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【資料No.2】塩野義製薬株式会社提出資料 (1 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29325.html |
出典情報 | 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会(令和4年度第5回 11/22)、医薬品第二部会(令和4年度第13回 11/22)(合同開催)《厚生労働省》 |
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資料No.2
ゾコーバ錠 125 mg
第 3 相試験結果に基づく申請者の見解
塩野義製薬株式会社
本剤の第 3 相試験 (第 2/3 相試験 Phase 3 Part) は軽症及び中等症の SARS-CoV-2 感染者を対
象とし,オミクロン株流行期に重症化リスク因子の有無やワクチン接種の有無を問わず,日本,
韓国,及びベトナムで計 1,821 例を登録しました.2022 年 9 月末に主要目的の達成を示す結果
が得られました.
本試験の主要評価項目は,COVID-19 発症から無作為割付までの時間が 72 時間未満の集団に
おける COVID-19 の 5 症状 (鼻水又は鼻づまり,喉の痛み,咳,熱っぽさ又は発熱,けん怠感
[疲労感]) が快復するまでの時間としました.今回,本剤群とプラセボ群と比較して統計学的に
有意な差が示されました (Peto-Prentice の層別一般化 Wilcoxon 検定:両側 p = 0.0407).代表的
な要約指標として,5 症状が快復するまでの時間の中央値は本剤群が 167.9 時間 (約 7 日),プ
ラセボ群が 192.2 時間 (約 8 日) であり,本剤の投与により 24.3 時間 (約 1 日) の短縮が示され
ました.さらに,主要な副次評価項目として設定し,固定順序法により多重性調整した上で評
価した,治療開始から 3 日後 (Day 4) のウイルス RNA 量のベースラインからの変化量は,プ
ラセボ群に対して本剤群で約 30 倍の差 (1.47 log10 [copies/mL]) があり,本剤群はプラセボ群と
比較して統計学的に有意な減少を示しました (両側 p < 0.0001).これらの結果は,本剤がオミク
ロン株流行期に軽症及び中等症の SARS-CoV-2 感染者において,重症化リスク因子の有無やワ
クチン接種の有無を問わず,臨床症状改善効果及び抗ウイルス効果の両方を初めて示した経口
の抗ウイルス薬であることを示しています.以上の結果に加えて,副次評価項目として設定し
た COVID-19 の 12 症状又は 14 症状が快復するまでの時間についても,プラセボ群と比較して
本剤群の中央値は,12 症状では 34.0 時間 (約 1.5 日) の短縮傾向,14 症状では 44.1 時間 (約 2
日) の短縮がみられました.主要評価項目で設定したオミクロン株に特徴的な上記 5 症状に限
らず,COVID-19 の幅広い症状でも類似の傾向を示したことは,本剤の主要評価項目の臨床症状
改善効果を支持しているものと考えます.安全性については,これまでの試験と同様に,評価
した用法用量で良好な忍容性と安全性が確認されました.
また,本剤の In vitro 試験において,デルタ株,オミクロン株を含む複数の SARS-CoV-2 臨床
分離株に対して,従来株と同程度の抗ウイルス効果が確認されていることから,今後の流行が
予測される変異株にも効果が期待されます.
厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部 事務連絡において,有症状者の療養期間
は,現在,発症日から 7 日間経過し,かつ,症状軽快後 24 時間経過した場合には 8 日目から解
除を可能とすることと定められています [1].これは体内のウイルス量の推移及び症状の評価
を考慮することが重要であることを示しています.家庭内感染や自宅隔離患者が増加し,医療
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ゾコーバ錠 125 mg
第 3 相試験結果に基づく申請者の見解
塩野義製薬株式会社
本剤の第 3 相試験 (第 2/3 相試験 Phase 3 Part) は軽症及び中等症の SARS-CoV-2 感染者を対
象とし,オミクロン株流行期に重症化リスク因子の有無やワクチン接種の有無を問わず,日本,
韓国,及びベトナムで計 1,821 例を登録しました.2022 年 9 月末に主要目的の達成を示す結果
が得られました.
本試験の主要評価項目は,COVID-19 発症から無作為割付までの時間が 72 時間未満の集団に
おける COVID-19 の 5 症状 (鼻水又は鼻づまり,喉の痛み,咳,熱っぽさ又は発熱,けん怠感
[疲労感]) が快復するまでの時間としました.今回,本剤群とプラセボ群と比較して統計学的に
有意な差が示されました (Peto-Prentice の層別一般化 Wilcoxon 検定:両側 p = 0.0407).代表的
な要約指標として,5 症状が快復するまでの時間の中央値は本剤群が 167.9 時間 (約 7 日),プ
ラセボ群が 192.2 時間 (約 8 日) であり,本剤の投与により 24.3 時間 (約 1 日) の短縮が示され
ました.さらに,主要な副次評価項目として設定し,固定順序法により多重性調整した上で評
価した,治療開始から 3 日後 (Day 4) のウイルス RNA 量のベースラインからの変化量は,プ
ラセボ群に対して本剤群で約 30 倍の差 (1.47 log10 [copies/mL]) があり,本剤群はプラセボ群と
比較して統計学的に有意な減少を示しました (両側 p < 0.0001).これらの結果は,本剤がオミク
ロン株流行期に軽症及び中等症の SARS-CoV-2 感染者において,重症化リスク因子の有無やワ
クチン接種の有無を問わず,臨床症状改善効果及び抗ウイルス効果の両方を初めて示した経口
の抗ウイルス薬であることを示しています.以上の結果に加えて,副次評価項目として設定し
た COVID-19 の 12 症状又は 14 症状が快復するまでの時間についても,プラセボ群と比較して
本剤群の中央値は,12 症状では 34.0 時間 (約 1.5 日) の短縮傾向,14 症状では 44.1 時間 (約 2
日) の短縮がみられました.主要評価項目で設定したオミクロン株に特徴的な上記 5 症状に限
らず,COVID-19 の幅広い症状でも類似の傾向を示したことは,本剤の主要評価項目の臨床症状
改善効果を支持しているものと考えます.安全性については,これまでの試験と同様に,評価
した用法用量で良好な忍容性と安全性が確認されました.
また,本剤の In vitro 試験において,デルタ株,オミクロン株を含む複数の SARS-CoV-2 臨床
分離株に対して,従来株と同程度の抗ウイルス効果が確認されていることから,今後の流行が
予測される変異株にも効果が期待されます.
厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部 事務連絡において,有症状者の療養期間
は,現在,発症日から 7 日間経過し,かつ,症状軽快後 24 時間経過した場合には 8 日目から解
除を可能とすることと定められています [1].これは体内のウイルス量の推移及び症状の評価
を考慮することが重要であることを示しています.家庭内感染や自宅隔離患者が増加し,医療
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