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「共有すべき事例」2024年No.4 (2 ページ)
出典
公開元URL | https://www.yakkyoku-hiyari.jcqhc.or.jp/pdf/sharing_case_2024_04.pdf |
出典情報 | 「共有すべき事例」2024年No.4(5/9)《日本医療機能評価機構》 |
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薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業
共 有 すべ き 事 例
2 0 2 4年
No. 4
事例2
疑義照会・処方医への情報提供
支持療法のステロイド剤の継続
【事例の詳細】
患者は前立腺がんと診断され、ザイティガ錠とプレドニゾロン錠「タケダ」5mgが処方されて
いた。症状が悪化したため、ザイティガ錠がニュベクオ錠300mgに変更になった。患者に残薬
の有無を確認したところ、ザイティガ錠と一緒に処方されていたプレドニゾロン錠「タケダ」
5mgが10日分残っていることがわかった。プレドニゾロン錠「タケダ」5mgの服用の継続に
ついて処方医に疑義照会を行った結果、服用を中止するよう指示を受けた。
【推定される要因】
処方医は、プレドニゾロン錠の残薬について考慮しなかった可能性がある。
【薬局での取り組み】
製薬企業の医薬情報担当者から薬剤の情報を得ていた薬剤師は、ザイティガ錠を服用する際は
プレドニゾロン錠と併用する必要があること、ニュベクオ錠300mgはプレドニゾロン錠との
併用は不要であることを理解していた。薬剤を新規に採用する際は、今後も必要に応じて医療
情報担当者の訪問を依頼し、薬局内で研修会を行う。
事例
その他の
情報
事例の
ポ イ ント
ザイティガ錠250mg/500mgの医薬品インタビューフォーム 2023年11月改訂(第15版)(一部抜粋)
Ⅴ.治療に関する項目
2.用法及び用量
プレドニゾロンとの併用において、通常、成人にはアビラテロン酢酸エステルとして1日1回
1,000mgを空腹時に経口投与する。
(解説)
<プレドニゾロンとの併用>
本剤を単剤で反復投与する場合、鉱質コルチコイドが上昇し、高血圧等の事象が発現する
可能性が高くなることから、低用量の糖質コルチコイドを併用することとした。
●本事例は、ザイティガ錠がニュベクオ錠に変更された際、ザイティガ錠の副作用の発現率と
重症度を軽減するために処方されていたプレドニゾロン錠の服用について処方医に確認する
必要があることに気づいた薬剤師が、患者に残薬の有無を確認したうえで処方医に疑義照会
を行った事例である。
●患者が適切で安全な薬物療法を受けられるよう、薬剤師は日頃から自己研鑽に励み、最新の
治療や薬剤に関する情報を入手し、薬学的知見を広めておくことが望まれる。
●患 者が継続して服用している薬剤が変更になる際、薬剤師は、服用している薬剤の内容や
残薬数を確認し、薬剤を安全に切り替えることができるよう支援を行うことが重要である。
●本事例では疑義照会を行った結果、プレドニゾロン錠の服用が中止になったが、プレドニゾ
ロンの投与を中止する際はプレドニゾロン漸減法を行うことがある。プレドニゾロン漸減法
はプレドニゾロンの投与期間などにより異なるため、患者の状態に応じ、処方医の判断により
減量幅、期間などの調整を行うことに留意する。
<参考>ザイティガ適正使用ガイド(2023年11月改訂)ヤンセンファーマ株式会社
公益財団法人 日本医療機能評価機構
医療事故防止事業部
〒101-0061 東京都千代田区神田三崎町1-4-17 東洋ビル
電話:03-5217-0281(直通) FAX:03-5217-0253(直通)
https://www.yakkyoku-hiyari.jcqhc.or.jp/
※この情報の作成にあたり、作成時における正確性については万全
を期しておりますが、その内容を将来にわたり保証するものではあり
ません。※この情報は、医療従事者の裁量を制限したり、医療従事者
に義務や責任を課す目的で作成されたものではありません。※この情
報の作成にあたり、薬局から報告された事例の内容等について、読み
やすくするため文章の一部を修正することがあります。そのため、
「事
例検索」で閲覧できる事例の内容等と表現が異なる場合があります
のでご注意ください。
共 有 すべ き 事 例
2 0 2 4年
No. 4
事例2
疑義照会・処方医への情報提供
支持療法のステロイド剤の継続
【事例の詳細】
患者は前立腺がんと診断され、ザイティガ錠とプレドニゾロン錠「タケダ」5mgが処方されて
いた。症状が悪化したため、ザイティガ錠がニュベクオ錠300mgに変更になった。患者に残薬
の有無を確認したところ、ザイティガ錠と一緒に処方されていたプレドニゾロン錠「タケダ」
5mgが10日分残っていることがわかった。プレドニゾロン錠「タケダ」5mgの服用の継続に
ついて処方医に疑義照会を行った結果、服用を中止するよう指示を受けた。
【推定される要因】
処方医は、プレドニゾロン錠の残薬について考慮しなかった可能性がある。
【薬局での取り組み】
製薬企業の医薬情報担当者から薬剤の情報を得ていた薬剤師は、ザイティガ錠を服用する際は
プレドニゾロン錠と併用する必要があること、ニュベクオ錠300mgはプレドニゾロン錠との
併用は不要であることを理解していた。薬剤を新規に採用する際は、今後も必要に応じて医療
情報担当者の訪問を依頼し、薬局内で研修会を行う。
事例
その他の
情報
事例の
ポ イ ント
ザイティガ錠250mg/500mgの医薬品インタビューフォーム 2023年11月改訂(第15版)(一部抜粋)
Ⅴ.治療に関する項目
2.用法及び用量
プレドニゾロンとの併用において、通常、成人にはアビラテロン酢酸エステルとして1日1回
1,000mgを空腹時に経口投与する。
(解説)
<プレドニゾロンとの併用>
本剤を単剤で反復投与する場合、鉱質コルチコイドが上昇し、高血圧等の事象が発現する
可能性が高くなることから、低用量の糖質コルチコイドを併用することとした。
●本事例は、ザイティガ錠がニュベクオ錠に変更された際、ザイティガ錠の副作用の発現率と
重症度を軽減するために処方されていたプレドニゾロン錠の服用について処方医に確認する
必要があることに気づいた薬剤師が、患者に残薬の有無を確認したうえで処方医に疑義照会
を行った事例である。
●患者が適切で安全な薬物療法を受けられるよう、薬剤師は日頃から自己研鑽に励み、最新の
治療や薬剤に関する情報を入手し、薬学的知見を広めておくことが望まれる。
●患 者が継続して服用している薬剤が変更になる際、薬剤師は、服用している薬剤の内容や
残薬数を確認し、薬剤を安全に切り替えることができるよう支援を行うことが重要である。
●本事例では疑義照会を行った結果、プレドニゾロン錠の服用が中止になったが、プレドニゾ
ロンの投与を中止する際はプレドニゾロン漸減法を行うことがある。プレドニゾロン漸減法
はプレドニゾロンの投与期間などにより異なるため、患者の状態に応じ、処方医の判断により
減量幅、期間などの調整を行うことに留意する。
<参考>ザイティガ適正使用ガイド(2023年11月改訂)ヤンセンファーマ株式会社
公益財団法人 日本医療機能評価機構
医療事故防止事業部
〒101-0061 東京都千代田区神田三崎町1-4-17 東洋ビル
電話:03-5217-0281(直通) FAX:03-5217-0253(直通)
https://www.yakkyoku-hiyari.jcqhc.or.jp/
※この情報の作成にあたり、作成時における正確性については万全
を期しておりますが、その内容を将来にわたり保証するものではあり
ません。※この情報は、医療従事者の裁量を制限したり、医療従事者
に義務や責任を課す目的で作成されたものではありません。※この情
報の作成にあたり、薬局から報告された事例の内容等について、読み
やすくするため文章の一部を修正することがあります。そのため、
「事
例検索」で閲覧できる事例の内容等と表現が異なる場合があります
のでご注意ください。