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高齢者の医薬品適正使用の指針 別表3・別表4 (4 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_41542.html
出典情報 「「病院における高齢者のポリファーマシー対策の始め方と進め方」及び 「地域における高齢者のポリファーマシー対策の始め方と進め方」について」の通知発出について(7/22)《厚生労働省》
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フェニトイン
カルバマゼピン
P糖蛋白
ダビガトランエテキシラート
イトラコナゾール
リファンピシン
(P-gp)注 エドキサバン、リバーロキサバ クラリスロマイシン、キニジ カルバマゼピン
3)
ンアピキサバン、ジゴキシン

セントジョーンズワート
フェキソフェナジン、アリスキ ベラパミル、シクロスポリン
レン
エリスロマイシン
サキサグリプチン
エベロリムス、シクロスポリン
トランス
タクロリムス
ポーター
OATP1B1
アトルバスタチン
シクロスポリン
リファンピシン
OATP1B3
ピタバスタチン、ロスバスタチ エリスロマイシン

リファンピシン(単回投与)
シンバスタチン、プラバスタチ 注7)

ボセンタン、ナテグリニド
レパグリニド
*基質は、代謝或いはトランスポーターによる輸送を受ける薬物であり、同じ代謝酵素やトランスポーターの阻害
薬(血中濃度を上昇させる薬物等)
、誘導薬(血中濃度を低下させる薬物等)との併用により相互作用が起こり得る。
一般に血中濃度を上昇させる阻害薬との組み合わせでは基質の効果が強まって薬物有害事象が出る可能性があり、
血中濃度を低下させる誘導薬との組み合わせでは効き目が弱くなる可能性がある。なお、基質同士を併用しても、
多くの場合、臨床上重大な問題となる相互作用が生じることはない。
*表では、高齢者での使用が想定され、併用時に薬物動態学的相互作用の点から特に重要と考えられる代表的な薬
物や食物・飲料をリストアップしている。これらの薬物又は併用薬等において、血中濃度(AUC、定常状態時平均血
中濃度等)が概ね 2 倍以上或いは 1/2 以下に変動する相互作用が報告され、組み合わせによっては 5 倍以上、場合
によっては 10 倍以上変化する場合がある(橙:5 倍以上変化、濃橙・点線より上部:10 倍以上変化)
。この他、HIV
感染症、C 型肝炎、悪性腫瘍、希少疾病や指定難病等に対する医薬品にも相互作用を起こし得る薬物がある。
*実際に相互作用に注意すべきかどうかは、医薬品添付文書の記載や相互作用の報告の有無なども確認して個別の
組み合わせごとに判断する。
注1a) 日本人では約20%の頻度で遺伝子的に活性が欠損している。欠損者では相互作用がなくても一般に薬物血中
濃度が上昇する。欠損者の相互作用は複雑で、予想外の組み合わせで強くなる可能性がある。
注1b) 日本人では約10%の頻度で遺伝子的にCYP2D6*10変異をホモで有している。その場合は活性が1/5程度に著し
く減少することが多い。
注1c) CYP2C19の遺伝子変異によっては、CYP3A阻害によるエチゾラムの血中濃度上昇が顕著になるおそれがある。
注 2)ベンゾジアゼピン系薬及びカルシウム拮抗薬は、主に CYP3A で代謝される薬物が多い。本リストでは、そのな
かでも CYP3A の寄与が高いことが良く知られている代表例を示した。
注 3) CYP3A と P-gp 両方の基質となる薬物は多く、消化管吸収における CYP3A, P-gp 個々の重要性は不明瞭である
ことが一般的であることに注意する。また、CYP3A の阻害薬、誘導薬は、P-gp も阻害、誘導するケースが多く知ら
れている。
注 4)パキロビッドパック(ニルマトレルビル錠/リトナビル錠)として投与される。ニルマトレルビルは CYP3A 及び
P-gp の基質であり阻害薬でもある。パキロビッドパック投与時には、CYP3A 阻害薬であるリトナビルが薬物動態ブ
ースターとして配合されており、ニルマトレルビル以外にも CYP3A が関与する併用薬の代謝を阻害することに注意
が必要である。
注 5)UDP(uridine 5’-diphosphate)-グルクロン酸転移酵素(UGT)の基質及び阻害薬では、複数の UGT 分子種の関
与を考慮する必要がある。本リストでは、UGT1A1、1A4、2B7 等が関与する基質や阻害薬の代表例を示した。
注 6)カルバペネム・ペネム系抗生物質の相互作用は逆反応である脱抱合を阻害するためとの報告がある。バルプロ
酸以外のグルクロン酸抱合酵素基質との相互作用は知られていない。
注 7)リファンピシンは、単回投与で肝取り込みトランスポーターOATP1B1 及び 1B3 を阻害、反復投与で複数の代謝
酵素及びトランスポーター分子種を誘導する。

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