③ 転移性肝癌

図 3: 転移性肝癌の想定される治療フロー

A) 薬物療法不適等
B) TACE不応、薬物療法不適、又は薬物療法の継続により肝機能の悪化が見込まれる場合
（例:大腸癌、NETの肝転移等）
C) 一次治療の薬物療法不応、薬物療法の継続により肝機能の悪化が見込まれる場合
D) 二次治療以降の薬物療法不応、一定の治療ラインまで実施後にSIRTへ移行
転移性肝癌は原発巣に応じた化学療法等が施行される。癌種によっては、治療ラインが複
数定められているものもあり、本治療の対象は化学療法等による治療効果と患者の肝機能及
び全身状態等を複合的に勘案して決定されると考えている（C、D）。なお、一部、大腸癌や神
経内分泌腫瘍からの肝転移ではTACEも施行される可能性があるため、その後にSIRTが実施
される患者も想定される（B）。なお、基本的に標準治療が全く施行できない症例は想定されな
いものの、一部の希少癌において、薬物治療の奏功が期待できない場合、医師の判断により
前治療無くSIRTが施行される可能性が考えられる（A）。

【参照文献】
1.

日本肝癌研究会. 肝内胆管癌診療ガイドライン 2021 年度版.

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