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資料2-1 長谷川委員提出資料 WHO COVID-19 ワクチン抗原の推奨について (1 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/newpage_00104.html
出典情報 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会 研究開発及び生産・流通部会 季節性インフルエンザワクチンの製造株について検討する小委員会(第2回 5/29)《厚生労働省》
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第2回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会
研 究 開 発 及 び 生 産 ・ 流 通 部 会
季節性インフルエンザワクチン及び新型コロナワクチンの製造株について検討する小委員会
2024(令和6)年5月 29 日

世界保健機関(WHO) Technical Advisory Group on COVID-19
Vaccine Composition (TAG-CO-VAC)での COVID-19 ワクチン抗原構成の推奨について
SARS-CoV-2 ウイルスは出現から今日に至るまで、中和抗体から逃避能を獲得した変異
株が出現しつづけてきた。ワクチン抗原構成を定期的に見直すために、世界保健機構(W
HO)は 2021 年 9 月にワクチン構成の技術的諮問グループ(Technical Advisory Group
on COVID-19 Vaccine Composition; TAG-CO-VAC)という独立した専門家グループを組
織した。それ以降、年に 2 回の頻度で推奨ワクチン株に関する声明が発表されている。
TAG-CO-VAC の現在の意思決定プロセスは、WHO により公衆衛生への影響の大きい変異
を有する変異株(懸念される変異株; VOC)が指定される事により始まる。VOC の検出状
況並びにウイルス変異の位置とワクチン効果に関わる様々な科学的データ(下段に詳細を
記載)に基づき、ワクチン構成の更新の必要性について検討されている。2024 年の検討に
用いられたデータとして、例えば以下のものが挙げられる(文献 1)。最新状況を議論に反
映させるため、査読前のプレプリントや、企業等から TAG-CO-VAC に対し機密情報とし
て共有されたデータを含む幅広いデータが検討に用いられている。
(1)SARS-CoV-2 ウイルスの遺伝的進化状況、(2)動物及びヒト抗血清を用いた中和試験に
よる様々な変異株の抗原性及び抗原性変化を示す図(抗原性地図と呼ばれる)による抗原
性評価データ、(3) 動物及びヒト抗血清を用いた既承認ワクチン抗原により誘導される中和
抗体反応の幅に関する免疫原性データ及びモデリングデータ、(4) 既承認ワクチンによるワ
クチン有効性の推定値データ、(5) 変異株感染者の免疫応答に関する暫定的な免疫原性デー
タ、 (7) TAG-CO-VAC に対し機密情報としてワクチンメーカーから共有された候補ワクチ
ンの非臨床・臨床試験における暫定的免疫原性データ。
TAG-CO-VAC の声明や利用可能なワクチン株の状況を踏まえた上で、各国・地域にお
いてオミクロン対応ワクチン株が選定されてきた。本邦では WHO の声明等、諸外国の状
況や国内の状況をもとに、新型コロナワクチンの製造株に関する検討会及び厚生科学審議
会予防接種・ワクチン分科会での議論を踏まえ、2022/2023 年秋冬シーズンのオミクロン
対応二価ワクチン(BA.1 対応型及び BA.4-5 対応型)、2023/2024 年秋冬シーズンの
XBB.1.5 一価ワクチンの導入が進められてきた。
2024 年 4 月に発表された COVID-19 ワクチン抗原構成の推奨に関するデータの要約
2024 年 4 月 26 日に TAG-CO-VAC から最新の声明が発表されている(文献 1)
。今回の
推奨に至ったデータの要約を以下に記す。
2024 年 4 月時点で過去数ヶ月間に公的データベースに登録された大部分(>94%)の
SARS-CoV-2 ゲノム配列は JN.1 由来ウイルスで占められており、従来の XBB 系統ウイル
ス(例;EG5)から置き換えが続いている。このゲノム配列の置き換えは、他の変異株と
比較して、JN.1 系統変異ウイルスのヒトへの適応度が高いことを示している。またいくつ
1

資料
2-1