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感染症週報 2024年第48週(11月25日-12月1日) (12 ページ)
出典
公開元URL | https://www.niid.go.jp/niid/images/idsc/idwr/IDWR2024/idwr2024-48.pdf |
出典情報 | 感染症週報 2024年第48週(11月25日-12月1日)(12/13)《国立感染症研究所》 |
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Infectious Diseases Weekly Report Japan
2024年 第48週
(11月25日〜 12月1日)
:通巻第26巻 第48号
ける検査数・陽性数・検査陽性率は継続して増加傾向であった。これらはインフルエンザ様疾
患においてインフルエンザ症例が昨年同時期と比較して少ないが、現在増加傾向にあることを
示している。
例年インフルエンザは、11月末から12月にかけて流行開始の指標である全国の定点当たり報
告数が1.00以上となる(https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/a/flu.html)。2023/24シーズ
ンは、2023年9月(第36週)時点で定点当たり報告数が4.48であり、シーズン開始時において前
シーズンの流行が継続していた。一方、2024/25シーズンは第44週(10月28日~11月3日)に
シーズンで初めて1.00を上回った。昨年ほどではないが、例年と比較すると流行の開始が早い。
以降、定点当たりの報告数は、例年と比較してやや高い値で推移しており、現在は増加傾向と
なっている(46週:1.88、47週:2.36、48週:4.86)。また、COVID-19の定点当たり報告数につ
いては、2024年は直近で、第30週(7月22~28日)をピークに第44週(10月28日~11月3日)に
かけて概ね減少傾向であるが今後の動向の注視が重要である(新型コロナウイルス感染症サー
ベイランス月報:https://www.niid.go.jp/niid/ja/2019-ncov/2484-idsc/12015-covid19surveillance-report.html)。二つの感染症への個人の予防策として、マスクの適切な着用を含
む咳エチケット、手指衛生の徹底、適切な換気の実施等が推奨される。医療・福祉施設へのウ
イルスの持ち込みを防ぐことや、ワクチン(インフルエンザワクチン、新型コロナワクチン)の接
種を検討することも重要である。なお、2024/25シーズンは、例年通りA型2亜型とB型2系統
による4価のインフルエンザワクチン(https://www.niid.go.jp/niid/ja/flu-m/2066-idsc/
related/584-atpcs002.html)が製造されており、65歳以上の高齢者、又は60〜64歳で心臓、腎
臓若しくは呼吸器の機能に障害があり、身の回りの生活が極度に制限される者、あるいはヒト
免疫不全ウイルス(HIV)により免疫機能に障害があり、日常生活がほとんど不可能な者は、予
防接種法上の定期接種の対象となっている(https://www.mhlw.go.jp/stf/index2024.html)。
2024/25シーズンを通したインフルエンザワクチンの供給量は、2,734万本(うち経鼻弱毒生イン
フルエンザワクチンが 1 3 0 万 本 )が 見 込 まれている( h t t p s : / / w w w . m h l w . g o . j p /
content/10906000/001298086.pdf)。
諸外国においては、COVID-19パンデミックの発生以降、インフルエンザの流行が過去と異な
るタイミングで開始した報告などがみられており、今後の動向についても注視が必要な状況で
ある(世界保健機関Influenza Update:https://www.who.int/teams/global-influenzaprogramme/surveillance-and-monitoring/influenza-updates)。
こうした中で、本稿で示したように複数の指標を用いて、インフルエンザの動向を包括的に
監視していくことが重要である。
今後のインフルエンザの感染症発生動向調査には注意をしていただくとともに、これらの詳
細な情報と最新の状況については、以下を参照いただきたい。
●感染症発生動向調査週報(IDWR)
https://www.niid.go.jp/niid/ja/idwr.html
●インフルエンザ流行レベルマップ
https://www.niid.go.jp/niid/ja/flu-map.html
Ministry of Health, Labour and Welfare / National Institute of Infectious Diseases
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2024年 第48週
(11月25日〜 12月1日)
:通巻第26巻 第48号
ける検査数・陽性数・検査陽性率は継続して増加傾向であった。これらはインフルエンザ様疾
患においてインフルエンザ症例が昨年同時期と比較して少ないが、現在増加傾向にあることを
示している。
例年インフルエンザは、11月末から12月にかけて流行開始の指標である全国の定点当たり報
告数が1.00以上となる(https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/a/flu.html)。2023/24シーズ
ンは、2023年9月(第36週)時点で定点当たり報告数が4.48であり、シーズン開始時において前
シーズンの流行が継続していた。一方、2024/25シーズンは第44週(10月28日~11月3日)に
シーズンで初めて1.00を上回った。昨年ほどではないが、例年と比較すると流行の開始が早い。
以降、定点当たりの報告数は、例年と比較してやや高い値で推移しており、現在は増加傾向と
なっている(46週:1.88、47週:2.36、48週:4.86)。また、COVID-19の定点当たり報告数につ
いては、2024年は直近で、第30週(7月22~28日)をピークに第44週(10月28日~11月3日)に
かけて概ね減少傾向であるが今後の動向の注視が重要である(新型コロナウイルス感染症サー
ベイランス月報:https://www.niid.go.jp/niid/ja/2019-ncov/2484-idsc/12015-covid19surveillance-report.html)。二つの感染症への個人の予防策として、マスクの適切な着用を含
む咳エチケット、手指衛生の徹底、適切な換気の実施等が推奨される。医療・福祉施設へのウ
イルスの持ち込みを防ぐことや、ワクチン(インフルエンザワクチン、新型コロナワクチン)の接
種を検討することも重要である。なお、2024/25シーズンは、例年通りA型2亜型とB型2系統
による4価のインフルエンザワクチン(https://www.niid.go.jp/niid/ja/flu-m/2066-idsc/
related/584-atpcs002.html)が製造されており、65歳以上の高齢者、又は60〜64歳で心臓、腎
臓若しくは呼吸器の機能に障害があり、身の回りの生活が極度に制限される者、あるいはヒト
免疫不全ウイルス(HIV)により免疫機能に障害があり、日常生活がほとんど不可能な者は、予
防接種法上の定期接種の対象となっている(https://www.mhlw.go.jp/stf/index2024.html)。
2024/25シーズンを通したインフルエンザワクチンの供給量は、2,734万本(うち経鼻弱毒生イン
フルエンザワクチンが 1 3 0 万 本 )が 見 込 まれている( h t t p s : / / w w w . m h l w . g o . j p /
content/10906000/001298086.pdf)。
諸外国においては、COVID-19パンデミックの発生以降、インフルエンザの流行が過去と異な
るタイミングで開始した報告などがみられており、今後の動向についても注視が必要な状況で
ある(世界保健機関Influenza Update:https://www.who.int/teams/global-influenzaprogramme/surveillance-and-monitoring/influenza-updates)。
こうした中で、本稿で示したように複数の指標を用いて、インフルエンザの動向を包括的に
監視していくことが重要である。
今後のインフルエンザの感染症発生動向調査には注意をしていただくとともに、これらの詳
細な情報と最新の状況については、以下を参照いただきたい。
●感染症発生動向調査週報(IDWR)
https://www.niid.go.jp/niid/ja/idwr.html
●インフルエンザ流行レベルマップ
https://www.niid.go.jp/niid/ja/flu-map.html
Ministry of Health, Labour and Welfare / National Institute of Infectious Diseases
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