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望ましい地域環境により介護費用が抑制できる可能性 (1 ページ)

公開元URL https://www.chiba-u.jp/news/research-collab/_1367.html
出典情報 望ましい地域環境により介護費用が抑制できる可能性(4/12)《千葉大学》
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ニュースリリース
報道発表 Press Release No: 417-24-3
令和6年4月12日
一般社団法人 日本老年学的評価研究機構
国立大学法人 千葉大学

望ましい地域環境により介護費用が抑制できる可能性
生鮮食料品店が近くにある人は介護費用が月1,367円低い

■研究の概要
健康長寿社会の実現と社会保障の持続可能性の確保に向けて、国や自治体、個人が負担する介護費用
の適正化が求められています。千葉大学予防医学研究センターの陳昱儒特任研究員、花里真道准教授ら
の研究チームは、近隣の生鮮食料品店、公園や歩道など 8 種類の地域環境と介護費用との関連について、
国内 7 市町の 34,982 人の高齢者を 2010 年から約 9 年間追跡したデータを分析しました。その結果、生
鮮食料品店が近くにある者は、介護費用がひとり当たり月 1,367 円低いことがわかりました。高齢者1万
人が生鮮食料品店の近くに住むことで介護費用が年間約 1.6 億円抑制できる計算になります。そのほか、
夜の一人歩きが危ない場所がある者は介護費用が低く、気軽に立ち寄ることのできる家や施設がある者
は介護費用が高いといった予想に反した知見がありました。夜歩くのが危ない場所が多い地域には駅周
辺が多く含まれていたため、生活の利便性の高さが介護費用の低さに繋がった可能性があります。また、
気軽に立ち寄れる家や施設については、過去の先行研究で飲食店の近くに住むことと肥満が関連する結
果から、介護費用の高さに繋がった可能性があります。
引き続き、地域の特性を詳細に分析し介護費用に影響を与える要因の解明を進め、
「自然に健康になれ
る環境づくり」に向けた研究を推進していきます。本研究論文は、2024 年 3 月 12 日に公衆衛生学と地
理学の専門誌 Health & Place で公開されました。
<本研究に関するお問い合わせ> 千葉大学予防医学センター 陳昱儒 E-mail:yuruchen@chiba-u.jp

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