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令和5年度予算の編成等に関する建議 概要 (2 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20221129/index.html |
出典情報 | 財政制度等審議会 令和5年度予算の編成等に関する建議(11/29)《財務省》 |
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I:総論
令和5年度予算の編成等に関する建議
(令和4年11月 財政制度等審議会)
令和5年度予算は、我が国財政の長年抱えている問題と世界的な環境変化で新たに生じた課題のいずれをも真正面から受け止め、
解決していく決意を示したものとすることが必要。「財政に対する市場の信認」を維持し、「将来世代への責任」を果たしていくために不可欠。
○ 財政に対する市場の信認
・
ひとたび財政運営に対する信認が損なわれれば、市場は鋭く反応し、経済社会に不測の影響を与えかねない。イギリスの混乱を他山の
石とし、責任ある財政運営を行っていくことが不可欠。
・ 日本を取り巻く状況も変化しうることに加え、財政状況はイギリスよりも格段に悪いことも直視すべき。仮に、イギリスのように財政運営に
対する信認が低下すれば、国債市場や為替市場にも影響が及びかねない。
○ インフレ・物価高騰等と財政
・
各国は、コロナ禍での例外モードから脱却し、更にインフレが進行する中で必要な対策を行いつつ、財政状況も考慮しながら、バランスの
取れた経済財政運営に向けて試行錯誤を重ねている。
・ コロナ対策については、今まさに例外から脱却し、平時への移行を図るべき。物価高対策は、低所得者等にターゲットを絞り、メリハリの
効いたものとすることが望ましい。例外措置が長く続かないような設計とし、いたずらに延長されないようにしていくべき。
○ 日本経済の成長力と財政
・
この30年間の日本経済の低迷は、財政政策を含む日本の政策対応の結果でもある。現実を真摯に受け止め、必要な規制・制度改
革等とあわせて、歳出全体を通じて「アウトカム・オリエンテッド・スペンディング(成果志向の支出)」を徹底していくべき。
・ 単に財政支出を拡大することで経済成長を図ろうとしても、結果は望みがたい。
○ PDCAの取組
・
行政事業レビューシートの更なる改善を図り、予算編成プロセスでも積極的に活用し、予算の質の向上に努めるべき。
○ 将来世代への責任
・
現状を放置すれば、リスクを増幅させて、将来世代に引き継がせてしまうことともなりかねない。将来世代の利益に思いを致し、責任ある
財政運営を取り戻さなければならない。
・ 防衛力強化、少子化対策・こども政策、GX投資などは、日本の将来を左右する大事な課題であり、真に効果のある支出を積み上げて
いくべき。その上で、これらの施策の充実のために、安易に国債発行に依存せず、安定的な財源を確保していくべき。
・ 債務残高対GDP比を将来に向けて安定的に引き下げていくための重要な条件を整えるべく、まずは、2025年度のプライマリーバランス
黒字化目標の確実な達成に向けて取り組むことが必要。
令和5年度予算の編成等に関する建議
(令和4年11月 財政制度等審議会)
令和5年度予算は、我が国財政の長年抱えている問題と世界的な環境変化で新たに生じた課題のいずれをも真正面から受け止め、
解決していく決意を示したものとすることが必要。「財政に対する市場の信認」を維持し、「将来世代への責任」を果たしていくために不可欠。
○ 財政に対する市場の信認
・
ひとたび財政運営に対する信認が損なわれれば、市場は鋭く反応し、経済社会に不測の影響を与えかねない。イギリスの混乱を他山の
石とし、責任ある財政運営を行っていくことが不可欠。
・ 日本を取り巻く状況も変化しうることに加え、財政状況はイギリスよりも格段に悪いことも直視すべき。仮に、イギリスのように財政運営に
対する信認が低下すれば、国債市場や為替市場にも影響が及びかねない。
○ インフレ・物価高騰等と財政
・
各国は、コロナ禍での例外モードから脱却し、更にインフレが進行する中で必要な対策を行いつつ、財政状況も考慮しながら、バランスの
取れた経済財政運営に向けて試行錯誤を重ねている。
・ コロナ対策については、今まさに例外から脱却し、平時への移行を図るべき。物価高対策は、低所得者等にターゲットを絞り、メリハリの
効いたものとすることが望ましい。例外措置が長く続かないような設計とし、いたずらに延長されないようにしていくべき。
○ 日本経済の成長力と財政
・
この30年間の日本経済の低迷は、財政政策を含む日本の政策対応の結果でもある。現実を真摯に受け止め、必要な規制・制度改
革等とあわせて、歳出全体を通じて「アウトカム・オリエンテッド・スペンディング(成果志向の支出)」を徹底していくべき。
・ 単に財政支出を拡大することで経済成長を図ろうとしても、結果は望みがたい。
○ PDCAの取組
・
行政事業レビューシートの更なる改善を図り、予算編成プロセスでも積極的に活用し、予算の質の向上に努めるべき。
○ 将来世代への責任
・
現状を放置すれば、リスクを増幅させて、将来世代に引き継がせてしまうことともなりかねない。将来世代の利益に思いを致し、責任ある
財政運営を取り戻さなければならない。
・ 防衛力強化、少子化対策・こども政策、GX投資などは、日本の将来を左右する大事な課題であり、真に効果のある支出を積み上げて
いくべき。その上で、これらの施策の充実のために、安易に国債発行に依存せず、安定的な財源を確保していくべき。
・ 債務残高対GDP比を将来に向けて安定的に引き下げていくための重要な条件を整えるべく、まずは、2025年度のプライマリーバランス
黒字化目標の確実な達成に向けて取り組むことが必要。