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参考資料4-10 日本赤十字社による新型コロナウイルス既感染者の採血制限に関する提案について(令和3年度第2回安全技術調査会参考資料1-6) (1 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_28731.html |
出典情報 | 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会血液事業部会安全技術調査会(令和4年度第3回 10/25)《厚生労働省》 |
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令和4年度第3回安全技術調査会
参考資料4-10
日本赤十字社
20210623
血液事業本部
新型コロナウイルス既感染者の採血制限に関する提案について
1 提案の背景
新型コロナウイルスの既感染者については、当該ウイルスの流行初期において他者への
感染リスクに関する評価が十分定まっていなかったことに加え、同ウイルスの病原体が
SARS コロナウイルスの一種であり、平成 15 年5月 20 日付医薬血発第 0520004 号「重症
急性呼吸器症候群(SARS)に関する WHO 勧告に基づく対応について」により「SARS 患
者が、完全に回復した場合においても、当面の措置として当該者から採血を行わないこと。」
と定められていることも踏まえ、献血者や担当職員、献血会場の安全を確保し保持する観点
から、当面の措置として、採血を行わないこととしてきたところである。
【※1】
その一方で、当該ウイルスの感染拡大後1年以上が経過し、国内外で各種知見が集積され
た結果、既感染者からの感染性に関する評価も定まりつつあり、国立感染症研究所感染症疫
学センターからも令和3年2月 18 日付で、軽症・中等症の既感染者からの二次感染リスク
は低いと考えられる旨のエビデンスが示されたところである。【※2】また、既感染者につ
いては、感染(回復)後の健康状態が一様ではないと考えられるが、その 8 割が軽症のまま
で治癒するとのデータもある。
【※3】
このように、ウイルスの特性の解明が進んだこともあり、海外の主要国においては、既感
染者からの採血を一律に制限する措置は行われておらず、採血が可能となるまでの日数(症
状消失後 14 日~180 日)や条件に違いはあるものの、既感染者からの採血が行われている
状況にある(既感染者の採血制限を継続している主要国は日本のみである)
。【※4】
また、対象者の受入れを行っている諸外国においては、当該ウイルスの輸血による感染事
例は現在まで報告されていない。
【※5】
さらに、我が国においては、各血液センターでの献血者の受入れにあたり、従前から受付
時や採血前の問診時に献血希望者の健康状態や既往歴等を確認しており、健康状態に不安
のある方や血液製剤の安全性に対するリスク要因のある方については、献血をご遠慮いた
だくことで、献血(希望)者と受血者の双方の安全を担保している。
【※6】
加えて、健康状態に問題のない既感染者の方から、採血制限が依然継続していることへの
不満の声が多数寄せられており、今後の献血協力への影響も懸念されるほか、献血の受入れ
を担う血液センター職員からも、コロナワクチン(RNA ワクチン)の受入条件が定められ
た一方で、既感染者の受入条件がなかなか定まらないことに対して、戸惑いの声もあがって
いる。
【※7】
以上の点を総合的に勘案し、従来どおり、既感染者に対して一律に採血制限を行うのでは
なく、以下のとおり、各人の健康状態に応じた形での制限に変更することを提案したい。
※1:参考資料1「重症急性呼吸器症候群(SARS)に関する WHO 勧告に基づく対応に
ついて(平成 15 年5月 20 日付医薬血発第 0520004 号)
」参照
※2:参考資料2「発症からの感染可能期間と再陽性症例における感染性・二次感染リス
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参考資料4-10
日本赤十字社
20210623
血液事業本部
新型コロナウイルス既感染者の採血制限に関する提案について
1 提案の背景
新型コロナウイルスの既感染者については、当該ウイルスの流行初期において他者への
感染リスクに関する評価が十分定まっていなかったことに加え、同ウイルスの病原体が
SARS コロナウイルスの一種であり、平成 15 年5月 20 日付医薬血発第 0520004 号「重症
急性呼吸器症候群(SARS)に関する WHO 勧告に基づく対応について」により「SARS 患
者が、完全に回復した場合においても、当面の措置として当該者から採血を行わないこと。」
と定められていることも踏まえ、献血者や担当職員、献血会場の安全を確保し保持する観点
から、当面の措置として、採血を行わないこととしてきたところである。
【※1】
その一方で、当該ウイルスの感染拡大後1年以上が経過し、国内外で各種知見が集積され
た結果、既感染者からの感染性に関する評価も定まりつつあり、国立感染症研究所感染症疫
学センターからも令和3年2月 18 日付で、軽症・中等症の既感染者からの二次感染リスク
は低いと考えられる旨のエビデンスが示されたところである。【※2】また、既感染者につ
いては、感染(回復)後の健康状態が一様ではないと考えられるが、その 8 割が軽症のまま
で治癒するとのデータもある。
【※3】
このように、ウイルスの特性の解明が進んだこともあり、海外の主要国においては、既感
染者からの採血を一律に制限する措置は行われておらず、採血が可能となるまでの日数(症
状消失後 14 日~180 日)や条件に違いはあるものの、既感染者からの採血が行われている
状況にある(既感染者の採血制限を継続している主要国は日本のみである)
。【※4】
また、対象者の受入れを行っている諸外国においては、当該ウイルスの輸血による感染事
例は現在まで報告されていない。
【※5】
さらに、我が国においては、各血液センターでの献血者の受入れにあたり、従前から受付
時や採血前の問診時に献血希望者の健康状態や既往歴等を確認しており、健康状態に不安
のある方や血液製剤の安全性に対するリスク要因のある方については、献血をご遠慮いた
だくことで、献血(希望)者と受血者の双方の安全を担保している。
【※6】
加えて、健康状態に問題のない既感染者の方から、採血制限が依然継続していることへの
不満の声が多数寄せられており、今後の献血協力への影響も懸念されるほか、献血の受入れ
を担う血液センター職員からも、コロナワクチン(RNA ワクチン)の受入条件が定められ
た一方で、既感染者の受入条件がなかなか定まらないことに対して、戸惑いの声もあがって
いる。
【※7】
以上の点を総合的に勘案し、従来どおり、既感染者に対して一律に採血制限を行うのでは
なく、以下のとおり、各人の健康状態に応じた形での制限に変更することを提案したい。
※1:参考資料1「重症急性呼吸器症候群(SARS)に関する WHO 勧告に基づく対応に
ついて(平成 15 年5月 20 日付医薬血発第 0520004 号)
」参照
※2:参考資料2「発症からの感染可能期間と再陽性症例における感染性・二次感染リス
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