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(資料1)NDB の迅速提供に向けたスキーム再構築に資する 研究_中間報告書 (2 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/index_00059.html
出典情報 社会保障審議会 医療保険部会 匿名医療情報等の提供に関する専門委員会(第18回 12/6)《厚生労働省》
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には、こうした個人単位化するために必要な情報の付与やデータベース構造の見直し等の
データベースを扱いやすくする不断の見直しが必要である。そのためには、研究者は利活用
を通じて得られた NDB の分析に関する知見を厚生労働省に還元し、厚生労働省はその知見
に基づき、次項で提案するような迅速提供のためのデータの整備を優先的に行いつつ、今後
も新たに得られた知見を優先度に応じて発展させるようなアジャイル型のデータベースの
発展させていくことが望まれる。
○規制改革実施計画の対応に向けたデータの仕様と提供体制
NDB を用いた多くの研究は、レセプト単位ではなく個人単位で行われるため、 NDB デ
ータが提供された初期段階において、個人単位のパネルデータにするために必要な情報の
付与やその他研究に必要なデータを作成するために、データベース構造を再成形する処理
等の前処理が実施されることが一般的である。迅速かつ効果的な NDB の政策活用や研究利
用を発展させるためには、現時点で妥当と考えられる情報の事前の付与を行いつつ、将来的
には、利用しやすい提供用のデータベース構造を設計可能か等も検討を進めることが望ま
れる。
原則7日での提供にむけては、これまで、研究に必要な NDB データのみを抽出したデ
ータセットが研究者に提供されていたため、抽出から提供までの時間がかかる要因となっ
ていた。他方、提供期間短縮のために、全ての研究者が全てのデータに実質的な制限なくア
クセス可能とすることは、個人特定性のリスクやインフラ維持のコストを考えたときに現
実的なものとは言えない。研究利用の観点においては、全ての研究において必ずしも NDB
に格納された十数年分の全てレセプトデータが必要ではなく、一定期間のデータについて、
1/1000 を抽出した場合でも外来入院合わせて年間で延べ 200 万レセプト程度のデータとな
るため、一定の探索的な解析を含め、多くの研究には十分な数となる。この十分量のデータ
について、事前のデータ処理や HIC 上での提供を合わせて行うことで、個人特定性のリス
クを減じることができ、コストも低減できると考えられる。従って、症例の縦断的追跡を可
能となるような情報を付与・加工し、1~数年分の十分なデータ件数を確保したデータの提
供を広く行い簡易な審査によって提供することで、短期間で安全性の高い NDB データ提供
が実現するものと考えられる。前述の加工済みデータよりも多くのデータが必要な研究に
ついては、追加的な審査の上で、提供された環境に追加的なデータ利用を可能とすることに
より、初回の利用から切れ目無い研究環境を構築できると考えられる。
○その他
このほか、一部の研究者は頻回に NDB を利用しているが、研究を始める際に様々な課題が
あり、新規で NDB 研究を行おうとする者は多くはない現状がある。新規参入者を増加させ
るためにも、利便性の高い分析環境の構築とともに、研究者への支援体制も必要である。研
究を始める上で特に困難となるのは、アクセスする NDB のデータ構造に関する理解や、そ