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概要 (1 ページ)

公開元URL https://www5.cao.go.jp/keizai1/keizaitaisaku/keizaitaisaku.html
出典情報 デフレ完全脱却のための総合経済対策~日本経済の新たなステージに向けて~(11/2)《内閣府》
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デフレ完全脱却のための総合経済対策~日本経済の新たなステージにむけて~

令 和 5 年 1 1 月 2 日




※本資料は内閣府において作成。

経済の現状認識と経済対策の基本的考え方

取りまとめの視点

 高水準の賃上げや企業の高い投資意欲など、低物価・低賃金・低成長に象徴される「コストカット型経済」か
ら、30年ぶりの変革を果たすまたとないチャンスを迎えている。足元では、賃金や設備投資が上昇し、賃金
と物価が好循環する「新たなステージ」への光が差しつつある。
 今回の経済対策は、日本経済を熱量溢れる新しい経済ステージへと移行させるためのスタートダッシュを図
るためのもの。
 まずは、新たなステージへの移行に向けた動きを後戻りさせないため、足元の物価高から国民生活・事
業活動を守る対策に万全を期す。併せて、賃上げの流れを地方・中堅・中小企業にも波及させ、賃上げ
のモメンタムの維持・拡大を図る。
 供給力を強化すべく、GX・DX・戦略分野への投資促進、スタートアップ支援などに取り組む。
 人口減少を見据えた社会変革を起動・推進するため、デジタル行財政改革や人手不足等に対応する
制度・規制改革、こども・子育て支援や公教育の再生などに取り組む。
 予算措置のみならず、税制や規制・制度改革を総動員。

フロンティアの開拓
経済社会を大きく変革する可能性のある新技術、市場の飛躍的な成長が期待される分野な
ど、いわゆるフロンティアの開拓を目指すこと。

実証から実装のフェーズへの移行
人口減少下における人手の代替だけでなく、革新的なサービスの提供にもつながるデジタル
技術等の社会実装の促進を目指すこと。

府省庁・制度間連携の徹底
各府省庁が所管・実施する財政措置、制度等について、それぞれの有機的な連携を図り、経
済対策全体の効果の最大化を目指すこと。

(※)税制措置については、2023年末の令和6年度税制改正において検討し、結論を得た上で、次期通常国会に法案を提出する。

第2節 地方・中堅・中小企業を含めた持続的賃上げ、所得向上と地
方の成長を実現する

第1節 物価高から国民生活を守る
1 物価高により厳しい状況にある生活者・事業者への支援




所得税・個人住民税の定額減税(納税者及び配偶者含む扶養家族1人につき令和6年分の所得税3万円、
令和6年度分の個人住民税1万円の減税)【税制】
低所得世帯への支援(重点支援地方交付金の低所得世帯支援枠に1世帯当たり7万円を追加し、住民税
非課税世帯1世帯当たり合計10万円を目安に支援)
両者の間におられる方(※)への丁寧な対応

(※)①住民税非課税世帯には該当しないが、住民税均等割のみ課税される世帯、定額減税が開始される時期に新たな課税情
報により住民税非課税世帯に該当することが判明する世帯、②低所得世帯のうち世帯人数が多い子育て世帯や、定額減税の
恩恵を十分に受けられないと見込まれる所得水準の者




燃料油の激変緩和措置を2024年4月末まで講ずる。また、電気・ガスの激変緩和措置を2024年4月末まで
講じ、同年5月は激変緩和の幅を縮小する。
漁業者、施設園芸事業者等向けの燃料油価格の激変緩和措置も引き続き実施
重点支援地方交付金の追加
生活者向け:学校給食費、プレミアム商品券等発行による消費下支えの取組、LPガス使用世帯等への支援

1 中堅・中小企業の賃上げの環境整備、人手不足対応、生産性向上を通じた賃上げ継続の支援
(1)中堅・中小企業の賃上げの環境整備
賃上げ促進税制の強化(赤字法人を含めた賃上げ促進のための繰越控除制度創設、措置の期限の在り方)【税制】
• 労務費の転嫁のための指針策定、最低賃金の引上げ(2030年代半ばまでに1,500円)及びその支援
• 資金繰り等の支援


(2)人手不足対応、生産性向上を通じた賃上げ継続の支援



(3)「年収の壁」への対応を含めた所得向上へ取組





• 公共事業について、適正な予定価格の設定やスライド条項の適切な運用徹底の上、必要な事業量を確保
賃金支払の原資となる適切な労務費の確保に係る制度改正を含めた対応の具体化を進める
• 食品ロス削減、フードバンク・こども食堂支援



• 企業や家庭における省エネの更なる促進
企業:工場等における省エネ設備の導入を複数年度にわたり支援、中小企業向けの省エネ診断
家庭:子育て世帯や若者夫婦世帯の省エネ住宅の取得を支援
省エネ改修、断熱窓への改修、高効率給湯器の導入をワンストップ窓口で支援
運輸:クリーンエネルギー自動車、充電・水素充てんインフラ等の導入支援
• 再エネ支援(自家消費型太陽光発電・蓄電池の導入、地産地消型の再エネ導入に係る取組支援)
• 原子力の活用(十数基の原発再稼働、次世代革新炉の開発・建設、バックエンド事業加速化)

年収の壁・支援強化パッケージ
家事支援サービスの利用環境整備、非正規雇用者の正規化支援、資産運用立国を通じた所得拡大 等

2 構造的賃上げに向けた三位一体の労働市場改革の推進
(1)三位一体の労働市場改革の推進

事業者向け:中小企業(特別高圧・LPガス)、農林水産事業者、地域観光業、医療・介護・保育施設、学校施設、商店街・自治体等への支援

2 エネルギーコスト上昇に対する経済社会の耐性の強化

中小企業の省力化投資支援、中堅・中小企業の大規模投資支援、生産性向上支援(インボイス対応支援等含む)
医療・介護・障害福祉分野の人材確保に向けた賃上げに必要な財政措置、事業承継税制の計画提出期限の延長【税制】



リ・スキリング(教育訓練給付拡充、在職中の非正規雇用者支援、企業・大学の共同講座等)
職務給導入(ジョブの整理・括り方、人材の配置・育成、労働条件変更と現行法制・判例との関係等の事例整理・公表)
成長分野への労働移動円滑化(官民の求職・求人情報共有化、デジタル分野の公的職業訓練の充実等)

(2)多様な働き方の推進(同一労働・同一賃金の徹底、自治体による就職氷河期世代支援)
3 経済の回復基調の地方への波及及び経済交流の拡大
(1)円安を活かした地域の「稼ぐ力」の回復・強化




観光地・観光産業の再生・高付加価値化の支援、オーバーツーリズムの未然防止・抑制 等
農林水産物・食品の輸出拡大(輸出先多角化のための販路開拓支援、マーケットイン志向の輸出産地育成等)
新規輸出1万者プログラム(設備導入支援、海外ショールーム新規設置、海外ECサイトとの連携拡大等)

(2)地方活性化


国立公園の滞在体験の魅力向上、文化財等の活用、「食料安定供給・農林水産業基盤強化に向けた緊急
対応パッケージ」の実行、コンパクトでゆとりとにぎわいのあるまちづくり、高速道路通勤帯割引・時間変動
料金の見直し・拡大、地域における人材マッチングの支援、条件不利地域の振興 等

(3)大阪・関西万博の推進(会場整備や内容の充実に必要な措置、全国的な機運醸成)