American Academy of Pediatrics.
Febrile seizures: clinical practice guideline for the long-term
management of the child with simple febrile seizures. Pediatrics
2008 Jun;121(6):1281-6.
・日本小児神経学会熱性けいれん診療ガイドライン策定委員会 熱性けいれ
ん診療ガイドライン 2015.P12-16
○ 本剤の海外臨床試験において接種後に発熱を生じた頻度は、本剤を接種した
場合とプラセボを接種した場合で同程度であったこと※2、その臨床試験におけ
る熱性けいれんの事象は、本剤を接種した群で2例、プラセボを接種した群で
1例が発生しているが、いずれも本剤又はプラセボの接種との因果関係が医師
により否定されていること※2から、本剤の接種が熱性けいれんを誘発すること、
また、本剤により熱性けいれんのリスクを上昇させることのいずれも統計的エ
ビデンスは報告されていない。
※2 コミナティ筋注6ヵ月~4歳用 審査報告書
○ しかし、ワクチンによる免疫反応で発熱が起こりえることは成人で広く知ら
れており、熱性けいれんの好発年齢に接種を行うことで、有熱性のけいれんを
誘発し得ることも否定はできない。また、海外と比較して熱性けいれんの発症
率が高いとされる※3本邦において、熱性けいれんの好発年齢の人を含めて、本
剤をより安心して接種していただくためには、本邦における本剤接種後の熱性
けいれんの発症の実態を適切に把握し、その結果を本剤の接種の関係者に周知
することが望まれる。特に、比較的短期間で開発され、実用化された本剤にお
いては、丁寧な情報の提供が望まれる。
※3
・Mitsuda N, J-P NA, Hosokawa T, Eitoku M, Fujieda M, Suganuma N;
Japan Environment and Children’s Study (JECS) Group. Breastfeeding
and risk of febrile seizures in the first 3 years of life: The Japan