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参考資料3 「全ゲノム解析等実行計画(第1版)」(令和元年12月) (3 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_23993.html
出典情報 厚生科学審議会 科学技術部会全ゲノム解析等の推進に関する専門委員会(第8回 3/2)《厚生労働省》
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はじめに
近年、個人のゲノム情報に基づき、個々人の体質や病状に適した、より効果的・
効率的な疾患の診断、治療、予防が可能となるゲノム医療への期待が高まってい
る。また、諸外国では、国家プロジェクトとして、ゲノム医療や研究の取組が進
められている。米国では、2015 年より Precision Medicine Initiative を開始
し、遺伝子等に関する個人毎の違いを考慮した予防や治療法を確立する等の取
組が推進されている。英国では、2018 年に Genomics England が、がんや稀少疾
患を対象に、10 万ゲノム解析を完了し、2023 年までに 100 万の全ゲノム解析等
の実施を目指している。
我が国では、2015 年に健康・医療戦略推進本部にゲノム医療実現推進協議会
が設置され、ゲノム医療の社会実装に向けた検討が行われている。その中でゲノ
ム情報等と疾患に関し、比較的エビデンスが蓄積されており、医療への実利用に
近い疾患・領域(がん・難病(厚生労働省))、医療への実利用には長い時間を要
するが、多くの国民が罹患する一般的な疾患・領域(糖尿病、循環器疾患等(文
部科学省))
、疾患のゲノム情報等を比較対象として用いるコントロール群(文部
科学省)といった分野毎に、ゲノム研究が進められている。
また、がん領域では、がんゲノム医療推進コンソーシアム運営会議を開催し、
がんゲノム医療の推進に向けた体制整備が進められている。また、2019 年6月
には、遺伝子パネル検査が保険適用され、国民皆保険の下での検査が実施されて
いる。難病領域では、難病法に基づく医療提供体制の構築にあたって遺伝学的検
査の充実を図るとともに、未診断疾患イニシアチブ(Initiative on Rare and
Undiagnosed Disease(IRUD))やオミックス解析拠点において、希少難治
性疾患等のゲノム解析研究等が実施されている。
また、「経済財政運営と改革の基本方針 2019」(令和元年6月 21 日閣議決定)
において、全ゲノム解析等に関して、
「ゲノム情報が国内に蓄積する仕組みを整
備し、がんの克服を目指した全ゲノム解析等を活用するがんの創薬・個別化医療、
全ゲノム解析等による難病の早期診断に向けた研究等を着実に推進するため、
10 万人の全ゲノム検査を実施し今後 100 万人の検査を目指す英国等を参考にし
つつ、これまでの取組と課題を整理した上で、数値目標や人材育成・体制整備を
含めた具体的な実行計画を、2019 年中を目途に策定する」こととされた。

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