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資料2-2  [1.3MB] (11 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_38855.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和5年度第15回 3/26)《厚生労働省》
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4.

NDEA の発がんリスク
4-1. NDEA の 1 日許容限度値
EMA、米国 FDA、カナダ保健省およびその他の規制当局は、実験的に測定された N-ニ

トロソアミンのげっ歯類の発がん性 TD50 値または近縁体の測定 TD50 値から計算された
N-ニトロソアミンの 1 日の許容摂取制限を設定しています。NDEA については、26.5
ng/day の規制許容摂取量が発表されています(FDA、2021 年、カナダ、厚生労働省、2023
年、EMA、2020 年)。許容摂取量 26.5 ng/day は保守的に算出された推定値であり、安全域
は高いと考えられます。
4-2. エンタカポン製剤における NDEA の管理値
エンタカポンは、パーキンソン病の適応となる医薬品「エンタカポン」の原薬成分で
す。エンタカポンの累積治療期間は、比較的短い期間投与された後、トリプルコンビネー
ション製品を使用するのに便利なスタレボ治療に切り替えられるため、1 年未満であると
考えられています。従って、ICH M7 に示される一生涯よりも短い期間(LTL:less-thanlifetime)のアプローチに基づき、最も保守的な調整係数(6.7×許容摂取量)を用いて算出
した 177.55 ng/day(6.7×26.5 ng/day)を管理値として設定いたしました。
4-3. NDEA の理論的発がんリスク


管理値を超える NDEA に暴露した期間における理論的発がんリスクについては以下の
ように算出しました。
エンタカポン錠 100mg の 1 日使用量としては、添付文書における用法・用量より、成
人にはエンタカポンとして 1 回 100mg、症状によりエンタカポンとして 1 回 200mg を
投与する、ただし、1 日 8 回を超えないこととなっております。従って、1 日の最大
使用量は 1600mg となります。
エンタカポン錠 100mg を最大用量の 1600mg で 10 年間毎日服用したときの理論上の
発がんリスクは、NDEA として 139.2 ng/day を 10 年間曝露したときのリスクとして
(139.2*÷26.5)/(70 year÷10 year)× 10-5 = 0.75 × 10-5 と推定できます。これは
およそ 13.3 万人に 1 人が生涯(70 年間)その曝露により過剰にがんを発症する程度の
リスクに相当します。
*現在市場に出荷している製品のうち、NDEA の分析結果(7 Lot)の平均検出値を用
いています。



弊社で収集した市販後における副作用報告において、発がんリスクを示唆するものは
認められておりません。

5.

サンド社における今後の対応
本製品の NDEA 含量を報告した結果、管理値として設定した 177.55 ng/day を超えるロッ

トの製品回収を実施いたします。

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