よむ、つかう、まなぶ。
資料2 成長のための改革加速について(有識者議員提出資料) (1 ページ)
出典
公開元URL | https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2022/1102/agenda.html |
出典情報 | 経済財政諮問会議(令和4年第13回 11/2)《内閣府》 |
ページ画像
ダウンロードした画像を利用する際は「出典情報」を明記してください。
低解像度画像をダウンロード
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
資料2
成長のための改革加速について
2022 年 11 月2日
十倉 雅和
中空 麻奈
新浪 剛史
柳川 範之
インフレ加速1や金融引締め等からの世界経済の悪化が懸念され、経済安全保障
の観点等からのサプライチェーンの見直しやエネルギー構造の変革といった供給サイ
ドへの強化が求められるなど、日本経済は大きな環境変化に直面している。
また、過去 20 年で少子高齢化と生産年齢人口の減少は進み、企業の投資は低迷
している。コストプッシュによる物価高に見舞われるも未だデフレ脱却には至らず、投
資と新陳代謝の低下から賃金は伸び悩み、潜在成長力は停滞している。これまでも経
済対策が編成され、下支えに一定の効果を発揮してきたが、供給面に働きかけて成
長力を引き上げる効果は限定的であった。
今次の経済対策で掲げた重点3分野(「物価高・円安への対応」、「構造的な賃上
げ」、「成長のための投資と改革」)の取組は、我が国経済が直面する内外の大きな環
境変化に対応しつつ、日本が長年抱える課題へのブレイクスルーとなるもの。まずは、
この対策を迅速に起動させてジャンプスタートを実現し、「社会課題の解決」を成長の
フロンティアに、所得と民間需要の拡大を伴った安定的・持続的な経済成長を目指す
べき。また、対策の効果を最大限に引き出し、その先の予見性を高めるためにも、中
長期的に経済再生を実現する道筋を示していくべき。
・ 当面の下支え措置2とともに、賃上げ・労働移動の円滑化・人への投資の一体的改
革に加え、供給面に働きかけて成長力を引き上げる措置(科学技術・イノベーショ
ン、GX、DX関連施策等)の具体的実行が重要である。
・ 供給面強化に向けて、資源配分の効率性を高める観点が重要である。多年度に
わたる将来投資の喚起や構造的賃上げの実現には、守りから攻めへの規制・制
度改革等の構造改革を進めるべき(軸足を雇用調整助成金やゼロゼロ融資から
スタートアップ支援や投資・賃上げ促進へ3)。
(以上)
1
世界のインフレ率は約 40 年ぶりに二桁に到達。
低所得者等への所得支援やエネルギー価格抑制を通じた緩和策等
3
労働では、現状維持志向の雇用調整助成金から成長志向の転職や兼業等の労働移動、人づくり・リスキリング支
援に向けた税制、規制・制度改革の他、金融では、現在維持志向のゼロゼロ融資から成長志向の起業(スタートアッ
プ)支援、新陳代謝を促す規制・制度改革等。
2
成長のための改革加速について
2022 年 11 月2日
十倉 雅和
中空 麻奈
新浪 剛史
柳川 範之
インフレ加速1や金融引締め等からの世界経済の悪化が懸念され、経済安全保障
の観点等からのサプライチェーンの見直しやエネルギー構造の変革といった供給サイ
ドへの強化が求められるなど、日本経済は大きな環境変化に直面している。
また、過去 20 年で少子高齢化と生産年齢人口の減少は進み、企業の投資は低迷
している。コストプッシュによる物価高に見舞われるも未だデフレ脱却には至らず、投
資と新陳代謝の低下から賃金は伸び悩み、潜在成長力は停滞している。これまでも経
済対策が編成され、下支えに一定の効果を発揮してきたが、供給面に働きかけて成
長力を引き上げる効果は限定的であった。
今次の経済対策で掲げた重点3分野(「物価高・円安への対応」、「構造的な賃上
げ」、「成長のための投資と改革」)の取組は、我が国経済が直面する内外の大きな環
境変化に対応しつつ、日本が長年抱える課題へのブレイクスルーとなるもの。まずは、
この対策を迅速に起動させてジャンプスタートを実現し、「社会課題の解決」を成長の
フロンティアに、所得と民間需要の拡大を伴った安定的・持続的な経済成長を目指す
べき。また、対策の効果を最大限に引き出し、その先の予見性を高めるためにも、中
長期的に経済再生を実現する道筋を示していくべき。
・ 当面の下支え措置2とともに、賃上げ・労働移動の円滑化・人への投資の一体的改
革に加え、供給面に働きかけて成長力を引き上げる措置(科学技術・イノベーショ
ン、GX、DX関連施策等)の具体的実行が重要である。
・ 供給面強化に向けて、資源配分の効率性を高める観点が重要である。多年度に
わたる将来投資の喚起や構造的賃上げの実現には、守りから攻めへの規制・制
度改革等の構造改革を進めるべき(軸足を雇用調整助成金やゼロゼロ融資から
スタートアップ支援や投資・賃上げ促進へ3)。
(以上)
1
世界のインフレ率は約 40 年ぶりに二桁に到達。
低所得者等への所得支援やエネルギー価格抑制を通じた緩和策等
3
労働では、現状維持志向の雇用調整助成金から成長志向の転職や兼業等の労働移動、人づくり・リスキリング支
援に向けた税制、規制・制度改革の他、金融では、現在維持志向のゼロゼロ融資から成長志向の起業(スタートアッ
プ)支援、新陳代謝を促す規制・制度改革等。
2