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総-7参考1-3○在宅自己注射について (1 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00168.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 総会(第531回 11/9)《厚生労働省》
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中医協 総一7参考1一3
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令和4年5月 23日
厚生労働大臣
後藤 茂之 殿
一般社団法人 日本輸血・細胞治療党会.
理事長 松下.!正

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カプラシズマブ製剤
在宅自己注射指導管理料の保険適用に関する要望書

拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。 平素は当学会の活動に格別のご高配を賜り、
厚く御礼申し上げます。

本邦において、血栓性血小板減少性紫斑病 (thrombotic thrombocytopenic purpura ) TTP) (指定難
病 64) は、人日 100 万人当たり毎年 4 人 (0.0004%) 程度の希少疾患です。疾患は非常に重篤であ
り、全身の微小血管に血小板血栓を形成し、菅臓や脳などの流入血管に形成されるととで臓器障害を引
き起こすことが知られています。

さらに TTP は後天性と先天性に分類され、後天性 TTP は血液中の止血因子である von Wilebrand
因子(VWF)を特異的に切断する酵素である ADAMTS13 の活性著減により発症することが報告されて
います。しかしながら、この重篤な疾患に対する現在の治療法は、早期血難交換とステロイドバルス療
法などの免疫抑制薬に限られており、最近の報告においても致死率は 15-20%と報告されています。

このような現状下、後天性 TTP 治療の新たな選択肢が求められている中で、カプラシズマブ製剤 (以
下、本剤) が治療薬として期待されています。 海外では 2018 年に欧州で、その後米国でも承認され、多
くの国で使用され始めており、既に国際血栓止血学会ガがイドラインでもゃ投与が推奨されています。そし
て現在、日本国内でも承認申請が行われているところです。

本剤は、 新たなクラスの治療薬であり、単一ドメインの抗体フラグメントで構成され、 自然界に存在す
る重鎖のみで構成される抗体を応用して開発されました。 治療ターゲットを VWF とし、VWF と血小板
との相互作用を阻害することで薬理作用を発揮する、 1 日 】 回投与する製剤です。 海外第皿相了臨床試験に
よると、主要評価項目である血小板数が回復するまでの時間をプラセボ和群と比較して有意に短縮し、加
えて副次的評価項目の入院期間を 319%短縮したことが示されています。また、海外第四相臨床試験では、
入院による箇好交換治療時に本剤が投薬され、退院までの間に適切な指導を受け、在宅自己投与が可能
と判断された患者においては、その後在宅自己投与がなされており、国内臨床試験でも同様の対応がと
られました。 ことのような結果を踏まえると、 本剤の在宅自己投与による愚者の身体的、 経済的負担等の軽
減に加え、医療機関においても入院期間の短縮を図ることが可能となる等有益な点が多いと考えられま
す。

以上の状況を鑑み、当学会として、カプラシズマブ製剤を国内上市後に速やかに在宅自己注射指導管理
料算定対象薬剤としての追加するととを要望いたします。

(〇

敬具