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参考資料3:糖尿病の医療体制構築に係る指針(P40~抜粋+別表4) (1 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29231.html
出典情報 腎疾患対策及び糖尿病対策の推進に関する検討会(第2回 11/18)《厚生労働省》
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疾病・事業及び在宅医療に係る医療体制について
平成29年3月31日厚生労働省医政局地域医療計画課長通知
(平成29年7月31日一部改正)より抜粋

参考資料3
糖尿病の医療体制構築に係る指針
糖尿病は、様々な遺伝素因に種々の環境因子が作用して発症する。糖尿病が疑われる場
合には食事療法・運動療法、生活習慣改善に向けての患者教育等が行われ、さらに糖尿病
と診断された場合には薬物療法まで含めた治療が行われる。
また、糖尿病は脳卒中、急性心筋梗塞等他疾患の危険因子となる慢性疾患であり、患者
は多種多様な合併症により日常生活に支障を来たすことが多い。
予防・治療には、患者自身による生活習慣の自己管理に加えて、内科、眼科、小児科、
産科、歯科等の各診療科が、糖尿病の知識を有する管理栄養士、薬剤師、保健師、看護師
等の専門職種と連携して実施する医療サービスが必要となる。
さらに、一人の糖尿病患者には生涯を通じての治療継続が必要となるため、これらの医
療サービスが連携し、継続して実施されることが重要である。
本指針では、「第1 糖尿病の現状」で糖尿病の発症・転帰がどのようなものであるの
か、どのような医療が行われているのかを概観し、次に「第2 医療体制の構築に必要な
事項」でどのような医療体制を構築すべきかを示している。
都道府県は、これらを踏まえつつ、「第3 構築の具体的な手順」に則して、地域の現
状を把握・分析し、また各医療機能を理解した上で、地域の実情に応じて圏域を設定し、
その圏域ごとの医療機関とさらにそれらの医療機関相互の連携の検討を行い、最終的には
都道府県全体で評価まで行えるようにする。
第1 糖尿病の現状
糖尿病は、インスリン作用の不足による慢性の高血糖状態を主な特徴とする代謝疾患
群である。
糖尿病は、インスリンを合成・分泌する細胞の破壊・消失によるインスリン作用不足
を主要因とする1型糖尿病と、インスリン分泌低下・抵抗性等をきたす遺伝因子に、過
食、運動不足、肥満などの環境因子及び加齢が加わり発症する2型糖尿病に大別される。
インスリン作用不足により高血糖がおこると、口渇、多飲、多尿、体重減少等の症状
がみられ、その持続により合併症を発症する。糖尿病合併症には、著しい高血糖によっ
て起こる急性合併症と、長年にわたる慢性の高血糖の結果起こる慢性合併症がある。
① 急性合併症には、ケトアシドーシスや高血糖高浸透圧昏睡といった糖尿病昏睡等が
ある。
② 慢性合併症は、全身のあらゆる臓器に起こるが、特に細小血管症に分類される糖尿
病網膜症、糖尿病腎症、糖尿病神経障害や、大血管症に分類される脳卒中、心筋梗
塞・狭心症、糖尿病性壊疽がある。
糖尿病には根治的な治療方法がないものの、血糖コントロールを適切に行うことによ
り、合併症の発症を予防することが可能である。合併症の発症は、患者の生活の質
(QOL)を低下させ、生命予後を左右することから、その予防が重要である。
糖尿病の医療は、1型糖尿病と2型糖尿病によって異なるが、適切な血糖コントロー
ルを基本とした医療は共通であることから、本指針においては一括して記載することと
する。


糖尿病の疫学
糖尿病が強く疑われる者は 950 万人であり、過去 5 年間で 60 万人増加している。
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