よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


参考資料1 事務局 提出資料 (1 ページ)

公開元URL https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/meeting/wg/2310_04medical/231211/medical03_agenda.html
出典情報 規制改革推進会議 健康・医療・介護ワーキング・グループ(第3回 12/11)《内閣府》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

参考資料1
令和5年 12 月 11 日 第3回健康・医療・介護WG
高山専門委員提出資料

在宅医療を提供する環境の整備について(意見)

国内では少子高齢化が急速に進行しており、地域によっては過疎化に歯止め
がかからない状況である。とりわけ地方の都市部では、すでに医師や看護師な
ど医療職の不足が生じているにも関わらず、周辺過疎地域の医療ニーズにまで
対応することが求められるようになっている。
医療過疎により住み慣れた場所での安定した暮らしが難しくなると、高齢者
や障がい者が頻繁に救急搬送されたり、退院調整が進まずに入院期間が長引く
ことがある。これは都市部の医療をひっ迫させる要因となっている。
すでに、地域ごとに十分な医療職がいるという前提は崩れている。とくに医
療的ケア児、神経難病、悪性腫瘍など専門性が求められる領域では、必要な医
療サービスの提供が難しい地域が生じている。この現実を踏まえ、どのように
生活を支える医療を維持していくかを検討する必要がある。
在宅医療の提供とは、生活を支える医療の基本要素である。定期的な訪問診
療によって生活環境も考慮した調整が行われることで、慢性疾患を抱えながら
も安定した暮らしが維持できる。あるいは体調不良のとき、遠距離の救急搬送
を躊躇する段階でも、往診を受けられることで早期治療に繋げることができる。
このような在宅医療を提供するにあたっては、患者の居宅との距離が 16km
を超える場合には、専門的な保険医療機関が診療対応できない、往診等を行っ
ていないといった「絶対的な理由」が必要とされている。
しかし現実には、16km圏内に他の医療機関が存在しても、その医療機関の
医師が往診に十分に対応できない状況は少なくない。たとえば、16km圏内に
ある診療所の医師が高齢であるなどの理由により、訪問診療や往診を行ってい
ても、その件数を制限せざるをえないことは多い。また、在宅医療に従事する
医師がいても、曜日によっては緊急往診に対応できない場合もある。
こうした状況を克服するため、令和5年6月、令和5年規制改革実施計画に
おいて、令和5年度上期措置事項として、
① 地域の在宅医療の提供状況に応じ、16kmを超えた往診が可能となる
「絶対的な理由」、
② 地域の在宅医療の提供状況に鑑み、医療提供体制が不足していると都道
府県が認める場合には、他の診療所の管理者がへき地や医師少数区域等
の診療所の管理者を兼務可能であること
1