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【資料3】カルバペネム耐性腸内細菌科細菌感染症の名称変更について (1 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31045.html
出典情報 厚生科学審議会 感染症部会(第72回 2/17)《厚生労働省》
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カルバペネム耐性腸内細菌科細菌感染症の名称変更について

資料3

腸内細菌目の分類変更
○ カルバペネム耐性腸内細菌科細菌感染症の腸内細菌科の細菌とは、大腸菌、肺炎桿菌、セラチア、エンテロバクター
等の菌の総称として腸内細菌全般が感染症法上の届出対象として認知されていた。また分類上においても腸内細菌目
(Enterobacterales)の下には腸内細菌科 (Enterobacteriaceae)のみが存在していた。
○ しかしゲノムシークエンスデータを用いた系統解析分類がなされるようになり、 ①腸内細菌目 (Enterobacterales)の下
に7つの科を設定し¹) 、②Morganella科にMorganella 属, Proteus 属, Providencia 属などが分類される等、一部の菌属を腸内
細菌科から外す2)提言が2016年にされた。
○ さらに薬剤感受性試験の判定基準として国内で広く用いられている CLSI M100 においても、2020 年版 (30th Edition)
より、腸内細菌科 (Enterobacteriaceae)から腸内細菌目 (Enterobacterales)に変更された。
○ 今後は腸内細菌目細菌 (Enterobacterales)の記載がより普及することから「カルバペネム耐性腸内細菌科細菌感染症」
という呼称を従来の腸内細菌科細菌感染症と捉えるため、腸内細菌科 (Enterobacteriaceae)を腸内細菌目 (Enterobacterales)
1) Moboaji Adeolu et al. International Journal of Systematic and Evolutionary Microbiology (2016), 66, 5575-5599.
へと変更する。
2)

LPSN-List of Prokaryotic names with

Standing Nomenclature, https://lpsn.dsmz.de/ 2020 年5 月現在情報

注) 生物の分類体系では上位から下位に向けてドメイン (domain), 界 (kingdom), 門 (division), 網 (class), 目 (Order), 科 (Family), 属 (Genus), 種 (Species)となっており, 細菌の名称は通常, 科 (Family)
以下の分類群で示される. 例えば和名:大腸菌は科(Family): Enterobacteriaceaeに分類される属 (Genus):Escherichia 属の種 (species) coliで, Escherichia coliと呼称される.

分類変更前後の比較
注) 表の橙色にCRE感染症届出の対象となる属, 種が含まれる