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I.

適用範囲と目的

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本補遺は、
「向精神薬が自動車の運転技能に及ぼす影響の評価方法に関するガイドライン」

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（以下、
「運転薬効評価ガイドライン」
）の補遺である。運転薬効評価ガイドラインでは、向

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精神薬1)として開発される新医薬品の自動車の運転技能に及ぼす影響を検討するため、臨床

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試験の計画、実施、評価方法等について標準的方法と手順を概説した。本補遺の目的は、運

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転薬効評価ガイドラインが推奨する非臨床試験及び臨床試験より得られた情報に基づき、

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向精神薬の自動車の運転技能に及ぼす影響の程度の判定に関する基本的考え方を示すこと

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である。そして、本補遺は、影響の程度を判定するために運転薬効評価ガイドラインで示し

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た評価方法を再構成したものであり、同ガイドラインを超えた試験の実施を必要とするも

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のではない。ただし、添付文書の自動車の運転等危険を伴う機械の操作（以下、
「自動車運

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転等」
）に関する注意喚起は自動車の運転に留まらないため、本補遺では具体的な注意喚起

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の内容までは言及しない。

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本補遺に準じることにより、非臨床試験及び臨床試験より得られた情報が科学的に評価

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され、質的向上が図られ、国際的にも一定の評価が得られることが期待される。そして、添

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付文書における自動車運転等に関する注意喚起が適切に規定され、患者の安全を守り適切

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な治療薬を提供することに寄与できると考えられる。しかし、医薬品の自動車の運転技能に

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及ぼす影響に関する臨床的及び基礎的研究は、今後も急速に進歩することが予想され、新し

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い検査法、治療法が導入される時点において、本補遺も適宜改訂されるべきである。また、

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本補遺の運用に当たっては、合理的な根拠がある場合、必ずしも本補遺に拘ることなく柔軟

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な対応が望まれる。また、運転薬効評価ガイドラインと同様に既承認の向精神薬を評価する

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場合も参考にされたい。

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本補遺は、個々の患者の自動車運転の適性を判定する方法を示すものではない。自動車の

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運転技能には、医薬品以外に、病状、年齢、そして生活習慣等も影響することがある。この

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ため、自動車の運転技能への影響が認められなかった医薬品においても、個々の患者の安全

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を保障するものではなく、実臨床においては適切な指導を行うことが重要である。

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II. 自動車の運転技能に対する影響の判定に関する基本的考え方

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向精神薬は、自動車運転に関連する機能（覚醒機能、感覚機能、認知機能、精神運動機能）

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に影響する可能性がある。このため、以下の点を考慮して、治験薬のプロファイルに応じた
1): 向精神薬は、麻薬及び向精神薬取締法で規定される向精神薬ではなく、日本標準商品分類（分類番号）の抗不安剤
(112)、催眠鎮静剤（112）
、抗てんかん剤（113）
、抗うつ剤（117）、精神神経用剤（117）
、その他の中枢神経用薬
（119）のうち不眠症、ナルコレプシー、注意欠陥/多動性障害の治療薬等をいう。

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