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資料3-2 -② 鈴木先生提出資料 (3 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00348.html
出典情報 新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(第98回 9/7)《厚生労働省》
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オミクロン株感染者のウイルス分離試験陽性鼻咽頭検体中の感染性ウイルスの定量
目的:オミクロン株感染者から採取されたウイルス分離試験陽性の鼻咽頭スワブ検体
中の感染性ウイルスを定量するために、ウイルス力価を測定した。

感染性ウイルス陽性鼻咽頭スワブ検体中のウイルス力価

材料:感染症法第15条第2項の規定に基づき2021年11月29日から2022年1月13日ま
でに実施されたオミクロン株感染者を対象とした積極的疫学調査の残余検体のう
ち、オミクロンBA.1株感染有症状者59症例から得られたウイルス分離試験陽性
の鼻咽頭スワブ検体(合計94検体)※無症状者は含まない
方法:被験検体の希釈系列を作製し、VeroE6/TMPRSS2細胞に接種し5日間培養後、
CPEを指標として検体中のウイルス力価を測定 した。ウイルス力価の計算は
KarBerの式によってTCID50/mLとして算出した。
結果:発症後0-3日後に採取された検体中のウイルス力価(幾何平均 965
TCID50/mL)は、発症後7-13日後に採取された検体中のウイルス力価(幾何平
均 156 TCID50/mL)よりも有意に高かった。また、有症状期間に採取された検
体のウイルス力価(幾何平均 585 TCID50/mL)は、症状軽快後(症状軽快日を
含む)に採取された検体のウイルス力価(幾何平均 117 TCID50/mL)よりも有
意に高かった。
考察:ウイルス分離が陽性であった鼻咽頭検体において、発症後、経時的に感染性ウイルス量が減少していることが示唆された。また、発症後7日
以降は、感染性ウイルスが排出されていたとしても、その量は発症早期に比べて6分の1程度に減少していると考えられた。さらに、症状軽快
後の感染性ウイルス排出量は有症状期間に比べて5分の1程度に減少していると考えられた。以上のことから、オミクロン株感染者のうち一
定数は、感染7日後以降もしくは症状軽快後も感染性ウイルスを排出しているが、感染性ウイルスの量は発症早期や有症状期に比べて低く二
次感染リスクも相対的に低下していると考えられた。
制限:本検討ではウイルス分離試験陰性であった検体を含んでおらず、症状軽快後に感染性ウイルスを排出している者の割合については評価してい
ない。したがって、全てのオミクロン感染者において症状軽快後に感染性ウイルスを排出していることを示すものではないことに注意が必要
である。また、今回の検体は全てBA.1感染者から採取された検体であり、BA.5感染者で同様の結果であるかどうかは不明である。ワクチン接
種者と未接種者、過去の感染履歴がある者など免疫履歴が異なる者を区別しておらず、これらが結果に影響を与える可能性を否定できない。

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