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【参考資料1-2】緊急承認制度における承認審査の考え方について (3 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29325.html |
出典情報 | 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会(令和4年度第5回 11/22)、医薬品第二部会(令和4年度第13回 11/22)(合同開催)《厚生労働省》 |
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高い有用性又は安全性が見込まれること
なお、代替性に係る要件は、個別の医薬品ごとに判断するものとする。申請が見込ま
れる医薬品について、当該医薬品が本要件に該当する品目となる見込みがあると思料さ
れる場合、医薬品審査管理課は、当該医薬品の承認申請までの間に、緊急承認制度の代
替性に係る要件に該当する見込みがある旨を医薬品医療機器総合機構(以下「機構」と
いう。)に通知するものとする。なお、本要件への該当性を含め、承認の可否について
は、機構における審査結果を踏まえ、薬事・食品衛生審議会における審議の結果に基づ
いて最終的に判断されるものである。
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有効性及び安全性の評価に係る考え方について
緊急承認制度における有効性及び安全性に係る承認の要件は、法第 14 条の2の2第1
項第2号において、
「申請に係る効能又は効果を有すると推定されるものであること」と、
第3号において、「申請に係る効能又は効果に比して著しく有害な作用を有することによ
り医薬品として使用価値がないと推定されるものでないこと」とされている。これは、緊
急時におけるリスクとベネフィットのバランスを考慮し、有効性を推定するために必要な
臨床試験成績に基づき、推定される有効性に比して、安全性が許容可能であることを確認
する必要があることを示すものであるが、この場合の安全性については、従前と同水準で
安全性があると判断できる一定の情報が収集されたことを確認する必要がある。
また、有効性の推定については、例えば、探索的な臨床試験成績等は入手できるが、緊
急時に、有効性を十分なエビデンスをもって確認するための検証的臨床試験を完了させる
時間的余裕がない場合でも、申請のあった医薬品に有効性がある可能性があるとすること
が合理的であるだけの情報が収集された状態が該当すると考えられる。
有効性が推定されるために必要となる臨床試験成績の具体的な内容については、モダリ
ティや対象疾患など、対象とする医薬品の性質に応じて異なるため、基本的には個々の医
薬品の性質に応じて判断されることとなるが、少なくとも、感染症に用いる治療薬及びワ
クチンについては、それぞれ次のとおりの考え方が適用できるものと考えられる。
(1)治療薬
治療薬においては、探索的な臨床試験において、臨床的意義の認められた評価指標に
より、一定の有効性が示されている場合が想定される。この場合の探索的な臨床試験と
しては、原則として、いわゆる後期第Ⅱ相試験程度の臨床試験が該当するものと考えら
れる。
また、例えば、対象医薬品が抗体医薬品であって外来因子をターゲットとする場合な
どには、外国人における臨床試験成績から日本人における有効性・安全性を評価できる
可能性があり、そのような場合には、有効性の推定に際し日本人成績は必要ではない場
合もありうる。
(2)ワクチン
ワクチンは、通常、日本において検証的な臨床試験が実施されていない場合には、海
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なお、代替性に係る要件は、個別の医薬品ごとに判断するものとする。申請が見込ま
れる医薬品について、当該医薬品が本要件に該当する品目となる見込みがあると思料さ
れる場合、医薬品審査管理課は、当該医薬品の承認申請までの間に、緊急承認制度の代
替性に係る要件に該当する見込みがある旨を医薬品医療機器総合機構(以下「機構」と
いう。)に通知するものとする。なお、本要件への該当性を含め、承認の可否について
は、機構における審査結果を踏まえ、薬事・食品衛生審議会における審議の結果に基づ
いて最終的に判断されるものである。
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有効性及び安全性の評価に係る考え方について
緊急承認制度における有効性及び安全性に係る承認の要件は、法第 14 条の2の2第1
項第2号において、
「申請に係る効能又は効果を有すると推定されるものであること」と、
第3号において、「申請に係る効能又は効果に比して著しく有害な作用を有することによ
り医薬品として使用価値がないと推定されるものでないこと」とされている。これは、緊
急時におけるリスクとベネフィットのバランスを考慮し、有効性を推定するために必要な
臨床試験成績に基づき、推定される有効性に比して、安全性が許容可能であることを確認
する必要があることを示すものであるが、この場合の安全性については、従前と同水準で
安全性があると判断できる一定の情報が収集されたことを確認する必要がある。
また、有効性の推定については、例えば、探索的な臨床試験成績等は入手できるが、緊
急時に、有効性を十分なエビデンスをもって確認するための検証的臨床試験を完了させる
時間的余裕がない場合でも、申請のあった医薬品に有効性がある可能性があるとすること
が合理的であるだけの情報が収集された状態が該当すると考えられる。
有効性が推定されるために必要となる臨床試験成績の具体的な内容については、モダリ
ティや対象疾患など、対象とする医薬品の性質に応じて異なるため、基本的には個々の医
薬品の性質に応じて判断されることとなるが、少なくとも、感染症に用いる治療薬及びワ
クチンについては、それぞれ次のとおりの考え方が適用できるものと考えられる。
(1)治療薬
治療薬においては、探索的な臨床試験において、臨床的意義の認められた評価指標に
より、一定の有効性が示されている場合が想定される。この場合の探索的な臨床試験と
しては、原則として、いわゆる後期第Ⅱ相試験程度の臨床試験が該当するものと考えら
れる。
また、例えば、対象医薬品が抗体医薬品であって外来因子をターゲットとする場合な
どには、外国人における臨床試験成績から日本人における有効性・安全性を評価できる
可能性があり、そのような場合には、有効性の推定に際し日本人成績は必要ではない場
合もありうる。
(2)ワクチン
ワクチンは、通常、日本において検証的な臨床試験が実施されていない場合には、海
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