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資料3-2 第128回先進医療技術審査部会の審議を踏まえた指摘事項に対する回答 (2 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_27778.html |
出典情報 | 先進医療会議 先進医療技術審査部会(第139回 9/15)《厚生労働省》 |
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さらに、pilot 試験における P2 症例(参考資料6)、本試験における腎機能悪化例(参考資料5)では
tranilast 減量・増量に合わせた BNP 値の変化を認めていることも tranilast の有効性を支持する所見と
考えています。
しかし、非盲検単群試験で明らかな心機能改善が観察できない現状では、先進医療技術審査会議で
ご指摘いただいたように、本プロトコルで症例を追加しても承認申請に至るデータが得られることは期待
困難と考えています。このため、新たな症例追加は行いませんが、現在投与中の患者様については観
察を継続し、true endpoint の評価をきちんと行うことが重要と考えます。下痢についての懸念のご指摘
もいただきましたが、現在投与中の症例は投与開始後 700 日以上経過しており、(観察は注意深く行い
ますが)これらの患者様における安全上の懸念は低いと思います。このような考えと対処のもとで、CRB
のご指摘にある要件を満たすことで、ご参加頂いた患者様にも臨床的利益が十分あり得るのでは、と考
えております。この時点で治療・観察を打ち切れば true endpoint 評価の機会は喪失してしまいます。も
ちろん限られた症例数で有意差が得られるかは不明ですが、CRB からのご指摘も頂きまして、十分な安
全性を確立した上で、十分にご説明、再同意いただいた患者様で治療・観察を継続し、きちんとデータを
残すことが重要と考えます
なお、保険収載を目指す上での開発戦略の見直しについては、以下のように考えています。
本試験では、pilot 試験において末期心不全患者で有効性が示唆されたこと、心不全治療では ACEI
やβ遮断薬など標準的治療が普及していることから、対象を標準的治療を受けても BNP 高値の進行期
心不全患者としました。しかし、TRPV2 阻害療法の薬理メカニズムは、ストレスを受けた骨格筋・心筋細
胞で TRPV2 の細胞膜発現が増加し、細胞内への Ca 取り込みが促進され細胞変性シグナルが活性化
されることを防ぐことにあります(参考資料6)。DMD 患者では 10 歳を過ぎた頃から心機能の変化が現れ
るようになること、心筋トロポニンは 10 歳代(車椅子自操期)にピークを示すことから、心筋変性はこの時
期に最も高いと推測されます(参考資料7)。この時期は心機能、呼吸機能、上肢運動機能の自然歴デー
タもあり(参考資料8,9)、この時期をターゲットとすることで心筋・骨格筋障害双方に対する有効性が評価
できると期待しています。このようなコンセプトにより AMED 難治性実用化研究の step 1 を取得し作業を
進めているところです。
以上
2
tranilast 減量・増量に合わせた BNP 値の変化を認めていることも tranilast の有効性を支持する所見と
考えています。
しかし、非盲検単群試験で明らかな心機能改善が観察できない現状では、先進医療技術審査会議で
ご指摘いただいたように、本プロトコルで症例を追加しても承認申請に至るデータが得られることは期待
困難と考えています。このため、新たな症例追加は行いませんが、現在投与中の患者様については観
察を継続し、true endpoint の評価をきちんと行うことが重要と考えます。下痢についての懸念のご指摘
もいただきましたが、現在投与中の症例は投与開始後 700 日以上経過しており、(観察は注意深く行い
ますが)これらの患者様における安全上の懸念は低いと思います。このような考えと対処のもとで、CRB
のご指摘にある要件を満たすことで、ご参加頂いた患者様にも臨床的利益が十分あり得るのでは、と考
えております。この時点で治療・観察を打ち切れば true endpoint 評価の機会は喪失してしまいます。も
ちろん限られた症例数で有意差が得られるかは不明ですが、CRB からのご指摘も頂きまして、十分な安
全性を確立した上で、十分にご説明、再同意いただいた患者様で治療・観察を継続し、きちんとデータを
残すことが重要と考えます
なお、保険収載を目指す上での開発戦略の見直しについては、以下のように考えています。
本試験では、pilot 試験において末期心不全患者で有効性が示唆されたこと、心不全治療では ACEI
やβ遮断薬など標準的治療が普及していることから、対象を標準的治療を受けても BNP 高値の進行期
心不全患者としました。しかし、TRPV2 阻害療法の薬理メカニズムは、ストレスを受けた骨格筋・心筋細
胞で TRPV2 の細胞膜発現が増加し、細胞内への Ca 取り込みが促進され細胞変性シグナルが活性化
されることを防ぐことにあります(参考資料6)。DMD 患者では 10 歳を過ぎた頃から心機能の変化が現れ
るようになること、心筋トロポニンは 10 歳代(車椅子自操期)にピークを示すことから、心筋変性はこの時
期に最も高いと推測されます(参考資料7)。この時期は心機能、呼吸機能、上肢運動機能の自然歴デー
タもあり(参考資料8,9)、この時期をターゲットとすることで心筋・骨格筋障害双方に対する有効性が評価
できると期待しています。このようなコンセプトにより AMED 難治性実用化研究の step 1 を取得し作業を
進めているところです。
以上
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