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資料5-2 先進医療Bにおける重大な不適合について (1 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_43105.html |
出典情報 | 先進医療会議 先進医療技術審査部会(第165回 9/12)《厚生労働省》 |
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第165回先進医療技術審査部会
令和6年9月12日
資料5-2
先進医療 B における重大な不適合について
2024 年 9 月 6 日
国立循環器病研究センター病院
所属・職名 副院長
研究責任医師名 豊田一則
下記の臨床研究において、以下のとおり重大な不適合がありましたので、報告いたします。
記
告示番号
B34
先進医療技術名
*1
医療機関名
テネクテプラーゼ静脈内投与療法
国立循環器病研究センター
不適合の内容*2
【不適合の内容】
試験薬テネクテプラーゼ(TNK)の過量投与
【詳細】
臨床研究対象者は 2024 年 8 月 20 日 20 時 30 分頃に倒れた際の物音に気付かれ、神戸市立医療
センター中央市民病院へ救急搬送された。頭部精査で左中大脳動脈閉塞(M2 部)と診断し、再灌流
療法(血栓溶解+血栓回収)の方針となった。本研究への参加を家人から代諾者同意を取得し、8 月
20 日 22 時 02 分に登録・割付を行い、TNK 群の割付結果を確認後に救急外来に保管している TNK
を取り出して、薬剤調整を 2 名の脳卒中チームの医師で行った。本来投与すべき TNK の用量は体重
65kg に対して 0.25 mg/kg に当たる 16.25mg(3.3ml)であったが、誤って 35mg(7.0ml)の過量投与を行
った。翌 8 月 21 日朝、カルテ記録を確認した CRC より投与量が多いことを指摘され、関係者へ聴取
し過量投与であることを確認した。
不適合が発生した理由、再発防止策等
【不適合が発生した理由】
試験薬テネクテプラーゼ(TNK)は海外で急性心筋梗塞に対して用いられているものを、国内での脳
梗塞試験用に輸入して用いている。TNK 薬剤梱包箱内には英語添付文書が入っており、文書内に心
筋梗塞患者用の薬剤用量が書かれている。そのため中央薬局ではビニール袋内に薬剤梱包箱と日
本語の薬剤換算表を一緒にして入れた状態で試験薬を各施設に送付し、中央事務局が各施設に日
本語の換算表に基づいた用量設定を対面/WEB 会議などで複数回、指導してきた。今回の事例以前
に 170 例が試験に登録し、その約半数が TNK に割り振られたが、これまでに投与量の誤りは生じて
いない。
今回試験薬投与を行った医師は、薬剤調整時に TNK 薬剤梱包箱とともにビニール袋内に同封され
た投与換算表を確認せず、薬剤梱包箱内の英語添付文書から体重 65 ㎏に対し 7.0ml の投与量であ
ると誤認した。またもともと神戸市立医療センター中央市民病院では過量投与防止のため 5.0 mL シ
令和6年9月12日
資料5-2
先進医療 B における重大な不適合について
2024 年 9 月 6 日
国立循環器病研究センター病院
所属・職名 副院長
研究責任医師名 豊田一則
下記の臨床研究において、以下のとおり重大な不適合がありましたので、報告いたします。
記
告示番号
B34
先進医療技術名
*1
医療機関名
テネクテプラーゼ静脈内投与療法
国立循環器病研究センター
不適合の内容*2
【不適合の内容】
試験薬テネクテプラーゼ(TNK)の過量投与
【詳細】
臨床研究対象者は 2024 年 8 月 20 日 20 時 30 分頃に倒れた際の物音に気付かれ、神戸市立医療
センター中央市民病院へ救急搬送された。頭部精査で左中大脳動脈閉塞(M2 部)と診断し、再灌流
療法(血栓溶解+血栓回収)の方針となった。本研究への参加を家人から代諾者同意を取得し、8 月
20 日 22 時 02 分に登録・割付を行い、TNK 群の割付結果を確認後に救急外来に保管している TNK
を取り出して、薬剤調整を 2 名の脳卒中チームの医師で行った。本来投与すべき TNK の用量は体重
65kg に対して 0.25 mg/kg に当たる 16.25mg(3.3ml)であったが、誤って 35mg(7.0ml)の過量投与を行
った。翌 8 月 21 日朝、カルテ記録を確認した CRC より投与量が多いことを指摘され、関係者へ聴取
し過量投与であることを確認した。
不適合が発生した理由、再発防止策等
【不適合が発生した理由】
試験薬テネクテプラーゼ(TNK)は海外で急性心筋梗塞に対して用いられているものを、国内での脳
梗塞試験用に輸入して用いている。TNK 薬剤梱包箱内には英語添付文書が入っており、文書内に心
筋梗塞患者用の薬剤用量が書かれている。そのため中央薬局ではビニール袋内に薬剤梱包箱と日
本語の薬剤換算表を一緒にして入れた状態で試験薬を各施設に送付し、中央事務局が各施設に日
本語の換算表に基づいた用量設定を対面/WEB 会議などで複数回、指導してきた。今回の事例以前
に 170 例が試験に登録し、その約半数が TNK に割り振られたが、これまでに投与量の誤りは生じて
いない。
今回試験薬投与を行った医師は、薬剤調整時に TNK 薬剤梱包箱とともにビニール袋内に同封され
た投与換算表を確認せず、薬剤梱包箱内の英語添付文書から体重 65 ㎏に対し 7.0ml の投与量であ
ると誤認した。またもともと神戸市立医療センター中央市民病院では過量投与防止のため 5.0 mL シ