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参考資料9             新型コロナワクチン「スパイクバックス筋注(2価:起源株/オミクロン株BA.4-5)」(モデルナ・ジャパン株式会社)添付文書 (4 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000208910_00059.html
出典情報 第92回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和4年度第27回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)(3/10)《厚生労働省》
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表8 SARS-CoV-2による感染症に対する有効性

N=評価例数、n=抗体陽転例数
CI:信頼区間、GMT:幾何平均値、GMFR:幾何平均増加倍率、SCR:抗体陽転率
a)
‌抗体価が検出限界(LOD)又は定量下限(LLOQ)未満からLOD又はLLOQ以上へ変化
した被験者の割合、又は、ベースラインから4倍以上上昇した被験者の割合

スパイクバックス筋注
(1価:起源株)群
COVID-19
解析対象
確定例
(例)
(例)

安全性は、治験薬を少なくとも1回接種した200例で評価した。接種後7日
間は電子日誌により副反応が収集され、スパイクバックス筋注(1価:起源
株)群でいずれかの接種後に発現頻度が20%を超えた副反応の発現状況(全
体及びグレード3以上)は表6のとおりであった。副反応の大部分は、接種
後1~2日以内に発現し、持続期間中央値は1~3日であった5)。

2139

1回目
2回目
スパイクバックス
スパイクバックス
筋注(1価:起源株) プラセボ群(N=50) 筋注(1価:起源株) プラセボ群(N=50)
群(N=150)
n(%)
群(N=147)
n(%)
n(%)
n(%)
グレード
グレード
グレード
グレード
全体
全体
全体
全体
3以上a)
3以上a)
3以上a)
3以上a)
注射部位
124
2
3
125
6
1
0
0
疼痛 (82.7) (1.3) (6.0)
(85.0) (4.1) (2.0)
20
70
10
5
頭痛
0
0
0
0
(13.3)
(47.6) (6.8) (10.0)
28
5
93
26
4
疲労
0
0
0
(18.7)
(10.0)
(63.3) (17.7) (8.0)
56
1
2
73
10
5
筋肉痛
0
0
(37.3) (0.7) (4.0)
(49.7) (6.8) (10.0)
12
47
11
関節痛
0
0
0
0
0
(8.0)
(32.0) (7.5)
8
1
74
7
悪寒
0
0
0
0
(5.3)
(2.0)
(50.3) (4.8)
3
1
1
1
59
8
発熱b)
0
0
(2.0) (0.7) (2.0) (2.0) (40.1) (5.4)

1042

4

0

VE(%)
[両側95%CI]
100
[28.9, NE]

表9 主な副反応の発現状況

注射部
位疼痛
腫脹・
硬結
リンパ
節症
頭痛
疲労

17.1.4 海外第Ⅱ/Ⅲ相試験(初回免疫)
(参考:スパイクバックス筋注(1価:
起源株))
SARS-CoV-2ワクチン未接種の12~17歳の者を対象に、無作為化プラセ
ボ対照観察者盲検の第Ⅱ/Ⅲ相試験を実施し、スパイクバックス筋注(1
価:起源株)又はプラセボ0.5mLを4週間隔で2回筋肉内接種したときの安
全性、免疫原性及び有効性を検討した。本試験にはスパイクバックス筋注
(1価:起源株)群2489例及びプラセボ群1243例が組み入れられた。主要評
価項目である免疫原性は、ベースライン時のSARS-CoV-2感染が否定さ
れ、規定された2回目接種を受けたスパイクバックス筋注(1価:起源株)群
の340例を対象に評価し、17.1.2海外第Ⅲ相試験のスパイクバックス筋注
(1価:起源株)群のうち18~25歳の被験者データと比較した。スパイク
バックス筋注(1価:起源株)の2回目接種から28日後のシュードウイルスに
対する血清中和抗体価及び中和抗体応答率は表7のとおりであり、12~17
歳の18~25歳に対する非劣性が確認された6)。

筋肉痛
関節痛
悪心・
嘔吐
悪寒

1回目
2回目
スパイクバックス筋注
スパイクバックス筋注
プラセボ群
プラセボ群
(1価:起源株)群
(1価:起源株)群
n(%)
n(%)
n(%)
n(%)
評価
グレード 評価
グレード 評価
グレード 評価
グレード
全体
全体
全体
全体
例数
3以上a) 例数
3以上a) 例数
3以上a) 例数
3以上a)
2310 133
431
1
2290 126
370
3
2482
1238
2478
1220
(93.1)(5.4)
(34.8)(<0.1)
(92.4)(5.1)
(30.3)(0.2)
403
27
12
509
56
12
2482
1238
0
2478
1220
0
(16.2)(1.1)
(1.0)
(20.5)(2.3)
(1.0)
578
10
101
519
7
61
2481
1238
0
2477
1220
0
(23.3)(0.4)
(8.2)
(21.0)(0.3)
(5.0)
1106
56
477
17
1739 113
370
14
2480
1238
2478
1220
(44.6)(2.3)
(38.5)(1.4)
(70.2)(4.6)
(30.3)(1.1)
1188
33
453
18
1679 188
353
10
2481
1238
2478
1220
(47.9)(1.3)
(36.6)(1.5)
(67.8)(7.6)
(28.9)(0.8)
668
24
205
10
1154 129
153
3
2480
1238
2477
1220
(26.9)(1.0)
(16.6)(0.8)
(46.6)(5.2)
(12.5)(0.2)
371
15
143
5
716
57
113
2
2480
1238
2477
1220
(15.0)(0.6)
(11.6)(0.4)
(28.9)(2.3)
(9.3)(0.2)
281
2
110
591
3
106
2480
1238
0
2477
1220
0
(11.3)(<0.1)
(8.9)
(23.9)(0.1)
(8.7)
456
4
138
1
1066
11
97
2480
1238
2477
1220
0
(18.4)(0.2)
(11.1)(<0.1)
(43.0)(0.4)
(8.0)

n=発現例数
a)重症度が「重度(日常生活を妨げる)」以上として報告された事象

17.1.5 海外第Ⅱa相試験(追加免疫)
(参考:スパイクバックス筋注(1価:起
源株))
SARS-CoV-2ワクチン未接種の18歳以上の者を対象に、初回免疫として
スパイクバックス筋注(1価:起源株)0.25mL※又は0.5mLの2回接種を完
了した後、2回目接種から6ヵ月以上後に追加免疫としてスパイクバックス
筋注(1価:起源株)0.25mLを1回接種したときの安全性、反応原性及び免
疫原性を検討した※※。初回免疫としてスパイクバックス筋注(1価:起源
株)0.5mLの2回接種を完了した後、追加免疫としてスパイクバックス筋注
(1価:起源株)0.25mLを1回接種した171例のうち、追加免疫前後の免疫原
性評価が規定どおり行われた149例を対象に、追加免疫後(接種28日後)の
シュードウイルスに対する血清中和抗体価及び中和抗体応答率を評価し、
17.1.2海外第Ⅲ相試験の初回免疫後(2回目接種28日後)の成績と比較した。
結果は表10のとおりであった7)。

初回免疫の承認用量は0.5mLである。
※※
本試験の追加免疫後の免疫原性データについて、初回免疫時の2用量群
を併合したデータを用いて、起源株に対する中和抗体価のGMT及び抗体
応答率を主要評価項目とし、海外第Ⅲ相試験の初回免疫後の免疫原性デー
タに対する非劣性を検証する免疫ブリッジング解析を計画した。

表7 2回目接種28日後のシュードウイルスに対する血清中和抗体価
‌
(50%阻
害希釈倍率)及び中和抗体応答率
GMR
[両側95%CI]b,c)
N
N
(12~17歳vs
血清中和
[両側95%CI]
[両側95%CI]
18~25歳)
抗体価
1401.670
1301.312
1.077
340
296
[1276.300, 1539.355]
[1176.979, 1438.780][0.939, 1.236]
%
%
抗体応答率の差
n/N
n/N
e)
中和抗体
[両側95%CI]
[両側95%CI] [両側95%CI]
98.8
98.6
0.2
応答率d)
336/340
292/296
[97.0, 99.7]
[96.6, 99.6]
[-1.8, 2.4]
GLSMa,b)

COVID-19
確定例
(例)

安全性は、治験薬を少なくとも1回接種した3726例で評価した。各接種後7
日間は電子日誌により副反応が収集され、スパイクバックス筋注(1価:起
源株)群でいずれかの接種後に発現頻度が20%を超えた又はグレード4が複
数例に発現した副反応の発現状況(全体及びグレード3以上)は表9のとおり
であった。副反応の大部分は、接種後1~2日以内に発現し、持続期間中央
値は1~3日であった6)。

N=評価例数(電子日誌により評価した例数)、n=発現例数
a)重症度が「重度(日常生活を妨げる)」以上として報告された事象
b)口腔内体温が38℃以上。39℃以上を重症度が重度(グレード3)以上とした。

12~17歳

解析対象
(例)

NE:評価不能、CI:信頼区間
COVID-19確定例:RT-PCR検査陽性かつ2つ以上の全身症状又は1つ以上の呼吸器症
状を呈する症候性COVID-19で、2回目接種から14日後以降に発症した症例

表6 主な副反応の発現状況

年齢

プラセボ群

18~25歳

GLSMa,b)

N=評価例数、n=中和抗体応答がみられた被験者数
CI:信頼区間、GLSM:幾何最小二乗平均、GMR:幾何平均比
a)抗体価がLLOQ未満の場合、解析には0.5×LLOQの値が用いられた。
b)‌臨床試験(17.1.4海外第Ⅱ/Ⅲ相試験、17.1.2海外第Ⅲ相試験(18~25歳))を固定効
果としたANCOVA
c)‌非劣性マージンは0.67(GMR(12~17歳/18~25歳)の両側95%CI下限>0.67)と設定
され、かつ試験の成功基準は点推定値が>0.8とされた。
d)‌抗体価がLLOQ未満からLLOQ以上へ変化した被験者の割合又はベースラインから
3.3倍以上上昇した被験者の割合
e)‌非劣性マージンは-10%(抗体応答率の差(12~17歳-18~25歳)の両側95%CI下限
>-10%)と設定され、かつ試験の成功基準は点推定値が>-5%とされた。

表10 追加免疫時のシュードウイルスに対する血清中和抗体価
‌
(50%阻害希
釈倍率)及び中和抗体応答率
追加免疫後

GMR
[両側95%CI]b)
N
N
(追加免疫後vs
血清中和
[両側95%CI]
[両側95%CI]
初回免疫後)
抗体価
1802.426
1026.854
1.755
149
1053
[1548.020, 2098.643]
[967.880, 1089.420][1.496, 2.060]
%
%
抗体応答率の差
n/N
n/N
中和抗体
[両側95%CI]
[両側95%CI] [両側95%CI]
87.9
98.4
-10.5
応答率c)
131/149
1033/1050
[81.6, 92.7]
[97.4, 99.1] [-16.7, -6.1]
GLSMa,b)

副次評価項目であるワクチンの有効性(VE)は、ベースライン時のSARSCoV-2感染が否定され、2回目接種後14日以降に発症したCOVID-19確定
例を対象に評価した。データカットオフ日時点のSARS-CoV-2による感
染症に対するVEは表8のとおりであった。データカットオフ日時点で、2
回目接種後の追跡期間(中央値)は53日であった6)。

初回免疫後

GLSMa,b)

N=評価例数、n=中和抗体応答がみられた被験者数
CI:信頼区間、GLSM:幾何最小二乗平均、GMR:幾何平均比
a)抗体価がLLOQ未満の場合、解析には0.5×LLOQの値が用いられた。
b)
‌臨床試験(17.1.5海外第Ⅱa相試験、17.1.2海外第Ⅲ相試験)を固定効果、年齢(65歳
以上、65歳未満)を共変量としたANCOVA
c)‌抗体価がLLOQ未満からLLOQの4倍以上へ変化した被験者の割合又はベースライン
から4倍以上上昇した被験者の割合

-4-