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資料 先-3○【先進医療会議】先進医療Bの総括報告書に関する評価について (2 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000205617_00050.html |
出典情報 | 先進医療会議(第114回先進医療会議、第138回先進医療技術審査部会 9/8)《厚生労働省》 |
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か月)、2年全生存割合は39.3% (95% CI 26.2%–52.1%) 、3年全生存割合は20.4% (95% CI
10.5%–32.6%)と長期生存例も確認された。これらの副次評価項目の結果からも、本療法
の有効性が示唆された。
[安全性の評価結果]
CTCAE Grade 3以上の血液毒性を43%、非血液毒性を47%の症例に認めた。主な有害事象
(Grade 3/4) は好中球数減少 (25%)、貧血 (31%)、下痢(13%)、食欲不振(17%)、低カ
リウム血症 (15%)、低アルブミン血症 (10%)、低ナトリウム血症(12%)であった。腹腔
ポートに関連した有害事象としては感染、カテーテル閉塞、位置移動、カテーテル断裂
を各1例に認めた。重篤な有害事象が21件報告されたが、全例が既知の有害事象であった。
プロトコール治療に関連した死亡を1例に認めた。本症例は化学療法の著効例であったと
思われ、胃癌原発巣の縮小から穿孔が生じた可能性が推測された。化学療法奏効による
胃癌穿孔は稀ながら既知の事項であり、本試験治療に特有の事象ということではなく、
試験実施計画書および説明同意文書の改訂が適切に行われれば、試験継続を否とするま
での必要はないとの判断となった。治療終了後30日以内の死亡例2例(播種性血管内凝固、
水頭症)については、試験治療との因果関係なしと判断された。その他の症例は適切な
処置により回復した(以上、第118回先進医療技術審査部会において報告済)。
主たる解析時から主な有害事象(grade3/4)で発現頻度が一部増えた事象があるが大
きな傾向の変化はなく、腹膜播種を伴う胃癌症例に対して、SP+IP PTX療法は安全に実施
可能であったと考えられる。
[総括]
今腹膜播種を伴う胃癌に対して、SP+IP PTX療法は安全に実施可能であり、有効であ
ることが示唆された。今後治験または先進医療として検証的試験を実施することを検討
する予定である。
2.先進医療技術審査部会における審議概要及び検討結果
(1) 開催日時:令和4年8月 18 日(木)16:00~
(第 137 回 先進医療技術審査部会)
(2) 議事概要及び検討結果
名古屋大学医学部附属病院から提出のあった総括報告書について、先進医療技術
審査部会で、有効性・安全性等に関する評価が行われ、総評として概要以下のとお
りであった。
○ 一定の有効性が期待できるデータが得られたものの、あくまで探索的であ
り、本治療法を標準的に用いるには、ランダム化比較試験を実施して検証的
試験を行い、有効性と安全性を確立すべきであるという原則に変わりはない。
○ 分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬などを用いた開発も進行する中
で、本治療をどのような位置付けで開発すべきか考える必要がある。
○ 副次評価項目である 3 年全生存割合(20.4%)は新たな報告事項として注目
されるものであるが、標準治療の進歩も考慮に入れた上で、本技術により、
予後が大幅に改善しているかについては特に検証が必要である。
○ ベネフィットを得られる患者は相当数存在しうると思われ、パクリタキセ
ルの薬価を踏まえた本治療の経済的効果も考慮すべき点である。しかしなが
ら、今後の開発に関して知財における課題などもあり、薬事承認に向けたロ
ードマップについては再考を要する。
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10.5%–32.6%)と長期生存例も確認された。これらの副次評価項目の結果からも、本療法
の有効性が示唆された。
[安全性の評価結果]
CTCAE Grade 3以上の血液毒性を43%、非血液毒性を47%の症例に認めた。主な有害事象
(Grade 3/4) は好中球数減少 (25%)、貧血 (31%)、下痢(13%)、食欲不振(17%)、低カ
リウム血症 (15%)、低アルブミン血症 (10%)、低ナトリウム血症(12%)であった。腹腔
ポートに関連した有害事象としては感染、カテーテル閉塞、位置移動、カテーテル断裂
を各1例に認めた。重篤な有害事象が21件報告されたが、全例が既知の有害事象であった。
プロトコール治療に関連した死亡を1例に認めた。本症例は化学療法の著効例であったと
思われ、胃癌原発巣の縮小から穿孔が生じた可能性が推測された。化学療法奏効による
胃癌穿孔は稀ながら既知の事項であり、本試験治療に特有の事象ということではなく、
試験実施計画書および説明同意文書の改訂が適切に行われれば、試験継続を否とするま
での必要はないとの判断となった。治療終了後30日以内の死亡例2例(播種性血管内凝固、
水頭症)については、試験治療との因果関係なしと判断された。その他の症例は適切な
処置により回復した(以上、第118回先進医療技術審査部会において報告済)。
主たる解析時から主な有害事象(grade3/4)で発現頻度が一部増えた事象があるが大
きな傾向の変化はなく、腹膜播種を伴う胃癌症例に対して、SP+IP PTX療法は安全に実施
可能であったと考えられる。
[総括]
今腹膜播種を伴う胃癌に対して、SP+IP PTX療法は安全に実施可能であり、有効であ
ることが示唆された。今後治験または先進医療として検証的試験を実施することを検討
する予定である。
2.先進医療技術審査部会における審議概要及び検討結果
(1) 開催日時:令和4年8月 18 日(木)16:00~
(第 137 回 先進医療技術審査部会)
(2) 議事概要及び検討結果
名古屋大学医学部附属病院から提出のあった総括報告書について、先進医療技術
審査部会で、有効性・安全性等に関する評価が行われ、総評として概要以下のとお
りであった。
○ 一定の有効性が期待できるデータが得られたものの、あくまで探索的であ
り、本治療法を標準的に用いるには、ランダム化比較試験を実施して検証的
試験を行い、有効性と安全性を確立すべきであるという原則に変わりはない。
○ 分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬などを用いた開発も進行する中
で、本治療をどのような位置付けで開発すべきか考える必要がある。
○ 副次評価項目である 3 年全生存割合(20.4%)は新たな報告事項として注目
されるものであるが、標準治療の進歩も考慮に入れた上で、本技術により、
予後が大幅に改善しているかについては特に検証が必要である。
○ ベネフィットを得られる患者は相当数存在しうると思われ、パクリタキセ
ルの薬価を踏まえた本治療の経済的効果も考慮すべき点である。しかしなが
ら、今後の開発に関して知財における課題などもあり、薬事承認に向けたロ
ードマップについては再考を要する。
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