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【資料No.4】新型コロナウイルス感染症の感染状況等 (8 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29325.html |
出典情報 | 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会(令和4年度第5回 11/22)、医薬品第二部会(令和4年度第13回 11/22)(合同開催)《厚生労働省》 |
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≪参考:オミクロン株とその亜系統の特徴に関する知見≫
【感染性・伝播性】 オミクロン株はデルタ株に比べ、世代時間が約2日(デルタ株は約5日)に短縮、倍加時間と潜伏期間も短縮し、感染後の再感
染リスクや二次感染リスクが高く、感染拡大の速度も非常に速いことが確認されている。なお、報告されているデータによれば、これまでの株と
同様に発症前の伝播は一定程度起きていると考えられる。
【感染の場・感染経路】 国内では、多くの感染がこれまでと同様の機会(換気が不十分な屋内や飲食の機会等)で起きており、感染経路もこれま
でと同様、飛沫が粘膜に付着することやエアロゾルの吸入、接触感染等を介していると考えられている。
【重症度等】 オミクロン株による感染はデルタ株に比べて相対的に入院のリスク、重症化のリスクが低いことが示されているが、現時点で分析さ
れたオミクロン株による感染の致命率は、季節性インフルエンザの致命率よりも高いと考えられる。また、肺炎の発症率についても季節性インフ
ルエンザよりも高いことが示唆されているが、限られたデータであること等を踏まえると、今後もさまざまな分析による検討が必要。
昨年末からの感染拡大における死亡者は、昨年夏の感染拡大と比べ、感染する前から高齢者施設に入所している利用者が感染し、基礎疾
患の悪化等の影響で死亡するなど、新型コロナが直接の死因でない事例も少なくないことが報告されている。また、新型コロナ発生当初からデ
ルタ株流行期までは、典型的な新型コロナ感染によるウイルス性肺炎によって重篤な呼吸不全を発症する事例が多かったが、オミクロン株流
行期には、入院前からの基礎疾患の悪化や入院中の別の合併症の発症など、肺炎以外の疾患が死亡の主たる要因との報告がある。
今夏の感染拡大では、前回に引き続き、昨年夏の感染拡大のときよりも重症化率の減少や、入院患者に占める高齢者の割合が上昇している。
さらに、今夏の感染拡大における死亡者は、昨年末からの感染拡大と比べ、人工呼吸・ネーザルハイフローの使用率やステロイドの処方率が
下がっている。
小児等の感染では内因性死亡が明らかとされた死亡例において、基礎疾患のなかった症例も死亡しており、痙攣、意識障害などの神経症状
や、嘔吐、経口摂取不良等の呼吸器症状以外の全身症状の出現にも留意が必要といった実地調査結果の暫定報告がなされている。
【ウイルスの排出期間】 国内データによれば発症後10日目までは感染リスクが残存し、発症後7日目までが感染力が高く、5日間待機後でもまだ
3分の1の患者が感染性のあるウイルスを排出している状態。8日目(7日間待機後)になると、多くの患者(約85%)は感染力のあるウイルスを
排出しておらず、当該ウイルスを排出している者においても、ウイルス量は発症初期と比べ7日目以降では6分の1に減少したとの報告がある。
【ワクチン効果】 初回免疫によるオミクロン株感染に対する感染予防効果や発症予防効果は著しく低下する。入院予防効果については、半年間
は一定程度保たれているものの、その後50%以下に低下することが報告されている。一方で、3回目接種によりオミクロン株感染に対する感染
予防効果、発症予防効果や入院予防効果が回復することや、3回目接種後のワクチン効果の減衰についても海外から報告されている。 4回目
接種については、重症化予防効果は6週間減衰しなかった一方、感染予防効果は短期間しか持続しなかったと報告されている。
【オミクロン株の亜系統】 引き続き、世界的にBA.5系統が主流となっているが、スパイクタンパク質に特徴的な変異を有するオミクロンの亜系統、
及び組換え体が複数報告されている。欧州及び米国から多く報告されているBQ.1系統、BQ.1.1系統(BA.5.3系統の亜系統)、インドやシンガ
ポールなどを中心に報告されているXBB系統(BJ.1系統(BA.2.10系統の亜系統)とBM.1.1.1系統(BA.2.75.3系統の亜系統)の組換え体)等、感染
者数増加の優位性が指摘されている亜系統もある。欧米では、BQ.1系統やBQ.1.1系統の占める割合が増加している国もあり、今後、さらに割
合が増加することが見込まれているが、現時点では感染者数の顕著な増加は確認されていない。また、WHO等によると、これらの変異株につ
いて、免疫逃避から感染者数増加の優位性につながっている可能性は指摘されているが、これまでに得られた情報によると、感染性や重症度
等が高まっていることは示唆されていない。新たなこれらの亜系統や組換え体の特性について、引き続き、諸外国の状況や知見を収集・分析す
るとともに、ゲノムサーベイランスによる監視を続けていくことが必要。
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【感染性・伝播性】 オミクロン株はデルタ株に比べ、世代時間が約2日(デルタ株は約5日)に短縮、倍加時間と潜伏期間も短縮し、感染後の再感
染リスクや二次感染リスクが高く、感染拡大の速度も非常に速いことが確認されている。なお、報告されているデータによれば、これまでの株と
同様に発症前の伝播は一定程度起きていると考えられる。
【感染の場・感染経路】 国内では、多くの感染がこれまでと同様の機会(換気が不十分な屋内や飲食の機会等)で起きており、感染経路もこれま
でと同様、飛沫が粘膜に付着することやエアロゾルの吸入、接触感染等を介していると考えられている。
【重症度等】 オミクロン株による感染はデルタ株に比べて相対的に入院のリスク、重症化のリスクが低いことが示されているが、現時点で分析さ
れたオミクロン株による感染の致命率は、季節性インフルエンザの致命率よりも高いと考えられる。また、肺炎の発症率についても季節性インフ
ルエンザよりも高いことが示唆されているが、限られたデータであること等を踏まえると、今後もさまざまな分析による検討が必要。
昨年末からの感染拡大における死亡者は、昨年夏の感染拡大と比べ、感染する前から高齢者施設に入所している利用者が感染し、基礎疾
患の悪化等の影響で死亡するなど、新型コロナが直接の死因でない事例も少なくないことが報告されている。また、新型コロナ発生当初からデ
ルタ株流行期までは、典型的な新型コロナ感染によるウイルス性肺炎によって重篤な呼吸不全を発症する事例が多かったが、オミクロン株流
行期には、入院前からの基礎疾患の悪化や入院中の別の合併症の発症など、肺炎以外の疾患が死亡の主たる要因との報告がある。
今夏の感染拡大では、前回に引き続き、昨年夏の感染拡大のときよりも重症化率の減少や、入院患者に占める高齢者の割合が上昇している。
さらに、今夏の感染拡大における死亡者は、昨年末からの感染拡大と比べ、人工呼吸・ネーザルハイフローの使用率やステロイドの処方率が
下がっている。
小児等の感染では内因性死亡が明らかとされた死亡例において、基礎疾患のなかった症例も死亡しており、痙攣、意識障害などの神経症状
や、嘔吐、経口摂取不良等の呼吸器症状以外の全身症状の出現にも留意が必要といった実地調査結果の暫定報告がなされている。
【ウイルスの排出期間】 国内データによれば発症後10日目までは感染リスクが残存し、発症後7日目までが感染力が高く、5日間待機後でもまだ
3分の1の患者が感染性のあるウイルスを排出している状態。8日目(7日間待機後)になると、多くの患者(約85%)は感染力のあるウイルスを
排出しておらず、当該ウイルスを排出している者においても、ウイルス量は発症初期と比べ7日目以降では6分の1に減少したとの報告がある。
【ワクチン効果】 初回免疫によるオミクロン株感染に対する感染予防効果や発症予防効果は著しく低下する。入院予防効果については、半年間
は一定程度保たれているものの、その後50%以下に低下することが報告されている。一方で、3回目接種によりオミクロン株感染に対する感染
予防効果、発症予防効果や入院予防効果が回復することや、3回目接種後のワクチン効果の減衰についても海外から報告されている。 4回目
接種については、重症化予防効果は6週間減衰しなかった一方、感染予防効果は短期間しか持続しなかったと報告されている。
【オミクロン株の亜系統】 引き続き、世界的にBA.5系統が主流となっているが、スパイクタンパク質に特徴的な変異を有するオミクロンの亜系統、
及び組換え体が複数報告されている。欧州及び米国から多く報告されているBQ.1系統、BQ.1.1系統(BA.5.3系統の亜系統)、インドやシンガ
ポールなどを中心に報告されているXBB系統(BJ.1系統(BA.2.10系統の亜系統)とBM.1.1.1系統(BA.2.75.3系統の亜系統)の組換え体)等、感染
者数増加の優位性が指摘されている亜系統もある。欧米では、BQ.1系統やBQ.1.1系統の占める割合が増加している国もあり、今後、さらに割
合が増加することが見込まれているが、現時点では感染者数の顕著な増加は確認されていない。また、WHO等によると、これらの変異株につ
いて、免疫逃避から感染者数増加の優位性につながっている可能性は指摘されているが、これまでに得られた情報によると、感染性や重症度
等が高まっていることは示唆されていない。新たなこれらの亜系統や組換え体の特性について、引き続き、諸外国の状況や知見を収集・分析す
るとともに、ゲノムサーベイランスによる監視を続けていくことが必要。
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