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参考資料5 全ゲノム解析等のさらなる推進に向けた体制整備(令和3年3月) (5 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_28954.html
出典情報 厚生科学審議会 科学技術部会 全ゲノム解析等の推進に関する専門委員会(第12回 11/15)《厚生労働省》
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(3)患者還元を行う医療機関について
○全ゲノム解析等の結果を患者に還元するにあたっては、当該医療機関等において、倫理的・
法的・社会的課題(ELSI)に配慮した上で、患者登録、検体採取、臨床解析の実施、診療
への活用等を実施するための必要な体制が整備されていることが求められる。
〇がん分野において、患者還元を行う医療機関に求められる主な条件・役割は以下の通り
・患者の不利益を避けるため、全ゲノム解析等の臨床的意義、分析的妥当性を確認する段
階では、そのための十分な体制を確保出来る医療機関に限ることとする。
・臨床解析を実施する医療機関では、全ゲノム解析等の科学的妥当性を判断でき、各種エ
ラーが発生する可能性を踏まえた検証ができるゲノム研究に習熟した複数のゲノム研
究者が当該業務に従事していることとする。
・患者還元実施に当たっては、十分な患者への結果説明と相談支援等が必要となるため、
がんゲノム医療中核拠点、拠点病院など、エキスパートパネルや相談機能が整備されて
いる実施医療機関が適切である。
・定められた手順で、患者に説明し、同意を得て、血液、新鮮凍結腫瘍組織、新鮮凍結正
常組織を採取し、病理組織学的な評価を行い、精度管理されたシステムのもとで匿名化
し、照合追跡可能な体制でシークエンスセンターに搬送する機能を整備する。
・定められた手順で、解析対象となる症例の臨床情報を Case report form(CRF)として
整理し、自施設に保管するとともに、解析・データセンターに送付するシステムを構築
する。
・シークエンスセンターから送付される FASTQ データ等に基づき、臨床解析を実施する。
エキスパートパネルは、そのうち、診療に有用なデータを評価し、診療への活用等を検
討する。
・患者還元の実施状況や個々の医療機関での研究成果は、全ゲノム解析結果等の患者還元
を全国的に展開するための体制整備に役立てる。
・がん全ゲノム解析等をより広く行うために、臨床解析を実施する医療機関では、他の医
療機関と連携した患者還元の実施、他の医療機関に所属する職員を含む人材育成を積極
的に実施する。
〇難病分野については、がんの取り組みを参考に、難病のゲノムの中核となる拠点病院の新
たな整備を検討する。その上で、難病診療連携拠点病院、難病分野別拠点病院、難病協力
病院といった既存の難病医療を提供していた医療機関と有機的な連携ができる体制を整
備する。
○医療機関、シークエンスセンター、解析・データセンターとの間には、各種情報の送信、
受信のために必要な設備の配置を行うとともに、医療安全性ガイドライン等本事業におけ
る情報セキュリティに関する取り決め事項に従った、セキュリティに配慮したシステムや
ネットワーク接続環境を整備する。
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