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参考 ベイズ推定とは (1 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/ckts20/index.html
出典情報 令和2年市区町村別生命表の概況(5/12)《厚生労働省》
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<参考>

ベイズ推定とは

小地域における生命表作成では、当該小地域内の観測死亡データが少なく、死亡率の推
定が困難となる場合が生じるという問題がある。これは、死亡という事象の発生頻度が低
い一方、実際の死亡データが 1 人単位でしか観測できないことによっている。例えば、本
来の死亡率を 0.05 とした場合、人口 1 万人の地域では本来の死亡数は 500 人であるが、観
測死亡数に1人増減が出たとしても、死亡率推定値は 0.0499~0.0501 と本来の死亡率から
は 0.2%の変動しか起こらない。ところが、人口 100 人の地域で同様に考えると、観測死亡
数1人の増減は死亡率の推定値に 0.04~0.06 という変動を与え、本来の死亡率から 20%も
変動してしまうこととなる。このような場合、観測データ以外にも対象に関する情報を推
定に反映させることが可能なベイズ推定が、死亡率推定にあたっての有力な手法となる。
令和2年市区町村別生命表では、市区町村別死亡率の推定にあたり、当該市区町村を含
むより広い地域である都道府県、指定都市及び東京都区部の死亡状況を情報として活用し、
これと各市区町村固有の死亡数等の観測データとを総合化して当該市区町村の死亡率を推
定するという形でベイズ推定を適用し、生命表を作成している。このようにベイズ推定の
手法を適用することにより、小地域の死亡率推定に特有な不安定性を緩和し、安定的な死
亡率推定を行うことが可能となっているのである。

令和2年市区町村別生命表におけるベイズ推定の方法
当該市区町村を含む地域の状況
当該市区町村を含む地域の
状況に当該市区町村の観測
データを加えた、より安定し
た推定値
都道府県、指定都市及び
東京都区部死亡率

市区町村死亡率

α、βは都道府県、指定
都市及び東京都区部に含
まれる全市区町村の死亡
率を用いて推定されるパ
ラメータ

D
P
P、D はそれぞれ当該市区町村
の実績の人口、死亡数

当該市区町村の観測データ

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ベイズ推定

D
P