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総ー4○費用対効果評価専門組織からの報告について (6 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00249.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 総会(第585回 3/13)《厚生労働省》
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(参考)ラゲブリオの費用対効果評価案策定に係る主な検討事項
1. 分析枠組みについて
重症化リスク因子を有する SARS-CoV-2 による感染症(COVID-19)患者(18 歳以上)

分析対象集団

但し、有効性が確立していないため、重症度*の高い COVID-19 患者を除く
*重症度の定義は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第 8.1 版に
準ずる。

比較対照技術名

標準治療*(評価対象技術:モルヌピラビル+標準治療)
*COVID-19 に対して治療の適応がある薬剤を除く、対症療法

2. 分析枠組みに係る専門組織での主な検討事項
(専門組織の見解)


分析枠組みについて妥当と考える。

(企業の不服意見)


なし

3. 費用対効果評価結果案策定に係る専門組織での主な検討事項
製造販売業者は、モルヌピラビルの追加的有用性評価及び費用対効果分析における有効性パラメ
ータに、MOVe-OUT 試験のデータを用いて、追加的有用性ありと主張した。一方で、公的分析は、
MOVe-OUT 試験はデルタ株、ミュー株及びガンマ株等の流行下において新型コロナワクチン未接種者
を対象とした臨床試験であり、オミクロン株が主な流行株であることに加えて、新型コロナワクチ
ン接種が普及している本邦の臨床実態とは状況が異なるとし、再分析を行った。
(専門組織の見解)
・ 公的分析が再分析を行った主な点は以下の通りである。
公的分析はオミクロン株が流行する環境下においてワクチン接種者を対象として実施された
PANORAMIC 試験の対象者から、本邦における重症化リスク因子の定義や標準治療の内容に合致した
症例のみを抽出した上で、モルヌピラビルの評価を行った。その結果、標準治療に対するモルヌピ
ラビルの、入院又は死亡のオッズ比は 1.053 (95% CI:0.775 to 1.396)であった。また、入院のオ
ッズ比も 1.055 (95% CI:0.773 to 1.413)であった。ただし、多くの高齢者を解析対象として含ん
だ、海外におけるいくつかの大規模データベースを用いた後ろ向き観察研究では、モルヌピラビル
は標準治療と比較して、入院又は死亡の発生を抑制しうる効果も報告されている。また PANORAMIC
試験事後解析においても、80 歳以上でのサブグループでは、入院又は死亡におけるオッズ比が全体
集団よりも改善する傾向が見られた。臨床専門家の示唆によれば、高齢者に対しては、モルヌピラ
ビルが一定の有用性を有する可能性があり、今後のさらなるデータの蓄積や検討が必要であるが、
治療効果に係るエビデンスは限定的であったことから、入院や死亡に関連する治療効果に群間差を
設定せず、治療費用を比較する費用最小化分析を実施した。

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