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資料2-1 中長期の経済財政運営(有識者議員提出資料) (1 ページ)

公開元URL https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2022/1222/agenda.html
出典情報 経済財政諮問会議(第16回 12/22)《内閣府》
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資料2-1

中長期の経済財政運営
2022 年 12 月 22 日
十倉 雅和
中空 麻奈
新浪 剛史
柳川 範之
コロナ禍や長引くロシアのウクライナ侵攻の下、世界的なインフレと高金利、ドル高
などの経済変動が生じている。同時に、グローバリゼーションの動きが後退し、ブロッ
ク経済化への懸念が生じる中、サプライチェーンやエネルギー供給構造は変化を余儀
なくされている。国内的にも、産業の国際競争力の低下、インフレ率と比較した賃金の
伸び悩み、コロナ禍を契機とした少子化の加速など課題が顕在化している。
このように、内外経済社会を取り巻く環境が大きく変化する中、中長期を見据えた
経済財政運営の全体像を明らかにしつつ、成長と分配の好循環拡大に向け、年明け
以降有識者も交え、経済財政諮問会議で精力的に議論していく必要がある。
1. 経済社会環境の変化と経済財政運営へのインパクト


ウクライナ危機発生以降、世界的な資源価格の高騰に見舞われるとともに、サプ
ライチェーンの再構築など供給面の課題にも直面。コロナ禍後のV字回復で需要
超過となり高インフレが発生した米国では、金融財政政策を引き締めており、世界
的なドル高傾向にある。こうした中、世界経済は減速が見込まれ、物価高と不況
の同時発生が懸念される状況にある。



我が国では新型感染症からの回復は緩やかであり、企業の国内投資はコロナ前
水準に届いていない。また、3~4%の物価上昇に対して賃金の伸びは2%弱に
とどまっており、多くの家計で消費マインドが悪化するなどにより、需要不足が継
続している。



こうした中、マクロ経済政策により民間投資を中心に経済の回復をサポートしなが
ら、「国内投資の活性化を通じたイノベーションの創出」と「働き方改革や人的投資
拡充を通じた賃金所得の拡充」を車の両輪として、日本経済の供給サイドを強化
していくことが重要となっている。



さらに、今後、中長期的に成長と分配の好循環が拡大していく下、金融環境の変
化が経済・財政に与える影響などを十分に考慮し、経済財政運営に当たってのリ
スクにしっかり備えていく必要がある。