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【参考資料9】「薬害を学ぼう」(令和6年6月改訂) (6 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_41120.html
出典情報 医薬品等行政評価・監視委員会(第16回 7/4)《厚生労働省》
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が い

なせぜ薬害は起こったのだろう?

これまで数々の楽害が繰り返されてきました。
なぜ薬害は起こったのでしょうか。

代表的な薬害を詳しく見ながらその原因を考えてみましょう。

キノホルム製剤によるスモンの発生

時「キノホルム」は、1 9 0 0年頃にスイスで傷
として販売された薬で、日本では整腸薬として
使われるようになりました。 1 9 60年代、キノ
ホルムの入った整腸薬を飲んだ人に、全身の
しびれ、痛み、視力障害などが起こりました。
当初は伝染病が疑われ、原因究明が遅れた
ため、1 万人を超える人が被害にあったといわ
れています。

時 当時、世界各国でキノホルムの危険性に関する
警告がなされていましたが、製薬会社は「安全

国、製薬会社、医療従事者は
何をすべきだったのか考えてみよう。

サリドマイドによる胎児の障害

則 「サリドマイド」は1 960年前後に睡眠薬や胃腸
薬として販売された薬です。はじめは西ドイツで
販売され、日本でも「妊婦や小児が安心して飲め
る安全無害な薬」をキャヤッチフレーズに販売され
にミ した。

財ところが、この薬を妊娠初期に服用した母親か
ら、手や足、耳(聴力) 、内臓などに障害のある子
どもが次々と誕生したのです。これに気づいた西
ドイツの医師がサリドマイドの危険性を警告し、
欧州各地ではすぐに薬の販売中止と回収が行わ

動画も見てみよう!

(代表的な楽害の概要)

な整腸薬」として販売し、医師はそれを疑う
ことなく患者に処方し、国も安全性の審査が
十分になされず、未畠有の被害を起こして
しまったのです。

これらをきっかけに、薬の安全性を確保するため
の法律改正や薬の副作用で被害を受けた人を
救済する制度の創設がなされました。スモンは、
社会の仕組みに影響を与え、国や製薬会社、
医療従事者といった関係者に様々な教訓を
もたらした薬害です。

どのような制度ができたのか
調べてみよう。

れました。しかし、日本で薬の販売中止が発表さ
れたのは警告後 1 0ヶ月も経った後となり、被害
が拡大したのです。

これをきっかけに、薬の副作用が胎児に及ぶ場
合があることが広く知られ、胎児への
影響の確認(動物実験)が義務づけ
られました。また、副作用の発生を 7
監視する制度が作られるなど、楽 上計靖

の安全性の確認がより注意深く 』 バ |
なされるようになりました。 /