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資料1 直近の感染状況等の分析と評価 (5 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00333.html
出典情報 新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(第78回 3/30)《厚生労働省》
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≪参考:オミクロン株の特徴に関する知見≫
【感染性・伝播性】オミクロン株はデルタ株に比べ、世代時間が約2日(デルタ株は約5日)に短縮、倍加時間と潜伏期間も短縮し、感染後の
再感染リスクや二次感染リスクが高く、感染拡大の速度も非常に速いことが確認されている。なお、報告されているデータによれば、これ
までの株と同様に発症前の伝播は一定程度起きていると考えられる。
【感染の場・感染経路】国内では、多くの感染がこれまでと同様の機会(換気が不十分な屋内や飲食の機会等)で起きており、感染経路もこ
れまでと同様、飛沫が粘膜に付着することやエアロゾルの吸入、接触感染等を介していると考えられている。
【重症度】オミクロン株による感染はデルタ株に比べて相対的に入院のリスク、重症化のリスクが低い可能性が示されているが、現時点で分
析されたオミクロン株による感染の致命率は、季節性インフルエンザの致命率よりも高いと考えられる。また、肺炎の発症率についても限
られたデータではあるが季節性インフルエンザよりも高いことが示唆されているが、今後もさまざまな分析による検討が必要。今回の感
染拡大における死亡者は、昨年夏の感染拡大と比べ、80歳以上の占める割合が高くなっている。感染前の状況として、医療機関に入院
中の方や高齢者施設に入所中の方が多いことが示された。侵襲性の高い治療を希望されない場合や基礎疾患の悪化等の影響で重症
の定義を満たさずに死亡する方など、新型コロナウイルス感染症が直接の死因でない事例も少なくないことが報告されており、基礎疾患
を有する陽性者でコロナ感染による肺炎が見られなくても感染により基礎疾患が増悪することや、高齢の感染者が心不全や誤嚥性肺炎
等を発症することにより、入院を要する感染者の増加に繋がることにも注意が必要。

【ウイルスの排出期間】オミクロン株感染症例におけるウイルスの排出については、時間の経過とともに減少する。有症状者では、発症日か
ら10日目以降において、排出する可能性が低くなることが示された。なお、無症状者では、診断日から8日目以降において排出していな
いことが示された。
【ワクチン効果】初回免疫によるオミクロン株感染に対する発症予防効果は著しく低下する。入院予防効果については、半年間は一定程度保
たれているものの、その後50%以下に低下することが報告されている。一方で、3回目接種によりオミクロン株感染に対する感染予防効
果、発症予防効果や入院予防効果が回復することや、3回目接種後のワクチン効果の減衰についても海外から報告されている。海外で
は一部の国で4回目接種が始まっている。有効性・安全性の情報を収集し、国内での4回目接種の必要性や対象者、開始時期などにつ
いて検討する必要がある。
【BA.2系統】海外の一部地域ではBA.2系統による感染が拡大している。国内におけるオミクロン株は、当初BA.1とBA.1.1の海外からの流入
がともにあったものの、その後BA.1.1が多数を占めるに至り、現在も主流となっているが、BA.2系統も検疫や国内で検出されており、現
在、BA.2系統への置き換わりが進んでいる。このため、今後、感染者数の増加(減少)速度に影響を与える可能性がある。なお、BA.2系
統はBA.1系統との比較において、実効再生産数及び二次感染リスク等の分析から、感染性がより高いことが示されている。BA.2系統の
世代時間は、BA.1系統と比べ15%短く、実効再生産数は26%高いことが示された。BA.1系統とBA.2系統との重症度の比較について
は、動物実験でBA.2系統の方が病原性が高い可能性を示唆するデータもあるが、実際の入院リスク及び重症化リスクに関する差は見ら
れないとも報告されている。また、英国の報告では、ワクチンの予防効果にも差がないことが示されている。英国の報告では、BA.1系統
ウイルス感染後におけるBA.2系統ウイルスに再感染した事例は少数あり、主にワクチン未接種者であると報告されている。

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