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資料3-10 岡部先生提出資料 (1 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00395.html
出典情報 新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード (第115回 1/25)《厚生労働省》
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第115回(令和5年1月25日)
新型コロナウイルス感染症対策
アドバイザリーボード

資料3-10

岡部先生提出資料

これからの身近な感染対策を考えるにあたって(第一報)
令和 5 年 1 月 25 日
岡部信彦、阿南英明、今村顕史、太田圭洋、小坂 健、釜萢 敏、齋藤智也、高山義浩、
舘田一博、田中幹人、中山ひとみ、奈良由美子、西浦博、古瀬祐気、前田秀雄、武藤香織、
脇田隆字、尾身茂
1.背景と目的
○新型コロナウイルスが出現してから 4 年目を迎える。当初は、未知なことが多い感染症で、ワクチ
ンはなく、有効な治療薬も限られていた。2020 年 5 月には当時の専門家会議から「新しい生活
様式」や、その後も、死亡リスクの高まったデルタ株の出現などもあり、生活の様々な場面におい
て、できる限りの感染対策や工夫が実践された。最近では、有効なワクチンや治療薬も確保され
るようになっている。
○しかしながら、感染対策の実施が長期に及ぶなかで、今では過剰ともいえる感染対策や、有効性
が疑問視される感染対策が続けられている場面が散見されている。これらが社会経済活動や
教育活動及び子どもの生活において大きな制限になっていることが課題である。さらには、過度
な負担のかかる感染対策や環境整備を強いられる事例や、実践できていない場合に周囲と
トラブルになる事例も少なからずある。
○直近では、メディアなどを通じて、社会経済活動のさらなる活性化や感染症法における類型変更
の議論とあいまって、基本的な感染対策と位置付けられていた室内でのマスク着用をめぐる議論
に関心が集まっている。
○しかし、新型コロナウイルスのオミクロン株は、伝播力が高まっており、さらなる亜系統も世界各地
で確認されており、国内においても今後流行が繰り返す可能性がある。感染した場合の罹患後
症状などのリスクや、医療機関や高齢者施設などでのクラスターが今後も多発する可能性は
十分にある。我が国は、高齢者の割合が諸外国と比較しても多いことから、感染を大きく拡げな
いための感染対策は引き続き必要といえるが、どのような感染対策を継続すべきなのかをあらた
めて見直す時期にきている。
○感染対策の目的は、「自分を感染から守る」、そして「周りにいる方、ひいては社会を感染から
守る」である。そのため、他者に対する配慮にもとづき、主体的な実践が推奨されている(例:「咳
エチケット」)。
○また、「今後の新型コロナウイルス感染症対策における倫理的法的社会的課題(ELSI)の観点
からの提言(第 113 回アドバイザリーボード令和 5 年 1 月 11 日)」においては、今後、人々が
主体的に実践できる健康習慣として推奨できる行動を専門家が取捨選択して示すことが求めら
れた。

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