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【資料2-2】プレパンデミックワクチンの今後の備蓄の種類について (1 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_40300.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 感染症部会(第85回 5/27)《厚生労働省》 |
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令和6年5月27日
プレパンデミックワクチンの今後の備蓄の種類について(案)
厚 生 科 学 審 議 会 感 染 症 部 会
1. プレパンデミックワクチンの備蓄の経緯
⚫ 平成9年に世界で初めて香港において鳥インフルエンザ A(H5N1)ウイルスによる感染確定
者が報告された。
⚫ 病原性の高い H5N1 ウイルス由来の新型インフルエンザが発生した場合、その病原性の高
さにより、大きな健康被害が引き起こされると想定されたことから、我が国では平成 18 年
度から H5N1 株プレパンデミックワクチン(※1)の備蓄を行うこととした。
⚫ 備蓄するワクチン株については、第 19 回厚生科学審議会において、検討時点において、
(1)近年の鳥インフルエンザ発生の疫学的な状況、(2)パンデミック発生の危険性、(3)パン
デミックが発生した際の社会への影響、(4)発生しているウイルスとワクチン株の抗原性の
4つの視点を踏まえた上で、「危機管理上の重要性(※2)」が高いワクチン株の備蓄を優
先することとしている。
⚫ 第 25 回厚生科学審議会感染症部会(平成 30 年6月)において、近年の鳥インフルエンザ
の発生状況等から、H7N9 株(A/Guangdong/17SF003/2016(IDCDC-RG56N)) を備蓄すること
とした。
⚫ 第 60 回厚生科学審議会感染症部会(令和4年4月4日)においても、現時点で製造可能な
亜型の中では H7N9 株が引き続き最も「危機管理上の重要性」が高いと考えられるため、
H7N9 株(A/Guangdong/17SF003/2016(IDCDC-RG56N))の確保を継続することとした。
⚫ 第 77 回厚生科学審議会感染症部会(令和5年5月 26 日)においては、世界的な鳥インフ
ル エ ン ザ の 流 行 が 確 認 さ れ た H5 亜 型 Clade2.3.4.4b の う ち H5N8 で あ る
Astrakhan/3212/2020 (IDCDC-RG71A)をワクチン株とすることとした。
(※1)新型インフルエンザが発生する前の段階で、新型インフルエンザウイルスに変異す
る可能性が高い鳥インフルエンザウイルスを基に製造されるワクチン。
(※2)①人での感染事例が多いこと、②人での重症度が高いこと、③日本との往来が多い
国や地域での感染事例が多いことの3つの観点から、総合的に評価し判断することと
している。
2. 今後備蓄すべきワクチン株について
【近年の流行株について】
⚫ 過去5年間に世界でヒトが感染した鳥インフルエンザウイルスは、7種のインフルエンザ
ウイルスの亜型に属していた。
⚫ 令和3年以降は Clade 2.3.4.4b に属する高病原性鳥インフルエンザウイルス A(H5N1)
(Highly pathogenic avian influenza virus。 以下、「HPAIV(H5N1)」という。)の世界的
な感染拡大に伴い、野生の哺乳類や農場の家畜等などでの発生報告がみられている。
⚫ なお、Clade 2.3.2.1c の HPAIV(H5N1)は令和2年以降についてはアジアで限局的に発生が
見られるが、世界的な感染拡大はみられていない。
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プレパンデミックワクチンの今後の備蓄の種類について(案)
厚 生 科 学 審 議 会 感 染 症 部 会
1. プレパンデミックワクチンの備蓄の経緯
⚫ 平成9年に世界で初めて香港において鳥インフルエンザ A(H5N1)ウイルスによる感染確定
者が報告された。
⚫ 病原性の高い H5N1 ウイルス由来の新型インフルエンザが発生した場合、その病原性の高
さにより、大きな健康被害が引き起こされると想定されたことから、我が国では平成 18 年
度から H5N1 株プレパンデミックワクチン(※1)の備蓄を行うこととした。
⚫ 備蓄するワクチン株については、第 19 回厚生科学審議会において、検討時点において、
(1)近年の鳥インフルエンザ発生の疫学的な状況、(2)パンデミック発生の危険性、(3)パン
デミックが発生した際の社会への影響、(4)発生しているウイルスとワクチン株の抗原性の
4つの視点を踏まえた上で、「危機管理上の重要性(※2)」が高いワクチン株の備蓄を優
先することとしている。
⚫ 第 25 回厚生科学審議会感染症部会(平成 30 年6月)において、近年の鳥インフルエンザ
の発生状況等から、H7N9 株(A/Guangdong/17SF003/2016(IDCDC-RG56N)) を備蓄すること
とした。
⚫ 第 60 回厚生科学審議会感染症部会(令和4年4月4日)においても、現時点で製造可能な
亜型の中では H7N9 株が引き続き最も「危機管理上の重要性」が高いと考えられるため、
H7N9 株(A/Guangdong/17SF003/2016(IDCDC-RG56N))の確保を継続することとした。
⚫ 第 77 回厚生科学審議会感染症部会(令和5年5月 26 日)においては、世界的な鳥インフ
ル エ ン ザ の 流 行 が 確 認 さ れ た H5 亜 型 Clade2.3.4.4b の う ち H5N8 で あ る
Astrakhan/3212/2020 (IDCDC-RG71A)をワクチン株とすることとした。
(※1)新型インフルエンザが発生する前の段階で、新型インフルエンザウイルスに変異す
る可能性が高い鳥インフルエンザウイルスを基に製造されるワクチン。
(※2)①人での感染事例が多いこと、②人での重症度が高いこと、③日本との往来が多い
国や地域での感染事例が多いことの3つの観点から、総合的に評価し判断することと
している。
2. 今後備蓄すべきワクチン株について
【近年の流行株について】
⚫ 過去5年間に世界でヒトが感染した鳥インフルエンザウイルスは、7種のインフルエンザ
ウイルスの亜型に属していた。
⚫ 令和3年以降は Clade 2.3.4.4b に属する高病原性鳥インフルエンザウイルス A(H5N1)
(Highly pathogenic avian influenza virus。 以下、「HPAIV(H5N1)」という。)の世界的
な感染拡大に伴い、野生の哺乳類や農場の家畜等などでの発生報告がみられている。
⚫ なお、Clade 2.3.2.1c の HPAIV(H5N1)は令和2年以降についてはアジアで限局的に発生が
見られるが、世界的な感染拡大はみられていない。
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